2013年06月15日

左翼のクズ発言を調べてみたら子ども・被災者支援法を巡る政争に行き着いた

復興庁を更迭された水野氏のツブヤキがまとめられていたので、読んでみた。

復興庁 水野靖久参事官の主なツイート
http://togetter.com/li/516870

ざっと読んでみての感想は、「水野氏はいたってまともな人だ」というものだ。大臣をはじめとして、筋の悪い政治家たちに振り回されている様子が良くわかる。僕自身、経産省で課長補佐をやっていたとき、背後に一般生活者がいることを盾にとって、無理難題を突きつけてくる政治家を目にしたのは一度や二度ではない。

このネタについてネットの反応を見てみると、公務員を叩きたくて仕方のない人がチラホラ見つかる。こういう人たちは自分の生活が公務員によって支えられていることを全く理解していないのだろう。もちろん、良い公務員もいれば悪い公務員もいるのだが、悪い公務員を見つける度に「だから公務員は」と十把一絡げに言ってしまうのは問題が多い。公務員ではなく、個別の人間で評価すべきである。

ちなみに邪悪な官僚の例はこちら

参考資料>御用学者の明けない夜(このブログの過去記事)

#でも、だからといって、邪悪な官僚ばかりじゃないよ。てか、大半は頑張ってる。特に若手。

水野氏の発言をTogetterで見る限り、問題となりそうなのは「左翼のクソども」というものだけだ。他についてはむしろ中央官僚の現状や問題点を「愚痴」という形で間接的にあぶりだしていて、僕たち生活者からすれば「窓」の役割を果たしていたと評価できる。彼がTwitterをやめてしまうのは、実は僕たちにとって損失が大きい。ちょっといくつか取り上げてみよう。

労働者の党が通告を出さないため、多数の労働者が深夜残業なう。


労働者の党というのがどこなのかは良くわからないけれど、ホント、こういう嫌がらせなのか、無能なのかわからない対応によって待機がかかることは良くある。待機をかけさせることによって、公務員を調教している気になっているのかも知れないけれど。

今日は、田舎の町議会をじっくり見て、余りのアレ具合に吹き出しそうになりつつも我慢w


これだって、本音だろう。このコメントが不適切かどうかは、町議会の内容をチェックしてみることから始めなくてはならないはずだ。表現に品があるかないか、ではない。中央官僚の目から見て「吹き出しそう」な議論がどんなものだったのか、その検証の方が大事だと思う。

大臣室、副大臣室にもう胡蝶蘭がたくさん届いてる。誰になるかまだ分からないのにw


こういう、政治家とべったりというか、大臣とべったりなのが誰なのか興味深い。

明らかに政治主導が定着しているのに、なぜ官僚主導と言われ続けるのか理解不能。


政治家と官僚の現在が垣間見える貴重な発言である。

官僚組織は、大臣が無能であれば徹底的に指示を骨抜きにするが、有能であれば盛り立てる。政治主導が実現できるか否かは実は大臣の資質次第。


僕は下っ端の補佐だったから大臣が有能なのか無能なのかはわからなかった。でも、すぐ上の課長に対しては確かにこういう姿勢だった。気持ちは良くわかる。問題なのは「有能か無能か」で判断できていれば良いのだけれど、「都合が良いか、悪いか」で判断していると困ったことになる、ということ。そのあたりを含めると、本音ではあるものの、問題のある発言である。ただ、問題があるのは水野氏ではなく、政治家と公務員の関係性における「距離感」である。発言自体は、これまた「こういう問題が存在する」ということをあぶりだしていて価値が高いと思う。

日本の官僚組織の最大の長所かつ欠点は、何事も徹底に「詰める」文化。上質な政策が出来上がる反面、時間がかかりすぎ、職員の負担が大きすぎる面も。個人的には何事もエイヤーと決めてた市役所時代が懐かしいけど。


的を射ている。

総理の国会答弁には、答弁作成責任者(課長クラス)の自宅、役所、携帯の電話番号を書かされて、実際、総理秘書官から、夜中、早朝でも容赦無く問い合わせの電話がかかってくることもあるという恐ろしいシステム.....


政治家の官僚依存っぷりが良く分かる。こういうのを以って「官僚を使いこなす」と発言してしまうのが日本の政治家である。

公務員の給与を引き下げろと主張する某党の代表が本会議の通告を出さないため、退庁できない職員多数。今日だけで数千万円の残業代が浪費されたものと推測。


これはみんなの党かな?ちなみに経産省の場合は残業代も予算化されていたので、残業させても支払われる額は一定だった(^^; 要はサービス残業。だって、残業代の予算額は増額されないから仕方ないよね。多分、復興庁も同じなんじゃないかなぁ(笑)

今さら被弾なう。20分の質問時間しかないのに29問も通告してくる某党代表の見識を問う。


これは我らがみずぽんかな(笑)?

参考資料>福島瑞穂のガイドライン

我が社の大臣の功績を平然と「自分の手柄」としてしまう某大臣の虚言癖に頭がクラクラ。


これが本当なのか、きちんと調べるべき。

左翼のクソどもから、ひたすら罵声を浴びせられる集会に出席。不思議と反発は感じない。感じるのは相手の知性の欠除に対する哀れみのみ。


この「左翼のクソども」というのだけは、問題だろう。ただ、これだけで処分されるべきかどうかは難しいところだ。あと、不特定の人物について書いたものではなく、多分所属がわかっている人物たちを指してのことだと思われるので、その人物たちが本当に左翼のクソである可能性もある。まずは誰たちを指してのことなのか、調べてみる必要があるかも知れない。

ドラえもん似の議員のレクがまだ始まらない。


高橋千鶴子氏(共産党)は確かに顔が丸い。

国会答弁など一問15分あれば書けるのに、朝まで無駄に時間をかけて書く連中が多いのも事実。


これも良い指摘。

と、いくつかのツブヤキについて論じてみたけれど、一般の生活者にとっては有益なものがある。

さて、Twitterの書き込みだけを読んでいるとこんな感想になるのだけれど、復興庁が良い仕事をしているかどうかとか、水野氏の能力がどうだったのかは、これらの発言からは全く見えてこない。じゃぁ、水野氏はどんなことをやっていたのかな、と思って、このまとめを作ったPurPlanet-TVの記事を読んでみた。

被災者や議員へ中傷ツイート連発〜復興庁「支援法」担当
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1598

この記事の中で興味深いのは子ども・被災者支援法に関するくだりである。見えてくるのは、民主党と自民党が、この法律を巡って暗躍していることだ。このサイトでは水野氏を叩いているけれど、水野氏の姿勢が、政権与党が交代したことによって変わってしまうのはある意味仕方がない。要は社長が交代してしまったのだから。社長の方針がガラッと変わってしまえば、自分の姿勢も変わってしまうのが当たり前である。ところで、このサイトはサイトで、何か怪しい感じがある。ちょっと調べてみたら、今度はこんな記事が見つかった。

経産省前ひろば・脱原発テントの600日
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1588

あー、こっち方面か。ということは、このサイトも中立ではない。なので、このサイトが提示している事実関係は参考にするものの、サイトの主義主張については参考にならないと思う。これ以上は、かなり突っ込んだ調査が必要そうなので、専門外の僕はこの辺で一旦手を引くことにした。以下、ここまでの個人的中間まとめである。

1.Twitterの件だけで水野氏を更迭したことは、総合的には損失が大きい
2.背後には子ども・被災者支援法を巡る政治的な動きがある
3.水野氏は、その動きに巻き込まれた可能性が高い


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