2013年08月01日

モンスターズ・ユニバーシティ

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一時の、飛ぶ鳥を落とす勢いがちょっと失われている感があるPIXARの最新作は、モンスターズ・インクの続編。

まず、冒頭、PIXARお決まりのショートムービーは雨傘の話。身の回りにある様々なものを「顔」に見立ててのショートストーリーだが、質の方はチョボチョボ、という感じ。ただ、やはり称賛すべきなのは、「アニメでここまでできるようになったのか」という感想を全く持たなくなったことである。この程度の表現は、PIXARなら当たり前、との合意が観る側の中で形成されているということで、そのことが一番素晴らしいことだと思う。

さて、本編。モンスターズ・インクに入社する前のマイクとサリーの出会いを描いている。他にも、モンスターズ・インクに登場してくるモンスターたちがチラホラ出演している。なので、前作を観ておいた方が楽しめる。かも知れない。というのは、この映画だけで評価するなら、そこそこに上質なアニメだと思うのだが、前作と比較した場合、ちょっと脚本やストーリーの部分で見劣りがするのである。だから、前作を観てしまうと、「あれ?」という思いが出てくる分、もしかして、と思わないでもない。場合によってはモンスターズ・ユニバーシティ→モンスターズ・インクという順番で観たほうが楽しめるかも知れない。

本作は、ストーリーがちょっと退屈なのだ。出会いの場面からその後の展開がありきたりだし、同時にいくつかのシーンでの必然性が感じられない。登場人物たちの行動原理が不明確なのは、それをきちんと映画の中で表現していないからである。その辺りの脚本の甘さがPIXARらしくない。

今までよりも一枚上を行く映像表現がなかったことも含め、ちょっと食べ足りない感じがした。評価は☆1つ半。

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