2014年01月14日

蓬莱屋

大正初期の屋台をルーツにして、昭和初期に現在の場所に店を構えた老舗。戦争で一度リセットがかかったようだが、今の建物は戦後すぐに建てられたそうだ。とんかつ界ではヒレかつのルーツと言われていて、今もヒレ肉のみの扱いである。




メニューはひれかつのみ。揚げてから切るひれかつと、切ってから揚げる一口カツの2種類が主力。







肉は厚みがあって、ジューシー。また、下処理がきちんとしているので、ソースは不要なくらいに下味が付いていて、スジ切りも完璧である。肉そのものの品質もかなり高く、おかげで、柔らかくて美味しい豚肉を満喫できる。

衣はかなり細かめでしっかりしたタイプ。揚げ油はラードとヘットのブレンドで、先に高温で1分ほど揚げて旨味を閉じ込め、そのあと低温で10分程度じっくり火を通している。このあたりは先代の技をきちんと踏襲している様子である。薄めで硬めの衣が剥がれてしまうことはなく、肉との一体感は最後まで失われない。

ソースと3種類の塩が用意されているが、どれを使っても、あるいは何も使わなくても、きちんととんかつを楽しめる。また、辛子も美味しい。







ご飯、漬物、キャベツは標準的だが、味噌汁はかなり見劣りがする。










以前は純和風な店だったが、今は中国語などの外国語が飛び交う多国籍な感じの店になった。後継不足で代替わりに失敗する老舗とんかつ屋が多い中、この店は外人に暖簾を引き継ぐことによって、その味を残すことに成功したのだろう。ともすると「外人の揚げるとんかつなんて」と偏見を持ってしまいそうだが、先入観抜きにして食べれば、多くの名店から大きく見劣りすることはない。むしろ、誠実に調理にあたっているようで、今後もさらなる成長が期待できそうだ。




店名 蓬莱屋 (ほうらいや)
TEL 03-3831-5783
住所 東京都台東区上野3-28-5
営業時間 [月〜金]11:30〜14:00(L.O13:30) 17:00〜20:00(L.O19:30) [土・日・祝]11:30〜14:30(L.O14:00) 17:00〜20:00(L.O19:30)
定休日 水曜日(祝日の場合には、翌木曜日が定休日)

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