2014年02月24日

家路

試写会で鑑賞。

原発政策について問う内容なので、一番先に僕のスタンスを書いておくと、

1.原発は、可能な限り迅速に廃炉に向かうべきだと考えている
2.茨城県を中心とした周辺の農作物は選択的に食べないようにしている
3.茨城、福島〜伊豆半島ぐらいまでの水産物はなるべく食べないようにしている

といったもの。日本人としては放射能に対して強めの反対感情を持っている。

3.11後、福島第一原発そばの自宅から避難し仮設住宅暮しを続ける農家を中心として、人間模様を描いた作品。突然、それまでの暮らしが一変した住民たちの苦悩を淡々と描いている。

現在進行形の災害のため、かなり微妙な印象を受ける。松山ケンイチ演じる主人公の生き方を肯定的に受け取るか、否定的に受け取るか、という問題があるのだが、そもそも主人公の行動が日本社会として許容できるのか、という問題がある。個人的には理解は可能なところもあるけれど、震災まで当地にいなかった人間の行動としてはいかがなものなのだろうか。

同じことを訴えるにももうちょっと違った表現手法があったはずで、その点でイマイチ評価できない。原発や放射能だけでなく、ボケや親子についての描写もあったけれど、どれもこれも消化不良でフォーカスがぼけてしまっていたことも残念。

役者たちはみんな良い演技だったので、一層もったいない感じがする。

試写会だったので、鑑賞後にアンケートがあったのだが、「号泣度」の評価を求められて困惑した。この映画で泣くことってあるのだろうか?

評価は☆1つ。

この記事へのトラックバックURL

この記事へのコメント
:-)
Posted by wikipedia at 2014年02月25日 21:29