2014年04月10日

ウォルト・ディズニーの約束

savingmrbanks


ウォルト・ディズニーがどうしても欲しかった「メリー・ポピンズ」の映画化権。これを持っているのが原作者のトラヴァース。ところがそのトラヴァースの偏屈っぷりがとんでもなく、その難攻不落の城をどうやって落としていくのか、というストーリー。

彼女を口説いて映画化を進めたいウォルトが大苦戦する、という内容だが、彼女の人生に長い間影を落とし続けている過去の数々のトラウマを上手にクロスさせて見せていく脚本が良い。1900年代はじめと、1900年代半ばを行ったり来たりしていくのだが、脚本だけでなく演出も良いので、観る側が混乱しないように配慮されている。

びっくりするような仕掛けがあるわけでもなく、子どもでも楽しめるような作りになっているけれど、しみじみと良い映画だと思う。特に女性は共感するところが多いのではないか。

映画の中ではあちこちにメリー・ポピンズにオーバーラップする描写が出てくるので、事前にメリー・ポピンズを観ておいた方が良いし、その時間がないなら、ウィキペディアあたりでストーリーを読んでおくと良いだろう。タイトルを含め、メリー・ポピンズを知っていることが大前提になっている。その点は、もちろんウォルト・ディズニーについても同様なので、子どもを連れて観に行く場合は、大人にとっては常識である知識もレクチャーしておく必要があるだろう。

例によって残念なのは「ウォルト・ディズニーの約束」という邦題。原題のSaving Mr. Banksはストレートすぎる感じはあるけれど、ウォルトの約束では映画の本質を何も表していない。どうしてこういう酷いタイトルにできるのか、謎である。タイトルだけで評価を落としたくなるのだが、さすがにそれは映画製作者に失礼かと思い、☆は2つ半。字幕松浦美奈。

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