2014年05月02日

サンブンノイチ

原作未読で鑑賞。

銀行強盗で手に入れた金をどうやって分配するかでもめる、という内容。限られた場面での会話劇で、映画というよりは演劇的な内容。虚々実々が交錯している、といえば聞こえが良いのだが、ワンパターンなので3回目で飽きてくる。「どうせまた裏があるんでしょ?」と構えてしまうので、引っかけられてしまう爽快感が皆無。だからといって、タネがわかっているのに騙されてしまう手品のような楽しみもない。「どうせ、また引っかけでしょう?」から始まって、「あぁ、そういうことですか」と冷めたまま終わることの繰り返し。つまり、脚本に意外性がないのだ。

一方、細かいギャグはなかなかで、時々不覚にも笑ってしまった。コメディだと思えば悪くないのだが、途中からすっかりシリアスになってしまうので、後半に進むに従ってだんだん退屈になる。

とはいえ、芸達者な数人の役者のおかげで、最後まで眠くなることはない。藤原竜也はもうちょっと上手に見せることができたと思うし、中島美嘉はあまり魅力的に撮れていなかったけれど、池畑慎之介と窪塚洋介の演出はなかなか良かった。

演劇的な脚本を映画らしく観させるにはそれなりの演出が必要なはずなのだが、それが感じられたのがストーリー上あまり必要と思えない車のシーンぐらいだったのが残念。

笑わせようという部分は頑張っていたけれど、引っかけてびっくりさせてやろうという部分は空回りしていて、楽しさも半分程度といった感じ。映画の日に観るのなら納得かな。評価は☆1つ半。

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この記事へのコメント
銀の匙は見ないの?
Posted by koneko04 at 2014年05月05日 03:35
なんかもうほとんど終了しているみたいです。
Posted by buu* at 2014年05月06日 14:22