2014年05月12日

椿

とんかつ本、出すと公表したとたんに「この店がうまい」という情報が殺到してなかなか出版にこぎつけずにいるのだけれど、最後の宿題店、成城学園前の「椿」に行ってきた。僕は小田急線がほとんど行動範囲圏になくて、この方面に行くとしても車を使うことがほとんどなんだけれど、久しぶりに乗ってみたら、あらかた地下化されていて驚いた。以下、評価。

成城の住宅街にある芸能人御用達の店である。創業昭和38年とのことなので、老舗の一つと言って良いだろう。

日曜日はセットがなく、ヒレ、ロースの他に数量限定のリブロースがあるとのことだった。これとは別にご飯や赤だしを注文するシステムなので、今回はリブロース、ご飯(中)、赤だしを注文してみた。注文から約15分ほどでかつが到着。




衣はやや粗めで、高温の油を使っているのか、かなり香ばしい。硬めなせいもあってポロポロ剥がれ落ちて行くし、口の中で溶けていくような性格のものではない。また、肉から出てくる肉汁のせいで肉から剥離してしまうのも残念。肉はやや硬め。しっかり揚っているが、かつそのものの旨味は肉、脂ともに薄めで、塩を使ってもやや物足りなく感じる。ならばと思って使ったソースはなかなか美味しかったのだが、かつの味をさらに希薄にしてしまうので、この店にソースを飲みに行く人以外には、かつにソースを使うことはお勧めしない。










ご飯はやや硬めの炊き具合。12時過ぎに伺ったのだけれど、すでに炊きたて感は失われていた。一方でナメコの赤だしは美味しかった。無料で出てくる漬け物は普通のレベル。キャベツはご飯同様、ちょっとくたびれた感じだった。

以前は優良店だったようだが、今は味噌汁とソース、それと食前食後で変えているお茶ぐらいからしかその気配が感じられない。和の雰囲気を楽しみたいという外人には良いかもしれないが、美味しいとんかつを食べたい人にはお勧めできない。




店名 椿
TEL 03-3483-0450
住所 東京都世田谷区成城5-15-3
営業時間 [火〜土]11:30〜13:50 17:00〜20:00 [日・祝]11:30〜20:00
定休日 月曜

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