2014年05月18日

ブルージャスミン

bluejasmine


大富豪の嫁から一文無しのバツイチに転落、東海岸から西海岸の妹の家に都落ちした姉を描いた作品。姉は以前からちょっと精神的に弱く、過呼吸症候群を患っているのだが、それも併せて見栄を張らずにはいられない女性の悲哀をケイト・ブランシェットが見事に演じている。

・・・のだが、オチがないストーリー展開で、過去と現在を行ったり来たりする凝った脚本なのに、肝心のところで風呂敷を広げっぱなし。えっ?ここで終わっちゃうの?と思うあたりはジブリのアリエッティと同じ。ただ、アリエッティはそこそこの尺があったので「まぁ、仕方ないか」と思ったけれど、この映画は98分。まだまだ続けられたはず。どうしてここで終わってしまったのか、小一時間問い詰めたい。もしかしたら、ジャスミンの旦那との顛末が明らかとなるのがポイントだったのかも知れないけれど、そこに興味が湧くような展開ではなかったので、「あ、そう」という感じだった。

役者さんたちの演技は見事で、ダメな姉妹や、それを取り巻くダメな人たちが何の違和感もなく描かれていた。演技や演出が見事だっただけに、ラストの仕上げ方に不満が残る。みんな、このラストで満足なのかな?ハッピーエンドにしても、アンハッピーエンドにしても、もうちょっと何かあっても良いんじゃないかと思うのだけれど。

評価は☆1つ。

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