2015年03月01日

機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル

機動戦士ガンダムのキャラクターデザイナー、安彦良和の漫画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」を原作としたシリーズ第一作。現段階ではシャアとセイラの幼少時代を全4話で描くことになっているはず。今のところ明らかになっているのは第一作が「青い瞳のキャスバル」で、次が「哀しみのアルティシア」。その第一作が劇場公開されたので、観てきた。

ファーストガンダムのさらに前のエピソードなので、ザクもなければガンダムもない。というか、モビルスーツがない。なのになぜかガンタンクがあるのだが、このあたりは色々と作り替えているのだろう。メカがまだ存在しないので、自動的に話は人物描写が主となっている。特に活躍するのは、ファーストガンダムで重要な役となったランバ・ラルやハモンである。また、ギレン、ドズル、キシリアといったザビ家の面々も多くの場面で登場する。ちゃんと楽しむためにはファーストガンダムに関する知識は必須だろうが、それなしでも一応ストーリーを楽しむことはできるかも知れない。この辺は、スター・ウォーズのエピソード4〜6の知識が、エピソード1〜3を観るのに必要ではあるものの、不可欠ではないことに似ている。

普通に楽しめる内容ではあったけれど、難点が2つ。まず、ちょっとだけ登場するムサイやザクといったメカがCGアニメ化されていて、質感に欠けること。宇宙戦艦ヤマト2199のドリルミサイルでも感じたのだが、CGアニメがCGっぽく感じられてしまうのではディズニーやピクサーの上には行けないと思う。いまどき、このレベルのCGならCG化しないほうが良かった。

もう一つは、登場人物たちの演出があまりにも芝居がかっていること。まるでシェイクスピアの舞台に出ている役者のようなオーバーアクションっぷりである。もうちょっと自然な動きの演出にすれば良かったのに、と思う。

この手の作品はエンディングテーマでずっこけることが良くあるのだが、この作品のエンディングはなかなか良かった。

評価は☆1つ半。キシリアのあれ(笑)があっても、おまけはなし。

ところでこの作品、シリーズ最後までガンダムは出てこないんじゃないか(笑)?

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