2015年03月27日

暗殺教室

月を破壊した謎の生物が中学校の先生になる、という設定の時点で「こりゃ凄い」と思うのだが、同時に大人の鑑賞に堪えるものなのか、かなり不安にもなる。海外でも「ハンガー・ゲーム」とか「ダイバージェント」みたいに、子供向けの酷いストーリー(ただし、前者は観てないので想像です(笑))に大金をつぎ込んで映画化しちゃうケースがあるので、「子供向け」も一定の市場は見込めるのだろう。

本作は冒頭からなかなか見応えのあるシーンが続く。殺せんせー(ころせんせー)の合成もそれほど違和感がなく、日本の特殊効果技術もずいぶん良くなったものだと感心させられる。いや、もちろん弾丸を避けるシーンとか、ちょっと子供だましなところもあったけれど、子供向けなんだから仕方ない。

と、特撮はそこそこだったのだが、役者の演技力はどうにもならない。役者の中心が中学生という、一番演技力が期待できない年齢層ということもあって、セリフの棒読みや、殺せんせーとの会話のシーンであらぬ方向を見ているなど、「これ、テレビドラマじゃないよね?」と確認したくなるような場面もチラホラ見受けられた。

原作漫画の内容を無理やり押し込んだのか、一つ一つのエピソードが異常に唐突で、エピソード間の前後の脈絡が全く存在せず、「何で突然鉄塔に登るんだよ??」みたいな必然性のない展開もあり、しかも24時間という短時間で東京ドームよりでかそうな施設を作り上げて爆発させるなどあっという間に一件落着していくスピード感ありまくりの脚本だが、慣れてしまえばこんなものかな、という感じ。要は、設定と殺せんせーのキャラクターだけで基本終了していて、あとはちょっとした小ネタをつなげていって2時間の映画に仕上げているという、昔懐かしいドリフターズのコントを観ているようだ。大人に納得してもらうにはちょっと厳しいかも知れないが、子供なら満足してくれるかも知れない。殺せんせーの目的とか、強さの秘密とか、ほとんど何もわからないままに映画は終了してしまい、だだっ広い風呂敷の上に放置されたままなのがすっきりしないのだが、そういう不満は以後の続作を観て言え、ということなのかも知れない。最後に「つづく」と出ていたし。

突っ込みどころは当然満載で、水酸化ナトリウム水溶液が何で泥水みたいなんだよ、とか、エンドロールでリリー・フランキーってあった?あれ?そもそも、出てなかった??

海外の子供向け映画を観ると結構腹が立つのだけれど、邦画だと意外と余裕をもって観ることができるようだ。ただし、僕の場合。

評価は☆1つ半。

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