2015年04月11日

将棋電王戦FINAL最終局で横綱が見せた"変化"

「5対5の団体戦形式はこれが最後」ということで盛り上がった将棋電王戦、人類2勝、コンピューター2勝で迎えた最終局は、相撲にたとえるなら"横綱が変化する"形で、あっという間に終了した。

これを以って、「横綱が変化するとは何事だ」と腹を立てる開発者の言い分も一理ある。しかし、人間は変化してでも勝ちを取りにいかざるを得なかったというのが正確なところだろう。横綱は、相手を格下ではなく、少しの隙でも利用して勝ちに行かなくては負けてしまう可能性が高い好敵手と認めたわけだ。"品格"といった綺麗事を語っている余裕などなかったのである。

人間界の将棋第一人者までもがその実力を認めたコンピューターアプリである。次は一体どういう形で対決するのか。電王戦の次の一手には、どうしたって注目が集まるところだ。毎度毎度、アプリのバグをつき続けるわけにも行かないだろう。

ただ、ひとつ確実なことは、もう人間が負けたとしても、ほとんどの人が不思議には思わないということだ。

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