2015年09月16日

高島屋よ、お前もか

野々市のギャラリールンパルンパのクソっぷりについては既報のとおりだが、

金沢のギャラリーがダメダメな件 ルンパルンパ編
http://buu.blog.jp/archives/51501518.html

今度は横浜高島屋である。クソとまでは言わないけれど、対応は稚拙のひとこと。

今日は美術ギャラリーで福永幾夫 見附正康展がスタートする日だった。ふたりともにコレクターの間では高く評価されている作家さんだが、特に見附氏はその質の高さと、発表する品数の少なさからとても人気が高く、先日の日本橋三越での若手茶碗展においても購入希望者が殺到し、結果として2、30人による抽選となった。

今回は、その人気作家が首都圏で久しぶりに沢山の作品を出展するとあって、何ヶ月も前から大勢が注目していた。もちろん、僕も購入を検討していたコレクターの一人だが、同店美術部での購入実績もあり、担当者から何度か連絡をもらっていた。

僕が一番気にしていたのは、やはりその販売方法である。おそらく一ヶ月程度前から、「どうやって販売するつもりか」と問い合わせていたのだが、担当者の回答は「初めてのことなのでよくわからない。早い者勝ちになると思うので、もし元木さんが欲しいものがあるなら、早めに来店して欲しい。個数制限も設けないつもりだ」というものだった。これに対して、僕は「絶対に行列する。混乱は避けられないので、開店後10分程度で一区切りにして抽選し、順番にひとりひとつを選んで購入し、複数欲しい人は希望者が全員購入した後に再度エントリーするべき」とのアイデアを伝えた。ところが担当者は全く危機感を持っておらず、何の対応もする気がなかった。

かつて横浜店美術部に在籍して、今は日本橋店に異動して顧問をされている方に知人がいるので、「今回の横浜店の販売方法は問題がある。何らかの対応をした方が良い」と伝えたのだが、元横浜店であっても、日本橋からは声が届きにくいのだろう。最終的には「ひとり一点」という制限が設けられるだけになった。

横浜高島屋の美術部は7階にあるのだが、ここへのアプローチは普通にアクセスするなら三井銀行サイドの入り口から入って、正面のエスカレーターを駆け上るのが最速である。ところが、この店には抜け道があって、それはジョイナスの駐車場連絡口から走りこむという方法だ。このルートはコレクターの多くが知っているアプローチで、今回も開店の1時間前の時点ですでに7、8人が集まっていた。

もちろん、開店と同時にみんなでダッシュである。美術部の前には、すぐに20人以上の行列ができた。

ここまででも問題が大きいが、高島屋の販売の問題はこのあとにもあった。それは、順番に整理券を発行しなかったことである。一応順番に入場することにはなったのだが、販売順は必ずしも入場順ではなかったので、悩んでいるうちに別の人がそれを持って行ってしまうこともあった。さらに、販売方法について店員間での周知が徹底されていないこともあって、別のトラブルも発生していた。

今回はけが人こそでなかったようだが、こういった問題のある販売方法は、百貨店やギャラリーの評判を落とすにとどまらず、作家さんにも、購入者にも迷惑をかけるばかりである。それほど難しいことでもないのに、なぜまともなやり方ができないのか、不思議でならない。

今回の問題は大きくわけて3つある。それは

1.開店ダッシュでは体力勝負になる(足が不自由なら、勝ち目はない)し、事故の危険性もある
2.じっくりと作品を見て買うのでなければ、作家・作品の評価が難しくなる
3.不公平なやり方では購入者間の人間関係にも影響がでる可能性がある

といったものだ。特に安全性は大きな問題で、今後も何の対応もせずけが人が出たりすれば、それは人災である。

さて、先日、白白庵の踊る九谷展に関するエントリーでも書いたのだが、ここで人気作家の作品を販売する際に行って欲しい対応について、再度整理して記述しておく。

◯開店当初の一時間でも良いし、前日の夜でも良いので、公式なプレビューの機会を設ける

◯購入順は一定時間(開店後10分程度?)を区切って抽選とする

◯決められた順番で買っていく

◯1つ、あるいは2つといった個数制限を設け、さらに買いたい場合は二巡目にエントリーする


それほど難しいこととも思えないし、これに近いやり方はすでに日本橋三越で実施されている。このあたりはさすが日本橋三越と思うのだが、横浜高島屋だけではなく、新宿伊勢丹、銀座三越、日本橋高島屋といった各百貨店でも、人気作家を扱うときは実施して欲しいと思う。たったこれだけのことで、上に書いたような問題は解決するし、ギャラリーや百貨店の評価も高まるだろう。また、作家さんも、安心して作品を任せることができると思う。ルンパルンパの件で一番心を痛めていたのは作家の牟田さんだし、今回も「朝から並んでいただいたのに申し訳ありません」と頭を下げていたのは見附氏である。作家さん達にこうした気持ちを味わわせては、美術関係者としては失格だと思う。

紆余曲折あったけれど、最終的には僕は見附氏の作品の中で一番欲しかったものを購入することができた。しかし、それは結果に過ぎず、高島屋の対応には不満しか残らなかった。その不満は、販売前からわかっていたことで、しかも担当者に事前に伝えておいたことそのままだったので残念でならない。

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この記事へのコメント
そういう会社ですからね
中身はもっと酷いです
Posted by ろーず at 2015年10月22日 16:07