2015年10月18日

パパが遺した物語

potatochip


原題は"Fathers and Daughters"。それを「パパが遺した物語」などとしてしまったために、観る前からパパが死んじゃうという完璧なまでのネタバレになっているところが凄い。おかげで日本人は観る前から大損である。

映画は現在と過去を行ったり来たりしながら進んでいく。このあたりの脚本がなかなか見事で、観る側に対して良いリズム変化になっている。

あまり幸福であるとは言えない2014年への軌跡が、1990年前後の場面によって少しずつ説明されていくが、現在と過去がそれぞれ良く表現されているし、それらの相互関係がいい具合に噛み合っている。

過度に説明的すぎないのが僕には心地良いのだが、何でも丁寧に説明されないと気がすまない人には合わないかも知れない。中には物語中でその場で説明されていくところもあるのだが、意図的に顛末をちょっと先延ばしすることが多い(例えば冒頭の事故で奥さんはどうなったのかなどは直後には説明されず、ちょっとあとで「あぁ、そういうことね」と判明するので、そのあたりが観る側にとってアクセントになる)。

主要登場人物たちの演技も良く、観ていて違和感がほとんどない。なかなか良い映画だと思うのだが、じゃぁ、映画館で観るべきか、となるとまたちょっと話が変わってくる。「別に、レンタルでも良いんじゃないの?」と言われてしまうと反論し辛いところもある。ネタバレの件もあるし。でもまぁ、サービスディに1,000円で観るなら文句はないんじゃないかな?僕は1,000円で観たけれど、もう一回観ても良いかな?と思える出来。映画だけなら評価は☆2つ半。邦題のネタバレで☆1つ分減点したいところだが、制作者に罪はないのでやめておく。


この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/buu2/51508576