2015年10月23日

ナイトクローラー

nightcrawler


行動力のあるキチガイが手に負えないのは洋の東西を問わないようだ。何のコネもなく、生きていくのに必死な人間がパパラッチとしてのし上がっていく様を描いているのだが、常識的な視点からは「おいおい」と苦笑してしまうようなことを次から次へと平気でやってしまう。その手の乾いた笑いが全編にわたって散りばめられているのだが、なんというか、爽快感とは程遠い笑いで、園子温監督の「冷たい熱帯魚」あたりの感触に似ている。

目的のためには危険を顧みない、という点ではこの映画の主人公はイーサン・ハントとまではいかないまでも、常人のレベルではない。そういった様子を散々刷り込んでおいての、最後のセリフがしびれる(笑)。

金儲けのためならちょっとなら違法行為も辞さず、ぐらいのスタンスでグイグイいくあたりは今歌舞伎座でやっている髪結新三にも似ている。

内容と結末には賛否あるところだと思うのだが、脚本も、演出も、演技も良く、最後まで一気に観させてしまうだけのパワーは、間違いなくある。

問題は観る側の倫理観が主人公の行動を許容できるかなんだけれど、僕の場合は楽しむことができた。一緒に仕事をするのは絶対に嫌だけど(笑)。

評価は☆2つ半。

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