2016年12月24日

べっぴんさん 前半の評価

朝の連ドラのべっぴんさんが折り返し地点なのでここまでの評価を書いておく。

まず、主題歌だが、何を言ってるのかわからない。あちこちから苦情があったようで、折り返し前に唐突にドラマの中で歌詞入りの挿入シーンがでてきて失笑した。まぁ、サザンと一緒で、慣れれば聞き取れるんだろう。オープニングの映像のできは歌に比較して良くできていると思う。

次に役者。主人公の芳根京子は演技よりも感じが良い。主題歌での様子も可愛らしい。菅野美穂はすぐに死んでしまい、あとはナレーションだけ。妊娠しているのか、妊娠するかもなのか、ともあれ何らかの事情があるのだろう。準主役の谷村美月は映画ファンなら映画が盗まれている、と黒い涙を流す女の子として有名だけど、当時は事務所のプロフィールにバスト72とかいう驚異的な数字が書かれていたことが記憶に新しい。閑話休題、彼女の役どころはかなり屈折した女性なのでなかなか難しい演技が要求されるのだが、きちんと演じていて好感。NHKのドラマはいつもだが、役者のクオリティはなかなかだと思う。

さて、問題は脚本と演出。脚本はかなり現実味の薄い会話が随所に散りばめられていて、下手くそだなー、というのが正直なところ。また、脚本というよりはストーリーの問題かもだけど、単に重いだけのストーリーが展開したり、仲間内で自分の夫の復員が一番最後になったり、それでいて、ほとんどの関係者は死なずに無事だったり、そもそもストーリー展開が遅すぎたり、あぁ、半年やるにはエピソードが少なすぎて間が持たないんだな、と感じさせてしまう。演出も、市村正親がせっかくいるんだから歌を歌わせないと、みたいな余計な配慮が煩わしい。だいたい、おしんの時代じゃないんだから、朝っぱらから暗いだけのドラマを見させんなよ、と思う。こちらは夜だけど。

多分、脚本家の地位が低くて、いろいろ口出しされているんじゃないかな、と想像するのだが、その一方で、口出しされても仕方ない程度の力量しか感じられず、半年に渡る長期ドラマの脚本を任せるのは時期尚早だったのではないかと思う。

まだ半分残っているけれど、名作になる気配は感じられない。ただ、時間の無駄とも言えず、なかなか微妙なところだろう。途中で見るのをやめたくなるほどではない。

70点ぐらい?

この記事へのトラックバックURL