2017年03月24日

インディラ

高島平のあたりって、僕の中では、横浜で言うと中山とか十日市場あたりの「一昔前の開発団地で高齢化が進みつつある街」。八王子ほどではないけれど、これから活気付くというよりは、ゆっくりと衰退していく街という認識だ。そんな街の中にも、たまプラーザのように復活する場所もあるのだが、ここは厳しそう。ともかく、街全体が暗いし、店がコンビニや大規模チェーン店ばかり目に付く。

そんなただでさえパッとしない街の、西台駅と高島平駅の中間という、さらにパッとしない道路沿いにあるのがインディラである。

この手の欧風カレーだと、僕は神田にあるガヴィアルが一番好きなんだが、ルーツを辿ると同じ店に行き着くはずで、業態の特徴として、カレーとは別皿で、ジャガイモにバターを添えて供されるというのがある。面倒臭いので、この店がその系譜の中でどの位置にあるのかは調べないが、結構古そうな見た目である。

店の前には、「平日は20:30で終了することがあります」という内容の貼り紙があったが、その時間を過ぎて新しい客が来ることは滅多にないのだろう。僕が到着したのは20:15ぐらい。先客は一人。店員が二人。

席に着くと水とおしぼりとメニューを渡された。さっと見てチキンカレーを注文すると、今日はチキンは終了とのこと。仕方なく、ビーフの辛口にした。










カレーはそれほど辛くない欧風タイプ。ライスにチーズが混ざっている。行った時間が閉店間際だったせいか、ご飯はちょっとくたびれた感じである。食べ始めて少し時間が経った頃、あのジャガイモが追加された。順番が違うけれど、ラインナップはいつものアレである。ジャガイモはところどころ小さな芽が出ていて、ソラニンが気になる。腹痛になるといけないので、芽の周辺は遠慮なく残した。あと、テーブルにはらっきょうと福神漬けが置いてあったので、いつも通り、らっきょうをたくさん食べた。途中、フロア係のお姉さんが二回、お冷やを継ぎ足してくれた。米国ではこんな気の利いたサービスにはまずお目にかかることがない。チップもないのに、すごいホスピタリティである。

一杯1360円。決して安くはないものの、特に高い気もしない。でも、この立地だと、この価格設定では厳しいかもしれない。

街と同じように、店も少しくたびれていた。もう一度この店に行くかと聞かれれば、答えは多分ノーである。そもそも、この街に、次はいつ来るのだろう。朝霞に拠点がなくなった今、ここに来ることはほとんどない。そんなことを書きながら三田線に乗っていたら、ここまで書いたところで神保町である。欧風カレーのメッカとは電車で一本。やはり、何か繋がりがあるのかもしれない。

店名 インディラ
TEL 03-3936-8969
住所 東京都板橋区高島平1-74-10 日東ビル 1F
営業時間 〔月〜日〕 11:00〜21:00
定休日 火曜日

この記事へのトラックバックURL