2017年04月07日

米国文化を過剰にありがたがっているように見える事例

シェイク・シャックが日本では高級ハンバーガーに数えられているようだ。

米国では、シェイク・シャックはマクドと大して変わりのない位置付けのファスト・フードである。ただ、企業イメージはマクドよりもはるかに良いし、確かに、店の前には客が溢れている。少なくとも、ワシントンDCにおいては一番繁盛しているハンバーガー・チェーンである。この原因を米国人に尋ねたところ、彼によれば、シェイク・シャックは味が良いのではなく、企業イメージが良いのだ、という。なんか順番が逆なような、と思ったら、さにあらず。シェイク・シャックは従業員の待遇が非常に良くて、ファスト・フード店としてではなく、企業として評価が高いそうだ。米国は日本と違って「良い会社は買って支援する」というマインドがあるので、珍しいことではない。しかし、日本のシェイク・シャックを見ていると、米国シェイク・シャック社の企業イメージに関連づけて、同社のハンバーガーを褒めている場面を見たことがない。加えて、会社の体質に共感してその会社の商品を購入し、それによって会社を支援するという姿勢も希薄である。

シェイク・シャックは、米国では味以外の要素で会社が高く評価され、集客に成功している。一方で、日本はその集客力に注目して、事業を展開している。その際、企業イメージの評価が欠落しているので、結果として、広告戦略に踊らされて、大してうまくもないハンバーガーに並んでいることになる。

似たような事例として、スターバックスの成功が挙げられる。米国では、スタバは決して高くない。他のコーヒーショップと同じ評価である。ただ、無料Wi-Fiがあったり、イベント時に無料でトイレを解放してくれたりと、生活者との密着感は高い。あと、少なくともDCでは、他のコーヒーチェーンはほぼ淘汰されていて、どこへ行ってもスタバか、せいぜいミスドがあるくらいである。

その、全く普通のコーヒーチェーンが、なぜか日本では、味も価格もワンランク上の店ということになっている。僕はコーヒーを飲まないので、コーヒーの味がドトールやエクセルシオールやタリーズに比較しておいしいのかどうかはわからないのだが、人件費が高いために高く設定せざるを得ない米国での販売価格を、イメージ戦略を通じて人件費の安い日本へそのまま導入することに成功したことは注目に値する。僕の場合は、スタバを利用する理由は全面禁煙という一点のみなのだが、これが日本人すべてに共通しているとも思えない。人件費が安くて済むのに、商品価格を据え置きで商売して成功しているのだから、スタバの経営手腕は相当なものと言えるだろう。ただ、スタバは、良いイメージが定着しているので多少は理解が可能である。理解が難しいのは、シェイク・シャックの方である。まぁ、ラーメンでも、大してうまくない店に行列ができているおかげで、美味しい店の行列が緩和されることがある。だから、シェイク・シャックに行列ができても全然構わないのだが、食文化という視点からは米国から学ぶことはほとんどないと感じているので、米国からやってきた、というだけでありがたがるのを見ていると、なんだかなぁ、と感じる。

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