2017年12月06日

かつ好

僕がとんかつ評論家を名乗るほどにとんかつに入れ込んだきっかけは、ラーメン仲間に、恵比寿ガーデンプレイスにあった「かつ好」を教えてもらったことである。その時に教えてもらった「美味しいとんかつ屋の見分け方は、網の上に乗ってくること」という雑なものだったのだが、味は確かにとても良かった。

その後、しばらくしてかつ好は「武蔵」に名前を変えて、調理担当者も一名を残して変わってしまった。肉の仕入先は同じだったようだが、店主は静岡に帰ってしまったと噂で聞いた。当時の困惑はこちらに載っている。

とんかつ武蔵
http://buu.blog.jp/archives/7520907.html

この武蔵もその後閉店して、かつ好はわずかな痕跡さえ消えてしまった。

そのかつ好が人形町で復活したと聞いた。これは行かねばならない。これは今回の日本行きにおける重要なミッションの一つだった。

古くからの知人で、武蔵の消失を惜しんでいた友人と現地で待ち合わせしたのだが、店はスタバの裏の狭い路地にあった。




大行列かと思ったら先客が2人、僕たちと入れ違いで退店したので、客は僕たちだけになった。メニューはこんな感じ。



ひと目みてすぐに気がつくのは、重さと価格がリニアに対応していないこと。重量が増えると、どんどん割高になっている。これは普通に考えるとおかしいので、店の人に質問してみたら、「大きい肉になると肉の良い部位が含まれるようになる。ロースだと、重くなるとシャトーブリアンのような肉になる。ヒレは芯の美味しい部位が含まれる」と説明してくれた。しかし、「別格」はいくらなんでも大きすぎるので、ちょっと控えめにヒレの200グラムにしてみた。

注文から約20分、まず、ソース、塩、わさびと漬物が用意された。



どれも良い加減なものは出てこない。次にご飯と味噌汁。






ご飯の炊き具合はちょうどよく、あさりの味噌汁も美味しい。

そして、かつである。




最初に低温で揚げて、最後に高温の油で仕上げるあげづきのパターン。肉の下準備は適切で、筋が残っていることもない。衣の仕上がりも素晴らしい。ただ、一点だけ、肉が上等すぎるのか、包丁をいれた場所から肉汁が溢れてしまい、衣の下面が濡れてしまった。これはちょっと避け難い事態でどうしようもない。

ロースも一口食べさせてもらったが、こちらも美味しかった。ただ、僕には、やはり脂が多すぎる印象である。次に来た時も、やはりヒレを注文するだろう。

あと2回ぐらい、注文を変えて試してみたいところだが、僕のとんかつ本の「特選」に該当するのは間違いないと思う。