20−30ぐらいにまとめていく予定。第一回は「仕事」について。
米国に来た直後、移民向けにメリーランド州が無料で提供しているキャリア・サポートの授業を受けてみたのだが、一番最初にジョブとキャリアの違いについてみっちり教えられた。ジョブとキャリアの違いについてはこちらに記述したのだが、
ジョブなのか、キャリアなのか、それが問題だ
http://buu.blog.jp/archives/51550277.html
ジョブ・キャリアの分割と、高度プロフェッショナル制度
http://buu.blog.jp/archives/51550477.html
日本人はこれらの切り分けが不明確である。おかげで、ジョブの人間もキャリアの人間も、みんなが不幸になっている。
米国では、社会人にジョブとキャリアの違いをきちんと説明する。そして、お金が欲しければ勉強して賃金の良い仕事につくか、キャリアとして働いてスキルを身につけることを教えられる。一方で、そこまでのお金は必要ないという人でも、普通に暮らして行くためのジョブを用意している。ジョブの量が不足すると社会が不安定化するので、失業率が重要な社会指標になっているようだ。
僕は、日本も米国のようにジョブとキャリアを明確に分離して、ジョブには最低賃金や労働時間などの面でしっかりとした保護を行い、キャリアについては成果主義や年俸制などの自由に競争できる環境を整備していくべきだと思う。年功序列・終身雇用から、ジョブとキャリアの分離した社会へ移行することが、日本の競争力回復への鍵だと思っている。