2018年10月19日

沢田研二のコンサートドタキャンの件

この手のトラブルはとかくアーティストが矢面に立たされるものだが、一番悪いのは主催会社。「人数が入らないならやりません。やるからには人数を入れてください」とアーティストが言っていて、実際に動員できなかったのなら、非はアーティストにはない。

矢面に立っている人間は叩かれるだけの存在なので、観客の側に立って「プロならやるべき」と言う人が大勢いそうだが、それはお門違いというもの。主催会社を叩くべきなのに、どこの誰が主催しているのかわからないから、叩きやすい人を叩いているに過ぎない。

こういう場面でアーティストが「大勢集まっているから、契約とは違うけれど対応する」という姿勢を見せたら、主催者は「あの人は、ああいう風に言っていても、最終的にはやってくれる」となめた考えを持つ。こういう姿勢は、マスメディアの関係者に多く見受けられる。僕も講談社にはひどい目に遭わされたことがある。

今回も、本来なら主催者が会見を開いて説明すべき案件である。

舞台に立ったことがある人ならわかると思うが、空席は舞台からは非常に目立つものだ。沢田研二ほどのアーティストにもなれば、そんな空席を目にしたくないのも当たり前。相応の箱で開催すれば良かったところ、大きすぎる箱を用意して、予定よりも2割以上入りませんでした、では話にならない。加えて、「私の実力不足」とまで表明させてしまっては、イベントを主催する資格などないと言わざるを得ない。