2019年02月08日

百円の恋

新井浩文の件があっていつ観ることができなくなるかわからないので、慌てて観た。

安藤サクラは「愛のむきだし」からお気に入りの女優だが、本作は彼女の代表作となりそうな内容だった。

32歳の引きこもり女性が、家出をきっかけにアルバイトをはじめ、ボクシングにはまっていくという良くありそうなストーリーだが、脚本のできと監督の演出がうまい。おかげで安藤サクラの役者としての才能が上手に引き出されている。こういう作品に出会うことができた役者は幸せだと思う。もちろん、相応の苦労はあるはずで、この役を演じきるのは才能だけでは足りなかったのではないか。

ちょっとした会話や、コンビニに流れる音楽などで乾いた笑いを誘うのが良い。

今では「万引き家族」やNHKの朝ドラに出演したことによって、全国区の実力派俳優として認識されたと思うが、ブレイク直前の傑作と言っても良いだろう。評価は☆2つ半。

2014年の邦画ランキングを書き換えないとだな。この作品は2位。