2019年11月21日

イエスタデイ

ちょっとしたイベントをきっかけに、世界中からビートルズの存在が忘れられた世界が舞台。ひとりだけ、その存在や楽曲を覚えていた売れないミュージシャンが、ビートルズの曲を自身の曲としてリリースすることによって起こることをコメディ調で描いていく。

設定が突拍子もないので、話が進むにつれて色々と設定上のおかしなことが生まれてくるけれど、細かいことには目をつぶって楽しむのが正解だろう。

ヒロインが可愛いので終始楽しむことができるのだが、終わってみて一番残念なのは、ビートルズの評価がその曲だけという点。ビートルズの魅力のうち、最大のものというのは間違いないのだが、それだけでもないのも確実だ。思想とか、ファッションとか。設定のとんでもなさから生じる齟齬は無視できても、ビートルズの偉大さに対する配慮不足は、ちょっとどうなのか。僕は別にビートルズのファンではないけれど、それでも違和感を持つ。

のんびり休日のひと時を過ごすには、悪くない選択肢のひとつだろう。特に、ビートルズを知らない世代には良いと思う。