2000年04月25日

陰陽師

夢枕獏の「陰陽師」読了。

陰陽師(おんみょうじ)
陰陽師である安部晴明と、その友人で武士の源博雅が平安京で起こる怪異を解決していくというもの。短編集で、この本には6つの話が収録されている。どの話もなかなかにクオリティが高く、楽しめる。

「こんな時代にも生活してみたかったなぁ」と思ってしまうような魅力がある。まぁ、登場人物はかなり身分の高い人達だから、当然良い生活をしてるんだけど。あとがきに「闇も鬼も人間の空間に残っていた時代の話を書きたかった」と書いてあったけど、「どこかで聞いたことがあるフレーズだなぁ」と記憶をひもといていくと、どうやら「もののけ姫」の冒頭あたりにあったような気がする。だとすると、もののけ姫って、ちょっとぱくってるわけね(^^。で、この本、面白いんだけど、小説で読む前にマンガ(陰陽師、白泉社、岡野玲子)で読んでおくことをお薦めしたい。マンガで読むと、読み手のイメージがかなり規定されてしまうところがあるんだけど、逆にそうやってイメージを規定してから読んだ方が楽しめると思う。だって、平安時代の生活って、想像できないでしょう?評価は☆☆半

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