2004年05月12日

第62期名人戦第3局

羽生名人×森内竜王の名人戦7番勝負第3局。
って、興味のない人にはなんのことやらさっぱりだろうけど、将棋の話。
森内2連勝を受けて、羽生は背水の陣。というのは、将棋の長い歴史の中で、3連敗から4連勝してタイトルを取った例というのが一つもないから。最近の羽生の将棋は横歩取り85飛車戦法になることが多かったのだが、第3局は後手番一手損戦法の戦い(後手は森内)。
さて、ここまでは前振り。何を書きたいかというと、この後手番一手損戦法についてである。将棋はご存知のようにかわるがわる、一手ずつ手を進めて行くゲームである。これまで、常に先手後手互角、あるいは先手有利と言われてきていた(ちなみに囲碁は先手が有利。そこで、経験的に割り出したハンデをつけている)。ところが、この後手番一手損戦法は、ただでさえ不利かもしれない後手番が、わざわざ一手損をするという戦法である。その背景にあるのは、「将棋は良い手を指すゲームではない。悪い手を指さないゲームである」という思想だ。この思想、将棋の研究が進んだ最近になって現れたものである。
日本人のメンタリティにはマッチするかもしれない。

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