ウルトラセブン第6話
時々見ているウルトラセブンのDVD、今日見たのは第6話。うーーーーん、傑作である。
人工都市を構築し、本星が滅亡した後に宇宙を放浪しているペガッサ星人。しかし、彼らの宇宙都市は動力の故障で運行が不可能になる。そして、太陽系の重力圏に巻き込まれ、地球と衝突する状況に追い込まれる。
地球の軌道を変えるだけの技術力を持たない地球人は、仕方なく宇宙都市を爆破し、ペガッサ星人を地球に難民として受け入れる判断を下すのだが、なぜかペガッサ星人はそれを受け入れない。
実は、ペガッサはペガッサで宇宙人を送り込み、地球が軌道を変えなかった場合には地球を爆破する計画でいたのだ。
地球人からの呼びかけに答えなかった宇宙都市は地球防衛軍によって破壊されてしまう。帰る場所を失ったたったひとりのペガッサ星人は復讐として地球の爆破を試みるが、ウルトラセブンによってこれを阻止される。
さて、このストーリー、どこが傑作かといって、まず派遣されたペガッサ星人とダン、アンヌがきちんと交流を持つところ。常に宇宙人=敵として捉えていたこの手の怪獣ものでは出色の設定である(まぁ、ピグモンみたいな例もあることはあるけど、知的生命体との交流というほどではない)。スピルバーグが未知との遭遇やETで描くはるか前に、日本人がこういうシナリオを作っていたのである。
次に面白いのは、ペガッサ星人がウルトラセブンに殺されないところ。ペガッサ星人はウルトラセブンのアイスラッガーによる攻撃を受け、暗闇の中へと逃亡する。そしてウルトラセブンは彼を追わないのである。
ストーリー以外でも面白いところはある。例えばウルトラホーク1号の発進シーンやウルトラホーク2号の帰還シーン。もちろん第6話の前後にも同様のシーンはあるのだが、第6話ではこれをたっぷり見せてくれる。また、宇宙都市のデザインもなかなか格好良い。
そしてペガッサ星人を通じて語らせた制作者の哲学。地球人と宇宙人の関係についての台詞は今聞いても全く古く感じない。
お決まりの突っ込みどころとしては、「地球の8万倍も質量がある宇宙都市にウルトラホークが近づいたら、墜落するように引き付けられてぶっ壊れるに違いない」みたいなことがあるのだが、ま、見て見ぬふり。
Posted by buu2 at 17:57│
Comments(5)
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ウルトラシリーズ│
??第6話で明らかになった事実 ・アンヌの部屋が存在することから各隊員の住居は基地内にあるらしい。 第48話ではダンの部屋も登場する。 ・地球防衛軍北極基地の存在。 ??初登場の武器・兵器 ・特になし。 ??ポイント ・ウルトラホーク2号が帰還するシーンは...
ウルトラセブン6 考察と評価【ウルトラセブン −遠い記憶の彼方へ−】at 2005年09月01日 19:34
ウルトラセブンはヨイですよね。
今回のペガッサ星人にしてもあらすじを読むだけで画面がよみがえってきます。
他に好きだったのは、ノンマルトの回とメトロン星人の回ですね。
「やぁ、待っていたよ、ウルトラセブン」(^^)
セブンには色々名台詞、ありますよね。超兵器R1号の「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」とか。
個人的には印象に残っているのは「第4惑星の恐怖」とかかなぁ。単純に怪獣だけ考えるとガッツ星人とかポール星人とかが印象に強い。
ところで、月末のヤクルト、ベイスターズ戦、一緒に観にいきませんか?もう予定あり?
来週は都合で東京を離れ、26日の最終便で戻ってくる予定なんで横浜は残念ながら無理です_(o)_
28日もチケットは持ってるんだけど、いけるかどうか微妙、29は予定アリで可能性があるのは30日だけかなぁ...
なるほど。じゃぁ、30のチケット、確保しましょうか?
#以後はメールで(^^
初めまして。ウルトラシリーズの検索により参りました。
セブン第6話は地球人が加害者になる話としてペガッサ星人に同情的な意見が多いですが、私に言わせてみれば、あの事件は明らかにペガッサ星人側に非があります。
初めて第6話を観た時、私はペガッサシティの人達に怖さを感じたのを覚えています。もし都市の動力が故障して文化の低い星々の人々に迷惑を掛ける事を考えれば、予備の動力を1つや2つ設けておく筈ではないでしょうか。他者に対する配慮、まるで無し。何だか、余計な動力を付ける事によって都市の繁栄の空間が失われるのを惜しんでいる感じ。それでいて、邪魔になる星があれば即破壊してしまうような爆弾は作ってあるのですよね。彼らにしてみれば、悲しい事だが宇宙最高の科学の維持と繁栄の為には仕方の無い事・・・・・・。(続く)
これはペガッサシティの上層部に問題があるようですね。例の工作員自体には罪は無い。彼はペガッサシティ優先の思想を刷り込まれて送り込まれただけの、言わば被害者です。
後に登場する穏健派の方々は、他の星々の事も考えるべきだと主張していたと思います。ペガッサシティには当然ダンの呼び掛けが聞こえていた筈ですが、脱出用の宇宙船は上層部に押さえられていて自由にならなかったのかもしれません。だから悲しい結果になっても地球人の事は恨みに思わず、むしろこんな事態になるのを防げなかった自分の無力を責めていたかもしれません。
工作員もサユリ先生の説得で穏健派に仲間入りしたかもしれません。彼はもうひとりぼっちでは無いと思いたいです。ひとりぼっちと言えば、第29話の一の宮氏。彼は一体どうなってしまったのでしょうか。