2016年05月18日

マイ・フェア・レディ

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ヘプバーンの比較的後期の作品。午前十時の映画祭でやっていたので観てきた。

「しゃべり方を聞くだけでその人の出身をピタリと当てる」という教授のキャラクター設定だけで勝ったも同然の作品。その上に冒頭のシーンだけでも「ずいぶん工夫しているなぁ」と感じてしまうカメラワーク、どんどん変わっていくヒロインへのしゃべり方や歩き方などの仕草への演出と、古い映画ではあるものの、逆に様々な工夫で客を楽しませようとする様が見て取れる。

もともとがミュージカル作品なので、舞台変換は少なめ。劇場まで足を運ばずに、映画館で誰でも楽しめるように、という意図だったのかも知れないが、こうして名作として今に残っているのだから企画は大成功だったと言えるだろう。

ヒロインの歌が差し替えだったのは惜しいところ。

サウンドオブミュージックも同様だが、この時代の映画は異状にスピーディで、どうしてそうなった?と突っ込みたくなるような部分があると思えば、このシーンにこんなに長い尺が必要?と思ってしまうくらいに冗長なところもあったりする。この辺が許されたのは時代のおかげかも知れない。今だと難しい気がする。

170分、きちんと楽しめた。☆2つ。  

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2015年08月22日

ミッション:インポッシブル



最新作が面白かったので、久しぶりに見なおしてみようと思い、棚からDVDを取り出してきたら未開封だった(笑)。いや、映画館では観てるんですよ。

さすがに古い映画なので、最新装備のスパイ映画なのに出てくる携帯はでかいし、パソコンは分厚いし、記録媒体はフロッピーディスクで笑える。仕方ないけど。

第三作あたりからメチャクチャレベルアップしたこのシリーズだけど、第一作はさすがに脚本が雑。設定もおかしくて、あれだけ厳重な場所にドブネズミがいるはずがないし、あのヘリコプターは無理がありすぎるだろう(笑)。

とはいえ、スピーディで無駄を排した展開はなかなかのもの。色々と難点はあるけれど、これがヒットしたおかげでその後の3や5があると思うと良かったな、と思う。しかし、どういう経緯でこの作品のDVDを買ったのかはさっぱりわからない。ちなみに、2も棚の中にあった。

評価は☆2つ。  
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2014年11月17日

グッバイ、レーニン!



2003年ドイツ制作、2004年日本公開というちょっと古い作品。スカパーでやっていたので観てみた。

熱心な社会主義者の母を持つ子供が反体制デモに参加しているのを目撃し、心臓発作で倒れてしまう。8ヶ月後に奇跡的に意識を回復するのだが、その間に東ドイツの社会主義体制は崩壊していた。母の余命はいくばくもない、と聞かされた子供は、母にショックを与えないように、社会主義体制が継続しているように装い、努力を続けるのだが・・・という内容。

はて、この内容でどうやって風呂敷をたたむのだろう、と思って観ていると、終盤になって登場人物たちの様々な思惑が明らかになり、大団円となる。

東西ドイツの統一という大きな社会変革に見舞われた家族とその周囲の人たちを、暖かく静かな視点で描いた作品で、登場人物たちがみんな良心的である。語りすぎず、語らず過ぎず、良く出来た脚本だと思う。

この映画を観ていないのはちょっと損なので、機会があれば、ぜひ。評価は☆2つ半。

(これは、本ブログ通算9997のエントリーです)  
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2014年08月17日

48時間



今さらこんな昔の映画をなぜ、という感じだが、初見である。昔のHDDをひっくり返していて録画されているのを見つけたので観てみた。

このくらい昔の映画だと、特撮に頼ることができないので、必然的に構図やカット割といった撮影技術に凝ることになって、それが面白かった。

ストーリーもわかりやすいし、いたずらに話を引っ張ることもなく、シリアスなドラマのどまんなかにコメディアンを配置することのミスマッチで非常に良い味を出している。

ひねった展開ではなく、衝撃的な場面があるわけでもなく、演出と脚本の良さで一気に見せていて、なかなかの名作だと思う。

評価は☆2つ半。  
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2014年07月23日

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア

日の出テレビ「総統閣下はお怒りです」の視聴者の方に推薦していただいたので、BRで鑑賞。

人の心を持ったまま吸血鬼になってしまった青年の200年間を回想形式で描く、という内容。トム・クルーズの映画としては珍しく、登場人物の心の動きを丁寧に描いている。

トムはもちろんブラピもドラキュラを上手に演じているのだけれど、その二人を食ってしまう演技を見せるのが子役の女の子で、この子、今はどうしているの?と思ったら、「スパイダーマン」や「マリー・アントワネット」のキルスティン・ダンストだった(笑)。女性の子役は、「レオン」のナタリー・ポートマン、「ペーパームーン」のテイタム・オニールと、異常に良い演技を見せることがあるのだけれど、この作品のキルスティンの演技も素晴らしい。

最初の数分で一気に物語に引き込んでしまう脚本が良い。映画の中におけるヴァンパイアの設定を上手に解説したり、その良さは最後の最後まで続く。ラストにどうなるのかはここでは書かないけれど、手抜きがないなぁ、と感心させられる。

トム・クルーズはブラピよりも10センチぐらい身長が低いはずなのだが、むしろトムの方が大きく見えたのはやはり撮影技術の賜なのだろう。

それにしても、原題がInterview with the Vampireなのに、なぜわざわざ「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」と変更するのか、良くわからない。ここでtheを入れるだけで英語の試験の点がアップする子どもが出てくると思うのだが、「ここはとっちまおう」と考えてしまうセンスが理解不能。きっと、邦題を考えた奴の英語の点数は低かったに違いない。

評価は☆2つ。なかなか面白い。

  
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2013年12月03日

ソフィーの選択、やっとBDで発売

DVDが発売されないおかげで長いことちゃんと観ることができなかった「ソフィーの選択」がBDで発売されたので、直後に購入。時間が出来たのでようやく自宅鑑賞。10年以上ぶりに観たんだけれど、やっぱり素晴らしい。僕が名作映画10本を選ぶとしたら間違いなくランクインさせる作品。

この頃のメリル・ストリープは「ディア・ハンター」、「クレイマー、クレイマー」と名作連発なんだけれど、その中でも「ソフィーの選択」は特に素晴らしい。

監督は「大統領の陰謀」「推定無罪」「ペリカン文書」「デビル」などの監督で知られるポーランド系ユダヤ人アラン・J・パクラ。

BDでもかなり安いので、まだ観てない人はどうぞ(^^

  
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2013年11月26日

千と千尋の神隠し



実は、きちんと最初から最後まで観たことがなかった。それで「宮駿で面白かったのはカリオストロとラピュタまで」と言ってしまうのは問題があるので、DVDを借りて観てみた。

すると、これが面白い。面白いだけでなく、非常に高い作家性を持つ作品だった。ストーリーは暗喩のようなものが散りばめられているけれど、必要以上に説明するわけではない。解釈に自由度があって、色々な受け止め方ができる。恐らく宮駿の頭のなかでは理路整然とストーリーが構築されているのだろうが、それをあえて押し付けないようにしているところが凄い工夫である。こういう、色々な解釈が可能な作品というのは、作れそうで作れないと思う。ストーリーが成り立つ程度に説明をぼかすという作業は非常に難しい作業なのだ。

一部に環境汚染を批判するような説教臭さはあるものの、それも別に鼻白むようなものではない。

あのシーンはなぜ?これはどういう意味?カオナシってなんなの?と、色々な疑問が湧いてきて、それでいて、その答えは一つではなく、それを観た人たちの人生を映し出すものになる。子供に「これはどういう意味なの?」と問われると返事に詰まりそうだが、それを聞いた子供たちがおとなになった時、改めてこの作品を観れば、子どもの時に観た感想とも、両親から聞かされた解釈とも違う感想を持つのではないか。一家に一枚、永久保存版として保管しておいて損のない作品である。

あと、ストーリーとはちょっと関係が薄く感じられるけれど、エンディングの「いつも何度でも」はやはり素晴らしい。

評価は☆3つ。  
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2013年05月10日

ライフ・オブ・デビッド・ゲイル



レンタルビデオで鑑賞。

4日後に執行を控えている死刑囚から依頼を受けて彼の話を聞くことになったジャーナリストの4日間を描いたもの。なぜ彼が死刑になるのかをジャーナリストの視点で謎解いていく形式になっている。

そこそこにうまくできているとは思うのだが、ミステリーにすっかり慣れてしまった現代人にはちょっと親切過ぎる作りのような気がする。「あぁ、こういうことなんだろうな」と思ったものが、ちょっとあとにそのまま画面で展開されるので、「あぁ、やっぱり」となる。いくつかの複数の段階を踏んでのどんでん返しが用意されているものの、そのどれもが非常に親切で、それは最後の最後まで続いていく。

ちょっとどうなのかな、と思ったのはジャーナリストの実地実験で、そこまでしなくちゃわからないかなぁ、と思ってしまった。明智光秀、金田一耕助、コナンあたりだったらすぐに「ピコーン!」となりそうだ。でも、現場で横にならないとわからない雪平夏見だと、あそこまでやるかも知れない。

主人公が牢屋の中で語った「Then there comes a point - a moment - in life when your mind outlives its desires, its obsessions, when your habits survive your dreams, and when your losses... Maybe death is a gift.」というセリフは、ラストまで見て初めて「なるほど」となる。また、主人公の同僚女性の描写なども、ちょっとした会話などに散りばめられているものがある。こういう細かい伏線はそれなりに巧妙に張られていて、脚本の出来はそこそこだと思う。とはいえ、同じアラン・パーカー監督による、同じような構図(代理で事件を調査するストーリー)の「エンゼル・ハート」に比べると、ちょっと親切過ぎる気もする。もうちょっと、「えーーーーっ!!!」というサプライズがあったら良かったのに残念である。ただ、そのあたりは監督の政治的主張が優先されて、わかりやすいストーリーになったのではないかと推測する。

僕は死刑賛成派だけど、こういう映画を観ると、犯人によってはgiftになってしまうこともあるのかな、と思ったりもする。賛成派のポジションは変わらないけれど。

評価は☆2つ。

以下、ネタバレは追記に。  続きを読む
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2012年10月03日

吉原炎上



どうも十分に楽しめなかった印象がある「吉原手引草」をもう一度読もうと思って、その前に「吉原炎上」を観てみた。

美術にお金がかかっていて凄いなー、とか、いくつかの場面で滅茶苦茶演出に力入ってるなーと思ったけれど(っていうか、入りすぎ(^^;)、脚本の方はどうなんだろう。周辺の事情を詳細に描くことによって名取裕子演じる主人公の状況を浮き彫りにしていきたかったのかも知れないけれど、それにしても彼女の心の動きがいまいち不明確で、どうしてそうなっちゃったのかなぁ、などと疑問に思ってしまう。というか、準主役の女性たちのインパクトが強すぎる。途中から名取裕子はすっかり狂言回しになっちゃう。

本来の目的だった「吉原を知る」というのは十分に果たせた。町の雰囲気とか、花魁道中の様子とか、やっぱり実際に映画で観ると、理解度が格段に向上する。これできっと「吉原手引草」もさっくり読めると思う。

評価は☆2つ。  
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2011年08月15日

愛と哀しみの果て

愛と哀しみの果て 【ベスト・ライブラリー1500円:80年代特集】 [DVD]

なんか、例によって素っ頓狂な邦題だけど、原題は“Out of Africa”。

男爵に振られた女性がその弟と政略結婚して、アフリカでコーヒー農場を経営するのだが・・・という、1行で書くと元も子もないようなストーリーである。最近、色々なアフリカを描いた映画が上映されているので、「ええ?こんなにきれいなの?」と驚いてしまうような、素晴らしく綺麗なアフリカの自然の中で、メリル・ストリープとロバート・レッドフォードが演じるラブストーリーが展開される。

主人公の女性は最初から滅茶苦茶やり手で、役に立たない旦那をさておき、どんどん農場を育てて行く。男性社会の中できちんと仕事をこなし、最初はクラブでお酒も飲ませてもらえなかった「男爵夫人」は、ラストで「おごります」と言われる一人の人間、「カレン」になる。そういう、一人の女性の成長譚になっている。

その中で、横糸として語られるのがメリルとロバートの恋愛なのだけれど、自由を求めるロバートに対して、彼を束縛したいメリルの確執はすぐに表面化してしまう。その結末は、大方の予想通りとなるのだけれど、このあたりも静かに淡々と語られていく。一貫して表現されるのは女性の受け身の立場、ただただ待たされる立場である。特に梅毒によって子供が持てないとわかって以後のカレンは、ずっと「待つこと」に苛立っている。待たなくて良い立場を求め続けている。このあたりは現代社会にも通ずるところで、女性が社会進出を果たしつつあっても、変わらない部分はあるよなぁ、と思う。狩猟と放浪と自由を求める男と、土地と安定を求める女、という対比は今の時代でも普通に通用する。

映像はきれいなんだけれど、アフリカの雄大さを見せるというなら「アラビアのロレンス」の方が印象的だと思う。あと、ちょっと尺が長いかな。一方で、音楽は心地良かった。



以下、ネタバレ。

想定内の事象が淡々と続いていく中で、最後に「え?」っていう展開になる。それは「カレンは二度とアフリカに戻らなかった」というところ。良いこともあり、悪いこともあり、それが人生ではあるけれど、ある重要な時期を一緒に過ごした人たちとの再会って、嬉しいものなんじゃないのかなぁ、と思うのだけれど。それ以上のものがアフリカ以外にあったのか、あるいはデニスを埋葬した時点で、カレンにとってのアフリカも一緒に埋葬してしまったのか。現地の人達とは、病気の治療から戻ったときにはすでにきちんと心の交流ができていたのに。あるいは、もう一度行くまでもなく、きちんとどこかに仕舞われたのか?それとも、待たされ続けた人生に疲れ、待たせる立場に身をおくことにしたのか(でも、それは江戸の敵を長崎で討つような感じがしないでもない)。今度、時間があれば、そのあたりを確認しながらもう一度観てみようかな、と思う。評価は☆1つ半のところ、大好きなメリルにおまけして☆2つ。  
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2011年07月25日

カリオストロの城

ルパン三世「カリオストロの城」 [Blu-ray]

宮崎吾朗監督の抱えているものを再確認しようと思い、「カリオストロの城」を観てみた。

いや、この映画の完成度は半端じゃない。アニメ映画としては空前絶後、これ以上のものはもう作れないんじゃないかとすら思う。恐ろしいまでに計算しつくされていて、アイデアというアイデアを放りこんである。

カリオストロの城は、この映画に関わった人たち(というか、宮崎監督?)の、それまでの人生のひとつの集大成的なものなんだろう。そして、放りこまれた様々なアイデアを完璧にコーディネートしているのが凄い。

この映画がたった100分というのが信じられない。

#もちろん、主要キャラクターの性格付けが観る前から完了しているということはあるんだけど。

これが構想・製作期間半年、製作費5億円。奇跡的な作品だと思う。  
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2011年06月04日

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン [DVD]

TSUTAYAの旧作100円セールでレンタル。

特に凄い詐欺のアイデアがあるわけでもなく、詐欺師とそれを追いかけるFBI捜査官の追いかけっこ。でも、あちこちに笑えるやりとりが盛り込まれていて、飽きさせない。特に空港でのやりとりは秀逸。

落ちぶれてしまったお父さんが大好きな主人公の子どもっぽい性格描写が見事で、そのおかげでFIB捜査官との心の通わせ方に味が出てくる。ルパン三世と銭形みたいな。

基本的に登場人物は二人なので、その描かれ方が濃密で良い。特に主人公の「家族」へのこだわりはそこここに散りばめられていて、それがラストへとつながっていく。みんなが家族と団欒を楽しんでいるときに、いつも連絡をとりあう孤独な二人、という設定が生きていると思う。広げた風呂敷のたたみ方も秀逸。観終わって「楽しかった」という印象しか残らない。映画の王道だと思う。

主人公が本当のことを言っているのに、それが額面通りに受け取られないとか、脚本もそこそこに凝っている。タイムトラベルとか、宇宙とか、冒険ものとかのイメージが強いスピルバーグだけれど、太陽の帝国とか、この作品みたいなのも味があって良いと思う。

評価は☆3つ。面白かった。  
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2011年05月11日

第三の男

第三の男 [DVD] FRT-005

ゴールデンウィーク名作劇場(ただしDVD)の最後は「第三の男」。

音楽しか知らないで観たけど、面白いね、これ。PCの画面で観てもちょっと陰影が分かりにくい部分はあるんだけれど、それでも光の使いかたが絶妙。展開される暗い話と軽妙な音楽のコントラストも良い。カメラワークも凝っている。ほとんど斜めだったり、変な角度からだったり、徐々に変化していったり、工夫されていないアングルが全然ない。何よりストーリーが簡潔にして非常に小気味いい。そして、ラストの仕上げ方も良い。あぁ、これは名作ですね、という感じの作品。ほとんど欠点が見つからない。こういう作品が、その後のミステリー作品に物凄く大きな影響を与えているんだろうね。何というか、お手本的な映画。「お前、映画を語るならまず『第三の男』を観てからにしろよ」と。今頃観てスイマセン。

最近のサスペンス映画って、ひねりすぎ、凝りすぎで、2時間に押し込むには多すぎる量の情報をてこ盛りにしちゃう。さぁ、次はどんなどんでん返し?みたいな感じになっていて、これは原作も脚本も大変だろうなぁ、というのが多いんだけれど、この作品は大きな仕掛けはひとつだけで、あとは主要なキャラクターの味付けで変化をつけている。でも、その性格付けが見事。こういう作品を作られてしまうと、以後の作品はどうしたって「インスパイアだよね」ってことになってしまう。これが昔の良さだよね。クリエイティビティ全開。

それにしてもこのDVD、500円か。TSUTAYAの旧作半額セールで借りたんだけど(100円)、500円なら買えば良かった。  
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2011年05月06日

セブン

セブン [DVD]

うわー、後味の悪い映画。でも後味の悪さに言及しようと思えばネタバレになるのを避けられず、そのネタバレは映画にとっては致命的。だから、相当に書きにくい。

ずーーーっと、ラスト20分ぐらいまで面白いわけです。テンポも良いし、こりゃぁ面白い映画だな、って。グロい場面はあるけれど、それも許容範囲。だけど、そのラストはないんじゃないかなぁ。最後のほう、ラスト近くから「まさか・・・・」って思い始めるわけで、あとはもう後味の悪さに一直線。

後味の悪い理由は2つで、僕が生理的に許容できないのはそのうちの片方だけなんだけれどね。それすら説明するのは難しい。それでも頑張って説明するなら、1つめの後味の悪さは「白夜行」に通ずるもの。もう1つは、犯人の行動原理から外れたものが最後に出てきた事。その、行動原理から外れたところが凄く気持ち悪い。

ということで、「映画を見て気分が悪くなるって最悪じゃない?」っていう人には全くお勧めしない。

思うところは多々あれど「そりゃないでしょ」ということで評価は☆半分。  
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ロッキー・ホラー・ショー

ロッキー・ホラー・ショー [DVD]

自宅でDVDで観ても良いのかなぁ、と思いつつ、TSUTAYAでレンタル。

うーーーむ、音楽は良いね、これ。あと、スーザン・サランドンの下着姿。でも、あとはどうなんですか、これ。ストーリーは凡庸。雨の日にクルマが故障して、駆け込んだ家が宇宙人の基地で、怪しげなパーティをやっていて・・・・・という、B級なんだか、C級なんだかわからないストーリー。それを音楽で面白く仕立てているんだけれど、音楽以外のシーンが退屈で、退屈で、退屈で、眠くなる。

参加型の映画で、観ながら大騒ぎするというのがこの映画の楽しみ方らしいけれど、「それじゃぁ、おとなしく観たい人はどうするの?」というのが素朴な疑問だった。なるほど、わかりました。普通に観ているとつまんなくて寝ちゃうんだ(笑)。これは大騒ぎしながら観ないとだめな映画なんだな。

でも、音楽は良かったと思います。家でDVDで観ても面白いのかなぁ。僕は面白くなかった。この映画は、やっぱりみんなが覚悟の上で楽しまないとだめなんだと思う。その日がくるかどうかはわかんないけれど、一応今の評価は☆半分。  
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2011年05月05日

夜の大捜査線

夜の大捜査線 [DVD]

名前だけは知っていた超有名作品(笑)。「夜の大捜査線」というタイトルから、なんかニューヨークの夜の街でマフィアと戦う凄腕警察官の話だと思っていたんだけれど全然違った(笑)。変な邦題というのは50年も前から存在したのかと思うとちょっと胸が熱くなる。が、この映画は「暑い夜の事件」ぐらいがちょうど良い。

そして、一応刑事モノになってはいるものの、メインで描かれているのは人種差別問題。これでもか、これでもか、という感じで黒人が差別される。しかし、映画に出てくる人間の中で一番優秀なのが黒人、と、そういう映画。「まったく、このポンコツロボットのC-3POがよっ!」とか思っていたらイウォーク族の神様に奉られちゃってさぁ大変、というのに似ているような、似ていないような。

刑事ドラマとしてはそれほどのひねりもなく、無能警官が次々としょっぴいて来るそれなりに怪しい容疑者の容疑を敏腕デカがバシバシ晴らしていく、という展開。その捜査は時代が古いだけあって超いい加減。「怪しいな、お前。犯人だろっ!さぁ吐け」みたいな感じなので、今みると「そいつが犯人なら警察は要らないだろ」と思ってしまう。しかし、当時はこういう映画も全然なかったんだろうね。これがあったから、太陽にほえろ!があって、西部警察があって、あぶない刑事があって、踊る大捜査線があったのかな、と。そういう、本歌取しちゃった作品で育っておいて、本歌を「つまんない」と言ってしまうのは本末転倒。

ところで、主演男優賞はもちろんミスターティッブスだと思ったのに、ギレスピー所長なんだね。びっくり。

ラストシーンが爽やかでナイス。評価は☆2つ。絶賛ではないけれど、みんな観ておいた方が良い。そして、DVDは1000円なんだね。安い。  
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2011年05月03日

HINOKIO

HINOKIO INTER GALACTICA LOVE~ロボット越しのラブストーリー~ [DVD]

TSUTAYAから「旧作今日だけ半額」みたいなメールが来ていたので、そりゃぁ大変だ、何か借りてこなくちゃ、ということで借りてきたのはHINOKIO。何と言っても堀北真希と多部未華子が共演だ。これで楽しめないはずが・・・・・いや、どうなのかな。正直自信がない。というか、凄く危険な香りがする。

何と言っても監督が「ノストラダムス 戦慄の啓示」でSFXを担当した秋山貴彦氏である。これは・・・どうなんだろう。

ということで、どうせ100円だからと思って借りてみたのだが・・・。うわぁ、これはなんというか、松阪牛とクエを使って陳建一がチャーハンを作った、みたいな感じ?要は、素材と技術の無駄遣い。多部未華子はそれなりにいい演技をしているし(でも、今に比べると歯並びが凄く悪い。全部差し歯にしたのかな。倉木麻衣とか、芸能人では良くやる奴だけれど)、堀北真希もそこそこ可愛く撮られている(でも、ちょっと不満が残るけれど。どうしてみんなこの子に唇半開きの演出をするんだろう?)。そして、ロボットの特撮も凄い。全然違和感がない。スターウォーズエピソード1のバトルドロイドと比較しても見劣りがしない。

しかし、なんだ、このストーリーは。なんだ、この展開は。なんだ、この脚本は。伏線を張りまくっておいて何一つ回収しない、風呂敷を広げておいて全く畳まない。

海に落ちてなんで助かったんだ。凄く深そうだったぞ。雨に濡れたぐらいでショートするロボット、海に落ちたらいちころだろ、普通。ゲームと現実世界のかかわりも良くわかんないし、ジャンキーになった友達がどうしてもどってきたのかもわかんないし、こんな子供向けの映画で少年ヌードとか必要ですか?という感じだし、あの巨大魚はなんだったの?と、色々と唐突で、なんというか、珍作。ダメな(ある意味面白い)邦画の典型と言えそう。

ところで「INTER GALACTIC LOVE」って、何これ(笑)。

評価は☆ゼロ(笑)。多部未華子と堀北真希がどんなに可愛くて、特撮がしっかりしていても、これではダメ。いや、100円なら別に文句はないけれど。
  
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2011年01月07日

愛という名の疑惑

愛という名の疑惑 [DVD]

まず、このいかにもつまらなそうな邦題をつけた担当者に拍手を贈りたい(もちろん悪い意味で)。なんだ、このタイトル(笑)。

さて、内容は、というと、二転三転するミステリー。でも、それほど複雑なところはない。また、一つ一つの謎はすぐに解決してもらえる。なんというか、ドラクエとかの、お使い型ロールプレイングゲームみたいな。ひとつ謎が生まれると、それを解決、また謎が生まれて、また解決、の繰り返し。ずーーっと昔に張ってあった伏線を回収する、といった感じの映画ではない。自転車操業型ミステリーと言えば良いのか(もちろん、悪い意味で)。そういう、右に行けー、右に行きましたー、謎があるだろー、謎がありましたー、謎だろー、謎ですー、答えはこれだー、あーそうですかー、みたいな展開が好きな人には良いと思う。あまり難しいことを考えなくて済むし、「これは見逃せない」というシーンもないし、とにかく緊張感に欠けるミステリーであることには間違いがない。

じゃぁ、全然つまんないかっていうと、それがそんなこともないのが不思議。B級ミステリーとでも言うのでしょうか、そんな映画。TSUTAYAとかで、「5本借りると安くなるのに、観たいのが4本しかない!!」みたいな場面で最後に追加するのに最適。20年近く前の映画だけれど、画質は意外と良かったと思う。

評価は☆1つ。  
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2010年12月18日

渚にて

渚にて [DVD]

核戦争後の世界を描いた作品。となると、ターミネーターとか、北斗の拳とか、その手の映画を想像するし、一方で「渚にて」などと言われると恋愛ものの映画のようにも見えるのだけれど、どちらとも全く異なる作品。

映画の始まりは「うわー、こんな昔の映画でこんなにリアルな潜水艦の特撮ができたんだ!」と感心してしまうのだが、もしかしたらあれは本物かも知れない(笑)

さて、映画の方は、とても核戦争が起きたとは思えないオーストラリアの日常シーンが続く。その中で、色々な人の会話を通じて、なぜそんなことになってしまったのか、これから何が起きるのかがゆっくりと語られていく。今は何も不都合がないけれど、5ヶ月が経過したら人類は全滅する。それまでの間にどうやって生きるのかを人々は考えている。死が半年先にあったときは希望を語っていた人もいる。そんな中で、残された人々は、シアトルから発信され続けているモールス信号を受信する。全滅したのではなかったのか?燃料だけはたっぷり残っている原子力潜水艦をシアトルへ派遣することになる・・・・。

被爆国ではない国で作られた映画だから、はだしのゲンのような悲惨な描写は皆無。いや、それは故意の演出だったのかも知れない。何しろ、人も動物もいないだけの街の描写が不気味。そして、そういうだれもいない街であっても、やはり最後の時をそこで過ごそうとする人もいる。愛する人と一緒にその時を迎える人もいる。ゆっくりと迫ってくる死の中で、もっと明確に死と隣り合わせの環境に身を置き、生きていることを実感しようとする人もいる。メルボルンに残された人々の百人百様の「残り時間の過ごし方」を淡々と描いていく。

「あぁ、ここで終了ならな」と思ったところから、物語は徐々に広げた風呂敷を畳んでいく。この間レビューを書いた「未知への飛行」も絶望的な映画だったけれど、この映画も同様。恐らく、冷戦の核競争真っ只中という環境がクリエイターたちをこういう映画に向かわせたんだろう。大きな波がほとんど存在せず、モールス信号のエピソードですら淡々と語られる中で、逆に核戦争の悲惨さがひしひしと伝わってくる。

「未知への飛行」を観て、すぐに「渚にて」を観るのが良い。逆はダメ(笑)。評価は☆3つ。  
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2010年12月17日

未知への飛行

未知への飛行 フェイル・セイフ [DVD]

1964年の映画ということで、パッケージはカラーでも中身はモノクロ。

冒頭、「え?この時代って、こんな映像技術だったの?」と思わされるところからスタート。すぐに安心できます。

さて、そこから先は、ほとんどがいくつかの室内で展開される密室劇。セリフがある登場人物も決して多くない。だから、演劇向きなストーリー。いくつかの部屋で、同じメンツで、会話が続いていく。しかし、だからといって迫力に欠けるかというとそんなこともなく、グイグイと引っ張っていく力強さがある。

では、どんなストーリーかというと、機械の誤動作によって、水爆を積んだ米国の爆撃機がモスクワを目指してしまい、さぁ、大変、というもの。米国、ソ連ともに相手を攻撃するための核兵器を持ち、その上で相手の情報技術を撹乱する技術も持ち、それらがたまたまピッチリと不幸方向にハマってしまう。残された時間はあとわずか。可能な対策も限られている。そして、米国もソ連もお互いを信用していない。それは、トップも、その部下も。そんな極限状態で、米国大統領がどういう決断を下すのか、というのが見所。

被爆国である日本の国民は、米国やロシアの人たちとはまた違った感覚でこの映画を観ることができるはずで、誰が観てもそれなりに考えさせられる映画だと思う。技術は古くて、場面も少なく、登場人物もそれほど多くない、そんな映画でも、脚本、演出などの力によってきちんとした娯楽作になるということを提示した作品だと思う。

評価は☆2つ半。  
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2010年12月13日

カプリコン・1

カプリコン・1 [DVD]

ライトスタッフのような映画かと思って借りてみたらさにあらず。どちらかというと大統領の陰謀とか、そんなのに近い。けれど、つくりはちょっと中途半端。

そもそも、事件の糸口になるヨセミテのエピソードが不自然過ぎる。1980年くらいだと、こんな感じのストーリーでもみんな納得してくれたのかなぁ。他にもちょっと強引なところが目につく。要はご都合主義って奴なんだけれど。

ただ、「火星に行くはずの有人ロケットが実は・・・」というアイデアは非常に面白いし、全体的な作りもそれほど古さを感じさせない。火星到着の大芝居も良いアイデアだけれど、その宇宙船がどうなるのか、という部分もなかなかのアイデア。ところで、この時代、ビデオはもうあったはずだよね?火星のシーンとか、生放送じゃなくて、ビデオを流せば良かったのに。

それはそうと、二人の宇宙飛行士はどうなっちゃったんだろう・・・・。

特撮技術があまりない中での自動車シーンや飛行機シーンもそれなりに迫力があった。ということで、結構楽しめました。評価は☆2つ。  
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2010年08月15日

アラビアのロレンス

アラビアのロレンス [完全版]デラックス・コレクターズ・エデション (2枚組) [DVD]

典型的な、「DVDで観るのではダメな映画」なんだと思う。それをDVDで観た。

実在の英国陸軍将校ロレンスを描いた歴史映画。オスマン帝国からアラブを独立させるための闘争を描いているのだけれど、戦争映画と言うよりは砂漠の映画。アラブに大きな影響を及ぼしたにも関わらず、歴史の中で英国からもアラブからも都合の悪い存在となってしまい、そのまま消えていかざるを得なかったロレンスの半生を雄大な砂漠の中に描いた一本である。そして、ロレンスは戦っているより、砂漠を歩いている時間の方がはるかに長い。

DVDに印刷されている上映時間は218分で、今の常識から考えると異常に長い。今なら前編、後編に分離されていただろう(本作は休憩あり)。

ロレンスは、常識外れの着想と行動力によって次々と戦果をあげ、アラブの指導者からも、そして英国陸軍からも高く評価されていく。しかし、その地位があがるにつれ、ロレンスは疲弊し、顔からは生気が抜けていく。指導者としてやりたいことと、指導者としてやらねばならないことのギャップの大きさに悩み、そして少しずつ死に近づいていく。映画の冒頭で彼の死が描かれるので、これはネタバレではないと思うのだけれど、なぜロレンスがそのような死に方をしたのか、長い時間をかけてじっくりと語っていくのがこの映画である。彼はいきなり死んだのではなく、砂漠で戦いながら、徐々に死んでいったように感じる。冒頭のシーンは単にきっかけに過ぎなかったような。

戦闘場面ではあまり華々しい活躍がないので、観ていて爽快になるような映画ではない。どちらかというと精神的に追い詰められていく主人公をずっと観続けなければならないので、辛い映画である。全然違う映画だけれど、主人公がだんだんと変化していく様子がスピルバーグの「太陽の帝国」に似ていると思う。

スターウォーズシリーズが映画館で観ないと全然意味がないのと同様、この映画も映画館で観ないと、砂漠の雄大さとか、主人公が惚れ込んだ砂漠という存在が感じられないと思う。なので、この映画に興味があるならば、DVDで観るのではなく、映画館での上映を探して観に行くべきだろう。近いところだと、こんなのがある。

む?今日からMOVIXさいたまですね?

アラブの思想がじっくりと描かれいている(ただし、それがアラブの立場から観て正当なのかどうかは不明)ので、イスラエル建国、中東戦争から9.11に至るまでの、アラブと欧米の間に横たわる大きな問題の端緒を知るという意味でも勉強になる映画だと思う。今に至るまでの中東の問題は英国政府がアラブ人と締結したフサイン・マクマホン条約、ユダヤ人と締結したバルフォア条約、フランス、ロシアと締結した秘密協定サイクス・ピコ協定の3つが大きな影響を及ぼしており、その一部を映像化した映画が英国で作られているというのはなかなか興味深い。

しかし、それにしても、砂漠のシーン。足跡がついちゃうので、NGとかあったら撮り直しが大変だっただろうなぁ。

評価は☆2つ半。DVDだから。  
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2010年08月13日

アパートの鍵貸します

アパートの鍵貸します [DVD]

昔の映画は今観てみると凄く影響が大きかったりするのだけれど、この映画もそうした映画の一本だと思う。

登場する場面はそれほど多くなくて、演劇的な見せ方をしているのだけれど、構図などが色々と工夫されていて、その場その場での良さがある。脚本も丁寧だし、ストーリーも全然古くない。伏線の張り方とその回収のタイミングが上手で、割れたコンパクトとか、ラストの拳銃のエピソードなんかも凄く上手だと思う。

ストーリー的には、昔も今も、男と女はずっと同じことをやっていて進歩がないなぁ、とも思う。お前ら、みんな不倫して何やってんだ、という(笑)。

バクスターは仕事の上ではどうかと思うスタンスだけれど、根は非常に誠実な人間で、相手に対する思いやりがものすごい。その思いやりのせいで話が色々とこじれてしまうし、彼自身、みんなから誤解されてしまうけれど、それでも全然へこたれない、芯の強さがある。こうしたキャラクターをジャック・レモンが非常に魅力的に演じている。一方のシャーリー・マクレーンも、今の日本でもそこここにいそうな、不倫で酷い目に遭いつつ、それでもなかなか吹っ切ることのできない女性を上手に演じている。

会話劇なので英語の字幕で観たらもっと面白いんだと思うのだけれど、残念ながら原語のニュアンスが理解できるほどに英語が堪能ではないので、日本語でのみ楽しんだけれど、字幕も良く出来ていると思う。最近の字幕はときどき酷いものにぶちあたるけれど、こうした名画の字幕は大抵、良く出来ていると思う。同じような意味では、「アパートの鍵貸します」という邦題も良い。原題は「The Apartment」なんだけれど、「なんで原題のままにしなかったの?」という、このところの映画界で良く見られる事態では全くない。というか、良くこの邦題にしたなぁ、と感心するくらい。

それにしても、この手の名画を観ると、男優はほとんどみんな鬼籍に入っていて、一方で女優さんは結構存命で、中にはまだ俳優として現役だったりする。映画出演が若いときだったということもあるのだけれど、やっぱり女性はたくましいなぁ。

評価は☆3つ。

午前十時の映画祭の50本に入ってます。
午前十時の映画祭「アパートの鍵貸します」  
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2010年08月12日

ライトスタッフ

ライトスタッフ [DVD]

米国空軍のテストパイロットと、NASAの宇宙飛行士を対比しつつ、危険をかえりみずに命をかけてプロジェクトに挑んでいく人間たちをドキュメンタリータッチで描いた作品。

人前では自分をナンバー1と語りつつ(若い頃は本当にそう思っていたようだけれど)、一番に敬意を払う人間、生まれた時代がすこしばかり早かったがために表舞台には立てずとも、そこに立つ人間たちを正当に評価しつつ我が道を行く人間。同じように死線を越えてきた人間同士だからこそ分かり合える部分を上手に描いていると思う。

やっぱ、孤高の人、イエガーが格好良いんだよなぁ。全て格好良いけれど、特に到達高度記録の話を聞いて許可無くマルヨンに搭乗、32000メートル付近でフレームアウトして墜落したあとの、モハービ砂漠を歩くシーン。それに加えてロッキードNF-104Aスターファイター(F-104G?)の銀ピカの機体が格好良い。

ちなみにワシントンのスミソニアンに展示されているNF-104Aを今年の2月に撮影してきたんだけれど、そちらはこんなカラーリング。

DSCN5047


日本の空自にも配備されて三菱鉛筆って言われていたけれど、もう退役しちゃって飛んでないんだよな。

で、戦闘機の話はたいがいにしておいて、映画の話に戻ると、実話ベースのドキュメント風映画、ただしフィクションの味付けあり、という内容なので、米国の国威発揚っていう色彩が濃いのは仕方なし。でも、トップガンみたいに某国と戦争を繰り広げるわけじゃなく、ただただ戦闘機の限界に挑み、そして宇宙開発に挑んでいく姿はなかなかに清々しい。

かなり長い映画だけれど、その時間を全く飽きさせずに見せ切るところが凄い。

一番じゃなきゃ駄目なんですか?というのが流行語になったけれど、この映画は長い時間を利用して、一番にこだわり続ける人間も、一番と言い続けながら一番にはなれず、でも「残り物に福」を見つける人間も、両方に価値があることを見せてくれる。

数少ない相棒との、お決まりのやりとりも良い。「ちゃんと帰ってこいよ」「あたりまえだろ」という、言うに言えないことをガムで表現するあたり。

評価は☆2つ半(映画館で観たらアップする可能性あり)。

個人的メモ。8月28日〜9月3日、ららぽーと横浜で上映あり。  
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2010年07月31日

フィラデルフィア

フィラデルフィア デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]

日本で作っても、米国で作っても、そこそこに面白くなるのが裁判モノ。この映画で扱うのはエイズに対する差別。ちょっと前までは人種差別がおかずだったけれど、時代を反映してか、エイズになっている点が新しい(って、もう15年以上前の映画だけれど)。

敏腕弁護士として活躍していた主人公が、エイズの発症を事務所に知られ、解雇される。主人公は、残り少ない人生を、弁護士事務所と法廷闘争することに費やすことを決め、命をかけた闘いを始める、というストーリー。

エイズによって徐々に弱っていく主人公を演じるトム・ハンクスが凄い。鬼気迫る演技とはこのこと。これ、特撮じゃないよね?ダイエットとメイクで表現しているんだよね?

ま、そういう表面的なことはさておき、エイズに対する社会の嫌悪みたいなものを、映画の中ではあれも、これもという感じで描いている。「差別は良くない」とキレイ事をいってはみても、実際にそれをきちんと体現できるかというと非常に疑問で、かくいう自分も、生化学の知識がきちんとあっても、やっぱりそういう目で見てしまう部分があるんじゃないかと思う。人間が根源的に抱えている恥ずかしい部分を見せつけることによって、「あぁ、自分もこの立場だったらなぁ」と思わせるところが、この手の映画の肝になるところ。

エイズに関して印象に残った部分は「どういう経緯でHIVに感染したかは関係ない」「エイズ患者は病気で死ぬ前に社会から抹殺される」というところ。僕は同性愛じゃないから、特に前者みたいなところを感覚として理解しにくい部分がある。だから、まずは文字の上で理解して、徐々に感覚として身についたら良いな、と思う。

インターネットの時代になって、今まで見えていなかった色々な価値観に触れるようになった今こそ、一度こういう映画を観て、差別とはどういうものなのかを知っておくべきだと思う。

評価は☆3つ。この映画をつまらないと言う人とは友達になれないと思う。  
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2010年07月30日

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

ガンダム30thアニバーサリーコレクション 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア [2010年7月23日までの期間限定生産] [DVD]

アムロ−シャアを中心に描かれているガンダムシリーズの最終章ということで、映画も観てみた。

これ、マニア的には評価が高いんですかね?Zガンダムでエゥーゴの一員として戦ったシャアがネオ・ジオンの人間として隕石落としを企図、実行しちゃうあたりにまず凄い違和感がある。そこら辺をすっ飛ばしたとしても、妙に人間臭いシャアにちょっと失望させられる(笑)。

結局、アムロとシャアの戦いに決着を付けることが重要だったのかなぁ。うーーーーーん。

いや、トータルで俯瞰してこういうストーリーだったというのならそれはそれでありだと思うんだけれど、やっぱり、50話ぐらいの連続アニメでしっかりと描いて欲しかったと思う。ZZはちょっと前半と後半の乖離がひどくて別物みたいになっちゃったけれど、Zは長い時間を活かして複雑な関係を上手に展開していたし(といっても、連続アニメとして週一で見ていたらなかなか理解できなかっただろうけれど)、ガンダム、Zガンダム、ガンダムZZがなかなかいい感じにつながっていて、楽しめたんだけれど、この作品はちょっと浮いちゃっている感じ。上にも書いたように、アムロとシャアに決着をつけるための強引な展開というか。

TVシリーズは3作とも脇で活躍する女性やニュータイプが非常に大きな存在感を見せていたんだけれど、この作品に関してはそういう部分も希薄だったと思う。いや、2時間じゃ、無理か。

評価は☆半分。逆襲のシャアには失望したよ。  
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2010年07月12日

トイ・ストーリー2

トイ・ストーリー2 スペシャル・エディション [DVD]

前作から4年。技術的にはずいぶんと進歩しているけれど、表現力という面ではまだもう一息という感じ。しかし、この時点ではすでに「これは結構やる」という雰囲気になってきている。まだジブリに勝てるという感じではないのだけれど、このペースで行けば・・・・という期待を抱かせる感じなのだ。そして、PIXARがそのまま突っ走ってしまったのはご存知のとおり。

内容も「トイ・ストーリー」に比較するとずいぶんとこなれてきている。前作のときの技術力では難しかったことなどもあるのかも知れないけれど、基本的には「これはやれそうだ」ということで、予算が増えたんだろうな、と思う。だから、脚本なども「トイ・ストーリー」に比較するとかなりできが良いと思う。

この作品以後、PIXARとディズニーの仲はぎくしゃくしてしまったようだけれど、トイ・ストーリー3が無事制作されることになって良かった。さて、この作品から約10年。PIXARはどんな映画を作ったのか。1と2を続けて見ると、3作目に期待せざるを得ない。なぜなら、今作は1に比較してはもちろん、この2に比較してもお金をかけられたはずだし、技術的にも大きな進歩があったはずなのだ。

フルCG3Dアニメの歴史を一気に見ることができる本作はそれだけで貴重だと思う。映画の質自体で言えば☆4が精一杯。でも、映画の価値はそれだけではない。1同様、2もアニメ映画ファンならぜひ観ておくべき作品だと思う。  
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2010年07月10日

トイ・ストーリー

トイ・ストーリー スペシャル・エディション [DVD]

この映画が撮られたのが今から15年も前。今から見ると、PIXARもこのころはまだまだ。というか、フル3DCGの長編アニメ映画としてはこれが世界で最初のものだったのだから、仕方ながない。CGがいかにもCGという感じで、アニメはやっぱCGよりもフィルムに撮影した奴が良いよね、と思ってしまうような表現力。しかし、その後の長足の進歩は御存知の通り。今やCGアニメでも何の違和感もなく楽しめる時代になってしまった。むしろ、日本のアニメのトップブランド、ジブリよりもPIXARの方が出来が良かったりすることもあると思う。

PIXARの進歩の具合はピクサーの映画の前にいつも上映されるショートフィルムを集めたDVD「ピクサー・ショート・フィルム & ピクサー・ストーリー 完全保存版」を見るとはっきりと分かるのだけれど、レミーのおいしいレストラン(2007)やウォーリー(2008)あたりになると、もうほとんどの普通のアニメよりも質が高い。

ただ、この作品はやはり昔のもの。表現力は上に書いたように全くイマイチだし、内容の方もそれほどイケテない。同じ時期の日本のアニメと比較したら数段落ちるのは間違いない。それでも、アニメ映画ファンなら、歴史の1ページという感じで見ておくことは必要だと思う。これがあのPIXARの最初の一歩なのだから。

映画の設定は面白い。おもちゃは大事にしよう。あ、でも、映画は実際のところ、子供向けというよりは、昔おもちゃで遊んだ大人たちのためのものだったりする。  
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2010年06月29日

クレイマー、クレイマー

ふるめの名画をDVDで楽しむシリーズ。今日は「クレイマー、クレイマー」を見てみた。

まず、映画のタイトルを見てあれ?という感じ。原題はKramer vs. Kramer(クレイマーVSクレイマー)となっている。どのクレイマーさんですか?という感じだけれど、これをクレイマー、クレイマーという邦題にしてしまうセンスは墓場に埋めておくべきだと思う。

いきなり出鼻をくじかれた感じなんだけれど、そこから先は緩みがない。外国人としてはかなりあたまでっかちに見える(物理的に)クレイマー氏(男)が大活躍するのだけれど、彼と、彼の一人息子の様子がいきいきと描かれる。

ちょっと思うのは何十年も前の日本人がこの映画を見ていったい何を感じたんだろう、という本筋とはちょっと違うところが興味深い。なぜなら当時の日本は今ほど女性が自立できていなかっただろうし、ノイローゼみたいなこともあまり表面化していなかっただろうし、訴訟社会でもなく(これは今もだろうけれど)、全く理解不能だったんじゃないだろうか。しかし、今の日本では米国に遅れること約30年、ようやく米国的な社会環境に良くも悪くも追いついた感じである。

映画は、中間のゴタゴタを挟んで、冒頭のシーンとラストのシーンで色々なものを対照している。それらについて映画の中では別に詳細に描かれてはいないのだけれど、どれも印象深い。特にフレンチトーストのシーンは出色。最初は息の合わない親子だったのに、いつの間にか見事な連携プレーになっている。その時の息子の仕草が凄く良い。

他にも、冒頭とラストのクレイマー女史の表情の違いも良い。意外と変わっていないのがクレイマー氏だが、彼は仕事とかの社会的な部分が大きく変わっている。そういう変化の構造が非常に丁寧に描かれていると思う。

しかし、見ていて思うのは「男からしたら切ないよなぁ」ということであって、これを女性が見るとどう思うのだろう。僕が思ったのは、「このラスト、女性からは納得がいかないんじゃないか?実際にこういう立場になったとき、メリル・ストリープのような行動を取るかな?多くの女性は取らないんじゃない?」ということ。

男が見たら、文句なく☆3つなんですがね。女性が見るとどうなんですかね?

クレイマー、クレイマー コレクターズ・エディション [DVD]  
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2010年06月14日

ディア・ハンター

ディア・ハンター デジタル・ニューマスター版  【プレミアム・ベスト・コレクション\1800】 [DVD]

簡単に言うとロシアンルーレットの映画。

この一言で片付いちゃうといえば片付いちゃうんだけれど、この間アカデミー賞を獲った「ハート・ロッカー」のルーツとも言えるような作品。ベトナム戦争が重要な役割を果たしてはいるけれど、戦争映画ではない。どちらかと言えば友情を描いている。

3時間を超える長尺を活かして、ペンシルバニアの田舎町、ベトナム、そしてまたペンシルバニアと、それぞれの場面を濃密に描いている。特にベトナムパートのロシアンルーレットのシーンは何度見ても圧巻。

非常に長い映画だけれど、初めて観る人は最初のペンシルバニアパートはやや退屈に感じてしまうんじゃないだろうか。ところが、その場面、場面には色々な伏線が配置されているので、集中力を切らさずに観ておく必要がある。でも、今この映画を観る人はほとんどがDVDでの鑑賞だろうから、とりあえずさーっと観てしまうのが良いと思う。細かいところはあとでもう一度観れば良い。最後まで観たら、凄い衝撃を受けて、どうだったんだろう、って見返すことになると思う。そもそも、最初のうちはたくさんの登場人物のどこにフォーカスが当たるのかがわからないので、物語の全体像がわかった上でもう一度観るのが正解。

さて、やや冗長に、しかし、意図的に長く描かれたペンシルバニアパートは突然終了して、あっという間にベトナム戦争のシーンへと転換される。そして、映画の様相は一変してしまう。吐き気がするほどの緊迫感が続くので、観ていて異常に疲れる。このあたりはハート・ロッカーと一緒。

そして、その緊張から解放されると、ともに育ち、一緒にベトナムに行った3人のそれぞれの「ベトナム後」が描かれる。ここを楽しむためには前半をきちんと観ておく必要がある。

クライマックスのセリフの意味とか、マイケルのリンダに対する思いとか、色々と細かいところに意味のあるシーンが配置されているので、2回観て「あー、そういうことね」と頷くのがお薦め。ロシアンルーレットも、初見の時に比べれば2回目以降は多少緊張せずに観ることができるし(弾が出るかどうかわかっているから)。結末を見てから、主人公たちのアメリカ社会の中での位置づけとか、「ふっくらして」という言葉の顛末とか、色々と確認すると面白いと思う。そもそも、日本人は米国における移民の状況とか、宗教のこととか、知識がないわけで、初見で全部理解するのは無理だと思う。

この映画は内容も演出も脚本も音楽も素晴らしいと思うけれど、個人的に一番評価しているのはメリル・ストリープの美しさ。この映画の彼女の全てが好き。デ・ニーロも、ウォーケンも、カザールも、みんな存在感があるんだけれど。

ということで、メリルに☆ひとつおまけしたいところなんだけれど、映画だけで満点なのでプラスアルファはなし。☆3つ。  
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2010年06月09日

ヴィレッジ

なるほど、先日紹介した「ハプニング」でも同じなんだけれど、シャマラン監督の作品は、予告編の作り方が悪すぎる。ホラー映画として紹介しちゃうから、それを期待した観客が評価を下げちゃって、おかげでみんなが観に行かなくなっちゃう。かくいう僕もその一人。ハプニングを観て、そしてもしかして、と思って今日ヴィレッジを観て、そして確信した。シャマラン監督は、別にホラー映画の監督じゃない。彼がやっているのはホラーテイストの恋愛映画というジャンルである。

village

この映画が公開されたとき、僕は「わけわかんない」という意見を何度か耳にした。でも、今DVDで観てみると、難しいところは何一つない。全てきちんと種明かしされているし、そして恋愛映画としてきちんと広げた風呂敷をたたんでいる。別に複雑な構図もないし、この程度の映画が理解できないなら、例えば浦沢直樹の20世紀少年とか、あるいはモンスターとか、あの手の漫画なんか何一つ理解出来ないと思う。つまり、普通に簡単な映画なのだ。これが「わけわかんない」になってしまうのは、ホラー映画だと思って、ホラーを期待していくからだろう。「わけわかんない」という意見が出ることの方がよっぽどわけわかんないというのが正直なところ。つまり、予告編を作った会社の人が悪い。

そして、ハプニングを観る限り、日本の配給会社は相変わらずシャマラン監督をホラー映画の監督として売り込みたいらしい。だから、ここで大声で言っておくけれど、

●●●シャマラン監督の映画にホラーを期待していくのは間違いっすよ!!!!●●●

確かにちょっと驚かされたり、ドキドキしちゃう場面はあるけれど、それが味付けの部分。そうした味付けの中で描かれている本筋は「大怪我をした恋人のために危険をかえりみずに冒険に出る」という、恋愛冒険ストーリーなのだ。あと、シックス・センスのようなどんでん返しを期待するのも駄目。徐々に明らかになっていく謎はあるけれど、それは別に謎っていうほどのものでもない。映画の中でネタばれするときも、伏線からネタばらしまでの間が異常に短い(笑)。さぁー、ここ、ナイショですよ、覚えておいてね!っていう場面からほんの10分ほどでネタばらししてくれる圧倒的親切心が嬉しい。

内容に触れちゃうと思いっきりネタバレになってしまうので、表レビューで書けるのはこの程度。あとは、ホアキン・フェニックスがこの直後に「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」で非常に良い演技を見せ、そしてブライス・ダラス・ハワードが「スパイダーマン3」で活躍するのが感慨深い。向こうの役者さんは引き出しが多い。特にブライス・ダラス・ハワードは、徐々に彼女が抱えている問題が明らかになってくるというちょっと難しい役どころを非常に上手にこなしていたと思う。

評価は☆2つ半。さらっと楽しめるので、結構お薦め。ただし、恋愛映画だからね!

以下、ネタバレレビューは追記に書きます。これ読んじゃったらつまらなくなるかも知れないから要注意。覚悟して読んでください。  続きを読む
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2010年05月20日

十二人の怒れる男

十二人の怒れる男 [DVD]

裁判もの映画の名作として名高い本作。随分と昔に一度観た記憶があったんだけれど、もうすっかり忘れてしまったので、もう一回観てみたのだけれど、意外にも、あまり面白くなかった。

何しろ、ベースになっている裁判(裁判シーンは皆無なんだけれど)がいい加減すぎる。昔はこんな感じで裁判をやっていたの?という感じ。そして、本作で舞台となる陪審員の議論も物凄くずさん。ナイター行きたいだの、さっさと終りにしようだの、現代ではちょっと考えられないような姿勢で陪審員室にいる。

ただまぁ、昔はこうだったんだろうなぁ。

脚本はそれなりに良く出来ていて、有罪派が自分の理論を補強しようとして墓穴を掘ったりするあたりは笑っちゃうけれど、でもこれも、最近の宮部みゆきとか、東野圭吾とかのミステリーを散々読んでいる向きには全く物足りないと思う。有罪の根拠になっている目撃者達の証言があまりにもいい加減で、次々とぼろが出てきて、そしてラストにつながっていく。何より先が見えてしまいすぎる。少なくとも、今の時代にこの映画を作ったら、「随分と作り込みが甘い脚本」とみんなに突っ込まれちゃうと思う。

今の裁判ものとか、ミステリーとかって、こういう昔の映画を踏み台にして、少しずつグレードアップしてきているはず。こういう映画があったからこそ、今がある、みたいな感じ。それはわかるんだけれど、例えば時計じかけのオレンジなどは「今観ても全然古くない」っていうのがある一方で、この映画は「やっぱ、古いなー」という印象が先に来てしまう。

演技という部分では、無罪派の冷静ぶりはそれほど見所という感じがしない。一方で有罪派のエキサイトぶりはなかなか見事。でも、それだけかなぁ。

今も評価の高い本作だけれど、ミステリー慣れした現代人でも楽しめるのかなぁ。映画史に残る作品として、一度は観ておく必要があると思うけれど、それは知識や教養として。観て、「これは面白い!!」と現代人が感動するような作品ではないと思う。

個人的には、「あぁ、この時代は女性とか、カラードとかに全然配慮がないんだな」っていうあたりの方が興味深かった。今作ったら、絶対何人かは女性だろうし、何人かは黒人のはず。  
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2010年04月24日

シザーハンズ

シザーハンズ (特別編) [DVD]

ティム・バートンとジョニー・デップがタッグを組むルーツになった作品。「アリス」を観る前にちゃんと復習しておこうと思ってTSUTAYAで借りてきた。

しかし、この映画は凄い。20年近く経った今でも古さを感じない。これを撮った時、ティムは30歳ぐらいでしょう?天才っているんだよなぁ、と思う。

不思議な街並み(と言っても、実在の街らしいけれど)と、そこに住む不思議な住民が何やら「時計じかけのオレンジ」みたいな雰囲気なんだけれど、その奇妙な街で奇妙な主人公が巻き込まれる騒動は、何故かいかにもありそうな話。中年女性達に翻弄されて傷つけられて行く無垢な主人公が可哀想で、でも、彼に対して徐々に心をひらいていくヒロインとの心の交流がとても心地良く、そして異型の主人公をいつの間にか応援している。

カラフルな街とモノクロの城。打算的で世俗的な街の人たちと無垢な主人公。男と女。彼に大して好意的な人々と、彼を忌み嫌う人々。様々な対照的要素を時には空間を、時には時系列をずらして大胆に配置し、その中で大人のためのおとぎ話を展開している。

氷の彫刻のシーンは映画史に残る名シーンだと思う。

「どうして雪が降るの?」

この子供の質問に対する答えとしてはあまりにも大人の話(ラストを含め、あちらこちらに少しずつ毒が盛られている)だけれど、この映画を観たら、多くの人が「冬になったら雪が降って欲しい」と思うようになるだろう。一枚DVDを買って、晩秋の夜に観て、そしてやってくる冬を楽しむのがオススメ。  
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2010年04月19日

機動戦士Zガンダム 劇場版三部作

ガンダム30thアニバーサリーコレクション 機動戦士Zガンダム -星を継ぐ者-<2010年07月23日までの期間限定生産> [DVD]

ガンダム30thアニバーサリーコレクション 機動戦士ZガンダムII -恋人たち-<2010年07月23日までの期間限定生産> [DVD]

ガンダム30thアニバーサリーコレクション 機動戦士ZガンダムIII -星の鼓動は愛-<2010年07月23日までの期間限定生産> [DVD]

何しろ、「ダカール演説」を完璧にネグっちゃったことでファンの予想を大きく裏切ったと言える映画版の三部作。また、ラストも変更になっていて、TVシリーズよりは随分と救いのあるラストになったとも言える。あくまでも、カミーユを中心として見るなら、だけれど。

長いテレビシリーズをかなり強引に三部作にまとめているので、正直、何がなんだかわからないところもある。また、一年戦争の時と比べてニュータイプの戦闘能力が格段にアップしているので、モビルスーツ戦が異常にめまぐるしく、何が起こっているのか良く分からない。さらにZガンダムは物凄いポテンシャルを持っているようで、まるでスーパーサイヤ人みたいだ。

TVシリーズを見ていない人に対しては、何が何だか分からない作品になっていて、TVシリーズを観ていた人にはずたずたにされてしまったように見えるに違いないのだけれど、ただただハマーン・カーン様がお気に入りの僕のような人間にはわりと楽しめる作品になっていた(笑)。ただ、彼女の登場は三作目の「星の鼓動は愛」からといっても過言ではないので、それなら三作目だけを見ておけ、という話にもなりかねないのだが。

クワトロ、シロッコ、ハマーンと、個性的な登場人物がたくさん出てくるので、カミーユのかげが薄いのはもちろんだけれど、アムロの扱いの軽さにもちょっと目頭が熱くなる思い。

でもまぁ、ハマーン様大活躍だから許す。

コロニーレーザーも劇場版では一度しか登場せず、TV版のインフレは改善されている。何しろ、コロニーレーザーはソーラ・レイとしてファーストガンダムで超決定的な兵器として出てきているので、そう簡単にポコポコ撃たれてしまっては興ざめだ。ヤマトの波動砲とは違うのだよ。

ということで、個人的には十分楽しめたけれど、これを見ちゃうとTV版を全部通して見たくなる。しかし、それをやると25時間も浪費してしまうことになる。それって、24よりも1時間長い。どうするかなー。最後の20話ぐらいだけを見るかなー。うーーーん、体調の良い時で、ツタヤで旧作一本100円セールとかをやっているときに考えよう。

ということで、評価は☆1つ半としたいところ、ハマーン様の活躍でサービスして☆2つ半。

全然関係ないけれど、キュベレイのでっかいプラモデルを作りたい・・・・  
Posted by buu2 at 22:24Comments(0)TrackBack(0)DVD

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2010年03月12日

時計じかけのオレンジ

時計じかけのオレンジ [DVD]

この映画を最初に観たのは多分横浜ピカデリー。中学生だったと思う。気狂いピエロとの二本立て。正義感の強い友井君と一緒に観に行ったのだけれど、彼は見終わって激怒していた(彼は今はNHKのニュース解説員で、時々テレビに出ている)。僕はと言えば、気狂いピエロのランボーの詩に合わせた海の映像も良かったけれど、やっぱり時計じかけのオレンジの凄さに圧倒されていた。

そのあと、映画館でこの映画を観たことはない。ビデオで観て、LDで観て、今日、久しぶりにDVDで観てみた。

何より恐ろしいのは、今観てもこの映画が全く古くないこと。今年撮影された映画と言われても全然違和感がない。

そして、名シーンの数々。雨に唄えばを歌いながらの作家襲撃、自宅にやってきた更生係のおじさんとのベッドのシーン、レコード屋からお持ち帰りした2人の女性との早送りベッドシーン、猫屋敷の女性を性器のオブジェで襲うシーンをハンディカメラで追うシーン、ラスト近くの病院のベッドでの食事シーン・・・・・。暴力シーンやセックスシーンが少なくないのだけれど、それらがことごとく洗練されている。映画の中に出てくるオブジェやポスター、壁紙などのアートも素晴らしい。役者の表情も素晴らしい。そして、その背後に常に印象的に響く音楽。何から何まで隙がなく、全てが見所。冒頭からラストまで、全く目が離せない。様式の部分で全く文句の付け所がない。

その上で、内容。政治にあえて利用されることによって時代を生き、結局元の木阿弥となるアレックス。いわば悪の肯定でもあるわけだけれど、洗練された悪の中に、誰もが表に出せない、でもどこかに持っている残虐性の存在を思い出させる。その上で、暴力よりも、殺人よりも、レイプよりも、見えにくく、かつ嫌らしい政治という存在を浮かび上がらせる。

「ホラショー」のようなロシア語を崩した造語がバンバンでてくるのだけれど、そのあたりを上手に消化した字幕も結構良いと思う。

死ぬ直前の最後の一日に映画を3本観て良いと言われたら、間違いなくこれを選ぶ。残りはスティングと、もう一本は今後のために取っておく。

最近、デジタル処理して再上映する映画がちらほらあるので、是非また映画館でやって欲しい。

ちなみにこのDVD、たった1162円って、何かの冗談ですか?一家に一枚って感じですね。  
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2009年06月16日

蛇イチゴ

蛇イチゴ [DVD]

西川美和氏の監督デビュー作。

映画監督というのは誰でもなれるものではなく、当然のように下積み生活があるんだと思う。そういう「やりたくても出来ない時期」が長いとすれば、「思ったようにやって良い」という立場になったとき、それまでにあたためていたことをとりあえず全部出し切ってしまいそうな気がする。だから、映画監督というのは、もしかしたらその第一作に非常に濃い濃度でその思いを濃縮するのかも知れない。

この作品のテーマは「嘘」。ひとつの家庭を中心に、一見円満に見える生活の裏に隠されている嘘を少しずつ明らかにしていく。そして、真実が見えてきたときの周囲の心の動きを丁寧に映像化している。

冒頭、教室での一こまがこの映画の全て、あるいはこの「蛇イチゴ」以後の西川作品の全てに通じていると思う。金魚の世話を毎回サボる男の子と、それを糾弾する女子生徒、そして、金魚の世話係のもう一人の女の子。男の子は終始多くを語らず、ただ下を向いている。糾弾する女子生徒は「お母さんが病気になって、といって、朝、世話をしに来なかった。でも、昼にはお母さん、元気に外を出歩いていました。そして、次の日もまた具合が悪くなったといって、サボったんです」と、理詰めで現状を指摘する。このクラスの担任の倫子はその指摘を受けて、「ごめんなさいって、謝ろうよ」と男の子を指導する。しかし、最後に世話係のパートナーの女の子は、「本当に嘘なの?本当に具合が悪かったんじゃないの?」という問いかけを倫子にする。この話の真相は最後まで明らかにされないのだが、嘘と信じ込んでしまうデータを羅列して、間違った方向へと誘導される大衆心理と、その裏にある真実は必ずしも一致しない、ということを提示している。パートナーの女の子の問いかけは若干親切すぎる気もしないではなく、小説や映画にそこそこ触れていれば、「あぁ、こういうことかな」と察しがつくし、西川監督の他の作品を観ていればなおさらなのだけれど、このあたりはデビュー作ということもあって、若干饒舌になっているのかもしれない。

作品の中では、そのあと、たくさんの嘘が描かれていく。ずっと隠していた嘘、映画の中で生まれる嘘、自分に対する嘘、あれやこれやで嘘のてんこ盛り。そして、最後に、ちょっとした真実を混ぜてみる。どこまでが嘘で、どこからが真実なのか、あとは皆さんの判断にお任せします、というところで映画は終了。なるほど、「ゆれる」や「ディア・ドクター」と根っこの部分で良く似ている。だから、この2作品を観て「面白い」と思った人は、一度観ておいても損はないと思う。

西川監督、どうやら自分が好きな俳優さんを使う人のようで、その好みが自分と似ているので、安心して観る事ができる。宮迫博之さんは舞台で観たときはイマイチだったけれど、映画ではなかなかに上手。この人は舞台より映画が向いているようだ。つみきみほは結婚してからあまり見かけなくなったけれど、彼女の金属質な声が好き。他の俳優さんたちもみんな上手で、良い感じで映画を彩っていた。

たくさんの嘘の中にある数少ない本当、彩度の低い映像の中で数少ないヴィヴィッドな物体、周囲の音を消去した中での対象物の音声。こうしたコントラストを意図的に盛り込んでいく西川監督の手法が上手に表現された一作だと思う。評価は☆2つ半。  
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2009年05月08日

アイズ ワイド シャット

乱暴にまとめてしまうと「倦怠期のお金持ち夫婦がちょっとしたアクシデントに巻き込まれる話」ぐらいになってしまうのだけれど、それにしては妙に面白い映画だった。

冒頭の日常を描いたシーンから冴え渡るカメラワークで、夫婦の日常生活を端的かつするどく描いている。確かに生活していればなんでもない場面なんだけれど、それをきちんと切り取ってカメラに収めるのはなかなかに難しい。なぜそう思うのかと言えば、そういう映画をあまり観たことがないからだ。最初のパーティーのシーンも静かに淡々と進むのだけれど、それでいて観る側の好奇心を丁寧に刺激していく。

そして、肝心のなぞの屋敷での仮面乱交パーティ。カメラワーク、音楽、美術とどれもが素晴らしい。この間やっていた「パフューム」とかもこのくらいに凝った演出をしていればまた随分と違ったんだろうなぁ、などと思ってしまうのだけれど、「あぁ、こういう表現をしたかったんだな」というのがストレートに伝わってくる。このあたりが監督の才能なんだろうなぁ。

めがねのニコール・キッドマンがナイス。

このお金持ちの夫婦が最終的にそれぞれ何をしたのか、ということと、映画を観ている最中に自分が頭の中で考えていたことを対比してみると、「見事に監督にしてやられた」と感じてしまう。つまりはなんでもない事象を高度な技術によって表現し、それを観る観客の心を操る映画だった。「あんなことになっているのでは」「これはこういうことかな?」などと色々と想像をめぐらせてしまうのだ。でも、終わってしまえば「なぁんだ」という感じ。それでいて、がっかりするわけではない。物凄く出来の良いお化け屋敷のような。明るくなってみれば、全然どうということのないストーリーなのだけれど、見ている最中は物凄く楽しめる。

え?これで160分?あっという間じゃん、という感じ。個人的にはキューブリックの最高傑作は「時計仕掛けのオレンジ」だと思うけれど、この作品も評価は☆3つ。

アイズ ワイド シャット 特別版 [DVD]  
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2009年03月27日

エリザベス

エリザベス

数年前の映画かと思っていたら、98年なんですね。長野オリンピックの頃だから相当昔。っていうか、一昔以上前なのか。

ツタヤの準新作に置いてあったのでもうちょっと最近のものなのかと思ったんだけど、ゴールデンエイジにあわせて再発売とかだったのかも知れない。

さて、映画。時系列的に言えば先日観た「ブーリン家の姉妹」の続編みたいなもので、アミダラ姫の3部作とレイア姫の三部作、みたいな感じでそのままブーリン家とエリザベス。何しろ、衣装、音楽、セットなどが豪華。そんな中でどろどろの謀略劇が展開する。政治と宗教が絡まってどんどん人が殺されていくあたりは洋の東西を問わないんだなぁ。

誰も信用ができないような状況にあって、山本勘助のような名参謀を手に入れたエリザベスが黄金時代の礎を築くまでを描いていて、世界史に疎い人間には非常にわかりやすい。どこからがフィクションなのか良くわからないけれど、ちょっとした教養になると思う。

ケイト・ブランシェットが、時代に翻弄され、その中で「女王」となっていく姿を好演。

最後、バタバタバタっとストーリーが進むあたりはゴッドファーザー的な展開にも感じられるのだけれど、広げた風呂敷があっという間にたたまれる様はなかなかに見事。評価は☆2つ半。  
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2008年09月13日

終わりで始まりの4日間

終わりで始まりの4日間

日本未公開映画。ツタヤで借りてきたけれど、こんなに安いなら買っても良かった。なんでこんなに安いんだ(笑)?

ナタリー・ポートマンが出ていたから借りてきたんだけれど、普通に面白かった。ただ、映画と言うのは基本的に映画館で観るべきもので、この映画は特に映画館で観るべき作品だと思う。

映画館で観なくちゃいけない理由は「音響が素晴らしい」とか、「映像が素晴らしい」とか、色々あるわけだけど、この映画の場合、「序盤が退屈で、ついつい早送りしたくなるから」ということと、「序盤が退屈で、ついうとうとしちゃうこと」が理由。何度か、自分が借りてきた映画なのか確認までしてしまった。

また、いくつかわけわかんないシーンとかもあって、そのあたりはもう一度しっかり観てみないとわからない。でも、多分もう観ないと思う(笑)。評価は☆1つ半。  
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2008年08月03日

戦場のピアニスト

戦場のピアニスト

タイトルから想像したのは戦地を慰問して回るピアニストの話(笑)。実際に観てみたら、ユダヤ系ポーランド人ピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンの半生を描いた伝記的映画で、全然違う(^^;

映画はナチス・ドイツのポーランド侵攻から始まる。激化する第二次世界大戦の中、徐々に迫害されていくユダヤ人達を描くのが映画の前半。そしてその戦争の中を家族と引き裂かれながらも周囲のユダヤ人、ポーランド人に助けられて生きながらえていく後半という構成。似たようなシチュエーションの似たような映画としてすぐに思いつく作品に「シンドラーのリスト」があるが、こちらは主人公をヒーロー的に扱うのではなく、なりふり構わず戦火をくぐり抜けていく非力なピアニストを淡々と描いている。同じスピルバーグ作品でも、どちらかといえば「太陽の帝国」の方がイメージが近い。

平和ボケした日本人がこういう映画を観ると、「家族を捨ててなぜ平気でいるのか」とか、「周りの人間が死を覚悟で戦っているのになぜ戦わずにいられるのか」などと思うかもしれないが、きれいごとではなく、ただただ自己の生に執着する人間を描ききっているところがこの映画の主張するリアリズムだと思う。

ノンフィクションでなければ「なぜピアニストなんだろう」と、主人公がピアニストであることの必然性を疑問に思うかも知れない。しかし、そこがノンフィクションの重み。そして、その設定からもたらされた「戦争」と「芸術」の対比が物語を引き締めている。特に中盤ではほとんどピアノ演奏のシーンがないのだけれど、唯一と言っても良いシーンが「ハッ」とするようなシチュエーションで、なんとも印象的である。映画ならではの演出で、「おいおい!」と突っ込みそうになった直後に「やられた」と思った。

戦争の現実を真正面から表現しているため、全編を通じて残酷なシーンが多い。このあたりは観る人を選ぶ映画だと思う。しかし、そのあたりさえ気にならないなら、最初から最後まで高いテンションで、一気に観ることができると思う。

原題は「PIANIST」。ほとんど全てのケースで「この邦題をつけるくらいなら原題のままで」と考えてしまうのだけれど、本作の邦題はなかなかナイス。冒頭に書いたような勘違いを誘発はしたのだけれど。

評価は☆3つ。  
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2008年07月29日

ソウ

ソウ

痛い、いたい、イタイ〜。

ミステリーなのかホラーなのか良くわかんないけど、分類的にはやっぱりミステリーなんだろうか。良くわからないうちに密室に監禁された二人と、外部で進む捜査、そして関係者家族という3つのシーンが時間軸を行き来しながら描かれていき、徐々に全体像がわかってくるという構成。ラストは「あぁ、やっぱりね」という感じの落ちだったけれど、それはそれで、「じゃぁ、もし途中でシナリオが狂っちゃったらどうするつもりだったの?」みたいなところもある。なんか偶然が積み重なってラストになっているはずなのに、それが必然だったかのようなラストにはちょっと違和感アリ。でもまぁ、物凄い迫力でぐいぐい押し込んで行ってしまうので、「まぁ、いっか」みたいな。

いや、確かに面白いっちゃぁ面白いけど、なんか生理的に受け付けない部分もあって、個人的にはちょっといやーんな感じ。なんで映画を見ていやな気分にならなくちゃならないのか、と。つまり、体質的にこの手のホラー、ミステリーはあんまりあわないんだろうなぁ。羊たちの沈黙とかは面白いと思ったんだけど。

痛いのが好きとか、血が好きとか、死体が好きとか、そういう人には結構良いと思う。客観的に観ればよく出来た映画だと思うけど、主観的にはあんまり好きじゃない(^^; でも、2も観ちゃいそう(^^;

それにしても、細切れフラッシュバック映像が好きな監督だった(笑)。  
Posted by buu2 at 13:21Comments(0)TrackBack(0)映画-2004

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2004年12月08日

スカイキャプテン

041208_1625~01.jpgスカイキャプテン、見てきました。正確にはスターウォーズの予告編を観にいったらやっていたんだけど(^^;

途中まではやや眠くなる展開だったけど、途中から面白くなった。設定とかは全然リアリティがないので、逆に違和感なく観ることができた。特撮は以前なら色々驚いたんだろうけど、「まぁ、ILMだったらこのくらいはやるよね」って感じ。予告編を観た限りでは宮崎アニメのパロディかと思っていたんだけど、実際はスターウォーズのパロディだったのかも。

あと、この落ちで終らせた勇気は評価できる。

それにしてもこういうお馬鹿な映画(良い意味で)にジュード・ロウとか、グウィネスとかの一流どころがでてきちゃうところが凄いね。アンジェリーナはちょい役だったけど。☆1つ半。

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Posted by buu2 at 16:28Comments(23)TrackBack(21)映画-2004

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2004年10月12日

エイプリルの七面鳥

041012_2116~01.jpg
J-WAVEのBOOM TOWNの試写会プレゼントに応募したら当ったので、喜んで見てきました。この、安田ホールは、スクリーンがあんまり大きくなくて、しかもちょっと奥にあるから、前の方で観ても苦にならないんだけど、多くの人はそのことを知らないから前を避けちゃう。ということで、前から5列目ぐらいの特等席で観ました。以下、公開前なので超ネタバレ注意。
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2004年09月20日

ヴァン・ヘルシング

「世界興収No.1」だそうだが、そんなに評判なのかなぁ、というヴァン・ヘルシング。

以下、ネタバレ注意。  続きを読む
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2004年09月02日

ヘルボーイ

JALの機内で見てしまったわけだが、「いつの映画やねん」と思って調べたら日本未公開(10月から)と判明。ってことで、ネタバレ超注意!!  続きを読む
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2004年08月20日

シュレック2

ディズニーのCGアニメの続編。
シュレック 2  続きを読む
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ブリジット・ジョーンズの日記

飛行機の中でみた二本目の映画はこれ。

ブリジット・ジョーンズの日記  続きを読む
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デイ・アフター・トゥモロー

滅茶苦茶スケールの大きな環境破壊とそれに起因する異常気象。その下で展開される滅茶苦茶限定的な登場人物たちの小さな人間模様。サバンナの大平原のど真ん中でゲートボールをやるようなものか。


デイ・アフター・トゥモロー 通常版  続きを読む
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2004年08月04日

下妻物語

040804_1658~01.jpg複数の人から別々に薦められたので、無職の人間としてはやはり無職のうちに見ておけ、という感じで、渋谷まで出かけてみた。  続きを読む
Posted by buu2 at 17:01Comments(12)TrackBack(7)映画-2004

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2004年07月21日

ハリー・ポッターと秘密の部屋


ハリー・ポッターと秘密の部屋 特別版
先日の賢者の石に続いて「ハリー・ポッターと秘密の部屋」を鑑賞。  続きを読む
Posted by buu2 at 01:09Comments(7)TrackBack(8)映画-2004

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