2011年11月03日

ハンサム★スーツ

ハンサム★スーツ スペシャル・エディション 初回限定チェンジング仕様 [DVD]

着想は面白いけれど、オチが見えちゃうし、何と言っても脚本が弱すぎる。ハンサムとブサイクのデフォルメの仕方もありきたりだし、音楽も今一歩。この手の映画としては出来の悪い部類だと思う。GyaO!でタダで観たけれど、タダでもちょっと時間の無駄だった感じがする。

評価は☆半分。  

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2011年04月22日

ぼくのエリ 200歳の少女

ぼくのエリ 200歳の少女 [DVD]

なんか、静かで芸術的な雰囲気と、美少年と美少女、そして吸血鬼のホラーの取り合わせが物凄く微妙な作品。見事に融合しているという感じではなく、メロンと生ハムみたいな(僕は、それぞれを別々に食べたほうが美味しいと思う)。

だけど、つまらないかといえば全然そんなことはない。静かな中にもメリハリがあり、ラブストーリーの中に喜びがあり、不老不死の吸血鬼と、それに仕える普通の人間の悲しい関係を描き出している。

ただし、この映画は大きな、とても大きな問題を抱えている。それを知らないと、映画は全くと言っていいほど違うものになってしまう。そこについては超ネタバレなので、追記に書く。映画自体の評価は「ぼかされてしまった大きな問題」をネグレクトして、☆2つ。  続きを読む
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2011年04月15日

トウキョウソナタ

トウキョウソナタ [DVD]

BSでやっていたのをテレビ鑑賞。

喪失と再生、というもっともありがちなテーマを扱った作品だけれど、抜群の演出力というか、脚本力というか、ここまで面白くできるんだなぁと感心した。非現実的な描写があちこちに散りばめられているので、こういうアート重視の脚本に慣れていないとついていけない部分がありそうで、万人に勧めることができる映画ではないと思うのだけれど、演劇を見慣れている人ならすんなりと受け入れられると思う。演劇は空間的な制約と時間的な制約の中で、必然的に見る側に想像力を要求する。「あぁ、ここは、こういう風になったんだな」と解釈する必要がある。一方で映画はあとで編集すれば良いから、場所をロケによって変更することもできるし、一年間かけてそれぞれの四季で撮影したりといったことも可能だ。そういう映画のメリットをある程度放棄し、見る側に想像するのりしろを用意した作品に仕上がっている。ともするとご都合主義になってしまいそうなんだけれど、それをコミカルに、かつ象徴的に描いていて(毎日同じY字路で父親と息子が別れ、一緒になるとか)、映画の中のそこここでクスクスっと笑うことができる。

個の中でも、社会の一員としても矛盾をあちこちに抱えながら生きている父親、ストレスを抱えながらも良妻を演じている母親、それを近くで見ていて発散する場所をさがしている年の離れた兄弟、どれもが危なっかしい中でバランスを取っているのだけれど、あるとき、一斉にその振れ幅が拡大する。その起承「転」結の具合がとても良く出来ている。あの、ショッピングモールでの夫婦の遭遇シーンの素晴らしいこと。

そしてラストのドビュッシー「月の光」。みごとな起承転「結」だった。

年間70本とか映画を見ていても、知らないうちに始まっていて、知らないうちに終わっている映画がなんと多いことか。そして、そういう作品の中にチラホラと「これは面白いなぁ」という作品がある。先日の「愛のむきだし」もそう。この作品も、そんな作品のうちのひとつ。香川照之、小泉今日子というイイトコを使っておきながら、なぜ評判にならなかったんだろう。僕が知らなかっただけで、評判になっていた?いや、公務員や大企業の社員の家族だと、こういう話ってリアリティがないのかな?僕とかは、「あるある(笑)」みたいなシーンの連続だったんだけれど。

面白かった。☆3つ。  
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2011年01月09日

愛のむきだし(18禁レビュー)

愛のむきだし [DVD]

「ちゃんと伝える」がいまいちだった園子温監督が、その前年に撮った作品。僕は満島ひかりが結構好きなタイプなので、それだけが理由でDVDをレンタルしてみた。

評価は☆3つ。ということで、良い子の皆さんはここでさようなら。以下、追記で。

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2010年06月20日

ファンボーイズ

181f8343.jpgスター・ウォーズファンの若者たちが、半年後に公開が迫っていたスター・ウォーズエピソード1を見たがっている末期がんの友達のためにカリフォルニアまで旅をするというドタバタコメディ。

スター・ウォーズのパロディやスター・トレックのネタなどが散りばめられているので、少なくともスター・ウォーズの旧三部作は見ておかないと話にならないし、見ておくだけではなく、「助けて、オビ・ワン・ケノービ、望みはあなただけ」とか、「愛してる」「知ってる」とかの名セリフも覚えておく必要がある。というか、今から覚えるんじゃ手遅れで、もう頭に刷り込まれているような人たちのための映画である。

僕の場合はそこまでディープなファンではないけれど、でもまぁスター・ウォーズは劇場でちゃんと観ているし、エピソード3だと8回だか、もっとだったか忘れたけれど、そのくらいの回数を劇場で観たりする位にはスター・ウォーズファンなので、ある程度は楽しめた。

ただ、どうなんだろう。映画としてはイマイチのできだと思う。確かにアチラコチラで笑えるシーンはあるし、うわー、キャリー・フィッシャーってこんなにおばさんになっちゃったんだぁ、でも、今は俳優じゃなくて脚本家をやってるんじゃなかったっけ?とか思うシーンもあったりするのだけれど、うーーーーーん、やっぱ、映画的じゃないんだよな。

でもまぁ、TSUTAYAで借りてきて、軽く観るには悪くないと思う。末期がんとか言っても別に暗くなるわけじゃないし。

何しろ、最後のオチが良い。あの感覚。ほぼ全てのスター・ウォーズファンが、あの感覚だったと思う。評価はちょっと厳しめかも知れないけれど、これはあくまでも映画そのものの評価。馬鹿らしい映画だけれど、観る価値はあると思う。

ところでこの映画に出てきたスカイウォーカー・ランチは本物なんだろうか?セットだよねぇ?

ちなみに僕はどういう感じだったんだろうなー、と思って、自分の古い日記を観てみたんだけれど、残念ながらエピソード1の頃の日記はなかった。「まにあな交換日記」というサイトはブログを始める前にずっと連載していたサイトなんだけれど、今となってはぐぐっても出てこない。

これ→まにあな交換日記

どこかのタイミングでブログに移植しないとかなぁ。でもまぁ、このままでいっか。  
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2010年05月16日

ハプニング

8d140706.jpg上映時、散々酷評されていたこの作品。地雷を踏むのを躊躇していまさらDVDで鑑賞。

それで、観てみたわけですが、決して悪くない。サスペンスな味付けではあるものの、要は「極限状態での愛」を描いた作品。ちょっと心が離れつつあった夫婦が原因不明のパニックの中でどうなっていくのか、というストーリー。そういうつもりで観ればかなりコンパクトにまとめられたストレスの少ない映画だったと思う。

多分、「あのシックス・センスの」とかの冠詞がついちゃったりすると、みんな全然違う期待をしちゃう。そして、日本ではそういう形で宣伝されちゃったから、「なんじゃこりゃ」っていう感想が連発しちゃったんじゃないだろうか。例えば「ミスト」なんかが予告編的には凄く似たテーストだったと思うのだけれど、ミストとこの映画では描こうとしているものが全く違うので、そのあたりをミスリードしてしまい、結果的にがっかり感を煽ってしまったとすれば、配給会社の責任は重大だと思う。

「一体、異常現象の原因はなんだったの?」というところに視点が行っちゃったら、もう駄目だと思う。

本当に見せたいものはなんだったのか。そのためにどんな状況を設定し、小道具として何を配置したのか。このあたり、ニュートラルな状態で観れば特に腹も立たないできなんだけれど、最初に「サスペンス」ってインプットされちゃったら、そりゃぁ駄目かもね。

だから、これから観る人は、「この映画は愛を描いている」って思って観た方が良い。サスペンス映画でも、パニック映画でもなくて、シャマラン監督流の恋愛映画なんだよ。凄く屈折しているけれど、それこそがシャマラン流。それを理解出来るなら、十分に面白い映画だと思う。

もちろん、サスペンス風味の恋愛映画なんてあり得ない、という向きにはオススメしませんが。個人的には、映画館でちゃんと観ておけば良かったと思った。  
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2010年04月23日

DRAGONBALL EVOLUTION

どんなダメ映画でも、大抵の場合は何かしら見るべきものがあるのだけれど、この映画はほとんど何も見当たらない。一所懸命に探して初めて「あっ」と気がついたのは、女優陣の寄せてあげたおっぱいぐらい。本当に、他に何もない。どうなってるんだ、これは。

冒頭の30分ですっかり飽きてしまったので、そこから先はTwitterでつぶやきながらの鑑賞。つぶやいた内容を書くと、

チチがすげぇブス。

これ、ドラゴンボールを知っているからまだ見ることができるけれど、知らなかったらただのクソ映画だよなー。

満月から一週間で日食っておかしくないか?

おいおい、飛べるなら最初から飛べよ。

うわ、もう終わった。こりゃだめだ。こんなひどい映画も珍しいぞ。


この映画の楽しみ方としては、みんなで時間をあわせていっせいのせで鑑賞を開始。そして、文句をTwitterでつぶやく。ニコニコ動画みたいな感じのことをTwitterを使ってやる、という感じ。そのくらいのことをしないと、全く楽しめないと思う。Twitterで書いたけれど、本当に、ドラゴンボールという漫画を知らなかったら、この映画はとことん酷い映画だと思う。ストーリーはめちゃくちゃだし、特撮はショボいし、設定も意味不明だし、という感じで、突っ込みどころ満載。

原作を離れて突っ込めば、

強いはずのおじいちゃん、あっさり死にすぎ
チチがなんでそんなところで修行してんの
ピッコロ、世界を滅亡の一歩手前まで追い込んだ割には異様にしょぼい
大猿が全然大きくない
空を飛べる車なら最初から飛べ
かめはめ波と一緒に飛んでいくのは力学的におかしくない?
日食、日食ってうるさいけれど、日食の設定がおかしすぎる
前半のハイスクールものは後半どうなっちゃったの?
戦いのシーン、マトリックスの方が全然楽しめるんじゃない?
シェンロンの呼び出し方、誰に教わったんだ?

などなど。いや、ドラゴンボールを知らずにこの映画を見ちゃったら、90分間地獄だと思う。

じゃぁ、ドラゴンボールを知っている人間ならこの映画を楽しめるかといえば、それはそれで激しく疑問なわけで、「何も知らないよりはまし」というレベル。

うーーーーーん、もうちょっと見所があるかと思ったんだけれど。これは酷い。評価は☆ゼロ。限りなく時間の無駄。それで、ラストの終わり方はどうも続編の存在を匂わせるんだれど、やめてよ、という感じ。

これを買う人がいたら驚き↓

ドラゴンボール EVOLUTION (特別編) [DVD]  
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2009年10月20日

ぐるりのこと。

ぐるりのこと。 [DVD]

画家の夫婦のそれぞれの生活を同時並行的に描きつつ、二人の接点としての家庭を描いたもの。と書くと非常に簡単なのだけれど、映画そのものは非常に技巧的な映画で、真剣に観ていると凄く疲れる。そういうところを一つ一つ指摘して「こういったやり方がすばらしい」とか、「ここがみどころ」とか、色々と言及できるところがある、能書き重視派にはもってこいのおかずとなる映画。それで、普段なら僕も喜んで「こことここの対比がさ」とか、色々書きたくなるんだけれど、何しろ劇場じゃなくDVDで観たわけで、もう旬も過ぎているし、そもそも語りつくされていると思うので、やめておく(笑)。

ただ、ひとつだけ。冒頭の15分ぐらいで、「あぁ、この映画はこういう映画なんだな」と思わせておいて、その後全然違う展開にしちゃうところが何とも面白い。推理ものとかでは良くある奴だけれど、こういう人情ものでそれをやられてしまうと、「うわー、やられちゃった」という心地よさがある。

あちこちに散りばめられた乾いた笑いが結構良い。そして、その調子がずーーーっと続いていく。この手の映画って、実は結構あって、例えばジャージの二人とか、南極料理人とか、そういう映画が類似品だと思う(乾いた笑い、というところが)のだけれど、個人的にはそういった作品よりも、この作品の笑いがフィットした。多分、そういうのは個人差があると思うので、「いや、南極料理人の方が面白かった」という人もいると思うのだが、僕はこちらの映画の方が好き。

あぁ、そういうことってあるよなぁ、という、心当たりのあるシーンがてんこ盛りで、やっぱり夫婦って、どこでもこんなもんなんだろうな、とも思う。そういう意味では、未婚だったり、結婚間もない人が観てもピンと来ないかも知れない。

誰もが知っているあの事件、という有名事件の数々を色々とちょっとだけ垣間見せていくのだけれど、そのあたりも観る人の共感というか、歴史を共有しているところを上手にくすぐっていると思う。

唯一残念だったのは、10年にもわたる長い期間を描いた映画なのに、登場人物のほとんどが全然老化しないこと。もうちょっとそのあたり、なんとかできれば良かったのにな、と思う。ベンジャミン・バトンまでやれとは言わないから。

お勧め。評価は☆2つ半。  
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2009年06月10日

ジャージの二人

ジャージの二人 [DVD]

観終わって最初のひとこと。「えーーー、これで終わりかよ(笑)」。

注釈をつければ、「えーーー、これで終わりかよ(怒)」ではない。

別につまらないわけではなく、ところどころ、クスクス笑ってしまう。しかし、大爆笑ってことではない。なんともまったりした雰囲気が最初から最後まで続く。これがこの映画の最大の見所、みたいなものもなく、説明もなく、ただただ単調に続く。

レタス畑。浅間山。上信越自動車道碓氷峠手前の橋。森。字幕。そしてジャージ。

昨今の展開の早い映画とは一線を画する映画であることは間違いない。では、それを楽しめたのか、というと、個人的には正直イマイチだった。つまらないとは思わないけれど。思わず笑ってしまう場面は多々あったけれど。要は、今の自分にこの映画を心の底から楽しむだけの精神的余裕がないということなのかも知れない。映画を作った人が悪いのか、映画を観た自分が悪いのか、どちらにしろ、観る人を選ぶ映画なんだろうな、と思う。

評価は☆1つ。今、日本人男優では一押しの堺雅人さんが頑張っていても、この評価が精一杯かなぁ。  
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2009年04月02日

近距離恋愛

近距離恋愛

仲良しの男女、腐れ縁の男女の関係を描いたありがちなストーリー。自由に恋愛を楽しみ、自分の都合の良いときにだけ彼女との時間を楽しむ男と、その男との関係に居心地の良さを感じつつ、仕事の出張先で知り合った男性と結婚を決意してしまう女。そんな二人の恋の顛末、という感じで、書いてしまうとあっという間。つまりは、あんまり内容がない(笑)。おかげで、時間も約100分と、かなり短め。

ありきたりのストーリー、特に変わった演出もなく、ヒロインが絶世の美女というわけでもない。ということでつまんないか、というとそうでもないところが映画の面白いところ。いや、別に凄く面白いかと言われればそんなことはない。でも、ちょっとしたシーンとかに「あぁ、あるある」みたいなのがあったり、ちょっとした台詞に「あぁ、ちょっと格好良いかも」とか思ったりするわけで、少なくとも観終わって「時間を損した」と思うようなものでないことは確か。ま、結婚を阻止するためのどたばたはそんなに面白いわけでもないけれど、しつこいわけでもなく、さらっと時間が過ぎていくのが良い。

映画館で観るかといわれれば「うーーーーむ」という感じだし、実際観に行かなかったのだけれど、ツタヤで借りてきて観る価値はあると思う。邦題も珍しく悪くない。評価は☆2つ。  
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2009年02月03日

映画2008総まとめ(確定版)

評価別本数(括弧内は邦画の数)

☆☆☆ 8(2)
☆☆★ 8(1)
☆☆ 11(4)
☆★ 12(4)
☆ 11(6)
★ 3(2)
なし 6(4)

まにあなシネマ最優秀洋画
イースタン・プロミス(EASTERN PROMISES)
アイアンマンのお気楽極楽っぷりと甲乙つけがたい状況だったものの、DVDを買ってでもまた見てみたいと思うのはこちらだった。


まにあなシネマ最優秀邦画
デトロイト・メタル・シティ
洋画ではお気楽極楽っぷりを落としてしまったが、こちらの突き抜けっぷりは見事。スカイクロラもアニメとしての完成度は非常に高かったと思うのだが、どちらかを選ばなくてはならないとなると、やはり松山ケンイチという人間の存在感が大きい。


まにあなシネマ優秀賞ノミネート作品
イースタン・プロミス(EASTERN PROMISES)
つぐない
ボーダータウン 報道されない殺人者
アイアンマン
WALL・E/ウォーリー
デトロイト・メタル・シティ
スカイ・クロラ


まにあなきいちご賞(邦画のみ)
げげげの鬼太郎
銀色のシーズンとどちらがきいちご賞にふさわしいかは最後の最後まで悩んだ。悩んだ結果、わざわざ試写会で見せてもらったにも関わらず最悪の評価だった本作と、お金を払って観た結果最悪だと思った銀色とを鑑み、こちらを昨年度きいちご賞とした。


まにあなきいちご賞ノミネート作品(邦画のみ)
銀色のシーズン
L change the WorLd
映画クロサギ
ゲゲゲの鬼太郎


まにあなきいちご賞各賞
監督賞 三谷幸喜(ザ・マジックアワー)
主演男優賞 松本潤(隠し砦の三悪人)
主演女優賞 長澤まさみ(隠し砦の三悪人)
助演男優賞 南原清隆(L change the WorLd)
助演女優賞 高橋真悠(西の魔女が死んだ)

今年度最悪の演技だったのは間違いなく「L change the WorLd」の南原清隆。観た瞬間「今年はこれ以上酷い演技は絶対に現れない」と思ったが、思ったとおりだった。助演男優賞ではあるものの、全体の中で飛びぬけて酷かった。


評価一覧
イースタン・プロミス(EASTERN PROMISES) ☆☆☆
つぐない ☆☆☆
ボーダータウン 報道されない殺人者 ☆☆☆
宮廷画家ゴヤは見た ☆☆☆(2006年製作)
アイアンマン ☆☆☆
WALL・E/ウォーリー ☆☆☆
デトロイト・メタル・シティ ☆☆☆
スカイ・クロラ ☆☆☆
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド ☆☆★
クローバー・フィールド ☆☆★
THE BUCKET LIST(最高の人生の見つけ方) ☆☆★
ミスト ☆☆★
ブーリン家の姉妹 ☆☆★
ダークナイト ☆☆★
慰めの報酬 ☆☆★
百万円と苦虫女 ☆☆★
幻影師アイゼンハイム ☆☆
JUNO/ジュノ ☆☆
インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 ☆☆
ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 ☆☆
椿三十郎 ☆☆
東京少女 ☆☆
容疑者Xの献身 ☆☆
ゲット スマート ☆☆
おくりびと ☆☆
スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ ☆☆
ワールド・オブ・ライズ ☆☆
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 ☆★
シルク ☆★
チーム・バチスタの栄光 ☆★
隠し砦の三悪人 ☆★
ライラの冒険 ☆★
マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋 ☆★
マイ・ブルーベリー・ナイツ ☆★
バンテージ・ポイント ☆★
ノーカントリー ☆★
アフタースクール ☆★
ザ・マジックアワー ☆★
WANTED ☆★
東京少年 ☆(☆☆)←個人的な趣味でおまけした分
アイ・アム・レジェンド ☆
魍魎の匣 ☆
ブラックサイト ☆
チャーリー・ウィルソンズ・ウォー ☆
僕の彼女はサイボーグ ☆
地球が静止する日 ☆
ブタがいた教室 ☆
20世紀少年 ☆
幸せの1ページ ☆
崖の上のポニョ ☆
L change the WorLd ★
西の魔女が死んだ ★
イーグル・アイ ★
銀色のシーズン
映画クロサギ
大いなる陰謀
ハッピーフライト
ハムナプトラ3
ゲゲゲの鬼太郎  
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2009年02月02日

WALL・E/ウォーリー

38b72dd7.jpg宿題になっていたWALL・E/ウォーリー、ようやく見てきました。

「多分、面白いと思う」と予想していたわけだけれど、やっぱり面白かった。何しろせりふ少な目なのにロボットの仕草や目の形だけでさまざまな感情を表現してしまうのが素晴らしい。

ま、このあたりのロボットの感情表現といえばスター・ウォーズシリーズのR2−D2が散々見せてくれていたわけで、この映画のウォーリーやモーの動きはR2−D2ライクであることは間違いがないのだけれど、それにしても良くできている。

旧式ロボットと新式ロボットの対比というのだとターミネーターあたりで見たことがあるわけで、あのシリーズででてきた液体金属ターミネーターに共通する部分がイヴにはある。もちろん、2001年宇宙の旅などもモロにパロっているわけで、そのほかにもエイリアンを含め、これまでの色々なSF映画やロボットアニメを色々と取り入れつつ、それでいて消化不良を起こさずに新しい価値を見せているのが良い。

ピクサーは「レミーのおいしいレストラン」が異常に出来が良かったので、当然期待が高まってしまうわけだけれど、その期待に全く負けないクオリティで作品を提供してきた。アニメといえば一昔前は日本のお家芸、宮崎アニメの独壇場という雰囲気もあったのだけれど、すっかりお株を奪われている印象がある。

映画は冒頭、ピクサーおなじみのショートフィルムでスタート。この「プレストとうさぎのアレックス」もなかなか見事な内容で、「あれ?劇場を間違っちゃった?」と心配になるようなもの。あれれ?と思っているとウォーリーの本編が始まるので一安心。

さて、この冒頭の描写がまた素晴らしい。ごみため場と化してしまった地球を、ウォーリーの日常を通じて非常に上手に表現している。このあたり、ナウシカの冒頭などと比較して見てみるのも楽しそう。

その後も、淡々と、しかしあちらこちらにちょっとしたユーモアを散りばめて飽きさせずに時間を経過させていく。先割れスプーンをフォークとスプーンとどちらに分類するか迷って、中間に置いてしまうあたりにロボットの個性を表現していたりするのが良い。お宅気質、コレクター気質のお掃除ロボットが映画の中で見かけた帽子を探してきたりするのもユーモアがある。何しろ、冒頭に限らず、細かいちょっとした描写に色々と複数の意味を持たせているので、一度見ただけではその面白さがわかってこない。二度、三度、楽しめる映画だと思う。このあたりは「DVDを買って何度も見てください」ということかもしれない。

そしてイヴがやってくるわけだが、ここからのテンポも非常に良い。やや暴力的で加減を知らないイヴと、小心者だけれど仲間が欲しいウォーリーの交流パートはこの映画の一番の見所。動かなくなったイヴを連れて歩くシーンは特に良い。加えて、懐かしいテレビゲームが登場して、そのスコアが2000−0何ていうのもちょっとしたユーモアである。

そして、宇宙船パート。ここに来ると子供向けのサービス色が濃くなり、さまざまなロボットが出てくるのだが、お掃除ロボットのモー君は助演男優(なのか、女優なのかわからないけれど)賞もの。歴代の船長がだんだんデブになっていくあたりは芸が細かい。正直なところ、ここのパートはそれまでのパートに比較してやや間延びしている感じがあったのだけれど、ラストからエンドロールまでは再び見所満載。

もちろん、ピクサーお決まりのA113も登場する。

今回はDLPバージョンで鑑賞した。DLPは画面は小さくなりがちだが、発色や黒の表現などはフィルムとは随分異なる。可能なら、DLPの映画館で観た方が良いと思う。

ところで、今日の新宿バルトはほぼ満席。先日の土日は開演のかなり前から全席完売という状態だったらしい。それでも今週一杯で上映終了って、ちょっと商売っ気がなさ過ぎ(^^;?

評価は☆3つ。  
Posted by buu2 at 21:19Comments(0)TrackBack(0)映画2008

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2009年01月18日

慰めの報酬

5b39b0d2.jpg 007

ダニエル・クレイグになってすっかり雰囲気の変わった007。しかし、このぐらいがらっと変わった方がすっきりするというか、潔いというか、個人的にはソリッドな感じが非常に好印象。バットマンの方向転換と同じような感じで、それが成功していると思う。

で、本作は前作カジノ・ロワイヤルのそのまま続編なので、前作を見てないと何がなんだかわからない。だから、これを見るなら絶対前作を見てないと話にならないし、「もう忘れちゃったよ」という人はツタヤに行ってビデオを借りてくる必要がある。

映画は冒頭からいきなりフルスロットルでほとんど休む間がない。先日公開されてなかなか良かった「K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝」にも通じるシーンがあるのだけれど、007を見ちゃうと、K-20はまだまだ、という感じ(笑)。

アクションシーンはカーチェイス、ボート、飛行機、そして体を使ったパートと盛りだくさん。以前、宇宙にまで行ったあとに「原点回帰」として撮ったユア・アイズ・オンリーが好評だったわけだけど、結局はバランスが要求されるわけで、今作はそのバランスも良かったと思う。個人的にはもうちょっと秘密兵器が出てきても良いかな、と思うのだけれど、最新技術はITを駆使するあたりで地味に使われていた。

英国紳士だったり、プレイボーイだったり、秘密兵器を駆使する今までのスマートな女王陛下の007が好きな人にはまったく受け入れてもらえそうにないつくりなのだけれど、東西冷戦がなくなってしまった時代の007を許容できる人なら問題なく楽しめると思う。競馬やオペラを上手に重ねた演出も手がこんでいた。ボンドガールのオルガ・キュリレンコもなかなか可愛い。ただ、前作のヴェスパーに比較するとやや小粒。ちょい役で出てきたMI6の下働きがゴールド・フィンガーのパロディ(オマージュ?)で真っ黒になっていたのもにやりとしてしまうところ。

007のテーマも良い感じで使われているし、見終わったあとに「あぁ、面白かった」と思える出来だと思う。惜しいのは、スキーのシーンがなかったことかな。あと、字幕がなっちゃんだったこと。松浦さんで見たかった。邦題もいまいち。でもまぁ、評価は☆2つ半。  
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2009年01月12日

ワールド・オブ・ライズ

ブラッド・ダイヤモンドで好演を見せたデカプリオだが、本作もなかなか。作風も非常に似ている印象を受ける。

米国CIAのスパイが中東を舞台にテロ組織と戦う、という内容だが、同じスパイ映画でも007とは随分と異なり、見ていてとにかく痛い。いてて、いてて、という感じのシーンの連続なので、このあたりは好き嫌いが分かれそう。

米国から指示を出すボス、現地で動くスパイ、そして現地で協力する人々、というのが主な登場人物で、基本的にはボスとスパイの動きを追っていくことになる。ボスはボスで家庭と仕事の両立に苦労しているわけだが、とにかくみんな家族との折り合いをどうつけるかで苦労しているのが涙ぐましい。そんな共通の背景を持ちつつも、事務方と現地のギャップを明確に描き、また米国と中東のやり方の違いも明確に描いているあたりが皮肉満載。

「こんなやり方で良いの?」という問題提起をきちんと盛り込んでいるあたりがなかなか良い。

ラッセル・クロウはこの役のために逆ダイエットをさせられたらしいが、現場を離れたわかってない上司を好演していて、全体がしまったと思う。

ちょっとストーリーが複雑なので、集中力に欠けた状態で見ていると何がなんだかわからなくなってしまうかも知れない。なかなかの秀作で、評価は☆2つ。  
Posted by buu2 at 22:46Comments(0)TrackBack(0)映画2008

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2009年01月11日

映画2008総まとめ(暫定版)

まだ宿題にしてある映画が数本ある(例えばウォーリーとか、レッドクリフとか)ので、暫定版です。恐らくあと2、3本観て確定版になります。こうしてみると、結構な数(56本)を映画館で観てますね。ラーメンの新規開拓より多いかも(笑)。評価別の本数を数えてみると(括弧内は邦画の数)

☆☆☆ 8(2)
☆☆★ 8(1)
☆☆ 11(4)
☆★ 12(4)
☆ 11(6)
★ 3(2)
なし 6(4)

となっていて、分布的にもそれほど偏りがなく、良い感じで評価できているという印象。ということで、暫定版ですが各賞は下記の通りです(あとで変更したらゴメンナサイ。今日、時間があったので書いておきたかったのです)。


まにあなシネマ最優秀洋画
イースタン・プロミス(EASTERN PROMISES)
アイアンマンのお気楽極楽っぷりと甲乙つけがたい状況だったものの、DVDを買ってでもまた見てみたいと思うのはこちらだった。


まにあなシネマ最優秀邦画
デトロイト・メタル・シティ
洋画ではお気楽極楽っぷりを落としてしまったが、こちらの突き抜けっぷりは見事。スカイクロラもアニメとしての完成度は非常に高かったと思うのだが、どちらかを選ばなくてはならないとなると、やはり松山ケンイチという人間の存在感が大きい。


まにあなシネマ優秀賞ノミネート作品
イースタン・プロミス(EASTERN PROMISES)
つぐない
ボーダータウン 報道されない殺人者
アイアンマン
WALL・E/ウォーリー
デトロイト・メタル・シティ
スカイ・クロラ


まにあなきいちご賞(邦画のみ)
げげげの鬼太郎
銀色のシーズンとどちらがきいちご賞にふさわしいかは最後の最後まで悩んだ。悩んだ結果、わざわざ試写会で見せてもらったにも関わらず最悪の評価だった本作と、お金を払って観た結果最悪だと思った銀色とを鑑み、こちらを昨年度きいちご賞とした。


まにあなきいちご賞ノミネート作品(邦画のみ)
銀色のシーズン
L change the WorLd
映画クロサギ
ゲゲゲの鬼太郎


まにあなきいちご賞各賞
監督賞 三谷幸喜(ザ・マジックアワー)
主演男優賞 松本潤(隠し砦の三悪人)
主演女優賞 長澤まさみ(隠し砦の三悪人)
助演男優賞 南原清隆(L change the WorLd)
助演女優賞 高橋真悠(西の魔女が死んだ)

今年度最悪の演技だったのは間違いなく「L change the WorLd」の南原清隆。観た瞬間「今年はこれ以上酷い演技は絶対に現れない」と思ったが、思ったとおりだった。助演男優賞ではあるものの、全体の中で飛びぬけて酷かった。


評価一覧
イースタン・プロミス(EASTERN PROMISES) ☆☆☆
つぐない ☆☆☆
ボーダータウン 報道されない殺人者 ☆☆☆
宮廷画家ゴヤは見た ☆☆☆(2006年製作)
アイアンマン ☆☆☆
WALL・E/ウォーリー ☆☆☆
デトロイト・メタル・シティ ☆☆☆
スカイ・クロラ ☆☆☆
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド ☆☆★
クローバー・フィールド ☆☆★
THE BUCKET LIST(最高の人生の見つけ方) ☆☆★
ミスト ☆☆★
ブーリン家の姉妹 ☆☆★
ダークナイト ☆☆★
慰めの報酬 ☆☆★
百万円と苦虫女 ☆☆★
幻影師アイゼンハイム ☆☆
JUNO/ジュノ ☆☆
インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 ☆☆
ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 ☆☆
椿三十郎 ☆☆
東京少女 ☆☆
容疑者Xの献身 ☆☆
ゲット スマート ☆☆
おくりびと ☆☆
スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ ☆☆
ワールド・オブ・ライズ ☆☆
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 ☆★
シルク ☆★
チーム・バチスタの栄光 ☆★
隠し砦の三悪人 ☆★
ライラの冒険 ☆★
マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋 ☆★
マイ・ブルーベリー・ナイツ ☆★
バンテージ・ポイント ☆★
ノーカントリー ☆★
アフタースクール ☆★
ザ・マジックアワー ☆★
WANTED ☆★
東京少年 ☆(☆☆)←個人的な趣味でおまけした分
アイ・アム・レジェンド ☆
魍魎の匣 ☆
ブラックサイト ☆
チャーリー・ウィルソンズ・ウォー ☆
僕の彼女はサイボーグ ☆
地球が静止する日 ☆
ブタがいた教室 ☆
20世紀少年 ☆
幸せの1ページ ☆
崖の上のポニョ ☆
L change the WorLd ★
西の魔女が死んだ ★
イーグル・アイ ★
銀色のシーズン
映画クロサギ
大いなる陰謀
ハッピーフライト
ハムナプトラ3
ゲゲゲの鬼太郎


さぁ、みんな、今年も映画館で映画を観よう!!映画は映画館で観てこそ。  
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2008年12月26日

地球が静止する日

6192c7a6.jpg
1951年に公開された「地球の静止する日」(原題:The Day the Earth Stood Still)のリメイク。前作では核戦争がメインテーマで、「このままでは他の星から脅威と思われてしまう」というのがメッセージだったが、今回は自然破壊がメインテーマ。地球にとって人間は害悪だから排除する、という趣旨に変更されていた。しかし、これ以外の部分はそれほど大きな変更点がなく、最新のSFXを用いて作り直したというのが一番の見所。

ストーリーで言えばあほな米国国防長官とその背後に見え隠れするあほな米国大統領に対して一科学者が何をするのか、というところに集約されるのだけれど、上層部のあほさは非常に丁寧に描かれているものの、それに対して主人公達がやっていることがあまりにも小さく、おいおい、地球人の生き残りをかけた交渉をやっているそばで、メインがあまりにもしょぼくないか、という感じがする。日本の改革を薩摩で話し合うならともかく、利尻島で相談しているような感じなのだ(利尻島の皆さん、スイマセン。悪意はないのですが、なるべくわかりやすく書きたかったもので)。それに、クラトゥが考えを変えるに至る部分もちょっと弱すぎる感じ。わざわざ全人類を滅亡させに来て、その程度で考えが変わっちゃうのってどうなの?事前の調査が足りなさ過ぎない?っていうか、あんた馬鹿ぁ?って感じである。

つまり、メインで取り上げられているストーリーがあまりにも瑣末な話で、「人類存亡の危機」という感じが伝わってこないのだ。いや、映像的には新しいものがあったと思うし、観ていて楽しかったのも事実。しかし、この映画の場合は「宇宙人来たー、人類滅亡ー、でも助かったー」っていう全体の流れが非常に重要で、映像だけが楽しければ良いという例えば「トランスフォーマー」みたいな映画とは随分違うと思うのだ。そういえば、似たようなリメイク事例で「宇宙戦争」があった。でも、宇宙戦争よりはちょっとマシだったと思う。それはなぜかというと、全体の流れの大きさに比較して扱われているストーリーがしょぼいだけで、突っ込みどころが満載というわけではなかったから。宇宙戦争はおいおい、ってところが多々あったのだけれど、こちらはそういう意味では整合性が取れていた。

しかし、何にしても、「その程度のことでプランを変更するなよ」という思いは強いわけで、評価は☆1つ。  
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2008年12月15日

容疑者Xの献身

baf97ab3.jpg容疑者Xの献身、やっと観に来たわけだけれど、今日は客はゼロ(笑) 大丈夫かなー、と思いつつ、思いっきりリラックスしながら鑑賞。で、結論から書くと、映画の出来は思ったよりも良かった。少なくともテレビドラマの駄目駄目具合に比較すると随分とまとも。これができるならテレビでも妙な演出なんかしないで普通に見せろよ、と思うのだが、まぁこれは別の話。

何しろ、原作が異常に素晴らしい出来のこの作品なので、普通に作ればつまらないものになるわけがない。

原作の評価はこちら→「容疑者Xの献身

問題は、この書評でも書いている「吟醸酒をつくるときの精米のような、ぎりぎりまで濃縮し、計算し尽くされた文章の構築」をどこまで映像化できたのか、ということ。何しろ直木賞受賞のベストセラーだから(かといって、東野氏のベスト作品だとは思わないが)、この映画を観る人のかなりの部分がネタばれ状態で鑑賞することになる。肝心要の部分で驚きを与えられない以上、映画として新しい何かを見せないことには「なんで映画化したの?」ということになってしまう。ぎりぎりまで濃縮されたものを水で薄めてしまっては話にならないわけで、じゃぁプラスアルファは何ですか?となる。そして、そのプラスアルファとは、堤真一の演技だった。この映画の価値は、文章で余すところなく表現されてしまっている石神の絶望を、言葉を変えれば、読者それぞれの想像力の中で表現されてしまっている石神の絶望を、映画という媒体を通してどこまで表現し、そして観るものをどこまで満足させるか、ということになる。個人的には、そこそこに満足した。これは堤真一の演技力によるところが大きい。

結局のところ、一応主役という扱いになっている福山雅治、柴咲コウといったところがどれだけ登場しないかがこの作品の評価の分水嶺となるところだったのだが、もうちょっと影が薄ければもっと良かったのに、と思う(それでも柴咲コウの登場頻度はかなり抑えられていて、結果として映画のクオリティは上がったわけだが)。

原作のクオリティには遠く及ばないのだが、映画としては楽しめるレベルに仕上がっていて、お金を払っても良いレベルだったと思う。評価は☆2つ。  
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2008年12月04日

ハッピーフライト

68cfa413.jpg素晴らしいの一言。最初から最後までANAのプロモーションビデオのよう。ANAの会社説明会に来てしまったのかと思いましたが、明るくなって周囲を見渡したらちゃんと映画館でした。

「裏ではこんな大変な思いをしているんです。だから飛行機がちょっとくらい遅れても文句言わないで下さいね」

と言うANAの思いがひしひしと伝わってきます。

ストーリーとか、ドラマ性などは皆無。飛行機運行マニュアルの映画化ですから、内容は飛行機が出発して、トラブルが発生して戻ってくるだけ。そんなつまらない内容を頑張って見せようと、細かいエピソード・コネタでつないでいるところがすさまじく涙ぐましい。たとえばグランドホステスのエピソードとか、整備士のエピソードとか、本筋に全然絡んでこない。どこかで似たようなものをみたことがあるなーと思ったら、免許証の書き換えのときに警察で見させられるビデオだった。

小学生の社会科見学の代わりにも最適と言う素晴らしい映画です。この映画を見て「私もCAになりたい」と思う子供が増えたらANAもホクホクでしょう。

役者さんでは、操縦席の二人とグランドホステス1名だけはそれなりに存在感があった。でも、彼らにしても、何が言いたいのって、何も伝わってこない。

映画のあおり文句では「コメディ」とか言っているけれど、三谷作品でもイマイチの昨今、日本の映画で笑わせてもらおうなんて贅沢な注文です。3回ぐらい「クスっ」となれれば元は取ったと思わなくてはいけません。

ということで、「飛行機の飛ばし方 初級編」とか、「ANA会社説明会」とか、「あなたも航空業界に就職できる」とか、そういうタイトルなら☆3つ。ただしこれは一応エンターテイメント作品らしいので、☆ゼロ。  
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2008年11月17日

イーグル・アイ

c6e59458.jpg最近エグゼクティブ・プロデューサーがスピルバーグでも全然大したことがない映画が多いので別に驚きもしないのだけれど、どうにもこうにも眠くなる映画だった。

とにかく、「どうして追われているのか」という部分が不明確で、もちろん「北北西に進路を取れ」じゃないけれど、そういうストーリーがあっても構わないのだけれど、それならそれで、もうちょっと何か一工夫が欲しいところ。それで、「あぁ、退屈な映画だなぁ。でも、何かびっくりがあるかもしれないから」と頑張って見ていたら、今度は2001年みたいな展開でしょう。そこに至ってようやく冒頭のシーンが配置されている意味がわかるわけだけれど、その冒頭の伏線とも言えない伏線と全体のストーリーとのつながりがあまりにも希薄で(納得ができないわけじゃないんだけれどね)、それまで全く登場していなかった人がラスト近くで出てきて、「私が犯人です」みたいな、唐突な展開というのですか?

多分、集中力がある人ならこれでもちゃんと楽しめるんだと思うんだけれど、何しろ凡庸な場面展開、凡庸な演技、凡庸な脚本、という感じで、お決まりのカーチェイスも退屈。これで眠くならないなら眠くなる映画はこの世には存在しないぞ、という感じである。

それに、双子だってあれだけ成長していたら、普通生体認証で識別されるだろ(笑)。

ラストに至っては、「おいおい、お前ら、ひょっとして三つ子だったのか?」みたいな(笑) 評価は☆半分。  
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2008年11月13日

ボーダータウン 報道されない殺人者

a9d68f33.jpgブラッド・ダイヤモンドのような感じの告発系映画。フアレスという米国とメキシコの国境に位置する町で、田舎出身の女性達が大量に低賃金で働かされている。そして、その女性達をターゲットにした暴行殺人が頻繁に発生している。その真相を米国の女性ジャーナリストが突き止めていくという内容。

基本的に事実をベースとしているようで、メキシコという非常に米国の近所にありながら、その実態についてはほとんど知らない国でこんなことが起きているというのが何より驚き。そうした事実が、ニュースとして配信されるのではなく、映画と言う形で周知されているという現実にも驚く。僕のブログを定常的に読んでいる人ならわかると思うけれど、僕は決してマスコミに期待していないし、マスコミがフェアだとも思っていない。特に新聞は特定のバイアスが強くかかるメディアで、その記事が客観的だなんていうのはただの妄想、ありえない期待であると考えている。だから、こうした現実を米国をはじめとした各国のメディアが故意にネグレクトしているという事実についても、それほど大きな驚きはない。しかし、である。新聞やテレビといった既存メディアに代わって、今はインターネットが台頭してきている。そうした状況においても、こうしたニュースがほとんど知られていないという現実には驚かされる。

この手の「主人公の心境の変化」を描く映画はスター・ウォーズのアナキンを代表として決して珍しくないが、2時間の映画などでは「えーーー?なんで???」と不思議に思ってしまうものが少なくない。そうした中で、この映画の主人公の心の変遷は非常に見事に描かれていて、どこにも違和感がなかった。ラストの仕上げ方もなかなかに見事で、見終わったあとの印象が非常に良い。

映像的に言うと、モノクロを含むフラッシュバックや細かいカットを多用する演出は好みがわかれるところ。個人的にはあまり好きではないし、それが効果を物凄く上げているとも思えなかった。ただ、それ以外はなかなか良くできていて、最後までほとんど中だるみなく一気に見せてくれる。「スリラー」といった分類とはちょっと違うと思うのだが、楽しめた。もうちょっとあちこちの映画館で上映すれば良いのに、と思うのだが、このあたりにもどこかから圧力がかかっているのだろうか。

評価は☆3つ。  
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2008年10月31日

宮廷画家ゴヤは見た

f6c6dac8.jpg18世紀のスペインを舞台にした歴史劇。ゴヤが描いた二人のモデルがたどった人生を描くというもの。ナタリー・ポートマンが出ていたから観たのはもちろんのこと。

何しろナタリーのスペイン娘っぷり(大富豪の商人の娘)がめちゃくちゃ可愛いのだけれど、「あぁ、観に来て良かったなぁ」と幸せな気分に浸れるのは最初の15分ぐらいだけ。あとはもう、ナタリーが可哀想で可哀想で、という映画なのだけれど、とにかくナタリーの出る映画といったら、馬鹿な旦那が悪の化身になって生きる気力を失ってしまうとか、牢屋に投獄されて拷問を受けるとか、近親相姦の疑いをかけられて首を切られるとか、とにかくろくなものではない。あの、眉間にしわを寄せた顔が映画監督の心を揺さぶるのかも知れないのだけれど、もうちょっとハッピーな映画に出させてあげられないものか。

さて、本題。この映画、ナタリーの可愛さとその扱いの酷さを抜いて結論から書くと、非常に面白かった。ゴヤはタイトルにもなっているぐらいなのだけれど、単なる狂言回しの役割で、それほど重要ではない。もちろん全くの端役というわけではないのだけれど。ただ、そのそれほど重要でもないゴヤが抜群の存在感で、物語を引き立てている。ちょっと油断すると全身のフジツボの怪物になってしまいそうだけれど、本作では海は出てこないので大丈夫。主役の神父はなんか、酸素ボンベを使って殺人を繰り返しそうなタイプで、でも良く見ると魔法学校で眼鏡の少年に嫌がらせをする先生のようにも見えてくるから不思議。そんな神父は異端者をあぶりだす急先鋒になったかと思えばあんなこともこんなことも。って、彼が主人公なので、そのいろいろっぷりは映画で観て確かめて欲しい。そしてもちろんヒロインのナタリー。理不尽な拷問ののち、牢獄での唯一の光だった神父を神として捉え、そして愛情を注ぎ、牢獄から解放され精神に異常をきたしてもさらに彼と娘を慕い続ける女性を好演。ただ、好演しすぎて気の毒になる。ま、人生万事塞翁が馬というのは東洋だけではなく西洋においても当たり前にあるのだなぁ、と思った次第。そんな中に、宗教とは何か、教会とは何か、人間とは何か、男とは何か、女とは何か、フランス革命の本質、軍の横暴とそのとばっちりを食わされる一般民衆といった要素をてんこ盛りに盛り込んだ、超巨大パフェみたいな作品だった。

先日観たブーリン家の話では「英国の王室ってめちゃくちゃ」って思ったけれど、今日観たこの映画からは、「もう、キリスト教ってばめちゃくちゃ」という印象。何しろ、宗教と戦争が人の人生をめちゃくちゃにしているわけで、そりゃぁ政教分離もしたくなるでしょうよ、という感じ。

ナタリーはレストランで「豚は口に合わない」と言っただけでユダヤ教徒の疑いをかけられ、そのおかげで大変なことになっちゃうのだけれど、ナタリーがユダヤ人であるあたり、どんな風に思いながらその役を演じたのか、ちょっと興味深い。

それはそうと、ナタリーに10代半ば、20代前半、そして30代半ばの女性を演じさせるのにはちょっと無理があった感じ。特に若いスペイン娘は、ちょっと無理があるような。

って、ナタリーのことばかり書いているような気がするけど、仕方なし。いや、最初のほうのナタリーの可愛いことと言ったら・・・って、もう良いですか?はい、じゃぁ、この辺で(笑) 評価は☆3つ(満点)。

#それにしても、この映画、2006年の製作なんですけど(;_;)  
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2008年10月28日

ブーリン家の姉妹

a026be1d.jpg今日のレイトショウは「ブーリン家の姉妹」。言うまでもなく、ナタリー・ポートマンが出ているから観てきた。

16世紀のイギリス王室のゴタゴタを描いたドラマ、と一言で書いてしまうと実もふたもないのだが、それ以上書きようがない。とにかく政略結婚の嵐で、既婚だろうがなんだろうが構うもんか、みたいに策略が繰り広げられる様がなかなか興味深い。で、欲に目がくらんだ悪党達が暗躍して大変なことになるのだけれど、その中で頑張るのがナタリー演じるお姉ちゃん。それで、そんなお姉さんに振り回されて酷い目にあう可哀想な妹がスカーレット・ヨハンソン。なんかこの二人、最近良く観るよなーと思うけれど、ま、いっか。そんな姉妹のどたばた劇なのだけれど、何しろアホなのがヘンリー8世で、ほんとにこんなアホだったの?という感じ。志村けんの馬鹿殿だってもうちょっとまともだろーよ、という感じなのだけれど、こんな描き方をしちゃって良いんだろうか(笑)。それこそ不敬罪でつかまりそうだ。

ま、ストーリーは史実をベースになんとなく面白く作り上げたんだろうから、篤姫と同じようなもので、実際に王室を良く知っていれば「んなことあるわけなかろーもん」と突っ込みどころが満載なのかも知れないのだけれど、英国王室のことを良く知らないのでそのままストレートに受け取ってしまった。

この映画の見所はやっぱ、衣装かなぁ。結構衣装が良かった。それと音楽。ちょっとでしゃばりすぎな感じもあったけれど、なかなか効果的に音楽を使っていたと思う。

逆に、これはどうかなー、と思ったのは画像のトーンをものすごくいじっていること。暗い内容を暗示するところでは彩度を落とした映像にして、明るい場面では彩度をあげる、ということをしているのだけれど、これがあまりにもストレート過ぎて、ちょっとあざとく感じてしまった。でもまぁ、音楽で雰囲気を作り上げるのがありなんだから、彩度をいじって雰囲気を作り上げるのも、ありか。

過去のシーンをセピア色でカットインしたりするのはなかなか効果的だったと思う。

☆2つと言いたいところだけれど、ナタリーが可愛いので☆半分おまけして2つ半。朝日新聞のレビューでは凄いけなされていたけれどね(笑)  
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2008年10月26日

ゲット スマート

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最近色々忙しくて夜ですら時間が取れなかった。ということで、久しぶりのレイトショウに来たんだけれど(クライマックスシリーズが終わっちゃってぽっかり時間があいた)、他の客はゼロ(笑) 貸し切り!

という状態で観たこの映画ですが、いやー、馬鹿らしい。007やミッション・インポッシブルはもちろん、エントラップメントとかまでパロディに取り入れている意欲作で、何しろスペクターの基地の安っぽさまで見事に再現していて、「これはなかなかやるな」と思わせる。日米の笑いのツボの違いで滑ってしまいがちなギャグもそれなりに面白かったりして、観ていて何度も「プッ」と吹き出してしまう。だから、食べ物を口に入れながらの鑑賞は要注意。

このくだらなさでこの長さ(110分)はちょっとつらいといえばつらいんだけれど、そこはまぁアン・ハサウェイでなんとかもたせる、ということで。

アホらしい映画と割り切ってみれば結構楽しめると思う。ラストはイマイチだったけれど、評価は☆2つ。気分転換には良かった。  
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2008年10月04日

ブタがいた教室

3cbd4f2a.jpgかつて宮崎監督の「紅の豚」では「食えない豚はただの豚だ」という名せりふがあったとかなかったとか。今日の映画はそんな映画だった。

子豚がヨチヨチ歩いていく。それを後ろからカメラが追う。凄く美味しそうだ。なんか、とんかつが食べたくなってくる。しかし、映画はまだ始まったばかり。

小学校のあるクラスで食べることを最終目的として豚を飼う。その豚をどうするか、というのでもめにもめる、という実話の映画化である。新任の教師がやってきて、豚を飼おうとする。当然、教頭先生は反対する。そこで登場するのが校長先生だ。水谷豊の時代から、新任の熱中先生に対して理解を示すのは必ず校長先生である。同僚たちはあまり理解を示さない。そんなときも、「北野先生!やりたいようにやりなさい。ただし、ちゃんと責任だけは取ってくださいヨ」とエンカレッジしてくれる。あれ?それはテレビのドラマの話か。いや、でも、いつの時代も、テレビでも映画でも、一緒である。教育ママがやってきて校長先生と熱血先生に文句を言うのも一緒。ま、いつの時代も学校ものというのはこういうステレオタイプになりがちである。

しかし、この映画の場合は「豚」という一味違った素材がある。だから、映画の中盤も印象がちょっと違ってくる。あっという間に大きくなった豚。その後ろ姿を例によってカメラが追う。ますます美味しそうだ。っていうか、この瞬間を逃してしまうと、ちょっと食べごろを過ぎてしまう感じ。今すぐとんかつに、と思ってしまう。いや、しかし映画はこれからが佳境である。ちょうど、教室では「豚を食肉センターに送るかどうか」で議論が白熱しているのだ。

やがて、「卒業」というタイムリミットが迫ってくる。生徒たちはどこかの国の国会のようにいつまでもくだらない議論を続けるわけにも行かないし、反対だからといって審議を拒否することもできないし、強行採決をするわけにもいかない。国会よりもよっぽど切羽詰っているわけだ。しかし、致命的な構造的弱点、いつまで経っても結論がでない状況がそこにはあった。さぁ、そのこう着状態をどうやって打開するのか、そこに物語の興味は集中するのだが、そこでまた豚のよちよち歩きである。この豚の前足は、脇を離さない意識でやや内角を狙うようにして次々と繰り出される。この歩き方がたまらない。あまりに早足なので「豚足はどんな味なんだろう」などと考えている余裕はない。というか、かなり巨大化してしまったので、「これはとんかつよりもとんこつラーメン向きかもな、あ、でもチャーシューは作りたいな」などと考えてしまう。

とにかく、「食えない豚はただの豚」なのだ。そして、ラストシーン。これ、手前の画像とバックの画像、合成ですよね?なんか、ちょっと違和感があるんですが。でも、そんなことはお構いなし。だって、豚が美味しそうだから。

さて、映画終了。思ったのは、とにかく監督の姿が見えないこと。サッカーではフォワードに「消える動き」が求められることがある。この映画での監督はそんな感じ。子供たちが勝手に議論をして、先生がそれを適当にリードしていく。その様子の中に、監督の存在感がないのだ。これはほめ言葉。子供たちはオーバーアクションがあまりなく、そして星先生もなんか良い感じ。その状況を作り出したことこそが監督の手腕ということなんだろう。ただ、残念ながら、消える動きでマークの外にいった監督は最後までバイタルエリアに現れなかった。そして、シュートを決めることもなかった。だから、最後までドキュメントタッチで、エンターテイメント色が非常に希薄。最後の最後にシュートを決めるのはあくまでも美味しそうな豚なのである。だから、映画に教育を求めるなら、この映画はあたり。エンターテイメントを求めるなら、もう一歩、という感じ。

しかし、エンドロールを見ていたら協力で「さぼてん」の文字。あぁ、やはりとんかつを食べたくなってきた。ということは、この映画は成功。でも、試写会が終わった時間に食べられるとんかつはあまりない。仕方がないので、博多長浜のとんこつラーメンを食べた。そして家に帰ってみると、ポストにはモスバーガーのチラシ。それは「黒豚のなかの黒豚」。宮崎県産霧島黒豚メンチカツバーガーらしい。あぁ、食べたい。

やはり、豚は食べてこそ豚である。

と、ちょっとエンターテイメントを意識したレビューを書いてみました。いや、やっぱ、映画って笑いも重要な要素だと思うんですよね。それがこの映画には全然なかった。最初から最後まで教科書みたいな。もちろんそんな映画があっても良いと思うし、見る前から多分そんな映画だろうな、と思ってました。だから、「びっくり」とか、「期待はずれ」みたいなことはなかった。でも、もうちょっと予想を外してくれた方が僕は嬉しかったかな。

評価は☆1つ。教科書、勉強の素材としてはもっと評価できると思うけれど。ちなみにYahoo!では☆、凄いおまけしてます(笑)。だって、監督自ら「がけのしたのPって言われていて、全然人気ないので、応援してください」って頼まれちゃったんだもん。やはり、義理は大事。それに、別に悪い映画じゃないからね。

正直なところ、この映画を見て思うのは、「そこまで教育的に良いなら、どうしてたった3年(実話では、4年生から6年生までの3年間飼育して、そして食肉センターに送っている)やっただけでやめちゃったのか」ということ。これが不思議でならない。やっぱ、過保護なんですかね?バンバンやれば良いのに。良く見ろ、日本人。これが「生きる」ってことだぞ、ってね。あと、星先生が最終的な決断をした際、生徒がそれを完全に受け入れているのもちょっと違和感あり。もちろん「議論は尽くした。あとは全てお上にお任せ」ということなのかも知れず、それは教師と生徒の間に厚い信頼関係があったということなのかも知れない。だから、教師と生徒の中での決着はついているのかも。でも、星先生と映画の観客の中での説明責任というのは全く果たされていない。目の前の事象だけにとらわれる観客ばかりならそれでも良いのかも知れないけれど、少なくとも僕は「どうして?」って思った。そこのところは、映画の結構本質的なところでもあると思うのだけれど、それがスルーされちゃっているのは残念。  
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2008年10月03日

20世紀少年

4a8c2665.jpg正直、最近の浦沢直樹作品は小難しくなってしまい、漫画を読んだ爽快感に欠けると思っている。モンスターあたりはまだ我慢できたのだけれど、20世紀少年ぐらいになるともう駄目だ。ストーリーは破綻なく進んでいるだろうし、結局のところ端役の中にキーになる人物が配置されているだけなので、あとから穿り返せば「なるほど!!」ってことになるのだけれど、その出し方があまりにも小出し過ぎる(たとえば、小学校の名簿を順に追っていくところなんかがその一例。あ、これは漫画の話だけれど)ので、作者に恣意的にだまされている気がしてきてしまう。

アフター・スクールみたいな作品に人気が出てしまう日本なので、こういう作品が好まれるのもわからないではないのだが、個人的にはあまり好きではないので、この作品もそれほど期待していなかった。

さて、見終わった印象は、「うーーーーーん、この調子であと2作見なくちゃならないのはつらいなぁ」というもの。だって、映画はほとんど原作どおりなんだもの。音楽とか、音声とか、漫画で表現できない部分はあって、それを上手に補完していることは認めるのだけれど、映画にした理由というか、映画ならではのものがそれ以外にほとんど感じられない。「忠実に映画化しました」という感じ。だから、原作があまり好きじゃない僕にはちょっとフィットしない。キャラクターたちは最初からある程度俳優を想定してアテガキしていたんじゃないの?と思ってしまうほどしっくりきているのだけれど、それがまたどうよ、という感じなのだ。

最近、アメコミの映画化の傑作が相次いでいるだけに、「日本の映画って言うのは漫画との力関係的にまだまだだな」と思ってしまう。

ちなみに例によって少なくない人数が、エンドロールが流れきらないうちに席を立っていた。エンドロールのあとにもちゃんと映像があったのにね(笑)。

最後まで見ていかない人たちって、本当に謎だ。暗いうちに席を立つのがステータスだと思っているんだろうか。別にどうでも良いけど。

評価は☆1つ。  
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2008年10月01日

おくりびと

1ba5fe12.jpg映画の日ということで、何を見ようかなー、あんまり客が入っていなさそうなのが良いなー、と思い、地味目のこの映画を選択。そうしたら、暇そうなおば様たちがわんさと詰め掛けていて、ほとんど満席。シネプレックスにこんなに人がいるのをはじめて見た。こういう状況を見ると、高速道路というのは無料化すると全く高速道路としての役に立たなくなる(特に首都高)んじゃないかと思うし、「おば様たちはどうせ毎週水曜日に1000円で見ることができるんだから、せめて毎月1日ぐらいは、見に来るのをやめてくださいよ」と思わないでもない。

と、暇ねたはこの辺にして、映画の評価です。例によって結論から書くと、この映画は二つの点を除いてとても良くできていたと思う。

まず一つ目はキャスティング。おおよそほとんどの部分では難はないのだけれど、唯一にして最も目立つところ、すなわち、主人公の嫁さん役の広末だけはいただけない。この役者さん、別に嫌いじゃないし、バブルへGO!!とかでは非常に良い味を出していたと思うんだけれど、何しろ根が大根だから、まじめな映画に全然フィットしない。どのシーンを見ていても「あぁ、下手だなぁ」と思ってしまう。特に、周りを固めている役者たちがどれもこれもみなそれなりに芸達者なものだから、それが凄く目立ってしまう。このキャスティング、なんとかならかったものか。残念だけど、これだけで☆がひとつ減ってしまう。

二つ目が、納棺師という仕事を映画の中の登場人物たちがものすごく忌避していること。これに違和感がある。誰かがやらなくちゃいけない仕事だし、別に後ろめたいところがあるわけでもない。誰もがやりたがる仕事ではないと思うのだけれど、あそこまで嫌がらなくても、と思う。町中でうわさになってしまったり、嫁さんが実家に帰ってしまったりするようなことだろうか。一般の認識と実際の仕事のずれ。このあたりを強調したかったのだろうけれど、ちょっと過剰だったような気がする。

と、こういったところにはちょっと違和感があって、ストレートに「凄く面白かった!」と表明できない。ほかにも、家出した嫁さんがどうして帰ってきたのかとか、嫁さんの妊娠が発覚するタイミングが遅すぎやしないかとか、山崎努は納棺師でも詐欺師の親玉でもいつも何か食ってるな、とか、失業するにしてはイヤにチェロが上手すぎやしないかとか、山形の冬ってそんなに短いのかとか、納棺するのは女性ばかりで、あんまり男が出てこないなとか、その納棺に親戚でもないお前がなぜいる!とか、細かいところで気になることは確かにある。でもまぁ、瑣末なところ。

映画のつくりからすると、まず最初の納棺シーンをきちんと描くことによって、それ以降の納棺シーンを詳細に描かずに済ませることを可能にしている。「あぁ、ここではこういうことをやっているんだな」「今はこれをやっているんだな」ということを、観る側にきちんと了解させて、以後のシーンでそれを省くことに成功している。映画としては良くある手法ではあるものの、それが功を奏していて、映画が冗長になることを防いでいる。そうした上で、あまった時間を主人公の心理描写に費やしているため、主人公の心の動きが良くわかるつくりになっている。このあたり、脚本が良くできていると思う。蛇足だが、その冒頭のシーンでも、変に暗くならないような仕掛けがあるところがまた良い。

ストーリー展開にはご都合主義なところ、強引なところも散見されるが、嫁さんが主人公の仕事を理解していくあたりも一応理屈が通っている。個人的にはラストシーンは親と子の理解みたいなところではなく、たとえばチキンを3人で頬張っているところにして欲しかった。「さぁ、いろいろあったけれど、明日からも納棺がんばるぞ!」みたいな。

評価は☆2つ。  
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2008年09月30日

アイアンマン

45af2119.jpg最近のアメコミの映画化は全く馬鹿にできないので、この作品も結構期待して観に行ってしまった。結論から書くと、凄い面白かった。間延びする感じが全然ない。

武器会社の天才社長が大活躍するヒーローもの、という感じなんだけれど、今作はその導入部分。どうやってアイアンマンが誕生したのか、というところが描かれている。

まずこの社長が格好良い。社長とはかくありたいね、という感じで、なかなかいないタイプ。って、そこここにこんな社長がいたら大変だけれど、遊ぶときは遊ぶし仕事をするときは仕事をする、というメリハリの利いた生活。アメコミのヒーローものはヒーローが人間らしく悩むところが最近のトレンドだけれど、この作品ではあまりそういったところはない。お気楽極楽の天才社長が大活躍という感じ。

そして、そんな格好良い社長がアフガニスタンで拉致されてしまい・・・・という感じでストーリーが進む。大抵の場合、こういったシーンが冗長になったりするものだけれど、この映画はそこの部分も結構面白い。

ファースト・バージョンからセカンド・バージョンにスペックアップしたころに新しい敵が現れ、ラストに向けてはこの新しい敵との戦いが描かれる。

最後まであまり無理がない展開。ところどころ突っ込みたくなるところはある(主人公は運転技術を身につけるのにそれなりに苦労しているのに、敵はそうでもないとか)のだけれど、まぁそんなのはどこかにポイっと捨てておきたくなる。

そして、何よりも良いのは社長の秘書。良いなぁ、こういう秘書。うちの会社にも欲しいなぁ。有能な右腕というのはいつになっても最大の課題なのです。そういえばちょっと前にも秘書がうらやましくなる映画があったなぁ、と思ったら、それは「THE BUCKET LIST(最高の人生の見つけ方)」でした。良い秘書が出てくる映画には評価が甘くなるのかも。評価は☆3つ。

ちょっといやーんな感じだったのはラストもラスト。全部終わったところで、「エンドロールのあとに続きがあります」の丁寧な注釈。こんなことをしなくちゃならない日本の映画ファンって、いったい何なんだろう。どうして途中で出て行くんだろうね。日本の文化ですか?帰りの階段やエレベーターが混むのが嫌なの?不思議な人たちです。別に良いけど、そういう人とはあんまり友達になりたくない。  
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2008年09月24日

WANTED

6d03d37f.jpgやはり、映画は映画館で観たいものだ。

と、それはそれとして、「どうせ下らないストーリーなんだろうな」と思いつつも、マトリックスシリーズ以降の映像表現がどういう風に進化したのかを観てみたくて、この映画を映画館で観てきた。

予想通り、ストーリーはかなり下らない。また、導入部分の主人公の駄目っぷりとかもダラダラと長くて、「あぁ、全編アクションにするにはちょっと予算が足りなかったのかな。役者にもそこそこお金がかかっちゃってるものねぇ」などと思ってしまった。まぁ、ヘタレっぷりを長々と表現することによって、同じような境遇の人たちに「変身」の夢だけを見させてあげようってことなのかもしれないし、そういう人たちの共感を得ようっていう狙いなのかも知れないけれど、別になくても良かったというか、ないほうが良かったと思う。あ、すいません、予算がなかったんですね、わかります。

しかし、映画の中盤からは大分テンポアップ。回復風呂という、ドラゴンボールで言えば仙豆みたいなものを設定することによって、バットマン・ビギンズとは随分違った戦闘力アップを可能にしたのが素晴らしい(って、これもサイヤ人の設定と良く似ているけれど(笑))。まぁ、ご都合主義といえばご都合主義だけれど、このあたりに突っ込み始めるとこの手の映画はなかなか肯定できないので、これはこれで良いんじゃないだろうか。

評価のポイントになってくるのは「どれだけ新しい映像表現があったのか」だけれど、そこそこあったと思う。まぁ、一番の原点はマトリックスでやられてしまっているから、二番煎じと言うか、その延長線上での「想定内」であることは間違いないのだけれど、それはやはりマトリックスが凄かったということで、それに続く映画はなかなか「マトリックスみたい」から脱することはできない。しかし、その想定内の範囲ではかなり頑張っていた方だと思う。米国映画お決まりのカーチェイスがそれほど長くなかったのも良かったと思う。カーチェイスが始まると、途端に「あぁ、またか」って思っちゃうんですよね(^^;

字幕は松浦美奈さんなので、スラングがてんこ盛りでも特に問題なし。

ということで、下らない映画だったけど、それなりに楽しめた。評価は☆1つ半。  
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2008年09月20日

幸せの1ページ

069a8884.jpg最近忙しくてなかなか映画館で映画を観る時間がなかったのだけれど、今日はトレーニングが早めに終わったので、そのまま映画館へ。意外と混雑していてびっくりした。

さて、この映画、対人恐怖症で引きこもりの人気作家が、読者の子供が住む無人島(正確には無人ではないか、南海の孤島)まで行く、という話(随分すっ飛ばしましたが)。

予告編を見て、結構シリアスなドラマなのかな、と思っていたのだけれど、さにあらず。大人のための童話という感じでもなく、子供のための童話でした。まぁ、原作が児童小説なんだから当たり前か(笑)。「アイ・アム・レジェンド」とは違った意味で「全然予告編と違うじゃーーん」という感じ。

色々つじつまがあわなかったり、ご都合主義だったり、おいおい、って感じの突っ込みどころが一杯なんだけれど、子供のための映画だから仕方がない。セリフの英語とかも物凄く簡単な単語ばかり使っているし。

#でも、子供が自分で「物心ついたときにはここにいた」なんて難しい言い回しをしていて、さすがは戸田奈津子、空気を読めない、などと思ってしまいましたが(笑)。どうして「小さいときからここにいた」「気がついたらここにいた」ぐらいにならないのか不思議。

最初からそういう映画だって思って観に行けば、結構楽しめると思う。ただ、僕はそういうつもりで観に行ってなかったので、ちょっと退屈しちゃった。なんというか、滑りまくるどたばた劇を映画館で観た、みたいな。あと、ラスト。そういう落ちですか、という感じ。わざわざ南海の孤島まで出かけて行って、それですか、というか。

せめて「幸せの1ページ」なんていう恋愛映画っぽいタイトルじゃなくて、「ニムの島訪問記」ぐらいにしておいてくれればある程度イメージできたんだけど。あるいは予告編で「子供のころ想像した秘密の島へ招待します」ぐらい言ってくれればねぇ。

別に子供の心を忘れたわけではないと思うのだけれど、評価は☆1つ。  
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2008年09月08日

崖の上のポニョ

107511ff.jpg

完全な子供向けにしては「崖」なんていう大人でも書けないかもしれないような難しい漢字を使っていたりして、「もしかして説教臭い、大人が観ても辟易としちゃうような映画なのかしら」などと思い、ついつい観に行かずに済ませていたのだけれど、今日、サミットで買い物をして店から出てきたら、ノーヘルの頭の悪そうなお兄さんが信号待ちの間に馬鹿でかい声(少なくとも、歩道まで声は届いていた)で「ぽーにょぽーにょ」と歌っていて、「これはもしかしたら観ておかないとまずいかも」と思いなおした。

さて、そういうわけでようやく観てきたポニョですが、まぁ、ここ数作に見られた説教臭さはかなり陰を潜めていて、そのあたりはなんとなく良かった気がする。やはり宮崎アニメの真骨頂はカリオストロであり、ラピュタだと思うからだ。

それで、説教臭くなかったから面白かったかと言えばさにあらず。何しろストーリーや設定の面で突っ込みどころが満載だ。もちろん、「魚がなぜ日本語を喋るんだ」とか、「海水魚がなぜ淡水で平気なんだ」なんていう野暮なところに突っ込む気はない。もっと別のところ、なぜ月が巨大化するのかとか、ポニョのお母さんがなんなのかとか、ポニョのお父さんがなんなのかとか、いやいやいやいや、とにかく、突っ込みどころが満載なのだ。なぜ突っ込みたくなるのかと言えば、多分大人の目線で見ているから。大人はこういう映画を作るのは無理。だから、そういうのを作ってしまう、子供の目線を持ち続けている宮崎駿は偉いといえば偉いんだと思う。ただ、子供に付き合わされてこの映画を観に行ったら、かなりつらい2時間を過ごすことになると思う。やはり、子供の目線を持ち続けている大人のための映画だ。

声にプロの声優を起用せず、一般芸能人を使うのが最近のジブリ、電通連盟の常套手段だが、今回「こいつはへたくそだな」と感じたのは所ジョージ。もうちょっと器用かと思ったのだけれど。あるいは、演出の指示があったのかもしれないけれど、違和感がありまくり。一方でいかにも駄目そうだった長島一茂あたりは結構無難にこなしていた。登場頻度が低く、重要度が低い役だったために目立たなかっただけかも知れないけれど。

CGを使わずに手描きの味を出す、という試みはそれなりにうまく行っていて、ちゃんと効果を出していた。しかし、すっかりCGに慣れてしまった今の我々には、懐古的ではあるものの、「なぜCGではなく手描きなのか」という明確なメッセージは感じ取れなかった。別にCGでも良いじゃん、みたいな。

興行的な成功が絶対に約束されている宮崎アニメなので、こんなものでも十分なんだろう。個人的にはあまり満足しないけれど、客が入るんだから文句を言う筋合いではない。しかしまぁ、スカイ・クロラの方がずっと面白いと思う。

評価は☆1つ。  
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2008年09月06日

ダークナイト

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暗い夜かと思っちゃうけど、良く見ると暗黒の騎士だったりする。バットマンの新シリーズ2作目。

前作のバットマンビギンズがまぁまぁの出来で、しかもラスト「さぁ、ジョーカーの登場ですよ」という感じだったので、嫌でも期待してしまう。そして、見終わっての感想は、期待に違わぬ出来だった、というもの。

何しろ、ジョーカーが良い。理屈どおりに動かない、理解を超えた狂気を見事に表現していた。やはり悪役が良いと、映画がしまる。

ジョーカーの抜群の存在感に他の役者達の影はどうしても薄くなってしまうが、そんな中でもそれぞれに俳優達は頑張っていたと思う。

個人的に一番気に入ったのはゴッサムシティのデザイン。コルサントの様子を映像化できたのだから、もう映像化できない都市はないと言って良い。となると、そこから先はデザインのセンス。そして、それがすこぶる良かった。街が格好良い。

全体のトーンが非常に暗いので、ときどき眠くなったりするのが難点。別につまらなくないんだけれど、とにかく暗くて、そして長い。「ここで終りかな?」というところからが長い。

単品で考えてしまうと、「え?これでオシマイ?」という終わり方でもあるけれど、基本的に次につながるものなのでこんな感じかと。スパイダーマンが3になってちょっとイマイチになったわけだけど、バットマンの次はどうなることやら?

正直なところ、ちょっと体調がイマイチの状態で観に行ったので集中力に欠けていた。時間があればもう一度ゆっくり、覚悟を決めて(長いから(笑))観てみたい。評価は☆2つ半。  
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2008年08月26日

スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ

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さて、スター・ウォーズシリーズの新作、クローン・ウォーズを観てきました。

もともと、スター・ウォーズシリーズはほとんどが特撮なので、前からアニメとあんまり変わらなかったわけですが、思ったとおり、アニメ版になっても普通にスター・ウォーズしてました(笑)。

どこが変わったのかなー、というと、キャラクターがアニメっぽくなっていた。これはもっとリアルなものにも当然出来たはずなんだけれど、わざとアニメっぽいキャラクターデザインにしていました。

なんで実写版で作らなかったの?って、それはやっぱり俳優の出演料がもったいなかったとか、俳優の経年変化がストーリーにフィットしないとか、いろいろあったんだとは思います。まぁ、そのあたりはタッチせず。

ちょっと残念なのは、音楽かな。

そういえば、20世紀フォックスじゃなくて、ワーナーが配給してました。

さて、肝心の内容ですが、「クローン・ウォーズ」と言いつつ、クローン大戦の1エピソードを語っただけ、という感じなので、クローン大戦の全てを見ることが出来ると思っていると肩透かしを食らいます。ジェダイが巻き込まれたちょっとしたトラブルをアナキンとアナキンの新しい弟子が解決する、という、比較的軽いストーリー。でもまぁ、2時間で語れるものって、この程度ですよね(笑)。今までのスター・ウォーズシリーズがあまりにも詰め込みすぎだったというか。だって、エピソード3とか、映画を観ているだけだと「アナキン、馬鹿じゃないの(^^;?」っていう感じだけれど、原作をきちんと読めば、それはダークサイドに行っちゃっても仕方ないかな、って気になるもの。

だから、アナキンを中心としたジェダイの戦いっぷりが楽しめるという意味で、結構良く出来ていたと思う。あと、ちょっとしたユーモアもあって、そこがスパイスになっていたと思う。字幕も結構工夫してあったと思う。sky guyがスカピョンって・・・(笑)。

また観たい、って感じでは正直ないのだけれど、無難に楽しめた。評価は☆2つ。  
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2008年08月24日

デトロイト・メタル・シティ

fa9d5ecc.jpgいやー、笑った。

久しぶりに涙が出るほど笑った。これは、三谷作品なんかより全然笑える。丸の内口から走り出してどうして月島に行くのよ、とか、そんなに長距離を走れるなら、五輪直前に出走をキャンセルする選手に代わって走ってくれよ、みたいな突っ込みどころはあちらこちらにあるんだけれど、そんな細かいことはどうでも良いじゃん、といった勢いが良い。

何しろ、クラウザーさんを演じる松山ケンイチが凄い。馬鹿馬鹿しい役をまじめに演じちゃっているので、嫌でも画面に引き込まれてしまう。デスレコーズ社長の松雪泰子、相川さん役の加藤ローサなんかも良い感じ。細かいトコはすっ飛ばして、とりあえず100分間笑ってくれ、みたいな。

もうちょっとお金をかけてあげられたら良かったのに、と思うシーンもあったりするのだけれど、そのアタリは仕方がないところか。

大した内容がないから(笑)、語ることはあんまりない。語ることはあんまりないけど、☆は3つ。今年観た邦画コメディでは一番の評価。松山ケンイチは個人的に今年の主演男優賞候補。  
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2008年08月23日

ハムナプトラ3

0e195f28.jpg登場人物がミイラと延々と戦っている間、僕は延々と眠気と戦っていた。

すさまじく退屈な映画で、ハムナプトラシリーズはやはりレイチェル・ワイズの魅力で観せていたことが判明してしまった。

大したストーリーがないのは分かっていても、なんだかんだで最後まで楽しめてしまうところがこのシリーズとインディ・ジョーンズシリーズの似たところだと思っていたのだけれど、先日のインディ4がラストでSFになってしまって「ありゃりゃ」と思わせつつも、最後まできちんと楽しませてくれたのに対して、こちらが最初から眠気を催す映画だったのはどのあたりに違いがあるのだろう。

と、考えてみると、やはりインディは役者で引っ張れたのに、こちらは役者で引っ張れなかったというのが大きいと思う。また、最初の15分ぐらい、延々と説明シーンが進むのも催眠効果があったと思う。もうちょっと、歴史漫画みたいな説明調をなんとかできなかったものか。

ロード・オブ・ザ・リングの成功以降、無駄に長い戦闘シーンの映画が沢山出来てきたけれど、この映画もその流れのひとつ。もっとメリハリのある戦いにならないものだろうか。

何度か意識を失いかけたものの、なんとか最後まで頑張れた自分を褒めてあげたい。  
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2008年08月22日

陰日向に咲く

陰日向に咲く 通常版
なんともすさまじく謎な映画だ。念のため最初に書いておくが、原作は読んでない。

何が謎って、アイドルオタクと売れないアイドルのエピソードが、その他のエピソードと全く独立していて何の役にも立っていないことである。途中で寝てしまっていたとか、観ている途中で宇宙人にさらわれて記憶を消されてしまったとか、そういうことでもない限り、ちょっとこの展開はあり得ない。他のエピソードは微妙に関係しつつ最後に向かうにしたがって収束していくのだが、「さて、これはどうなるのかな」と思っていたらそのままエンドロールになってしまった。ジュピターの息子の健一がユウサクだというのなら多少の関連はあると思うのだが、名前も違うし、2歳のときの写真しかないのでは判断がつかない。一方で、弁護士、ホームレス、駄目息子、ホームレス新入り、売れない芸人の5つのエピソードは不自然なくらいに絡まりあって収束していく。突然宮崎あおいが出てきて喋り始めたときは不自然の極致。突っ込みどころ満載のシーンである。なぜ借金男のオレオレ詐欺がジュピターにつながったのかも良くわからないのだけれど、それって何か説明ありましたか?

ちょっとしたシーンにはお涙頂戴の要素があることは否定しないし、悪くない場面もあるのだけれど、それにいたる必然性が全くないままに終わってしまうか、あるいはわざとらしさが前面に出てしまうので、全てがおじゃん。これは、原作というよりは映画化に当たっての脚本家の腕の悪さに尽きる。

唯一、評価できるのは、伏線というか、あとで明らかになってくるいくつかのエピソードの隠し具合。しかし、その他の部分の駄目っぷりをカバーするには至らない。

他に気になったのは、新橋(内幸町)の事務所から出てきて、歩道橋がそばにあるような場所ってあるかなぁ、ということ。あのアタリはかなりフラットな地形で、電車がそばを通っているのは有楽町、新橋といったところになるのだけれど、映画に出てきたような複雑な地形はちょっと思い当たらない。だから、弁護士と駄目息子のシーンはとても走って追いかけていけるような場所ではないような気がする。いや、もしかしたら知らないところにああいう場所があるのかもしれないのだけれど、それが気になって仕方がない(笑)。

また、宮崎あおいが親子を一人二役でやるのはちょっと安直過ぎると思う。どうにも、作り手にやる気が感じられない。

何しろ、個人的に「世界に一つだけの花」的な世界観が大嫌いなので、この手の「誰にでも朝日に照らされる瞬間がある」的なストーリーは全く評価できない。でもまぁ、ああいう歌が大好きな日本人にはこの甘ったるさが良いのかも知れない。

奇麗な花を咲かせるためにはそれなりの努力が必要なはず。パチンコやって借金しまくって、オレオレ詐欺をやって、悩みは抱えているのかもしれないけれど、でも具体的な努力は何もしてません、という奴に日が当たってたまるか。日陰であったとしても、何とか頑張って生きていくということが評価されるべきであって、何もせずに日陰にいることを評価しようなんて、あり得ない。

まぁ、努力していない人が、自分の置かれている状況を正当化するには、この映画はうってつけかもしれない。

乾いた笑いが途中に散りばめられていることも含め、全く観る価値がないとは思わないが、まぁ、ツタヤの新作半額クーポンがあるときに借りるのがちょうど良いレベル。評価は☆半分。またつまらないものを観てしまった。  
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2008年08月15日

スカイ・クロラ

e0f07bd9.jpg原作は読んでない。特にこれといった理由もなく、なんとなく時間が余ったから映画館に行ったら、ちょうどこれがぴったり始まる時間だったから観てみた。

そして、終わったとき、「久しぶりに掘り出し物を見つけた」と思った。

この映画、凄い。

まず、ストーリーが深い。そして、脚本が見事。色々なSFやら何やらを読んでないとクエスチョンマークが頭の周りをぐるぐるまわっちゃうかもしれないから、誰にでも勧められる映画ではないかもしれない。でも、凄かった。なぜ戦争が必要なのか。そして、その戦争を続けるために何が必要なのか。そこに必要とされる道具がどうやって調達されてくるのか。そんな重いテーマを、少ない言葉で淡々と記述していく。その静かな仕事っぷりが凄い。そして、その主軸をベースにして語られる恋愛や、飛ぶことの爽快感。これがまた適度なスパイスになっている。

続いてキャラのデザイン。以前、幻魔大戦が映画化されたとき、キャラデザインを大友克洋がやって物凄い違和感があったのだけれど、そういうのにすっかり慣れてしまった今、このキャラデザインもまたありという感じ。というか、この手のCGアニメではCGアニメっぽさを出さない工夫がどうしても必要で、それに成功していたと思う。

そして声優。ジブリの映画でへたくそな役者声優に辟易とした人間なら、誰でも声優陣を見て「えーー」と思うだろう。でも、何の予備知識もなしに観て、全然違和感がなかった。終わって、エンドロールを観て、あぁ、俳優だったんだ、と思ったくらい。俳優がなれない仕事をしたという感じではなく、声優が演出家に求められて演技した、と感じた。つまりは、映画にぴったりはまっていたということ。そのあたりまでの読みが制作サイドにあったのではないか。

もちろん、飛行シーンは素晴らしいの一言。そりゃ、押井守が監督なんだから当たり前か。「良く観ろ、日本人!これが飛行シーンだ」という感じ。このあたりについては細かくコメントしても意味がないだろう。

加えて、細部へのこだわり、特に音響まわりのこだわりが凄い。虫の声、靴音、様々なノイズ、その他もろもろ、実写じゃないのに実写以上に写実的な音の洪水。

アニメとしての技術面での完成度が抜群に高く、そしてストーリーが良い。アニメ映画のひとつの頂点を見た気がする。

ただし、途中にも書いたけれど、誰にでも勧められる映画ではない。それから、これは映画館で観ないと駄目。いくらサラウンドがしっかりしていても、ホームシアターではこの映画の価値を、20%も感じることが出来ないと思う。原作を読んでないからなんとも言えないのだけれど、読解力に自信がない人は原作を読んでおいた方が良いかもしれない。そして、その上で、映画館で、是非(大日本人調)。  
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2008年07月25日

クローズド・ノート

クローズド・ノート スタンダード・エディション
引っ越してきた部屋に残されていた一冊の日記にまつわるラブストーリー。

で、書き尽くされてしまうような話(笑)。いや、特段悪くない映画だとは思うのだけれど、ストーリーが先読みできてしまいすぎる。びっくりするような展開はどこにもなく、脚本が映画らしくない。もっともっとドラマティックにできたと思うのだけれど。なんか、甘すぎるアイスクリームのような感じ。甘いのは良いけど、そこまで甘いとちょっとしつこいよね、みたいな。ベースになっているものが喪失と再生という良くも悪くも使い古された定番なので、それをどうやって見せるのか、という工夫が欲しかった。石飛と隆の関係なんか、映画にしたらすぐにバレバレなわけだから(^^; つまり、セカチュー同様、まともに本を読んだことがあるなら全くお話にならないような三文小説を原作としている以上、もっと映画らしい脚色が欲しかった。

沢尻編と竹内編が並行して進んでいくわけだけれど、どちらかというと竹内編がメインになっていて、これで主演沢尻エリカということなら、インタビューで「別に」といいたくなる気持ちもわかるような気がするのだけれど、まぁ「別に」はそういう理由ではないんでしょうね。どうでも良いか(笑)。

教育学部の学生と画家のラブストーリーなのか、小学校の教諭と小学生の交流を描いた学園物なのか、その立ち位置が不安定なのもこの映画の中途半端な印象を強めていると思う。

最後の紙飛行機のシーンとかはちょっと興ざめしてしまって残念。行動の理由とかも不明だし、もうちょっとなんとかならないものか。あのシーンを見て、それで終りってことだと、なんか監督の自己満足で終わってしまい、観客が置き去りにされてしまうような気がする。少なくとも僕は「えーー、こんな終わり方するの?それはちょっとないんじゃない?」って思った。監督の自己満足というところでは、夜中なのに夕方みたいに見せる照明の使い方とか、色調を変えてのイメージシーンの挿入とか、他にもいくつかあって、それが違和感を与えていると思う。つまり、工夫がアダになってしまっているということ。「ほら、このシーン、きれいでしょう?なんか、映像的に格好良いでしょう?」みたいな押し付け感と言ったら良いんだろうか。「確り」みたいなのも、映画の中で薀蓄を語られているような印象だし。もっと、色々なことを自然に表現したら良かったのに、という感じ。前半の引越しを手伝ってくれた友達のエピソードとかも意味不明。途中で完全に消えてしまって、「あれは何の意味があったの?」という感じ。原作に忠実だったのかもしれないけれど、原作が駄目なんだから、もっと手を加えれば良いのに、と思う。

そういう、監督、脚本という部分ではどうかなぁ、と思うところがあるのだけれど、演出とか、演技とかは結構良かったと思う。沢尻エリカ様は「手紙」でもそうだったけれど、こういう素朴な女性を演じさせると非常に味がある。実生活があの調子なので、そのギャップが楽しめるのがなんと言っても彼女の魅力。蒼井優さん、堀北真希さんと並んで良い若手女優だと思う。竹内結子さんも新米教師であり、恋愛に悩む若い女性でもある、という女性を上手に演じていた。伊勢谷友介さんも良い感じだったし、ハルカの駄目恋人役を好演した黄川田将也さんもなかなか。花組芝居の篠井英介さんって映画でもこうなんだね、って感じだし、永作博美さんは相変わらず可愛い女性を好演している。こちらの、役者の方は下手な役者が見当たらなかった。

街中の風景から察するに舞台は京都だったと思うのだけれど、バスが横浜市営バスだったのは謎。あの川沿いの小道って、哲学の道だよね?知恩院のそばとか、賀茂大橋とか、出町橋とか、見たことがあるような景色が色々あったと思うのだけれど・・・・。

ところで、終業式のあとにアクシデントがあったなら、あの日記帳は誰があそこにしまったのか、謎。大体、あんな内容の日記を窓から飛ばして、校庭に墜落して同僚に発見されたらすげぇ恥ずかしいぞ。大丈夫か、伊吹!あと、香恵はどうして心を強くのポーズがわかったんだろう(^^;?

ということで、評価は☆1つ半。  
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2008年07月19日

百万円と苦虫女

7f6720a2.jpg毎年邦画も一本、二本、秀作があるもの。ところが、今年は上半期を終わっても「これは秀作」と呼べるものが見当たらない。今年は不作なのかな、と思いつつ、舞台挨拶つきの「百万円と苦虫女」を見てきた。

結論から言うと、今年映画館で観た邦画の中ではベスト。

「物凄く印象的なシーン」などは特にないのだが、一つ一つのエピソードが肩肘張らずに等身大なのが良い。

ストーリーは物凄くわかりやすく、先の先までが読めてしまう。子猫がどうなるのかとか、ラストはどうなるのかとか、ほとんどが予定通り。そして、ラストは「彼の行動の理由はこれとして、じゃぁ、それをどうやってカミングアウトするの?」という一点に興味が集中してしまった。その最後の興味の顛末はともかくとして、ラストの処理の仕方が非常に良かったので、この映画の評価が高まったと思う。あそこで普通のラブストーリーのような終り方をしてしまったら、それこそ興ざめ、一気に映画の評価が下がるところだった。「来るわけないか」だからこそ、この映画の余韻が楽しめたんだと思う。そのセリフのなんと艶のあることか。

最初は全くの孤独で逃げるように町を後にし、次の町では少しだけ会話があったのに、関係ができる前に自分からそれを拒否してしまい、その次の町では数人だけれども、大勢の敵の中で自分を守ってくれる味方をつくり、それによって安心することを覚え、最後の町では、最終的にはすれ違ってしまうものの、好きといえる相手を見つけることができた。こうして、姉の成長を主軸に、弟の成長を裏のストーリーとして、それぞれ苦虫女と苦虫男だったところから、一歩成長しつつあるところで終わったところがすがすがしい。

細かいところで指摘すると、多分監督は昆虫のことを良く知らない。海から山に移動したとき、最初に聞こえたせみの声はツクツクホウシ、次がミンミンゼミ、そしてヒグラシになってアブラゼミだったけれど、これはおかしい。たとえそれが東北地方だったとしても、順番はミンミンゼミ・アブラゼミ→ツクツクホウシ→ヒグラシとなるはず。音は後から効果音として加えただけなんだろうが、もうちょっと良く考えた方が良かった。一見細かすぎることのようだが、この手の考証をしっかりやっておくことこそが本当に評価される作品への一歩だと思う。また、夏の海のシーン(カキ氷を食べているんだから当然7月、8月のはず)から山に移ったのに、なぜか桃の季節というのもおかしいと思う。

他にもちょっと説明不足かな、と思うシーンがいくつかあった。例えば罰金刑なのになぜ拘留されていたのかとか、不動産屋で弟を保証人にして、それがバレたというエピソードに何の意味があったのかとか(もちろん、弟の名前を書くこと自体には、本来両親のどちらかを書くべきところ、実は一番のよりどころが弟だった、という意味が含まれていたと思うのだが、それなら不動産屋からの電話は不要だ。あれは単に笑うだけの場面?)、彼氏はなぜ鈴子の貯金がまた100万円に近づきつつあることを理解したのかとか。ストーリーの大枠ではわかりやすかったが、弟に宛てた手紙なんかもわかりにくかったところの一つだと思う。きちんと見ていれば、「書くには書いたけれど、結局投函されず、弟には届いていなかった」ということがわかるが、そこまできちんと注意深く見ていた観客が果たしてどのくらいいたのか。このあたりは暗示的に表現するしかないのは確かなのだが、もうちょっと方法があっても良かったかも知れない。

ベンチが「100」になっていたりするお遊びもなかなか楽しい。ニンテンドーDS LITEあたりも狙い通り笑いを取っていた。ブスに向かって「ブス」の捨て台詞も笑えた。歩いている最中に弟と手をつなぐシーンと、彼と手をつなぐシーンの二つがきれいに対照されているのも雰囲気を良くしたと思う。こうした細かい対照というのは、姉も弟も三人組に苛められるとか、カキ氷の才能と桃をもぎる才能など、色々と配置されていた。

それにしても、「シャバダバダー・シャバダバ」が、「フッ、フーーーー」で終わらないのは、やっぱ、蒼井優さんがリアルタイムでちゃんと11PMを見ていなかったからなんだろう。あと、桃って皮を剥かないでも食べられるって知らなかった(笑)。あと、男が監督だったら、彼女を家に連れてきたシーン、彼女のことはとりあえず家の外で待たせていると思う。まぁ、別に良いんだけれど。

ということで、蒼井優の「いま」を上手に活かした作品で、非常に良い仕上がりだと思う。ということで、評価は☆2つ半。マイ・ブルーベリー・ナイツよりはこっちの方が断然お勧め。  
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2008年07月08日

ゲゲゲの鬼太郎

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試写会に当たったので観てきました。

「きついことを書いたらもう当たらないかも」なんて日和ったことはもちろん考えません。きちんと評価しちゃいます。最初に書きますが、評価は☆ゼロ。これはひどい、という言葉がふさわしい駄目映画でした。

最初の10分ぐらいは期待が持てたんです。音響のせいもあってか、「ちょっと怖いかも」って。でも、この映画、怖い映画ではないはず。大丈夫かなー、と思ったんだけど、テーマソングの「げ、げ、げげげのげー」となったところで気分は大分「あぁやっぱり」な感じ。いや、でもね、僕だってちゃんと「これはお子様向けの映画なんだ」って思えば、お子様の視点で観ますよ。じゃぁ、お子様の視点で面白いんですか?と問われれば、それはそれで疑問。だって、内容が中途半端にシリアスなんだもの。こんな説教臭いげげげの鬼太郎を観せられちゃったら、子供だってどう反応して良いのか悩んじゃうんじゃないかなぁ。

映画が始まってから20分以降はとにかく眠気との戦い。ストーリーがもうちょっと面白ければ話は別なんだけれど、なんか全然面白くない。これは脚本のせいだと思うけれど、やっぱ、げげげの鬼太郎で2時間もたすのは厳しいのかも知れない。とにかく、僕が眠っちゃって意識を失っていたのでなければ(多分起きていたと思うのだけれど、自信なし)、ストーリーに破綻が多すぎる。それにご都合主義のところもあるし。特に「理由はないけど守りたいんだ。理由なんていらないでしょ」という展開が二度もあったけど、理由はやっぱ必要でしょう。それを放棄しちゃったら、ほとんどのストーリーは成立しないし、それを許しちゃったらなんでもありですよね。「理由はないけれどダース・ベイダーは倒さなくてはならない」「理由はないけれど、スーパーマンを倒しちゃおうぜ」「理由はないけれど、オレはウルトラセブンになって地球を守る」「理由はないけれどバットマンは嫌いだ」「理由はないけれどフラダンスやろうよ」「理由はないけれどあなたはなぜロミオなの」・・・・・・って、スパイダーマンなんかはそのまんまそういうストーリーだったけれど、大抵のヒーロー、ヒロインものというのは「なぜ戦うのか(愛するのか)」という大命題について悩み、そしてその解をとにかく見つけていくもの。もちろん、「理由なんかなくたって構わないぜ」というのも新しい解ではあるし、それを皆が納得してくれるならそれはそれで良いんだろうけれど、少なくとも僕は納得できない。「そんなら毎晩墓場で運動会をやってろよ」と思う。

全体の縦軸は「人間と異形のものの恋愛」で、それは二つの縦軸が並行して語られていくのだけれど、過去の軸はともかく、現在進行形の軸の方があまりにも浅くて「おいおい」って感じ。そもそも、そういう恋愛ストーリーをこの映画に期待してる人ってどのくらいいるんだろう。

細かく見ていくとさらに「おいおい」という部分がある。例えばラストの巨神兵との戦いとか。ずりずりと鬼太郎が押されていて、随分下がったはずなのに俯瞰して見ると10メートルぐらいしか落ちてなかったり。あれ?そういえば閻魔大王に会いに行くシーンってありました?もしかして、そこは寝ちゃっていて観てなかったのかな?だとしたらゴメンナサイ。なのでここについてはノーコメント。あと、青いトーンのシーンと普通のトーンのシーンの使い分けって何か意味があったんですかね?これも良くわかりませんでした。最初のうちは「何か意味があるのかな」って思っていたんですが、その意図を推し量る前に眠気との戦いになってしまって、結局わかりませんでした(^^; ラストの昇天シーンとかもなんなんですかね、あれ。あれはやっぱ、笑いどころでしょうか。「パトラッシュ〜」みたいな(^^; まさかあそこは泣き所なんてことはないですよね?

と、ストーリー的には評価できる部分は全くと言って良いほど何もないのだけれど、特殊メイクとか、特撮といったところではそこそこに見るべきものがあったと思う。特に目玉のオヤジの洗眼、入浴シーンは良かった。しかし、そのせいもあって余計にストーリーのぐだぐだ感が強調される。

役者で評価できるのはねずみ男。まぁ彼は妖怪ではなく人間ですから一番演じやすいキャラクターなのかもしれませんけど。それから猫娘の田中麗奈も悪くない。少なくとも銀色のシーズンの駄目駄目なキャラよりはずっと良い。寅さんのさくらを演じた倍賞千恵子のように、彼女にとっての猫娘はかなりのはまり役だと思う。ただ、生足ではなくカラーストッキングだったのはいただけない。冬に撮影したせいかもしれないが、異形の中に垣間見えるセクシーさが全く感じられなかった(むしろショコタンのミニスカートの方がセクシー(笑))。

それから、どうでも良いと言っちゃえば本当にどうでも良いけど、目玉のオヤジは父親の体から落ちたもので、時々は鬼太郎の目の代わりもするはず。ところがその目玉が物凄くでかい。その動き自体はなかなかにリアルで良くできていたと思うが、サイズが不適切で、そういった不整合が気持ち悪い。

大人にとっては全く見所がなく、特に古い鬼太郎を知っている人間には全く容認できるものではなく、そして子供にとってはやや難解で意味不明な恋愛映画であり、さらに戦闘シーンがしょぼい。加えて宮崎アニメのようなとってつけたような説教臭さが鼻につく。こりゃぁ駄目だ。これより面白い映画は沢山ありますよ。

ところで、松竹の試写室は音響が良いですね!もっと面白い映画をここで観たいです!酷評してゴメンナサイ!面白い映画なら「面白い!みんな、映画館へゴー!」って書きます。  
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2008年07月02日

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

21c1ee2e.jpgこの映画も宿題になっていたんだけど、なかなか観にいく機会がなくて、でもこのままじゃ上映終了しちゃう、ということで駆け込みで観てきました。

一代で財産を築き上げた石油王の生涯、という映画で、良くありそうなタイプ。ちょっと面白いのは、成功のために子供すらを捨てていく人間と、宗教家を対立させ、両者に対して皮肉を込めて描いている点。石油王も、宗教家も、結局は金のために動いているのだけれど、その対象が「石油」という目に見えるものなのか、それとも「信仰心」という目に見えないものなのか、の違いがあって、それゆえに屈折した衝突の仕方をする。最初は石油王が大勢の前で宗教家に恥をかかせ、続いて宗教家が石油王に対して信者の前で恥をかかせる(石油王の自尊心を傷つける)ことになるのだけれど、映画の最後ではどちらも共倒れ。人間万事塞翁が馬というところで、このあたりの流れも比較的良くあるタイプだと思う。どちらも切れやすいタイプの人間だったのが象徴的というか、監督の考え方を象徴しているような感じ。

金のため、石油のため、パイプラインのためなら大衆の前で信念を捻じ曲げて、ライバルに殴られても我慢する、というあたりもなかなか良いシーンだったし、その恨みを長年忘れずに、最後に爆発させるあたりの人間っぽさも面白かった。けど、ああやって切れちゃったら何もかもナシになっちゃうけど(;_;)石油王は常に孤独で、愛情を注ぐ相手を探していたわけだけど、息子に対しては愛情の表現の仕方が不器用でうまくいかず、弟には裏切られ、ということで、最後まで可哀想な立ち位置だった。成功のためには手段を選ばず、という感じではあったものの、大手の資本を相手に、自分を信じて成りあがっていく姿は結構共感するところがあった。

音楽、というか、効果音の使い方が印象的。非常に不快な「ぎいいいいいいいいい」という不協和音を使ってみたり、耳が聞こえない子供が主体になったときに音を消してみたり、といった感じで、映画ならではの手法を使っていた。

観終わったあとの印象がキューブリック作品に通じるところがあるようなところもある。あれ?これで終わっちゃうの?というのと、別に笑っちゃうような映画じゃないのに、でもなんかコメディっぽいような。

日本版でリメイクするなら是非宗教家の役は江原啓之さんで(笑)。

評価は☆2つ半。

この映画と、ノー・カントリーと、ジュノを観た人はこちらもどうぞ。



ゼア・ウィル・ビー・ブラッド  
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2008年07月01日

イースタン・プロミス(EASTERN PROMISES)

91a0f350.jpgロンドンを舞台に、ロシアン・マフィアの抗争とそれに巻き込まれたロシア系助産婦を描いたクライム・ムービー。原題は「イースタン・プロミシーズ」で、「イースタン・プロミス」は英語がわからないイタイ日本人を量産する原因になる、間違ったもの。映画の中でも(違う単語だけど)「単数じゃなくて複数だ」という指摘があったのに(笑) どうして映画会社はこういう変な言葉にするのか謎。ちなみに「イースタン・プロミシーズ」は「東欧の契約」の意味で、つまりは「東欧が絡んだ人身売買契約」の意味。このあたりの映画を通じた問題提起は「ブラッド・ダイヤモンド」とも通じるところがある。

ドンと出来の悪い息子の葛藤、そしてその息子の右腕、みたいな設定がゴッドファーザーにかぶるのだけれど(ゴッド・ファーザーのソニーとマイケルは実の兄弟だけど)、劣化版という感じではなく、かなり面白かった。

詳細を書き始めるとネタバレになってしまい、ネタバレになると面白さが一気に失われてしまうので、ネタバレの感想は改行してから書きます。読む人は自己責任で。幻影師アイゼンハイムほどではないにしても、これから観たいと思っている人は読まない方が良いです。

結論だけ書いておくと、評価は☆3つです。アフター・スクールとかを観て「面白い!」と思った人はこういう映画を観て欲しい。個人的にはお子様ランチとディナーぐらいの質の違いがあると思う。








ロシアのマフィアのストーリーと、ロシア系の助産婦のストーリーが独立してスタートするのだけれど、前者は徐々にボスの駄目長男の運転手の話に収束していき、後者はマフィアの抗争に巻き込まれていく方向で話が拡大していく。そして、その二つが絡み合っていって、さらに、その運転手の謎が明かされて・・・・。キスシーンをクライマックスに絡んだそれぞれのストーリーがそれぞれの方向に拡散していくのがカリオストロの城のようで、非常に良く出来たストーリーだと思う。売春婦が捕まるエピソードとか、死体から見つかるメモとか、細かい伏線が色々はってあって、あとから思い出す楽しみも色々ある。

それに加えてホモっ気のある駄目息子のサイドストーリーなどが良い感じで絡んでくる。最初からあまりにも怪しい態度のボスとかはどうかと思うけれど、時々予告ナシに時間を遡ってしまうあたりでは脳みそを使わされて心地良い。何より、徐々に物語の骨格がはっきりしていく脚本が良い。

あと、マフィアを最後まで美化していないのが良い。主人公は自分がいる場所に一般人を巻き込むことを良しとしていない。アンナのおじさんのエピソードなどはラストに向けての伏線にしつつ、ストーリーにおいて無駄な犯罪を犯さない配慮がある。

主演のヴィゴ・モーテンセンは全裸での格闘シーンを熱演はもちろん、全編を通してクールなギャングを好演しているし、ナオミ・ワッツの普通の人っぷりも良いし、ヴァンサン・カッセルの駄目っぷり、屈折っぷりも良いし、人が良さそうに見えて一番の悪のアーミン・ミューラー=スタールも良い。

それにしても、ロシア訛りの英語に加えてロシア語もところどころで挿入されていたけれど、このあたりは英語の字幕がなかった。さすがにダスビダーニャとかスパシーバとかプリヴィエートあたりなら聞いていてもわかるけれど、ちょっと込み入ってくると良くわからない。英語圏の人はちゃんとわかるんですね。

音といえば、ボキっとか、ザクっといった効果音が結構耳に残る(^^; 無駄に銃を使わない、抑えた演出が逆に怖さ、不気味さを強調している。

いつの時代の話かな、と思っていたら、途中でDNA鑑定とか、FSBとかが出てくるので、設定は現代だった(笑)。

ちなみに、ラストシーンもちょっとゴッドファーザーっぽい。

今のところ、個人的に今年最も評価が高い映画。

イースタン・プロミス (ウィゴ・モーテンセン主演)  
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2008年06月30日

インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国(二回目)

前回レビューをエントリーしたときに書いたように、もう一度見てきた。

なるほど、もう一回見てみると、いきなり「アトミックカフェ」だし、倉庫の壁にでかく「51」って書いてあるし(エリア51についてはこちらとか)、DVD用のコネタか、と思われるくらいに細かいネタがあちこちに散りばめられていて、「あぁ、アーク(倉庫の中のシーンでちょっとだけ見える)とか、嫌な予感がする(スター・ウォーズシリーズの定番のセリフ。ルーク、レイア、ソロ、C-3PO、オビ-ワンなど、主要キャラクターが喋っている)とか、誰でもぱっと理解できるネタだけじゃなかったのね」という感じ。しかし、どれもこれも本当に細かいので、どちらかというとこのシリーズを愛している製作者サイドが「同窓会感覚で色々詰め込んで楽しんじゃおうよ」って感じで作った映画だったのかもしれない。リアルタイムで全作品劇場で観ている僕のような人間には良いサービスだけど、そうじゃない人たちには肩透かし感が強い作品かも知れない。

思ったとおり、音響はジャパン・プレミアに比較すると格段に良かった。やはりこの手の映画はでかい画面、良い音響で楽しむに限る。  
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2008年06月27日

JUNO/ジュノ

子供が妊娠しちゃう、というテーマは三年B組金八先生の杉田かおる以来(いや、もっと前からか?)の使い古されたネタ。しかし、古今東西を問わず扱われるのだから、決して古いネタではないのだろう。一昔前なら主人公の行動は「えーーー」って感じなのかもしれないが、最近はこのくらいライトなのかもしれない。何しろ、中絶するのではない、それでいて自分で育てるのでもない、というあたりが今の米国的でもあり、近い将来は日本でも当たり前になるのかもしれない。

本作では、妊娠してから出産するまでの顛末を軽妙な音楽に載せてライトに描いている。ストーリー的な矛盾は特にないのだけれど、米国の若者向けの会話劇のため、日本人にはちょっとわかりにくいニュアンスがそこここにある感じ。これすらも「多分そうなんだろうな」程度のものなのだけれど、多分「ありねーって感じジャン?」「ほんと、痛い子って感じー」みたいなことを「英語で」喋っているんだろうと思う。もちろんそんなことはこっちは全然聞き取れないので、松浦美奈さんの字幕に頼るしかない。彼女の字幕は戸田奈津子氏に比べれば格段に良い仕事だと思うのだけれど、「やっぱ、ちょっとニュアンスが伝わらないなぁ」と思ってしまう。きちんと英文の脚本を手に入れて、順番に訳していったら面白いかもしれない。WIKIとかでこの映画のセリフを高校生あたりに翻訳させたらどうかと思う。英語の勉強にもなるし。

自前で翻訳している時間はもちろんないので、吹き替えの入っているDVDが出たらツタヤでレンタルしてこようと思うのだけれど、とにかくレビューである(笑)。

映画全体では、壺を汚してしまうシーンなどを筆頭に、細かい軽めの笑いがあちらこちらに配置されていて、最後まで肩肘張らずに見ることができる。そういう意味ではデート向きかもしれない。しかし、ちょっとマテ。

映画を見終わってすぐに思ったのは、登場する男性がどれもこれもあまり魅力的ではないということ。女性が見たら共感しまくるのかもしれないのだが、この手の出産ものの映画ではどうしたっておいてきぼりになる。その上、出てくる男性達がどれもこれも軟弱だったり、無関心だったり、で、あまり魅力がない。里親の夫とか、もちろんストーリー上の要求だろうけれど、大人になれないオタクで、おいおい、って感じ。あげく主人公と一緒に住もうとするあたりでは「そりゃないでしょ」という感じ。彼、最後はどこに消えちゃったんだろう(笑)。

ところで、彼が渡した漫画、日本で入手したとか言っていたけれど、あれはアメコミだったんじゃない?

と、かように女性が魅力的に、たくましく描かれているのと対照的に、男性がイマイチ格好良く描かれていないので、デートでみちゃうと彼氏の方はちょっと居心地の悪いような複雑な気分になるかもしれない。

女性は強い、女性はたくましい、というのは確かなのだけれど、それを再認識させるだけのところがちょっとどうかな、と思う。

子供ができちゃってから、その子供をどうするか決めるくだりを含め、主人公の行動はやや現実離れしている。それは例えばホラー映画の趣味とかでも表現しているし、あるいは子供を産むことをスクィーズ(squeeze)など言っていることなどでも表現していて、多分米国人が見ても「ちょっと飛んでる」という感じではあるんだろう(子供を産むことを普通squeezeなんて言わないですよね?)。そのあたりを許容できるかどうかも見る側によってかなり変わってくると思う。僕は全然平気だけど、日本人だと駄目な人も多いと思う。

ところで、ラスト近くで近所の女性が泣いていたんだけど、泣くような映画なのかは非常に疑問。というか、理解不能(笑)。

評価は☆2つ。

JUNO/ジュノ(エレン・ペイジ主演)  
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2008年06月25日

幻影師アイゼンハイム

560a9f62.JPGこの映画、「ネタバレ厳禁」などと言われるだけですでにかなりネタバレ。「えーーー!!」と思いたいならレビューは読むべきではない。僕は事前にいくつかの映画評を読んじゃったので、本当の意味でこの映画を楽しめたとは言えない。なぜなら、ラストがどうなるのかは容易に想像がついてしまうからだ。

ということで、ここまで読んだだけでもかなりネタバレというか、もう手遅れかもしれない。まぁ、手遅れかもしれないけれど、多少の救いはあるかも知れないから、「映画をちゃんと満喫したい」という人はここでサヨウナラ。この映画は、情報は少なければ少ないほど楽しめます。あ、念のため結論だけ書いておくと、評価は☆2つです。でも、情報なしだったら☆2つ半だっただろうな。






さて、「ラストがわかっていても構わない」というもののあはれを解さないみなさん、こんにちは。まぁ、どぼどぼにネタバレのレビューは書く気、ありませんのでご安心のほど。19世紀末のオーストリアを舞台にしたラブストーリーというか、まぁ、かなり軽めのショートストーリーをちょっとした特撮で味付けしたという感じの映画。大きなどんでん返し、といわれればそうかも知れないけれど、それほど大掛かりな何かがあるわけでもない。音楽とか、なかなか良い感じだけれどもちろんアマデウスみたいなすばらしいものではないし、美術もそれなりに楽しめるけれど、マリー・アントワネットほどの豪華さはない。古い町並みを表現、ということなのかもしれないけれど、あの雰囲気は今のプラハとかとほぼ一緒。主演男優も主演女優も抜群の存在感というわけではないけれど、決して悪くはない。と、いろいろ考えていくと突出したところというのは特に何もない。しかし、どの部分をとってみても、十分に満足できるもの。偏差値で言えば、すべての分野で60って感じですか?

舞台で見せるさまざまなマジックの種明かしがあまりないのがなかなか良い。

残念なのは周囲の人々の反応。あまりにもご都合主義。いやいやいや、実際はそんな風に反応しないでしょ、とか、もしそんな風に対応してくれなかったらどうするつもりだったの?とか、結構気になる。

米国の映画ではいつも気になるんだけど、オーストリアが舞台の映画で登場人物がみんな英語をしゃべるのも謎。  
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2008年06月24日

隠し砦の三悪人

98dce797.JPG最初に書いておくが、僕は旧作を観ていない。今度観てみようと思うけれど、レビューはそれを観る前に書いちゃう。

スター・ウォーズに大きな影響を与えたといわれる黒澤明監督の作品のリメイク。スター・ウォーズを意識したのか、それとも旧作そのままなのか、ダース・ベイダーそっくりの敵役やタトゥイーンに良く似た景色、そしてルークがレイアを抱えて橋のない通路を飛び越えるシーンなど、「あぁ、これってパロディ?」みたいなシーンがたくさんある。

最も残念なのは、可愛かったはずの長澤まさみがすっかり松たか子みたいになってしまったこと。彼女の映画ってまじめに観たのはこれが初めてなんだけれど、舌ったらずで演技という点ではどうにもいけてない。その部分を可愛さで補うべきなんだろうけれど、箱入り娘の状態で秘蔵していたらすっかり劣化してしまったのかもしれない。ま、ラストプリンセスの副題からわかるように、一番重要な役は長澤まさみ。その彼女がこの状態なので、それだけでちょっと魅力が減じてしまう。さらに、男の振りをしているはずなのに見るからに女なのが笑える。

さらにいけてないのがタケゾウ役の松本潤。って、だれ、このへたくそな役者は。どうして日本の映画って、一番重要なところにへたくそな役者を連れてきちゃうんだろう。他にいくらでも良い役者はいるだろうに。

阿部寛は結構良い味を出していた。この役者は使いようによっては非常に光る素材だと思うのだけれど、本作では上手に使っていたと思う。

ラストに出てくる「裏切り御免」というのは、かなり違和感がある。別に裏切ってないし。このあたりは脚本のつめがイマイチだと思う。旧作もラストは「裏切り御免」なんですかね。

全体で言うと、折角逃げてきたのにあっさりとつかまってしまい、このあたりから中だるみ。つかまえて、拷問して、姫様は政略結婚って、なんかちょっと変な展開だと思う。レイア姫を捕まえて、ターキン総督と結婚させる、みたいな?逃げているのと同じようなテンションが継続できればもっと楽しめたと思うのだけれど。ユキ姫がお城に行くシーンでは、普通の農民達があんな態度を取るのか、かなり疑問。どちらかというと、皆がひれ伏して迎えるというのが普通な気がするのだけれど、どうなんですかね。

あと、ラストの砦のシーンで長澤まさみが顔に手をやっていたのに、アングルが変わったら瞬時に体勢が変わっていたりと、なんかちょっとおかしなところもあったと思う。

個人的に好きなのは、ラストの大爆発から逃げ出すあたり。先日公開されたインディアナ・ジョーンズシリーズを髣髴とさせるような、「んなわけねぇだろ」的な展開が結構良い感じ。とは言いつつ、全く同じような場面の姫の脱出シーン。あのエレベーター落下。あれは普通死ぬ。こちらは逆に興ざめの要素。要は、状況を詳しく見せすぎなのだ。大爆発のシーンは語りが少ないから成立する。このあたり、監督はしっかり考えずに行き当たりばったりの思いつきなんだろうなぁと思った次第。

日本沈没でまさしく沈没した映画を作った樋口監督だけど、今作は日本沈没に比べれば大分まともだったと思う。ということで、トータルで評価は☆1つ半。これだと今年度のきいちご賞は厳しい。  
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2008年06月19日

インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国

1b3c3817.jpg6月5日のジャパンプレミアで映画を観ていたのだけれど、レビューをあげてなかった。正確には、超ネタバレレビューはYahoo!ムービーの方にあげてあるのだけれど、ブログでは別バージョンを、と考えていて(普段はYahoo!ムービーの方が劣化バージョンで、こちらの方がちょっと詳しい程度)、ついついそのまま放置しちゃっていたというのが真相。

さて、映画の感想。

このシリーズ、そもそもストーリーはこれまでもあまり重視されていなくて、アクションとか、軽いギャグとか、そんなのが連続しつつ、危機一髪をあり得ない方法でくぐりぬけていく、という、その奇抜さが一番の肝。例えばレイダースでは剣の達人が登場してさぁこれからどんな戦いになるのか、と期待させておいて拳銃でズドンと一発、終了、みたいな展開(シナリオ上ではきちんと戦闘する予定だったらしいのだけれど、撮影当日にハリソン・フォードが下痢になってしまい、急遽変更したという噂)なんかがその例。

なので、「ストーリーはどうだった??」という質問に対して何か答えることがあるかというと、何もない。大したストーリーなんか、ないのである。あとはILMの凄い技術による特撮を楽しむ。つまり、どうってことのない下らないストーリーに対して、物凄く豪華なスタッフとキャストをつぎ込んで、「これが映画だぜ」って見せちゃうのがこの映画なのである。

ということで、骨格は007に良く似ているのだけれど、肉付けが007とは異なる。007は政治的背景や科学技術が前面に出てくるのだけれど、インディアナシリーズは虫と動物とオカルトと超人的肉体。例えば007は飛行機から飛び降りれば最後はパラシュートだけれど(ジョーズはサーカスのテントに突っ込んだんだっけ?)、インディはボートを使って川に不時着(?)する。もちろんこうした「ありえねー」肉付けは本作でも十分に行われていて、当然のように楽しめる。

敵もいつも格好良くて、本作でもなかなか魅力的だ。

ただ、残念なことがひとつと、違和感があったことがひとつ。残念なことは、相棒の青年マットがいまひとつ魅力的ではなかったこと。違和感は、オカルトのはずの映画がSFだったこと。

代々木体育館で観たわけだけど、サラウンド感は良好なものの、セリフの音像が安定せず、違和感があった。なので、近いうちに普通の映画館でもう一回観る予定。

評価は・・・・うーーん、エンターテイメントとしては☆3つでも良いのですが、インディアナシリーズ最新作ということでは☆2つといったところでしょうか。  
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2008年06月16日

ザ・マジックアワー

bcf060be.JPG三谷幸喜脚本・監督の最新作、ザ・マジックアワーを見てきた。

三谷作品らしい一流の役者を配した映画なので、つまらないわけはないのだが、いつもの三谷作品らしい欠点のある映画だった。

何が欠点って、有頂天ホテルでもそうだったのだが、コメディのテンションが最後まで続かないのだ。折角中盤のどたばたで笑わせてくれるのに、それが途中で途絶えてしまう。「あれ?もう笑わせてくれないの?」と思っているうちにラストになってしまい、あらあらあら。振り上げたこぶしを振り下ろす場がないような、そんな気分にさせられる。

とにかく一番面白いのが佐藤浩市と西田敏行の出会いの場面で、それ以上に面白い場面がその後出てこない。これは正直致命的と言っても良いと思う。良い感じで風呂敷を広げていって、さぁ、これをどうやって畳んで見せてくれるんですか、というところで拍子抜け。しかしまぁ、これはいつもの三谷作品と一緒なので、もしかしたらこういう展開を僕以外の人たちは期待しているのかもしれない。

佐藤浩市、深津絵理の二人はなかなか良い演技をしていたと思うし、綾瀬はるかとかも普通に可愛かった。唐沢寿明、中井貴一、天海祐希、香取慎吾といったちょい役が豪華なのはさすが。でも、やっぱ、もうちょっと脚本を練りこんで欲しい。こういった映画のお手本は「スティング」なわけで、でも残念ながらそのレベルには遠く及ばない。

確かに笑えたけど、評価は☆1つ。  
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2008年06月12日

僕の彼女はサイボーグ

f143070b.jpg未来からサイボーグがやってきて僕のピンチを救う、という、まぁターミネーターの劣化版という感じの映画。

観ていて違和感を持ったのは、サイボーグの彼女が無銭飲食などを繰り返すところ。悪ふざけの域を超えていて、これでは彼女に対して感情移入などできない。違和感のある登場人物をどうやって消化したら良いのか、と考えているうちにストーリーが進んでしまう。これは、直前に観たキャラメルボックスの芝居にも通じるのだけれど、主要な登場人物に犯罪をさせてしまうのが最近の流行なんだろうか。

それ以外にも、意味不明な場面はいくつかある。彼女が主人公の家に石を投げつけたシーンはあとになってもさっぱり理由がわからないし、田舎に戻ったのが過去になっているのも意味不明だ。宝くじに当たったくらいでサイボーグが作れるとも思えないし、なぜかメインの時間の流れの中では宝くじの話が完全に消えてしまっている。サイボーグの彼女はかなり重いようだが、その影響に関する記述はあったりなかったりで、主として慣性を無視しているケースが多々ある。お母さんは主人公をかなり高齢で産んだようだが、それにしても高齢すぎないか?女子高の人質事件にしても、人質があんなそばにいる状態では絶対に狙撃しないし、おまけにはずしてる。人質に当たったらどうするつもりなんだ。ゴルゴ13ぐらいの腕と自信がなければ引き金は引けないはず。地震の後、車が暴走する場面も何かおかしい。あれだけの被害がでているのに、あんなスピードで車が走れるものだろうか。さらに、地震の直後、人が全くいなくなってしまう。特撮で人を描きこむ余裕がなかったんだろうが、あまりにもリアリティがなさ過ぎ。

しかし、それにしても、ラストまで観てすっきりしないのは、あまりにもタイムパラドックスを無視しているから。詳細はネタバレになるから書かないけれど、おかしいところ満載である。

ということで、全体で評価すると☆1つ、と言いたいところだけど、綾瀬はるかのサイボーグ演技に☆半分追加。あれ?でも、あれってサイボーグですか?ロボット、あるいはアンドロイドじゃない?映画で「ロボットって呼ばないで」って言ってるから、アンドロイドでも良いけど、少なくともサイボーグじゃないよね・・・・。というところが気になるので、やっぱり評価は☆1つ。

あれでねぇ、未来から来たサイボーグが、ターミネーターよろしく、全裸だったらまた評価は違ったんだろうけど。

追記すれば、新宿のTOKYU MILANO2で観たんだけど、音響が微妙。サラウンドの効果がかなり違和感があった。  
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2008年06月05日

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 ジャパン・プレミア

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とりあえず、何はともあれジャパン・プレミアを観にきた。何が驚いたって、中にワイヤレスランがあること(笑)。僕のスカイプのIDとか知ってたら、ここから実況中継ができちゃうぞ(^^; もちろんウェブカメラ経由だから、画質は悪いけど。

ちなみに上映は19時30分頃かららしいです。

追記
帰ってきました。ストーリー等、レビューについてはまた後ほど。とりあえず、写真を数枚載せておきます。

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2008年06月03日

西の魔女が死んだ

3efa52fb.jpgオンライン試写会で12000人の大盤振る舞い。さぞ自信満々なんだろうなぁ、と思いつつ観たわけだが、正直眠くなった。

「お前はこういう映画の良さがわからないのか」と馬鹿にされそうだが、そもそもこういう景色とか、自然とか、こういう暮らしに普通に触れている人間にとっては懐かしいものでもなんでもない。冒頭、登坂車線を登っていくシーンは、それに続く山がなぜか八ヶ岳ではなかったけれど、清里の元有料道路の清里大橋から清里に登っていくところのようだし、そのあとで出てくる景色も野辺山、清里界隈の景色、植生に良く似ている。そういうところに頻繁にでかけて、そういうところで暮らしている人たちと普通に交流している人間にとっては、まず懐かしさのようなものがない。

そもそも自分には中学生の女の子の気持ちと言うのがきちんと理解できないので、感情移入できない部分もある。こういった展開なら、魔女の宅急便とかの方が楽しめると思うのだが、もしかしたら女性にはこういうのが受けるのかもしれない。スローライフ的な生活はここ数年の流行だとは思うし、世の中的には肯定的に受け入れられやすいところもあると思うが、それを映画にしても変化がなくて退屈なだけだ。

おばあさん役のサチさんは非常に良い味を出していたと思うのだけれど、子役の高橋真悠の演技はイマイチ。って、子役にケチをつけるのも日本ではタブーっぽいところがあるけれど、実際、日本人の子役にはこれまでも非常に上手な役者(例えば中嶋朋子とか)がいたので、そういった役者に比べてしまうとなんだかなぁ、という感じ。おばあさんと孫が喧嘩をするあたりも、「多感で潔癖な少女」というのを表現したかったのだろうけれど、その原因となっている事象についての説明が不十分で、「それで、結局なんだったの?」と思ってしまう。制作サイドとしては「細かいところはどうでも良いんです。それよりも、喧嘩をしたという事実が重要なんです」ってことなのかも知れないのだけれど、あんな感じだったらまいの反応はしごくまっとう。また、二年後のシーンでまいは成長しているところを見せるわけだけど、なぜ成長したのかも良くわからない。他にも、郵便屋さんが物語の中でどういう役割を果たしているのかが良くわからないとか、消化不良、必然性が感じられないパーツが多い。原作そのままに映像化したということかもしれないけれど、もしそうなら映画にする意義がわからない。

ネットで観ちゃうと、もう十分という感じで、ちょっと映画館で観る気にはならない。なんというか、「ほら、良い映画でしょう?泣いてください」という制作サイドの押し付けがあからさまで、逆にしらけてしまう。こういう映画をネットで12000人にただで見せちゃったら、その分収益が減っちゃうんじゃないかと思うのだけれど、日本人は律儀なので、「ただで観せてもらったから」と良い評価をするのかもしれない。そうすればそれを読んだ人が劇場に足を運ぶので、元は取れるのかもしれない。が、「評価はどの程度ですか?」と聞かれれば、☆半分が良いところ。

映像で観るよりも文章で読んだほうがイメージが膨らむ、そんな作品だと思う。  
Posted by buu2 at 03:45Comments(0)TrackBack(1)映画2008

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