2014年03月24日

海外スキー徹底攻略ガイド ウィスラー編

1.飛行機はエアカナダが安い
全日空での購入の約3分の1の費用(エコノミーの場合)。共同便なので、同じ飛行機である。

2.空港はフリーWi-Fi完備
ネット可能なのは心強い。

3.バンクーバー空港からはバスで
Wi-Fi完備のバスで約2時間半。これは楽ちん。チケットは空港で購入可能だが、売り切れが心配なら事前のネット予約も可能(らしい)。なお、座席は左側(往路)がおすすめ。
飛行機〜バス〜スキー場の移動は非常に楽なので、自前の板を持って行っても、それほど大変ではない(はず)。

4.ゲレンデは2つ
大きく分けてウィスラーとブラッコムの2つがある。ウィスラーはファミリー向け、ブラッコムはやや上級者向け。ウィスラーは上部に上級者向けゲレンデがあり、子供向けの森林コースや障害物コースもある。また、ブラッコムはハーフパイプやクロスのコースがある。ショートターンならウィスラー、ロングターンならブラッコム、という分類もできる。
この2つのゲレンデは山の麓とスキー場中腹同士をつないでいるPeak 2 Peakで行き来可能。Peak 2 Peakは凄いロープウェイ(所要時間10分強)なので、一度は乗ってみたい。ちなみに床に覗き穴が開いているスペシャルなかごが2つあって、乗り場には特別な順番待ちゾーンがある。

5.リフト券はそこそこ高い
半日券や3日券などの割引率はあまり高くない。

6.ショップは充実
コンパクトにまとまった街で、必要な物はほとんど揃う。美容外科まである。ホテルにキッチンがあるなら、自炊も可能。ただし、食器や料理道具はしょぼい(ヒルトンの場合)。

7.レンタル
ショップはたくさんあるので、マテリアルにこだわりがないなら、レンタルで十分。カービングタイプとパウダータイプから選ぶことができる。

8.昼食
ウィスラーゴンドラの終点にとても大きなレストランがある。

9.スキーの楽しみ方
前日の天気が悪ければ、早起きして朝から山頂方面に行くのがおすすめ。とても滑りやすいパウダーを楽しむことができる。天気が良いときの景色も素晴らしい。
無料のボランティアガイドや、有料の早朝スキー、ヘリスキーなどもある(ようだ)。
リフトはどれも結構長く、乗り場と降り場での天候がかなり違うので、防寒対策はしっかり。
どこを滑っても怒られることはないが、「ここはパトロールが来ないよ」とか、「割れ目があるから危険だよ」といった立て看板がある。安全が当たり前の日本のスキー場と同じ感覚でいると危険。
岩や木がある場所を滑る機会が少なくないこともあってか、ヘルメットの着用率は非常に高い。目測では9割以上。ヘルメットのレンタルもある。

10.リフトの作法
人気リフトは行列がある。ここで横入りするような人間はいない。シングルライダーレーンがあって、4人乗りなら4人で乗るのが基本。頻繁に「2人かい?」「何人だい?」と声をかけられる。「とにかくリフトの待ち時間を短縮しよう」という意識が共有されている。2方向から合流する際はきちんと代わりばんこに合流する。

11.言語
主要な施設には日本人のスタッフがいるので、日本語でのコミュニケーションが可能。しかし、小さい施設では英語か、せいぜいフランス語。

12.チップ
チップの習慣がない日本人にはとても面倒くさいチップだが、ルームサービスと食事の際ぐらいしかチップを渡す場面がない。ルームサービスには1カナダドル、食事の際は10〜15%ぐらいを渡せばオッケー。

参考エントリー
ウィスラー訪問記 一日目
ウィスラー訪問記 二日目
ウィスラー訪問記 三日目
ウィスラー訪問記 四日目
ウィスラー訪問記 五日目(最終日)  

2014年03月22日

ウィスラー訪問記 五日目(最終日)

ウィスラーも今日が最後である。

器が小さい人間なので、最終日が快晴だったら嫌だなー、と思っていたのだが、曇天だったので心置きなく帰国の途につくことができる。朝の5時から日の出テレビの配信があったので、放送が終わってから最後の散歩に出かけた。






















街の時計が7時を指していたのであれ?と思ったのだが、実際には8時過ぎだった。サマータイムに対応していないのかも知れない。

8:50にヒルトンの前にお迎えのマイクロバスが来て、これに乗って駐車場へ。駐車場でWi-Fi完備のバスが待っていて、それに乗り換えて空港へ。  

2014年03月21日

ウィスラー訪問記 四日目

天気予報では曇りときどき雪だったのだけれど、予報が外れて快晴だった。こんな日にのんびり寝ているわけにはいかないので、8:30からのリフト始動に合わせてゴンドラ駅へ。







さっさとチケットを購入し、すぐにゴンドラへ。終点についたら雪だったりして、と心配していたのだけれど、杞憂だった。こちらもからりと晴れていて、スキー日和である。




ウィスラーも大分勝手がわかってきたので、まずは6人乗りリフトでもっと標高の高いところへ向かった。




山頂ももちろん晴れ。そして、ダイヤモンドダスト。これ、写真に撮れるのかなぁと思いつつシャッターを切ったのだが、ちゃんと写っていた。







それにしても、森林限界よりも高い場所の雪景色というのは、本当にただ真っ白である。




正直、「ウィスラーと言っても、日本の一流どころなら、それほど遜色ないな」と思っていたのだが、それは天気が悪かったからだった。晴れた時のウィスラーは凄い。非常に快適だったので、6人乗りリフトには何度も繰り返し乗ってしまった。それにしてもこのリフト、長い。




山頂のイヌクシュクも天気がいいと見栄えがする。




以下、ゲレンデの様子。










ウィスラーとブラッコムをつなぐPEAK 2 PEAKも今日なら楽しそうである。PEAK 2 PEAKには特別仕様の銀色のカゴがあるのだが、たまたま頭上を通りがかったので、写真を撮っておいた。




6人乗りリフトを4本滑って満喫したので、次はいよいよウィスラー山の山頂に向かうクワッドリフトに乗ってみた。




これが、えげつないほど危険そうな場所にかけられている。セーフティバーがなければ恐くておしっこをちびりそうだ。




馬鹿でかい岩を超えて山頂に到着すると、お約束のイヌクシュクがお出迎えしてくれた。







ひと通り滑ったところで昼ごはんタイムになったので、一昨日食べに行ったゴンドラの終点駅隣のレストハウスで食事。今日は普通にビーフのハンバーガーを注文。それほど美味しくない。




食べ終わったら、今度は初めてブラッコムに足を伸ばすことにした。3キロに渡る長距離の無支柱区間があるPEAK 2 PEAKでブラッコムに向かうわけだ。良くこんなものを作ったなぁ、と感心した。しかし、いくら写真を撮っても、このP2Pの凄さ、バカバカしさは全く伝わらないだろう。そして、残念ながら、この頃から天候が悪化してきた。午前中だけでも晴れたので神様に感謝。




ブラッコムのゲレンデはウィスラーとやや異なるバーン構成で、どちらかと言えば玄人好み。斜度があって、斜面変化が大きい。ポールをはると良い練習ができそうだ。が、一本滑ったところで天気はさらに悪化。時間もそろそろリフト終了時間が見えてきているので、再びP2Pでウィスラーへ。考えてみればこのままブラッコムで滑ってしまっても良かったのだが、土地鑑が出てきているウィスラーへついつい戻ってしまった。ウィスラーへ到着すると、もうリフトは終了する時間だった。天候も悪いし、どうせ下の方は雪が腐っているので、ゴンドラで下山することにした。さようなら、ウィスラーのゲレンデ。また今度、遊びに来るよ。

山を降りたら、レンタルスキーの板を返却がてら、ウィスラーのビレッジを散策。今日が最後の機会である。




街中では「カナダで一番」というアイスを食べてみた。







確かに、美味しいのだが、これが10番でも特に不思議ではない。

今回の旅行ではウェア、グローブ、デイパックがそれぞれ耐用限界を超えたようで、あちこちが壊れてきた。特にデイパックとウェアの上は致命的な感じなので、アークテリクスのウェアをチェック。なかなか良いデザインだし、日本で買うよりもずっと安かったのだが、残念ながら腕の丈が長すぎる。散々悩んだのだが、じっと我慢してスルー。デイパックは昔、レースで色々もらっているし、ヤフオクでも何かありそうなので、これまたじっと我慢。荷物になるしね。

ということで、ウィスラーのビレッジとも、これでほぼさようなら、である。



  

2014年03月20日

araxi(ウィスラー)

ウィスラーで最も人気のあるレストランがこのアラクシィ。今回も、予約しようとしたらずっと一杯で、21時以降でようやく予約が入った。今回は米国人も一緒だったのでしばらく気付かれなかったのだけれど、日本人の客にはきちんと日本人のフロアー係がいる。周囲の店は結構量が多いんだけれど、この店は普通の量なので、あまり食べ残しについて警戒する必要はない。どの料理も美味しいし、鹿肉などの珍しい料理もある。ワインも充実しているので、折角ウィスラーに行くなら、一度はここで食べておいた方が良いと思う。








































店名 Araxi Restaurant & Bar (アラクシィ)
電話 604-932-4540  

ウィスラー訪問記 三日目

ウィスラー三日目は朝から雪。それも、そこそこの量である。村でもこの量なので、山の上はかなり降っているはず。




リフト券売り場もガラガラである。




しかし、こんな時こそ逆張りで山に行くのが体育会である。ガラガラのゴンドラに乗って山の上に行くと、やっぱり大雪である。ガスっていて、山頂は霧の中だ。なので、早速記念撮影。




でも、山から南側を見ると青空が覗いていて、もうすぐやむかも知れないという希望を持たせる空模様だ。




ということで、今日は研究者たちも不在なので、雪の中を滑ってみた。あちこち滑ってみてわかったのは、ウィスラー山はメインになるリフトが4本あって、そのうちの1つはゴンドラの終着駅から山頂へ向かうクワッド。これは行き先が見えないので今日は断念。その他に、ゴンドラ駅の終着駅が終点になっているクワッドが2本。そして、それらとは別に、ウィスラー山の山頂よりもちょっと降りた場所に向かう6人乗りのリフトが1本である。この中で一番人気なのがゴンドラ終着駅行きのクワッドのうちの1つ。研究者の一人が「バブルの時の日本のスキー場のような行列」と表現していた。ただ、リフトのスピードが早いし、クワッドなので、行列の進みは早い。その分、ゲレンデが混雑することになる。その点、もう一つのクワッドは比較的すいていて、ゲレンデも混雑していないので、午前中はそのクワッドを中心にして滑ってみた。雪質は上々だが、寒い。

体が冷えてきて昼になった頃、知人カップルと待ち合わせがあったので一度村まで滑って降りた。村は雪が止んでいて、少し暖かくなってきていた。待ち合わせ時間まで少し余裕があったので、村の中をぶらぶらして写真撮影。




昼間っからビールを飲んでいる人たち。




街中は平穏そのものである。
















これで降るなら、雨かも知れない。知人はラスベガスが本拠地なんだけれど、カナダだとウィスラーやビクトリアに拠点を持っていて、僕がウィスラーに行くと伝えたら、「じゃぁ、ちょっと遊びに行きます」と言って、ラスベガスからやってきたのである。彼らと待ち合わせて、近所のメキシコ料理屋さんでランチとなった。残念ながら、カメラを持っていくのを忘れて、写真はなし。バケツみたいな容器に大量のフローズンマルガリータを注文していたけれど、僕は午後もスキーなので禁酒。

ウィスラーはどうだ、こうだという話から、最近の時事ニュースへ。行方不明の飛行機がトピックスかと思ったら、一番ホットな話は小保方さんネタだそうで、それも、日本みたいにパトロンがどうだのという低俗なところが焦点ではなく、損害賠償についての議論らしい。なるほど、米国だとそうかも知れない。

タコスやら何やらを食べて、夜の食事の約束をして、山に戻ることに。




この頃には雪がやんで、青空も少し覗いていた。山に戻ると、今度は6人乗りのリフトを2本滑ったぐらいでリフトの営業は終了。あした天気になあれ、と思いつつ、山を降りた。  

2014年03月19日

ウィスラー訪問記 二日目

ウィスラー二日目の午前中は学会の視察。スキーは午後から。

会場からすぐそばのところに、バンクーバー在住の友人がおすすめのレンタルショップ「スパイシー」があるので、そこへ行ってスキーをレンタル。ブーツをレンタルで済ませるのはちょっと考えにくかったので、家からブーツだけは持ってきたのだけれど、バーンの状態や雪質もわからないので、板はレンタルでいっか、という方針だった。一体どんな板を貸してくれるのかな?と思っていたら、まず「ノーマルか、エキスパートか」と聞かれたので、いくらスキーのメッカでも、技術的には上の方だろうと思って、「エキスパート」と返答。次に「パウダータイプか、カービングタイプか」と聞かれたので、迷わず「カービング」と返答。すると、出てきたのはオガサカの赤い板だった。オガサカは10年以上前にトライアンを履いていたけれど、それとも違う、良くわからない板。競技の人間はほとんどのメーカーの板を知っているし、履いたことがあるけれど、残念ながらGSモデルとSLモデルしか履いたことがない。なので、これがどんな板かもわからず、とりあえず「オッケー、オッケー」と言っておいた。ポールは普通に120センチにした。

先発隊の東大のお医者さんたちは前日に滑っているので、彼らについていくことにした。まず、リフト券を購入するのだけれど、リフト券が結構高くて1万円ぐらいする。半日券だとちょっとだけ安いけれど、それでも8,000円ぐらいである。さすが高級リゾートである。先発隊の皆さんはスキーできそうなときにやる、という作戦のようで、毎日様子を見つつ、道具をレンタルしているそうで、彼らがレンタルするのをゴンドラ前で待っていた。

総勢7名が揃ったところで、ウィスラー側のゴンドラに乗車。途中に中間駅があって、トータルで15分程度。街は雪なんてこれっぽっちもないけれど、ゴンドラの終着駅は天候は雪、バーンコンディションはパウダーである。

さて、では早速スキーを履いてゲレンデに・・・と思ったら、まずは食事らしい(笑) この辺りが体育会としては考えられない事態なのだけれど、団体行動なのでご飯を食べることにした。ゴンドラ駅のすぐ隣にでかいレストハウスがあって、色々なものが食べられる。ごった返している中で立ち尽くしている子連れの日本人がいたのだが、それを見つけたお店が日本人の店員を手配して対応させているのを見て感心した。どうやら、日本だけではなく、中国、韓国、ドイツといったあたりのネイティブスピーカーをちゃんと配置しているようだった。ちなみにカナダは英語とフランス語は普通に通じる。

料理はというと、僕が見た中で美味しそうだったのはハンバーガーやサンドイッチ系だったので、ローストビーフサンドを食べてみた。




ちなみに、これでもハーフである。今やっている学会はメタボとかが主要テーマの一つなので、お医者さんたちと、「こんなの食ってたら、すぐにメタボになりますよね」「うんうん」などと話しながら食べた。隣の席のお医者さんたちに人気だったのはフォーのようなラーメンのような食べ物だったのだけれど、あまり美味しそうではなかった。

食べ終わって、ようやくスキーである。もう、時間は14時を過ぎている。聞いてみたら昨日もこんな感じだったらしい。さて、ゲレンデに出るにあたり、「間違って僕より上手な人がいたらどうしよう」と思ったのだが、3分で杞憂だったとわかった。というか、スキー場全体を見ても、「あ、こいつ、うまいな」と感じるようなスキーヤーがほとんどいない。多分、彼らはこんな時間に、こんな緩いバーンで滑ることはないのだ。

初心者のボーダーがメンバーに含まれていたこともあり、クワッドを二本、6人乗りを一本滑ったくらいでもう夕方である。一般ピープルのスキーとはこういうものなんだろう。僕はといえば、板の調子がようやくわかりはじめたところで時間切れだった。

板のことを言うと(といっても、モデルとかわからなくて、赤い板、というだけなので何の参考にもならないと思うけれど)、まず物理的に軽い。競技用のスラ板は「軽いなー」と思うし、今履いているアトミックのD2も軽いと思うけれど、それに比較してもかなり軽い。それから薄い。薄くて、返しが弱い。悪く言うと、ベニヤ板みたい(笑)。あと、エッジが立っていない。別に88度にしてくれとは言わないけれど、角を立てたら切れるぐらいには調整して欲しい。これらの要素が整っていないので、ちょっとスピードが出たところでクンっと踏んだら、いきなり踏み抜いた感じになってびっくりした。さすがに慣れてくれば踏み抜いたりはしないのだけれど、ポジションを慎重に選ばなくてはならないし、スピードも抑えなくてはならない。何よりスピード耐性が非常に弱いので、怖くてスピードを出すことができないのである。コブなどでは板が良くずれるので、クルクル回すことができて滑りやすいのは間違いないのだが、僕はそういう滑りよりも、ハイスピードでサクサク滑ることができたほうが良い。あと、ポールの手革もよれよれで持ちにくい。

レンタルスキーショップとしては良い店だと思うので、やはり競技スキーヤーは多少荷物が増えたとしても、やはり自前の板を持って来るべきだ。

ということで、あっという間にリフト終了の16時になってしまったので、下山することに。標高が低い地点まで降りてくると、そこそこ寒いけれど、雪は腐っていて滑りにくい。こればっかりは仕方がない。初心者と一緒ということもあり、林間コースを中心に滑って、ゴンドラ駅まで降りてきた。あとでチェックしたら、ゴンドラで降りてきてしまうスキーヤーもそこそこいる様子だった。

スキー場について感じたのは、まず、日本のスキー場と大きく異る部分はそれほどない、ということ。もっと全然違うかと思っていたけれど、そうでもなかった。でも、完全に同じでもなくて、一番違うのは、リフトの長さ。とにかくひとつのリフトが長い。感覚的には日本の3倍ぐらいあると思う。それから、リフトの通っている高さがかなり高くて、落っこちたらただでは済まない感じ。森林限界よりも低い標高のゲレンデの景色はそれほど日本と変わりないけれど、それでも「ここから先は滑るのは勝手だけれど、パトロールは探しに行かないよ」と書いてあったりする。森林限界よりも上は禿山に雪が積もっている状態なので、どこでも好きなようにどうぞ、という感じだけれど、自信のない人用にきちんと安心コースが設定されている。雪質は、上の方はパウダーだけれど、ゴンドラの中間駅よりも下はかなり水分を含んだ雪で、滑っていて爽快感はない。

滑っている人たちは、スキーとボードが半々か、ややスキーヤーが多いかな、という具合。最大の特徴はほぼ全員がヘルメット着用という点で、日本だと着用率はまだ50%ぐらいだと思うけれど、ウィスラーはほぼ100%がヘルメットである。これは森林限界よりも上で滑るとあちこちに岩が出ているからかも知れない。人気ブランドはPOCで、決して安いブランドではないけれど、子供を中心に、かなりの使用率だった。また、ヘルメットの上にカメラを装着している人も結構いた。着脱が簡単なら、僕もつけてみようかな、と思った。

ホテルに戻ると、枕の下に置いた1カナダドルがベッドのサイドテーブルの上に置かれていた。チップは枕の下ではなく、上に置かなくてはならないようだ。悪いことをしたな、と思いつつ、着替えをして、夜ご飯の材料を調達しにスーパーに向かった。スーパーはかなりバカでかくて、ほとんどのものは揃う感じ。ただ、ホテル(ヒルトン)の部屋についている台所セットがそれほどしっかりしていないので、レンジで温めるだけのペンネ、アスパラ、スパゲッティーニ、パスタ用トマトソース、ハム、生卵、辛味調味料を購入。折角カナダなのでメープルシロップも、と思って探したら、なぜか好きなアンバーがなくて、ミディアムだけだったので、スルー。

なぜか五輪色が感じられないのは売店も一緒で、別のスーパーで一軒だけ、五輪関連のピンズを売っている店を見つけたので、そこで自分用に3個ほど購入。

ホテルに戻ってパスタを茹でようと思い、一番大きな鍋に水を張って、IHヒーターをオン・・・・と、これが全然沸かない。30分経ってもダメなので、小さい気泡ができるぐらいで諦めてパスタを投入。途中で小さく切ったアスパラを投入し、ちょっと長めに12分ほど茹でてみた。パスタを一本すくって噛んでみたら、やっぱり芯が残っている。それでさらに3分ほど茹でて、パスタとアスパラの様子を見たら、なんとか食べることができそうなので、ザルにとって、水を切って、ソースをかけて食べてみた。生涯で作ったパスタの中で、一番まずいパスタができあがった。非常に残念な気分で夜ご飯を済ませて、さっさと寝ることにした。  

2014年03月18日

ウィスラー訪問記 一日目

ウィスラーで行われるキーストーン学会の視察と、海外スキーリゾートの視察を兼ねて、カナダのウィスラーに行くことになった。出発は普通通り成田から。

ANA便だと往復30万円もするのだが、エアカナダのサイトで購入すると往復10万円である。飛行機はスターアライアンスの共同便なので、同じ飛行機である。はて、この価格差はどこから来るのだろう?要すれば、情報弱者からたんまりとお金を吸い上げようという算段なのかも知れず、あるいは科研費など、使いきらないと逆に怒られてしまうような無駄遣い奨励資金を利用する人向けなのかも知れないけれど、もちろん僕はエアカナダで行くことにした。ただ、足を伸ばすことができるプレミアムエコノミーがあるので、片道1万円ほど払って、ビジネス並み(笑)にリッチにしてみた。

機内での楽しみはもちろん映画鑑賞なのだが、もう観てしまった映画が少なくなく、日本語の上映は華麗なるギャツビーとジ・インターンシップの2本だけ。前者はもう観たので後者を観ようかと思ったのだけれど、その前にFrozenの原語版を観ることにした。タッチパネルのモニターの調子が悪く、ちょっと苦労したのだけれど、なんとか最後まで観たところで本格的にモニターが故障。結局、他の作品を観ることはできなかった。他にも、手元のライトの光軸がずれていて本を読めなかったり、テーブルが斜めになっていて飲み物を置くことができなかったりと、究極のハズレ座席だったのだが、ACアダプターがあったので、iPadを利用しての小説の執筆で過ごした。

バンクーバー空港への着陸は驚くほどスムースで、パイロットの腕が良かったようだ。着陸後に確認するとかなり強い横風が吹いていた。

カナダへの入国管理はかなり緩めで、日本人で良かったと思ったのだが、以前、ワシントンに行った時はかなり厳しかったので、カナダと米国の違いもあったのかも知れない。とにかく、「何しに来たの?」に対して「会議出席とか、スキーとか」ですっと通してくれた。

バンクーバー空港からウィスラーまでは直行バスがある。日本で調べてみたら「予約必須」とか書いてあったのだが、現地に行ったらもっと安いバスがあった、なんてことがあっても不思議ではないので、無視して予約なしでバンクーバーに到着したのだが、直行バスは一社のみだったので、予約しておいても良かったと思う。ただ、バスは別に混雑していなかったので、予約は必要なかった。

空港はフリーのWi-Fiが完備されていてなかなか便利。ちなみにフリーWi-Fiは成田にもあるので、カナダが非常に素晴らしくて日本がダメ、ということではない。







バスは空港を出発すると、バンクーバーの市内を抜けてウィスラーに向かう。このバスが素晴らしいのは、バスまでWi-Fi完備ということだ。おかげで道中ずっとラインで友人と連絡をとり続けることができた。ただ、ずっとパズドラをやり続けることはできなかった。というのは、景色が素晴らしかったこともあるのだが、アプリを立ち上げたらずっとデータのアップデートをしていて、いつまで経ってもゲームができなかったのだ。ちょっと調べてみたら、iPadやiPod touchは時計が東京時間になっていないとダメらしい。自動的にバンクーバー時間に変更されていたので、わざわざ東京時間に戻しておいた。

バスは、ネット環境は素晴らしいのだが、シートベルトがないのが玉に瑕。ところどころ対面通行で全く分離帯がないのに、みんな結構なスピードで飛ばしているので、ちょっと不安になる。

バンクーバーは初めてだったのだが、「カナダ」から想像する街とは正反対の、高度に開発された街だった。







高層マンションが林立していて、その一階にはスタバやら、サブウェイやらが営業している。ちょっと面白かったのは、それらが過剰に華美ではない点で、ティファニーですらこんな感じである。




銀座やニューヨークのティファニーとはだいぶ趣が違うのが面白い。

オフィスビル街は住宅マンション以上に高層のビルが建っていて、その様子は新宿西口や東京丸の内よりもずっと近代的に見える。




この街のもう一つの特徴が環境との調和で、街からすぐそばの海で泳ぐこともできるし、スキーができる山へのアプローチも容易である。このあたりはオーストラリアのシドニーなどとも共通しているのだが、日本で言えばお台場や晴海で海水浴が楽しめるといった感じだろう。




このあたりから、バスの景色はかなり不公平で、左サイド(北に向かうバスの西側)は絶景である。一方で、反対サイドは崖ばかりが見える(笑)。

そうこうして空港から2時間半程度でウィスラーに到着である。街はかなりコンパクトで、徒歩で一周りしても15分程度である。大きさだけ言えば、野沢温泉村のほうがずっと大きい。白馬村と良い勝負だろうか。コンパクトな分、スーパーも、お土産物屋も、レンタルスキーも、スポーツ用品店も、学会をやるコンベンション施設も、飲み屋も、宿泊施設も、そしてスキー場もすぐそばなので、非常に便利である。

五輪の会場だったのはほんの数年前だが、その痕跡は驚くほど少ない。馬鹿でかいオブジェがあるだけのような気もする。




夕方はそこそこ人がいたのだけれど、学会会場を視察している間に暗くなってからは、人影はすっかりまばらになってしまった。そこそこ寒いこともあって、みんな室内で飲んでいるようだ。







飲み屋はどこも賑やかでうるさすぎるぐらいなので、今日はおとなしくホテルに直帰。テレビではマレーシア航空機のニュースばかり放送していた。