2021年05月09日

吉村茉莉 茶碗「萌紅」
















割と軽い気持ちで酒器を買うのと反対に、茶碗を買うときは慎重に選ぶ。「見た目重厚持って軽い」のが一つの基準だけれど、もっと大事なのは「その作家の代表的なモチーフとなりうるか」「10年後でも飽きずに楽しめるか」といったことである。例えば、牟田さんの茶碗なら「えびす」を選ぶ。

そういう選び方をするので、僕が持っている茶碗は実はそれほど多くない。高柳むつみさん、大石さくらさん、河端理恵子さん、池田省吾さん、正親里紗さん・・・などなど。酒器に比較すると全然持っていない。

そうやって慎重に選ぶのだが、今回の吉村さんの「萌紅」という作品は写真で一目見て購入を決めた。そのあと、実際に手にしてみて一番感心したのは最後の写真の、べんがらでベタ塗りされている部分である。触ってみるとわかるのだが、茶碗一周にわたって盛り上げて成形されている。実際に土をいじってみると、こういう細工がとても難しいことがわかる。この辺は卯辰山工芸工房時代に身につけた技術なのかも知れない。うわー、描くだけではなく、下地からすごく丁寧に作っているんだな、と思う。

加えて、釉薬の掛け方を工夫して貫入の入り方を変えてみたり、表芸の赤絵細描が見事だったりと、持っている技術を片っ端から注ぎ込んでいる印象を受ける。こういう、工芸を突き詰めて美術の領域に踏み込んだ作品が好きである。

これは良いものだ。

  

Posted by buu2 at 17:16Comments(0)吉村茉莉

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2020年02月27日

吉村茉莉さんの金魚の花入








  
Posted by buu2 at 00:29Comments(0)吉村茉莉

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2015年12月25日

吉村茉莉さんの盃 朝日

愛知のギャラリー数寄で購入。35,640円(箱代別3,200円)。

















  
Posted by buu2 at 00:50Comments(0)TrackBack(0)吉村茉莉

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