長野の桜華書林で開催していた川端健太郎展を観てきた。
この個展、開催に関する情報がほとんど存在せず、桜華書林に到着すると「川端さんのお知り合いの方ですね?」と確認されてしまった。つまり、桜華書林さんの知り合いでなければ、必ず川端さんのお知り合いということである。桜華書林のウェブサイトは2013年で更新がストップしているし、川端さんのサイトでもお知らせが掲載されていなかったので、普通にしていると知りようがないのである。
かように、一般の人のアクセスを拒否しているかのような個展だったのだが、行ってみると非常にアットホームで、というか、本当に一軒家ギャラリーなので、まさしくアットホームであった。プライスリストは手描きの絵で描かれていて、裏が記名帳になっていた。作品は15点ぐらいだっただろうか。使えなさそうに見えて実際には使える茶器や、使えそうに見えて実際には使えないオブジェの茶器など、川端カラーが満載の作品群だった。
僕はそば打ちのコーチと伺ったのだが、僕らが作品を見終わってお茶をいただいていると、近所に住む常連さんっぽい女性がやってきて、一番のお気に入りを購入していった。長野は平均寿命日本一で食生活の近代性で日本をリードしているけれど、民度もかなり高いようだ。
今回はちょっと大きめの作品が多く、米国に持ち込むのは難しそうだったので、観るだけで退散したのだけれど、とても居心地の良い空間だった。