嫌われ者のすすめキャラメルボックスの製作総指揮、加藤昌史さんの「嫌われ者のすすめ」読了。
内容はエッセイ集。
「嫌われ者のすすめ」という題名にも関わらず、内容は決して嫌われ者になることを勧めてはいない。ただ、「僕はこうやって生きてきました」という中にいくつか嫌われる原因となることが含まれていることによって、嫌われてしまうかもしれないということのようだ。本書の中には「正しい嫌われ方」としてその生き方を紹介しているのだが、全然嫌われてしまうように見えない。それでも「ほんとに僕のことを嫌いな人は多いですよぉ」と書かれている。ふむ。
やはり世の中は広いから色んな人がいる。多くの人に知られる立場になれば、その中に一定割合存在するはずの「あわない人間」も増えるわけで、結果として加藤氏を嫌いな人も増えるのかもしれない。
しかし、この本を読んでも、また加藤氏のウェブサイトを見ても、どうも嫌われてしまう理由がわからない。正直、僕の方がよっぽど敵を作る率は高いと思う(笑)
内容は非常に読みやすくて面白い。いくつか思ったこと、気になったことを列挙すると、
P52 世の中は「男性蔑視」で溢れている!!
現代で、いきなり「おまえの国は遅れているからウチが守ってやる、そのかわりにウチの国で必要なモノを生産しろ」なんて、軍隊を連れてって脅したら、そりゃもう誰からも相手にしてもらえないでしょう。
良く似た話が最近ありました。「おまえの国は非武装だからウチが守ってやる、そのかわりにウチの国で生産した牛肉を輸入しろ」なんて、お米みたいな名前の女性が脅しに来ましたね。
P59 「独身税」と「恋愛ドラマ禁止令」で少子化対策
人口が増えないと、税収もあがりませんね。働き手も増えませんね。消費も増えませんね。これはいけません。
どうなんですかね?いけませんか?僕は少子化が進むのはヒトの生物としての本能だと思っています。ヒトが増えすぎたおかげで、自然環境も社会環境も悪化し、住みづらくなってしまったんじゃないでしょうか。人口が増えれば税収は増えますが、必要経費も増えます。働き手が増えても仕事が不足し、失業率がアップします。消費が増えれば当然環境が悪化します。今の日本には、これ以上人口が増えるだけの物理的、社会的キャパシティがないのではないでしょうか。
P144 強烈な腹痛でまたもや入院
おめーが思っているほど、おめーはまだまだ節制が足りんっ!!
なんか、ちょっと日本語が変な気がします。本来ならまにあなポイントの対象にしてしまうところです(笑)。
P186 今年、すでに交通事故で2000人が死んでいるって知ってましたか?
ちなみにキャラメルボックス公演では1ツアーで4万人近くを動員しますが、上演中に携帯電話が鳴ってしまうという事件は1、2回あればいい方です。
これもちょっと日本語が・・・・(笑)。1,2回あれば多い方、ぐらいかなぁ。
でも、基本的に面白かったです。ちょうど僕がキャラメルボックスの演劇を見始める前までの加藤氏について書かれていたので、前説してもらったような感じ。☆2つ半。
#満点にならなかったのは、本書で書かれている期間に僕がキャラメルボックスの舞台を全く観ておらず、また加藤さんのことも知らなかったので、内容にシンクロできなかったからです。
ちなみにこの本、加藤さんに挨拶しに行って「今度本を出したのでどうぞ」ってブログ・ビジネスをプレゼントしたら、かわりにサイン入りでいただいちゃいました。どうもありがとうございました〜。
参考:過去のキャラメルボックス観劇記録
TRUTH
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BLACK FLAG BLUES(二度目)
BLACK FLAG BLUES
ヒトミ