2005年03月22日

ウルトラマンネクサス、キャッチアップ

ネクサスウルトラマンネクサス、ようやく19日放送分まで全部見終った。

この番組が始まった直後にちょっと書いたけど、このウルトラマン、色々な意味で画期的。これまでのウルトラマンの文法を完全に無視している。
これまでの多くのウルトラマンシリーズはウルトラマンが人の姿を借りていたが、ネクサスは適能者(人)と光が融合することによって変身する。適能者は伝承され、適能者が代わるとウルトラマンのスタイルも変わるようだ。ビースト(怪獣)の存在は一般市民の知るところではなく、ビーストに接触した人間は後にメモリーポリスという特殊機関によって記憶を消される。怪獣は一話完結で倒されず、5話以上を一種類の怪獣でつないだりする。ウルトラマンの戦闘シーンはその回の終了間際とは限らず、最初から戦闘シーンのこともあるし、ほとんど登場しないこともある。スターウォーズのダースベイダーのようなダークサイドのウルトラマンが存在し、ネクサスと対立している。主人公は地球防衛隊(TLT:地球解放機構)に属しているが、ウルトラマンに変身できる「適能者」ではない。TLTの人々は誰がウルトラマンに変身しているかを知っている・・・・。

さて、こうした異色のウルトラマンではあるが、その内容はこれまでになく濃く、そして暗い。数名の登場人物についてはかなり掘り下げて人物描写をしており、なぜ戦うのか、なぜ対立するのかがわかりやすい。TLTに配属された主人公がいきなりTLTの要職につくこともなく、また最初はかなりのヘタレである。このあたりも不自然さがあまりない。物語的には伏線を張りまくっており、時々それらの謎が解明されていく。24話まで適能者だった姫矢は最後に自らの戦う理由を確認し、ダークサイドのウルトラマン(ダークメフィスト)と共に消えてしまった。次回からは新しいウルトラマンが登場するらしい。

第1部とも言える1〜12話では、TLTの組織紹介、主人公孤門のTLTへの配属とその成長、ウルトラマンの戦闘システムの紹介、弧門とリコの出会いと別れ、そしてTLT作戦参謀である吉良沢の台詞を中心にした「謎」の配置が行われた。

第2部の13話〜24話では、ダークメフィストとネクサスの対立を軸に、1部で配置された謎の一部の解明と、新しい謎の配置が行われた。

第25話以降は、おそらくは残っている謎の解明と、弧門が適能者になっていくまでの過程が描かれていくと予想される。

何はともあれ、土曜日の早朝という非常にハードルの高い時間帯に放送するにはもったいないくらいに面白い作品である。今回でちょうどリセットがかかったので、まだ見てない人は次の土曜日、早起きするかビデオをセットしておくことをお勧めする。

いや、次回からガタッとつまらなくなる可能性もあるのだけれど。

ちなみに24話はドラゴンボールの悟空対ベジータみたいな戦闘シーン、ウルトラマン処刑といえばお決まりの十字架(ガッツ星人、ナックル星人、エースキラー・・・そういえば、ヒッポリト星人だけは十字架じゃなかったか・・)、ウルトラマンを助けるときのお決まりの防衛軍によるエネルギー供給(セブン暗殺計画)、さらば宇宙戦艦ヤマトのように突っ込んでいく正義の味方とそれを敬礼で見送る人・・・と、色々と既視感はありました(^^

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