2005年04月17日

電車男熱

電車男今日の朝日新聞の第三社会面に電車男関連の特集記事が載った。一面の「紙面から」でもトップの扱いで、妙に力が入っている。



しかし、正直なところ、今ここまで電車男が盛り上がっている(そもそも盛り上がっているのか、朝日新聞が力んでいるだけなのかすら分からないのだけれど)理由が良くわからない。

電車男の真の面白さを満喫するためには時間の要素が不可欠だと思う。つまり、リアルタイムで「今日、告白してきます」という言葉を読み、その日の夜にモニターの前でスレッドのダウンロードを繰り返す。まだかな、まだかな、と期待とイライラが混じった時間の末に、朝方ようやく報告を受ける。こうした楽しみはサッカーのそれと似ていて、バスケットなどの得点のインフレスポーツとは明らかに異なる。サッカーをダイジェストで観てもちっとも面白くないのと同様、電車男をあとからダイジェストで読んでも、その楽しみの半分も理解できないのではないかと思う。まぁ、「どうしよう、どうしよう」と迷っている電車男に矢継ぎ早にアドバイスするあたりはダイジェストでも臨場感があるけど。実際僕はネットで読んだ部類だが、「セカチューよりは面白いかな」という感想。この本が50万部以上?ネットで読めるのに?いやまぁ、
HERMESってエルメスだよ
ララァが乗ってるやつじゃないぞ?

とか、面白いけどさ。

電車男がまとめられて本になることに意味がないとは言わない。ネットの中でそういうやり取りがあるという情報には価値があるし、第二、第三の電車男を楽しむきっかけになるかもしれない。それはそれで構わないのだが、朝日新聞の特集の視点は「電車男」が誰なのか、ということ。もっとストレートに言えば、「電車男」って創作なんじゃないの?ということ。そんなの、事実だって、創作だって、創作まじりの事実だって、どうだって良いと思うのだが。この記事の執筆者ですら「無粋」と結んでいるし。

サンタクロースが本当にいるのかどうか、真剣に議論する大人はほとんどいない。電車男が本当にいるのかどうかも、大人が真剣に議論するほどの価値はないと思う。実在するなら「そうですか」だし、創作なら「次の作品を楽しみにしています」ということ。

どうせ「ニュースに迫る」なら「なぜ日本は国連安保理の常任理事国になる必要があるのか」について迫って欲しい気もする。

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朝日新聞 05/04/17 ニュースに迫る 「電車男」どこのだれ【電車男情報局】at 2005年04月19日 00:18