2009年01月31日

W62CAのBluetoothでデータ通信

0a5a28e0.jpg今日は久しぶりに仕事のない土曜日だったので、スキーに行こうと思っていたのだけれど、大雨。別に横浜が大雨でも困らないはずなんだけれど、一緒に行く予定だった人が大雨で足止めを食ってしまって、合流不能に。「仕方がないから、今日は諦めるかぁ」ということになってしまった。

さて、そうなってみると、暇な土曜日というのは困ったもの。どうするかなーと思って思い出したのが、いつまで経ってもデータ通信できないうちの携帯。おかげで野良ワイヤレスランに引っかかる能力だけは向上したけれど(あそこのスタバとか、こっちのマクドとか)、これは根本的な解決ではない。ちょうど一昨日横浜のヨドバシで「青歯が駄目ならケーブルで」と思い、色々探してみたんだけれど、62CAで動作確認してある機種が皆無。まぁ、そりゃそうだよね、そういうものがいらないのがこいつの良い所なんだし、もちろん「青歯じゃなくてケーブルで」という人もいるんだろうけれど、「ない!ない!ない!」と大騒ぎするほどのことでもない。仕方ないなー、もう一度きちんとマニュアルを読むかー、と思っていた。よーし、じゃぁ、マニュアルが読めない僕だけど、頑張って開通させちゃうもんねー、と思った次第。

いや、前にもやろうとしたんだけれど、「対応機種ではありません」とか表示されちゃって、auにもDELLにも連絡したんだけど、お互い「デルに聞いて」「キャリアに聞いて」というばかりでたらいまわしと言うか、なんというか、解決に至っていなかったわけです。

で、マニュアル読んだり、2ちゃん読んだりしていてようやく開通!!結局何が悪かったのかは不明(笑)。なんかわからないけれど、試行錯誤していたらつながるようになって、あぁ、やっぱり頼りになるのは2ちゃんねる様だなぁ、と思った次第。ついでに言うとカスセンはイマイチ。DELLのカスセンって評判良いはずなんだけれどね。ま、接続できるようになったから良しとしよう。  

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2009年01月30日

味珍 (まいちん)

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横浜の狸小路には名店が二つあって、ひとつが串武、そしてもうひとつがこの味珍。万人受けする串武に比べるとこちらはかなりハードルの高い個性的な店で、苦手な人だったら何も食べるものがないかもしれない。要は豚のパーツをしょうゆでボイルしたものを食べさせつつ、焼酎で一杯、という店。豚のパーツが苦手だったら全然食べるものがない。加えてピータンなどのまたひとくせ、ふたくせあるものが揃っている。この手のものが好きならはまること間違いなし。

評価は☆1つ半。

店名 味珍 (まいちん)
ジャンル 居酒屋
TEL 045-312-4027
住所 神奈川県横浜市西区南幸1-2-2
営業時間 [月〜土] 16:30〜22:30
定休日 日曜・祝日  

2009年01月29日

東洋経済1025号

49769d78.jpg忘れた頃に東洋経済を読むと結構面白い。この、約4ヶ月前の号で藤井知子氏は1ドル80円台突入は非現実的とぶち上げてしまったのだが、その後どうなったかは皆さんご存知の通り。

いや、でも、結果論で「駄目ジャン」とか言いたいのではない。こうやって簡単に検証されてしまう現実の中で、こういうことを書いてしまうのにはそれなりの度胸が必要。だからこそ、この情報には価値がある。結果がすべてではない。価値を決めるのは背景にある心意気だと思う。
  
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麗郷

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先日は壁の穴で食べたので、今日はとなりの麗郷で一杯(笑)。台湾料理の老舗で、お勧めは腸詰。台湾料理といえば横浜の人間はすぐに中華街や元町に行ってしまうし、実際そちらで食べるものはかなりクオリティが高いのだけれど、渋谷のこのお店も料理はなかなかのもの。いや、本気で比較してしまうと横浜に軍配は上がると思うのだけれど、東京で食べるなら、ということで。

台湾料理なのになぜか麻婆豆腐があって、食べてみたらやっぱり辛くない(笑)。台湾料理では、やっぱ、ビーフンとか、魚介系とか、そういうのを食べないとですね。

総合評価 4.0
料理 4.0
サービス 3.5
雰囲気 3.5

店名 麗郷 渋谷店 (レイキョウ)
ジャンル 台湾料理
TEL 03-3461-4220
住所 東京都渋谷区道玄坂2-25-18
営業時間 [月〜金] 12:00〜14:00 17:00〜24:00 [土・日・祝] 12:00〜24:30
定休日 木曜日  
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箱館や

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名称:箱館や
種類:北海道
場所:自由が丘
評価:2/CAC
2009.1.29
コメント:自由が丘で仕事があったので、久しぶりのこのあたりをぶらぶらしてみた。大学を卒業してから、自由が丘でぶらぶらする機会ってほとんどなかったので、色々と変わったような、あまり変わってないような、微妙な景色。ま、それは良いとして、そうやってぶらぶら歩いていて見つけたのがこのお店。函館ラーメンということで、どんなもんだろうなーと思いつつ、立ち寄ってみた。味噌と塩しかなかったけれど、函館っていうんだから塩だろう、ということで塩ラーメンを注文。

麺は細めのストレート。受ける印象は九州系なんだけれど、函館ラーメンだっていうんだから、こういうのが函館ラーメンなんだろう。そういえばコシが全然ない。スープの温度が非常に高いこともあって、食べ初めてすぐにぐだぐだになってしまった。スープは比較的良く絡むと思うが、スープが絡もうが何しようが、すぐに伸びてしまったのでは話にならない。

スープは動物系のベースに魚介系のダシを効かせた塩味。スープとしては結構美味しい部類だと思うが、麺を食べさせるにはデリケートすぎる。

チャーシューは意外にも非常にまずい。こういうところで九州系を真似しなくても良いのに、と思う。なんにしても、チャーシュートッピングを頼まなくて良かった。この味で大量にあったらノイローゼになっちゃいそう。

店名 箱館や (はこだてや)
ジャンル ラーメン
TEL 03-3725-4270
住所 東京都目黒区自由が丘1-14-16
営業時間 [月〜土] 11:00〜翌4:00 [日・祝] 11:00〜翌3:00
定休日 無休  

ビンディングを購入したらアトミックのリコール製品が送られてきた

僕が履いていた女性用の大回転の板を欲しいという人がいたので、譲ることにしたのですが、これにつけていたアトミックのビンディングが1018という、簡単に言えば体重があって結構な負荷をかけて滑る人のためのものだったんですね。これじゃぁちょっと危ないな、と思って、女性用のビンディングに交換しようと思ったわけです。ちょうどネットオークションでそこそこの価格のビンディングが出品されていたので、それを落札したわけですが・・・・。

オークションの現場はこちら(もう落札、終了しています)

オークションの記述を見ればわかりますが、2007モデル(スキー製品は通常年をまたぐので、07/08とか記載しますが、この記述だと常識的に言えば2007/2008モデル)と明記されているわけです。ところが、送られてきたものは02/03モデル。

↓箱の表示

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こんなのは箱を見るだけで一目瞭然なんですけれど、念のため製品の製造年表示を確認したら、こちらも02なんです。正直、「ふざけんな、07とか言って5年も前の奴じゃないか!」と思うわけです。これだけで早速消費者センターに連絡しなくちゃ、というところですが、問題はそれだけにおさまりません。なんと、この製品、リコールがかかってる製品なんですね。普通の人はそういうこと、知らないでしょうけれど、スキーを販売している人間とかだと知っていたりします。このお知らせはアメアスポーツからアトミックの取り扱いのないお店にも配布されているくらいで、ある程度の期間営業しているスポーツ屋さんなら普通は知っている話です。

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リコールのお知らせが出たのは去年の12月ですが、ヒールピースの誤解放が問題になって、回収になっているんです。

不具合の内容(抜粋)
該当製品のヒールピースに不具合が生じ、スキー滑走中に十分な強度でスキーブーツを保持できず、誤解放を生じる可能性があります。これにより、場合によってはお客様の転倒による自身の傷害、および解放したスキーによる第三者への傷害を引き起こす可能性があります。


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さすがにひどいので、出品者のオリンピックスポーツに電話したら、着払いで送ってくれという(当たり前だ)送付。オリンピックスポーツからアトミックに転送されて、無料交換されて再びオリンピックスポーツから戻ってきました。

ということで、一応滑れる形で手元には戻ってきたわけですが、もし誰も気がつかなかったら、ビンディングというスキーをやる上では安全上一番重要なアイテムについて、古い、しかもリコールのかかったものを使わされていたわけです。今回はビンディングだけの注文だったから箱、および製品に記載されている製造年をチェックすることができましたが、板にビンディングをつけた状態だったら、普通は確認不能なわけです。これで事故が発生したら一体どうするつもりなんでしょうね。

07としながら02を平気で売っている姿勢もいかがなものかと思いますが、安全にスキーを楽しむという最低限のところに対してのテロ攻撃とも言えるわけで、消費者はこういうこともあるということをきちんと理解して、業者は選ばないといけませんね。今回の場合はオリンピックスポーツが悪いのか、アメアが悪いのか、どこが悪いのかは今のところ判断がつかないんですが。

お店は長野県の篠ノ井にあるオリンピックスポーツというところです。このお店でアトミックのリコール対象モデル(上の写真参照)のビンディングを購入した人は、ちょっと面倒でも一度ビンディングをはずして、製造年を確認することをお勧めします。  
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2009年01月28日

燃費

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2009年01月27日

おまた

池袋で飲むというと、最近は楊か知音食堂の四川系が多いんだけれど、月曜日とかだとこのおまたに来ることが多い。この店、キャパがそれほどないので、すぐに満席になってしまうのだけれど、椅子に座れるならかなりの優良店。つまみも美味しいし、お酒も日本酒、焼酎のいいところがそろっている。いい気になって十四代をがぶがぶのんでいても、意外と料金が高くならないのが良い。コストパフォーマンスに優れているお店。つまみで一押しは白子のてんぷら。これはもう、絶対。

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どこで食べたか覚えてないつけ麺

これ、どこで食べたんだろうなぁ。一週間ぐらい前なんだけれど。まるきゅうかな?うーーーーむ。

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2009年01月26日

さんかくの四川たんたん麺(激辛)

e0284284.JPG目白界隈はろくな店がなく、ちょっと夜ご飯でも、と思ったときに困ってしまう。ドリルマン(昔のゼットン。円谷プロの商標かなにかでもめて名前が変わったらしい)まで歩いても良いんだけれど、さんかくでいっかーと思ってさんかくへ。

普通にしょうゆを食べようと思ったのだけれど、「激辛」という文字が目に留まって吸い込まれるようにして四川たんたん麺を注文。

で、食べてみましたが、悪くないんだけれど、やっぱ無化調で辛いスープというのが限界がある感じ。どうにも味が足りなくて、辛さだけが上滑りしているような。これはもうどうしようもないんじゃないかなぁ。それでもチャレンジしているのは立派だけれど、次はもう頼まないと思う。  

2009年01月25日

八海スキーロッジの朝食

97e37558.JPGまぁ、こんなものです。卵は普通。のりは普通。納豆も普通。ご飯はまあまあ。とろろも普通。鮭はイマイチ。全体としては「うーーーむ」という感じですが、これで一泊二食で6000円なら、コストパフォーマンスは悪くない。来年もここに泊まっちゃおうと思う。  
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2009年01月24日

八海スキーロッジ

62fd7a14.JPG今回はスキー宿を決める余裕もなく、というか初めてのスキー場なのでどこに泊まったら良いかもわからず、結果的に大会が終わってから泊まるところを探すありさま(笑)。まぁ、最悪六日町のトクシマヤ旅館に泊まれば良かったんだけれど。

さて、どこに泊まろうかなぁと思っていたら、唯一の知り合いの水野君を発見。「どこに泊まるの?」と聞いたら、「これ」とかいって目の前のぼろい(失礼)旅館を指差す。「まだあいてるかな?」と聞いたら、「わかんない」とのことなので、早速電話。「一人なんですけど、今日泊まれますか?」と聞いたら、大丈夫ですよ、とのこと。即決。ゲレンデのまん前というのはなかなかに素晴らしい。

ということで、すぐにチェックインして昼寝。ここ4日ほど、全然寝てないから。で、お楽しみの夜ご飯ですが、こんな感じ。まぁ、仕方なし。魚沼産と思われるご飯はなかなか美味しかったです。でも、もうちょっと上手に炊いたらもっと美味しいんだろうなぁ。  
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生あん もろこし

1583b6b0.JPGくら吉のもろこしを秋田のお土産にもらった。

くら吉のサイト

あんこに小豆焦粉をまぶしたもので、食べていると猛烈にお茶が飲みたくなる。うーーむ、日本人、という感じのお菓子。で、それをスキーの大会前に食べてしまったものだから、猛烈に喉が渇いて往生した。やはり、この手のお菓子は家でのんびりしているときに食べるに限る。

ご馳走様でした。  

八海山麓横浜市民大会回転

6d523b19.JPG白馬で二日滑って、そのまま帰京。そして今日は朝5:30に起きて八海山麓でスキーの大会である。

で、ちゃんと間に合うように出かけたのだけれど、驚いたことに関越道が渋滞。これは想定外。いまどき、スキーで渋滞なんてするんだね。

ということで、到着したときにはすでにインスペが終了していたのはもちろんのこと、競技も始まっていて、もう男子がスタートしている(笑)。

大慌てでワックスをはがし、上着を脱いで、準備運動してスタート。そうしたら、このコースが長いのなんのって、いくら滑ってもゴールが見えてこない(笑)。いったいいつまで続くんだーと思ったらようやくゴール地点。ゴールしたらタイムは1分以上。これはタフだ。で、タフな上に、ライバルたちに何秒も差をつけられてしまって気分はブルー。メダルは絶対、というつもりで臨んだ大会で7位とは(^^; 海より深く反省。もうちょっときちんとコンディション管理しないと。  
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渋滞は続くよどこまでも

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2009年01月23日

ハングリータイガー保土ヶ谷店

やはり、浜っこのソウルフードはシウマイ弁当とハングリータイガー、しかも、保土ヶ谷店なんだよなぁ。

このお店は僕が物心ついたころからあって、高い丘の上にあるのを見つけるといつも「食べたい、食べたい」と騒いだお店。社長さんは僕の母親の同級生で肉屋さんだったらしいのだけれど、美味しいハンバーグを食べさせたい、ということでハングリータイガーを開店。その後順調に店舗数を増やしたんだけれど、O−157とか、いくつかの問題が発生して店舗縮小。一時は随分減っちゃったけれど、その後徐々に持ち直しつつある様子。

かつては「シュープリーム」という凄い高い、でもとびきり美味しいハンバーグがあったんだけれど、今は種類はひとつだけ。そのかわり、ダブルハンバーグという、ハンバーグふたつのメニューが再登場。ついついそれを食べてしまった。これではタイガーではなく豚まっしぐらである。反省。

味のほうは相変わらず。ただ、あくまでもノーマルハンバーグであって、かつてもシュープリームには及ばない。それでも、僕はミート矢澤のハンバーグよりこちらのほうが美味しいと思う。評価は☆3つ。

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それにしても、昼間は白馬でピザ、夜は保土ヶ谷でハンバーグって、どうなのよ。  

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また来たあっぷるはうす

美味しいとわかってしまえば当然リピートしちゃうわけで、昨日も来たけど今日も来た(笑)。今日は天気が良かったので、ピザの写真もきれいに撮れた。

昨日はマルゲリータを食べたんだけれど、今日はペパロニとシュリンプ。人数が少なかったのでピースで注文。

次はホールスペシャルを食べてみたい。

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2009年01月22日

宿泊は大根館(おおねかん)

4fbd2de4.JPG白馬に来ると、いつも宿泊は大根館。

目の前からスキー場へのシャトルバスが出るし、チューンアップスペースも十分だし、宿泊のお客さんがみんな仲良しで毎晩夜中まで飲み会。お風呂も深くて温まるし、非常に居心地の良い旅館です。

写真で見るのと、中身はだいぶ違うけれど(笑)。  
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こいや再訪

去年もきたこいやですが、今年も来てみました。今年ももちろん五輪選手の丸山寿一さんの案内。

野沢菜からはじまって、おでん、鯉のあらい、やきとり、鯉の塩焼き、うな丼、うなぎのお茶漬けと、どれもこれもなかなかのもの。特に鯉の塩焼きは美味しかった。僕が育った横浜の奥地は鯉を食べる習慣があったんだけれど、そこで食べていたものとは別物。猫のように食べつくしたので、鯉も成仏したはず。


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あっぷるはうす

c5d10ec2.JPG白馬の白樺ゲレンデにあるピザやさん。このピザが全く馬鹿にできない。そのサイズもさることながら、味が良い。生地も良い。ゲレンデでこんな立派なピザが食べられるなんてびっくり。

ゲレ食にも色々ある、ということで、ここのピザはハイエンドのひとつだと思う。白馬、最近はすっかり国際化してしまい、オーストラリア人とかドイツ人とかが山盛りなわけだけれど、彼らもかなり満足していた様子。

評価は☆2つ半。ゲレンデ食堂ということを考えれば☆3つでも良いくらい。  

さけ

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2009年01月21日

とびきりハンバーグサンド

9c20d16a.JPGモスバーガーの新製品、とびきりハンバーグサンドを食べてみた。

最近のモスはどうもいまいちいけてない感じがするんだけれど、こいつは結構まとも。思ったよりもいけていた。しかし、「モス史上最高」って、何が最高なんだろう。匠味の方が上だと思うから、味のことではないんと思うんだけれど。うーーーむ。

評価は☆2つ。また食べても良い。  

ライブログで何をするのか(草稿)

最近、会社の理念や僕のスタンスを説明する機会が徐々に増えてきたので、ブログにも書いておくことにする。例によって「草稿」と書いてあるのは、あとで手を加える可能性がある、という程度の意味なので、ご理解のほどよろしく。


僕はかねてから「無期雇用社員(=正社員)の解雇規制を撤廃しないと日本の社会は変わらない」とブログで散々主張しているわけだが、そういう主張をどんなに繰り広げても無期雇用社員が山ほどいる日本ではいつまで経っても変わらないこともわかっている。それで、僕が何をしてきたかというと、自分の会社において解雇規制を個人的に撤廃したわけだ。こう書くのは正確ではないのだけれど、結果的にそういう状態になっている。

ところどころで書いていると思うけれど、僕が役員をやっている会社は基本的に能力主義(正確には「やる気主義」)で、給与のかなりの部分を成果報酬にしている。入社する人の希望によっては固定給部分を厚くすることも可能だし、いつのフェイズでもそういう給与体系に移ることを否定しないが、セーフティを確保する場合はリスクを背負わない分、給料を安くするというやり方にしている。有期雇用と無期雇用なら有期雇用の社員の給料が高くなるようにするし(ただし、実際は無期雇用しかいない)、能力給と固定給の割合で前者が高い社員は後者が高い社員より給料が高くなるように考えている。なぜって、それが理想だと思っているからだ。本当ならこれがオールジャパンで採用されるべきだと個人的には思うけれど、実際にはそうなることは難しいこともわかっているし、色々なバリエーションがある中で労働者が好きな形態を選べるというのが健全だから、他社がどうだって別に構わない。

何しろ成果主義というやり方だと、会社を辞めることになる可能性が高い。能力が低ければ食べていけなくなってしまうのだから。実際、僕は社員を強制的に解雇した経験は一度もないのだけれど、辞表を受け取った経験は何度もある(ただし、ライブログで辞表を受け取ったことはまだない)。能力の高い人にとっては居心地が良い世界だが、能力の低い人にとってはすこぶる居心地の悪い世界だ。だから、僕が首を切っているわけではないけれど、結果としてやっていけなくなってしまう人は発生してしまう。僕たちの会社では、過去にいくら稼いでいてもまったく評価しないし、年齢を功績に換算することもしないので、若い人に手厚く、高齢者に冷たいと考えることもできる。そうした方針で会社を経営してみたところ、実質的に解雇規制を撤廃したような状況になってしまったわけだ。

今の日本では、会社を首になった場合(あるいは辞めた場合)、次が見つからない可能性が少なからずあるので、能力不足によって会社を辞めなくてはならなくなる可能性があるという状況は、社員に対してかなりの負荷が発生するわけだが(社会全体が正社員を保護する現在の法体系を前提に出来上がっている中で、勝手に正社員を保護しないやり方で会社を運営しているわけだから、当たり前だ)、その分、給料では相当優遇していると思うし(会社の給与体系は年功序列、終身雇用を一切考慮しておらず、社長以下末端の社員まですべて同じ方法を適用して給与を決めている)、それが嫌なら最初から入社しないでくれ、と口を酸っぱくして説明している。

#もちろん、ここには書けない方法でいくつかのセーフティネットは考えているのだけれど。

ただ、誤解して欲しくないのは、僕たちの会社は「とにかくどろどろになるまで働け」という会社ではない、ということだ。どうしても、ということならそういう働き方をしてもらっても構わないのだけれど(もちろん、健康に悪影響が出ない範囲での話だが)、「適度な給料をもらって、自分の時間をきちんと確保して、人間らしい働き方をしたい」ということであればそれはそれで構わないというスタンスだということ。僕のブログを読んでいればわかると思うのだが、僕は映画を見たり、スポーツを見たり、演劇を見たり、スキーをしたり、こうやってブログを書いたり、本を読んだり、かなり好き勝手にやっている。それは自分の時間があるからだ。そして、現在は「ものすごい勢い」で働いていないから、実は給与の面では全然大したことがない。本当はこれは株主的には問題視されるべきところだし、僕自身ももうちょっと仕事ベースにしていかないととは思っている。特に最近は社員が増えてきて、社長としてもうちょっと社員が働きやすい環境を整備していかなくてはいけないな、と考えつつあるのだけれど、それはそれとして、今後も自分の時間はある程度確保していくつもりでいる。「自分の時間があってこそ自分の人生」だし、そうした時間があって、色々なものを吸収しているからこそ、幅広い視野からものごとを判断できていると思っている。

そして、そのスタンス、すなわち、個人の時間を大事にするべきだ、という考え方は、社員に対しても一緒である。モーレツ社員ばかりを求めているわけではなく、「これまで大企業で一所懸命働いてきて、その働き方に疑問がある」という人に対しても門戸は常に開いている。というか、むしろそちらを歓迎している。

ちなみに、上のほうで「やる気主義」という注釈を書いたが、これは「頑張る気があっても、不幸にして成果が上がらない場合」については配慮する、という意味だ。能力主義、成果主義ではあるけれど、ある程度の部分は努力もきちんと認める、ということ。ただ、たとえばライブログは資本金103万円、バイオクオリは資本金250万円の小さな会社だから、セーフティネットはそれほど大きくない。なるべく早い段階で自立してもらう必要は当然ある。

という感じで、完全能力主義、完全やる気主義、完全成果主義でやっているわけだが、これをやっているとどういうことになるのか、会社を運営して4年弱で随分見えてきた。

景気が悪い、雇用が厳しい、という状況にあっても、うちの会社のようなところは傍から見ると相当厳しく見えるのか、そもそも入社希望者というのはあまりいない。おかげで僕たちの会社は慢性的な人材不足である。うちの会社は年齢とか経歴とかも一切無視なので、入社試験(面接のみ)にあたっても履歴書などはまったく要求しないし、もちろん「博士は駄目」とか、そんなことも言わないのだけれど、まぁとにかく応募は少ない(笑)。でも、そんな中でも「厳しい環境で自分を試したい」とか、「自分の時間を確保しつつ、自分のやり方で働きたい」という人はちらほらいるわけで、人材がまったく供給されないわけでもない。それで、会社のメンバーはどうなっていくか、というと、残る人は残るけれど、残れない人は残れない、という当たり前の結果になる。個人攻撃をする気はさらさらないし、入社に当たってはこちらから勧誘した部分もあるので、あまり詳細には書かないが、社長のポストを任せていたにもかかわらず、突然「もう無理です」とか、「元木さんのやり方ではうまくいくと思えません」などと言い出して会社を去っていった人もいる。そのたびに「僕は人を見る目がないなぁ」と思うわけだが(個人の処理能力という意味ではなく、厳しい環境の中でも頑張っていける能力を見る目がない)、社長という立場からですら逃げ出していく人がいるのを目の当たりにして、「無理な人には無理なんだな」と再認識した。結果、今会社に残っている人は関連会社も含め、本当に能力の高い人ばかりだ。社会的にセーフティネットが用意されていないというマイナス要因の影響も非常に強いと思うのだが、そうしたバイアスもあって、完全な少数精鋭になってしまっている。

日本の大企業においては、無期雇用社員の解雇は法律と判例で事実上非常に厳しく規制されてしまっているが、僕の会社以外でも、ベンチャーや外資系企業などはかなり簡単に解雇している例があると思う。要は、社員と経営サイドの両者が合意していれば、かなりのところまで自由に解雇できると考えて良いはずだ。この「合意」の形成フェイズが非常に大事で、日本に存在する古い企業の多くでは、今となってはこれが不可能に近い状態だ。

たとえば池田信夫さんの雇用に対する考え方に対して僕は非常に共感するところがあるし(参考:正社員はなぜ保護されるのか)、それを実現していかないと日本の世界に対する競争力は低下する一方だとも思うのだけれど、日本社会自体が世界に対する競争力よりも自分の立場の維持を重視する以上、どうしようもない。僕は政治家ではないし、政治家気質でもないので、政治的手法によって世の中を変えていくことは多分できない(田舎の地方自治体を解雇規制撤廃特区にすることを目指す、なんていう手もあると思うし、実は某所でそれを提案したりもしているのだけれど、おそらくは実現しないだろう。夕張、赤平、歌志内あたりでこれをやったらどうかと真剣に考えるのだけれど)。発言に影響力もないので、実際に理想とする体制の会社を運営するぐらいしか手がないのである。上に長々と書いたことの要点は、「終身雇用と年功序列をセットで導入すると雇用が流動化しなくなる。年功給だけでも廃止すると実質的に終身雇用も不要になる」ということだが、給与はそのまま生活に直結するだけに、こちら側(年功給の廃止)に足を踏み出すにはそれなりの勇気が必要だろう。

僕たちと一緒にやっていくということは、ある意味、非常に厳しい立場におかれてしまうという現実はある。しかし、「自分の能力を試したい」「自分の好きな生き方をしたい」という人は存在するはずで、彼らに対してはこれからも場を提供していきたいと思っている。

上にも書いたけれど、うちの会社への応募は決して多くはない。たぶん、能力を試したい人、好きなように生きたい人というのは思いのほか多くはなく、ほとんどは日本の既存システムの枠組みの中で生きていくことを選択したいのだと思う。そのことはポスドク剰余問題などからも垣間見ることができる。

僕はこのブログでポスドク問題について言及していることもあり、仕事に困っているポスドク達に活躍の場を与えられたら、仕事を与えられたら、と思い、いくつかの提案を行ってきている。また、「いつでも相談に乗ります」という姿勢を明示していることもあって、時々「家族を抱え、仕事がなくて困っている」という相談者が連絡を取ってくる。彼らに対しては個別に相談に乗っているわけだが、僕は誰彼差別なく相談に乗るわけではない。僕も時間に限りがあるし、無駄なことに時間を割くほどお人よしでもない。なので、「本当にやる気がある人」以外は相手にしないことにしている。「じゃぁ、元木さんは「こいつはやる気がないな」と思ったら、門前払いなんですか?」ということになるのだけれど、実際はそもそもやる気がない人はほとんど門戸を叩いてこない。僕はあちらこちらに「やる気がない人は相手にしません」と明記しているので、自分の気持ちに自信がない人は最初から相談を持ちかけてきたりはしないようだ。

博士取得者などは日本の教育システムにおいてはハイエンドの教育を受けてきた種類の人間で、最も能力主義の評価システムにフィットしなくてはならない人種だと思う。彼らが年功序列、終身雇用の従来型評価システムにフィットしないのは当たり前なので、日本型の企業から嫌われ、そのレールに乗りにくいのもこれまた当然至極な話なのだけれど、その有能であるべき博士たち自身が年功序列、終身雇用を求めているのだから困ったものだ。プロ野球選手が「どこかの実業団でやらせて欲しい。野球ができなくなったら親会社で雇って欲しい」と言っているようなものである。

だから、僕はそういう考え方の選手の中から、本当に能力がある選手を見つけてきて、プロフェッショナルの考え方を提示し、そしてその資質にあった生き方を提言している。逆に言えば、能力がない選手や、プロフェッショナルの生き方に頭をシフトできない人にはどうしようもない。しかし、プロフェッショナルであることはそれほど難しいことではない。僕は6歳のときに父親を亡くし、母子家庭で育った。母親は仕事を持っていたので、僕は商店街の中で商店街の人々によって育てられた。そこには、八百屋、カメラ屋、文房具屋、床屋、町工場の社長といった人々がいたが、それらの人たち全員が僕の親であり、そしてプロフェッショナルたちだった。プロフェッショナルに求められるのは特別な才能ではない。「自分の力で生きていく」という覚悟。それだけである。ただ、今の日本では、この覚悟を持つこと自体が難しいのかもしれない。

上で逃げ出してしまった社長のことを書いたけれど、ある共通の知り合いからその元社長のその後を聞いてみたら、「彼は社長としてではなく、やはり従来型のシステムの中で生きていきたいんだと思うよ」という主旨のことを言われた。僕はこちらの世界で生きていける人材だと思っていたし、元社長自身も生きていけると思っていた節があるのだが、両者ともにその点を誤解していたということだろう。どちらか片方でもそのことに気がついていれば社長がすべてを放っぽりだして逃げ出すなどという事態には至らないと思うのだが、結果として非常に不幸なことになってしまい、以後、僕はさらに慎重になっている。誰もが生きていける世界ではないし、無理にそこに引き込めば当然不幸な結果になる。また、本人が自覚していないケースもあるのだから、いっそう慎重にならざるを得ない。

しかし、である。今は大きなチャンスでもある。自分で新しい世界を作っていけるかも知れないのだ。サイエンスにおいてはそういう時代はほとんどない。バイオで言えば、二重らせんが発見されてから、PCRが発明されるぐらいまでの間が最もエキサイティングな時代だったと思う。物理は良くわからないが、おそらくはアインシュタイン、シュレーディンガーあたりまでがそういう期間だったのではないか。そして、日本のビジネス界は、今がそういう時代の初期なのではないかと思う。日本という社会の終末期なのか、それとも新しく生まれ変わる最初なのか、どちらになるのかは自分たち次第。

まずは、そうした中で一緒に頑張っていける仲間を探していきたいと思っている。最近僕はブログで頻繁に人材募集に関する記事を書いている。それは、景気がどんどん悪くなってきているからだ。景気が悪ければ今まで取れなかった人も取りやすくなる。企業は簡単に固定費削減を考えて人材を放出するし、新卒の就職は難しくなる。当たり前だし、簡単なことだけれど、今の社会状態はうちみたいな会社にとっては千載一遇のチャンスなのだ。

余談だが、僕のブログを読んで「元木は新自由主義者だから時代遅れだ」と論じる人が時々いる。実際、僕の考え方は一般に新自由主義といわれる考え方を取り入れているところがあると思う。規制は緩和すべきだと思うし、政府が介入しないで済むところには介入すべきではないと思っている。また、ライブログの取締役に薦められて読んだフリードマンの「資本主義と自由」は名著だと思う。しかし、別に自分が新自由主義者だとは思っていない。僕は「資本主義と自由」が名著だと思うと同時に、「ムハマド・ユヌス自伝」も名著だと思っている。フリードマンとユヌスの考え方は全く違うという人がいるのだが、両者のコンセプトを同時に満たすような世界も当然存在すると思っている。ユヌスの考え方について、僕はまったく否定する部分がないし、彼が展開しているような活動を僕なりにやって行きたいと思っているのだが、特に素晴らしいと感じる点は「社会貢献に関心のある人は、NGOより事業活動に関心を持ってほしい」としているところだ。社会貢献と事業活動は両立するものだと思うし、資本主義社会に生きている限り、その構成員は可能な限り事業活動に参画すべきだと思う。

競争し、お金を稼ぐと同時に社会に貢献する。会社の仕事をしながら、自分の生活も大事にし、潤いのある人生を過ごす。そんな共通の目標を実現するための場としていきたいと思っている。

参考:ライブログの理念

ムハマド・ユヌス自伝―貧困なき世界をめざす銀行家

資本主義と自由 (日経BPクラシックス)
  
Posted by buu2 at 17:40Comments(6)TrackBack(0)社長││編集

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ルバードのランチプレート

c60b438a.JPGリバネスの丸さんが四ツ谷で開店した新しいお店、ルバードでランチ。

これが結構馬鹿にできない。わさびがあるともっと良かったかな?知り合いのお店なので評価はなし。  

知音食堂のタンタンメン

53f1c43a.JPG池袋の知音食堂でタンタンメンを食べてみた。

個人的にははしごみたいなタンタンメンが好きなので、この味付けはいまいち。でも、決して悪くない。ここに来たらまた食べてしまいそう。  
Posted by buu2 at 13:16Comments(0)TrackBack(0)グルメー中華││編集

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2009年01月20日

BT-MiniHSのマニュアル(個人的備忘録)

随分前に買った携帯用の密閉型ミニヘッドセット、BT-MiniHS(プラネックスコミュニケーションズ株式会社)が使えなくなって困っていた。

冬は車で移動することが多いので、ヘッドセットが使えないと致命的なわけで、「これは困ったなぁ」と思っていたのだけれど、思いつくことは片っ端から試してみても、やっぱりだめ。そもそもBluetoothのペアリング機器として認識されていないので、いつの間にかペアリングが外れてしまったようだ。

仕方がないのでネットで調べようと思ったのだけれど、最初は機器のメーカーすらわからない。「こ、これはもう駄目かもわからんね」と思いつつもGoogleさまに色々聞いていたら、運良く該当する製品にぶちあたった。

サイトはこちら。

BT-MiniHS

たぶん、またそのうちペアリングが外れるわけだけど(^^;、また色々探すのは面倒なのでブログに備忘録を書いておく。

その1
スイッチは真後ろ。長押し3秒でスイッチオン(青で点滅)。長押し5秒でペアリングモード(青と赤で点滅)。電源オフは2秒長押し。LED赤が点灯したあとスイッチオフ。

その2
ペアリングはペアリングモード状態で携帯を操作。新規機器の初期設定で実施。機器のパスワードは1234。

その3
電話をかけるときは携帯で電話して、EZボタンで切り替え。電話がかかってきたときはヘッドセットから着信音がなるので、メインボタンを1回押す。電話を切るのはメインボタンを1回押す。

その4
通話音量は両サイドのボタン。

応用操作もあるが、覚えられないのでパス。

直通PDFはこちら。  
Posted by buu2 at 20:21Comments(0)TrackBack(0) ││編集

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新しい時代の仲間

僕はかねてから「正社員の解雇規制を撤廃しないと日本の社会は変わらない」とブログで散々主張しているわけだが、そういう主張をどんなに繰り広げても正社員が山ほどいる日本ではいつまで経っても変わらないこともわかっている。それで、僕が何をしてきたかというと、自分の会社において解雇規制を個人的に撤廃したわけだ。

ところどころで書いていると思うけれど、僕が役員をやっている会社は基本的に能力主義(正確には「やる気主義」)で、給与のかなりの部分を成果報酬にしている。入社する人の希望によっては固定給部分を厚くすることも可能だし、いつのフェイズでもそういう給与体系に移ることを否定しないが、セーフティを確保する場合はリスクを背負わない分、給料を安くするというやり方にしている。有期雇用と無期雇用なら有期雇用の社員の給料が高くなるようにするし、能力給と固定給の割合で前者が高い社員は後者が高い社員より給料が高くなるように考えている。なぜって、それが理想だと思っているからだ。本当ならこれがオールジャパンで採用されるべきだと思うけれど、実際にはそうなることは難しいこともわかっているので、仕方なく自分たちだけでやっている。このやり方だと、会社を辞めることになったとき、次が見つからない可能性が大きいので、社員にとってはかなりの負荷が発生するわけだが(社会全体が正社員を保護する現在の法体系を前提に出来上がっている中で、勝手に正社員を保護しないやり方で会社を運営しているわけだから、当たり前だ)、その分、給料では優遇していると思うし(会社の給与体系は年功序列、終身雇用を一切考慮しておらず、社長以下末端の社員まですべて同じ方法を適用して給与を決めている)、それが嫌なら最初から入社しないでくれ、と口を酸っぱくして説明している。ただ、誤解して欲しくないのは、「とにかくどろどろになるまで働け」などという気はさらさらなく、「適度な給料をもらって、自分の時間をきちんと確保して、人間らしい働き方をしたい」ということであればそれはそれで構わないというスタンスだということ。僕のブログを読んでいればわかると思うのだが、僕は映画を見たり、スポーツを見たり、演劇を見たり、スキーをしたり、こうやってブログを書いたり、本を読んだり、かなり好き勝手にやっている。それは自分の時間があるからだ。ものすごい勢いで働いていないから、実は給与の面では全然大したことがない。本当はこれは株主的には問題視されるべきところだし、僕自身ももうちょっと仕事ベースにしていかないととは思っている。特に最近は社員が増えてきて、社長としてもうちょっと社員が働きやすい環境を整備していかなくてはいけないな、と考えつつあるのだけれど、それはそれとして、今後も自分の時間はある程度確保していくつもりでいる。そして、そのスタンスは社員に対しても一緒である。「これまで大企業で一所懸命働いてきて、その働き方に疑問がある」という人に対しても門戸は常に開いている。ちなみに、上のほうで「やる気主義」という注釈を書いたが、これは「頑張る気があっても、不幸にして成果が上がらない場合」については配慮する、という意味だ。能力主義、成果主義ではあるけれど、ある程度の部分は努力もきちんと認める、ということ。ただ、たとえばライブログは資本金103万円、バイオクオリは資本金250万円の小さな会社だから、セーフティネットはそれほど大きくない。なるべく早い段階で自立してもらう必要は当然ある。

という感じで、完全能力主義、完全やる気主義、完全成果主義でやっているわけだが、これをやっているとどういうことになるのか、会社を運営して4年弱で随分見えてきた。

景気が悪い、雇用が厳しい、という状況にあっても、うちの会社のようなところは傍から見ると相当厳しく見えるのか、そもそも入社希望者というのはあまりいない。おかげで僕たちの会社は慢性的な人材不足である。うちの会社は年齢とか経歴とかも一切無視なので、入社試験(面接のみ)にあたっても履歴書などはまったく要求しないし、もちろん「博士は駄目」とか、そんなことも言わないのだけれど、まぁとにかく応募は少ない(笑)。でも、そんな中でも「厳しい環境で自分を試したい」とか、「自分の時間を確保しつつ、自分のやり方で働きたい」という人はちらほらいるわけで、人材がまったく供給されないわけでもない。それで、会社のメンバーはどうなっていくか、というと、残る人は残るけれど、残れない人は残れない、という当たり前の結果になる。個人攻撃をする気はさらさらないし、入社に当たってはこちらから勧誘した部分もあるので、あまり詳細には書かないが、突然「もう無理です」とか、「元木さんのやり方ではうまくいくと思えません」などと言い出して会社を去っていった人たちもいる。そのたびに「僕は人を見る目がないなぁ」と思うわけだが(個人の処理能力という意味ではなく、厳しい環境の中でも頑張っていける能力を見る目がない)、社長という立場にいるにも関わらず逃げ出していく人がいるのを目の当たりにして、「無理な人には無理なんだな」と再認識した。結果、今会社に残っている人は本当に能力の高い人ばかりだ。社会的にセーフティネットが用意されていないというマイナス要因の影響も非常に強いと思うのだが、そうしたバイアスもあって、完全な少数精鋭になってしまっている。

正社員(無期雇用社員)の解雇は、法律と判例で非常に厳しく規制されてしまっているが、僕の会社以外でも、外資系などはかなり自由度が高い状況で運営されている例があると思う。要は、社員と経営サイドの両者が合意していれば、かなりのところまで自由に解雇できると考えて良いはずだ。この「合意」の形成フェイズが非常に大事で、日本に存在する古い企業の多くでは、今となってはこれが不可能に近い状態だ。

たとえば池田信夫さんの雇用に対する考え方に対して僕は非常に共感するところがあるし、それを実現していかないと日本の世界に対する競争力は低下する一方だとも思うのだけれど、日本社会自体が世界に対する競争力よりも自分の立場の維持を重視する以上、どうしようもない。それであるなら、ある意味、非常に厳しい立場におかれてしまうという現実はあるものの、「自分の能力を試したい」「自分の好きな生き方をしたい」という人に対しては場を提供していく必要があると思っている。

上にも書いたけれど、うちの会社への応募は決して多くはない。たぶん、能力を試したい人、好きなように生きたい人というのは思いのほか多くはなく、ほとんどは日本の既存システムの枠組みの中で生きていくことを選択したいのだと思う。そのことはポスドク剰余問題などからも垣間見ることができる。

僕はこのブログでポスドク問題について言及していることもあり、仕事に困っているポスドク達に活躍の場を与えられたら、仕事を与えられたら、と思い、いくつかの提案を行ってきている。また、「いつでも相談に乗ります」という姿勢を明示していることもあって、時々「家族を抱え、仕事がなくて困っている」という相談者が連絡を取ってくる。彼らに対しては個別に相談に乗っているわけだが、僕は誰彼差別なく相談に乗るわけではない。僕も時間に限りがあるし、無駄なことに時間を割くほどお人よしでもない。なので、「本当にやる気がある人」以外は相手にしないことにしている。「じゃぁ、元木さんは「こいつはやる気がないな」と思ったら、門前払いなんですか?」ということになるのだけれど、実際はそもそもやる気がない人はほとんど門戸を叩いてこない。僕はあちらこちらに「やる気がない人は相手にしません」と明記しているので、自分の気持ちに自信がない人は最初から相談を持ちかけてきたりはしないようだ。

博士取得者などは日本の教育システムにおいてはハイエンドの教育を受けてきた種類の人間で、最も能力主義の評価システムにフィットしなくてはならない人種だと思う。彼らが年功序列、終身雇用の従来型評価システムにフィットしないのは当たり前なので、日本型の企業から嫌われ、そのレールに乗りにくいのもこれまた当然至極な話なのだけれど、その有能であるべき博士たち自身が年功序列、終身雇用を求めているのだから困ったものだ。プロ野球選手が「どこかの実業団でやらせて欲しい。野球ができなくなったら親会社で雇って欲しい」と言っているようなものである。

だから、僕はそういう考え方の選手の中から、本当に能力がある選手を見つけてきて、プロフェッショナルの考え方を提示し、そしてその資質にあった生き方を提言している。逆に言えば、能力がない選手や、プロフェッショナルの生き方に頭をシフトできない人にはどうしようもない。

上で逃げ出してしまった社長のことを書いたけれど、ある共通の知り合いからその元社長のその後を聞いてみたら、「彼は社長としてではなく、やはり従来型のシステムの中で生きていきたいんだと思うよ」という主旨のことを言われた。僕はこちらの世界で生きていける人材だと思っていたし、元社長自身も生きていけると思っていた節があるのだが、両者ともにその点を誤解していたということだろう。どちらか片方でもそのことに気がついていれば社長がすべてを放っぽりだして逃げ出すなどという事態には至らないと思うのだが、結果として非常に不幸なことになってしまい、以後、僕はさらに慎重になっている。誰もが生きていける世界ではないし、無理にそこに引き込めば当然不幸な結果になる。また、本人が自覚していないケースもあるのだから、いっそう慎重にならざるを得ない。

しかし、である。今は大きなチャンスでもある。自分で新しい世界を作っていけるかも知れないのだ。サイエンスにおいてはそういう時代はほとんどない。バイオで言えば、二重らせんが発見されてから、PCRが発明されるぐらいまでの間が最もエキサイティングな時代だったと思う。物理は良くわからないが、おそらくはアインシュタイン、シュレーディンガーあたりまでがそういう期間だったのではないか。そして、日本のビジネス界は、今がそういう時代の初期なのではないかと思う。日本という社会の終末期なのか、それとも新しく生まれ変わる最初なのか、どちらになるのかは自分たち次第。

まずは、そうした中で一緒に頑張っていける仲間を探していきたいと思っている。  
Posted by buu2 at 06:31Comments(0)社長││編集

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2009年01月19日

ボマー

J1 横浜マ・2選手のユニホーム「愛称」承認…Jリーグ


 J1横浜マは19日、Jリーグ理事会でユニホームの表記名を、中沢佑二が「BOMBER」、清水範久が「JIRO」とすることが承認されたと発表した。Jリーグによると、日本人選手で名前の一部以外の愛称がユニホームに表記されるのは初めて。登録名については2選手とも本名のままとなる。


まぁ、BOMBERなのは良いんだが、これ、発音、「ボマー」なんだよね。「ぼんばー」とか読んだら頭悪そうなんですが(笑)、どうなんですかね。ちょっと心配です。  
Posted by buu2 at 23:30Comments(0)TrackBack(0)サッカー││編集

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夜の一本気

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「夜の」を枕詞につけると将棋用語も面白くなるわけだが、夜の一本気は別に面白くならない。

さて、本題。みずほ台に引っ越した一本気はずっと昼だけの営業だったのだけれど、夜も営業するようになっている。昼は水曜日定休だが、夜は火曜、水曜定休。で、夜の一本気は鶏だけでダシを取った鶏そばを提供している。これが昼にもまけずに結構美味しいからしゃれにならない。しかし、そこはみずほ台なんて変なところにあるラーメン屋。これだけ完成度の高いラーメンを出しているというのに、行列しなくても済むのが素晴らしい。いや、店の人にとってはあまり好ましいことではないと思うのだけれど、みずほ台まで出かけていって行列でも悲しいのに、スープ切れとかだったら目も当てられない。だから、「このラーメンは13点満点ですよ」などと宣伝をするようなことはしない。まぁ、無難に美味しいですね。化学調味料を使っていないのにこれだけ濃い味を出せる店を僕は他に知らないような気もするけれど、まったく気のせいかもしれませんね。「鶏わさび丼」なんていうご飯ものも用意されているわけですが、今日は心の準備がなかったのでパス。食べてないのに味のことを書くのもなんですが、多分全然大したことないんじゃないかな。だから、みんな、食べに行かなくても良いですよ。えぇえぇ、池袋に良い店がたくさんあるし、どうせ東上線に乗るならみずほ台なんてケチなことを言わず、一思いに川越まで行っちゃいましょうよ。

あぁ、うまかった。  
Posted by buu2 at 17:32Comments(0)TrackBack(0) ││編集

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燃費

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Posted by buu2 at 17:23Comments(0)TrackBack(0)モブログ││編集

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2009年01月18日

慰めの報酬

5b39b0d2.jpg 007

ダニエル・クレイグになってすっかり雰囲気の変わった007。しかし、このぐらいがらっと変わった方がすっきりするというか、潔いというか、個人的にはソリッドな感じが非常に好印象。バットマンの方向転換と同じような感じで、それが成功していると思う。

で、本作は前作カジノ・ロワイヤルのそのまま続編なので、前作を見てないと何がなんだかわからない。だから、これを見るなら絶対前作を見てないと話にならないし、「もう忘れちゃったよ」という人はツタヤに行ってビデオを借りてくる必要がある。

映画は冒頭からいきなりフルスロットルでほとんど休む間がない。先日公開されてなかなか良かった「K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝」にも通じるシーンがあるのだけれど、007を見ちゃうと、K-20はまだまだ、という感じ(笑)。

アクションシーンはカーチェイス、ボート、飛行機、そして体を使ったパートと盛りだくさん。以前、宇宙にまで行ったあとに「原点回帰」として撮ったユア・アイズ・オンリーが好評だったわけだけど、結局はバランスが要求されるわけで、今作はそのバランスも良かったと思う。個人的にはもうちょっと秘密兵器が出てきても良いかな、と思うのだけれど、最新技術はITを駆使するあたりで地味に使われていた。

英国紳士だったり、プレイボーイだったり、秘密兵器を駆使する今までのスマートな女王陛下の007が好きな人にはまったく受け入れてもらえそうにないつくりなのだけれど、東西冷戦がなくなってしまった時代の007を許容できる人なら問題なく楽しめると思う。競馬やオペラを上手に重ねた演出も手がこんでいた。ボンドガールのオルガ・キュリレンコもなかなか可愛い。ただ、前作のヴェスパーに比較するとやや小粒。ちょい役で出てきたMI6の下働きがゴールド・フィンガーのパロディ(オマージュ?)で真っ黒になっていたのもにやりとしてしまうところ。

007のテーマも良い感じで使われているし、見終わったあとに「あぁ、面白かった」と思える出来だと思う。惜しいのは、スキーのシーンがなかったことかな。あと、字幕がなっちゃんだったこと。松浦さんで見たかった。邦題もいまいち。でもまぁ、評価は☆2つ半。  
Posted by buu2 at 17:06Comments(0)TrackBack(0)映画2008││編集

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2009年01月17日

半機械的に優良情報を集める事例(私的メモ)

先日、「口コミ論(草稿)」というやや(かなり?)長めの記事の中で下記のようなことを書いた。

口コミは本当に役に立たないのかといえば、そんなことはない。「信頼のおける人物が発信している情報」だけを集めているのなら、それは間違いなく役に立つ。では、信頼がおける人間が発信する信頼のおける情報をどうやって集約するのか、ということになってくるわけだが、これを機械的に実施することはなかなか難しい。もちろんその解法が全くないわけではなく、実際に今ライブログで開発中のシステムはここにフォーカスしている。しかし、何しろ現時点ではまともに動いている評価システムがほとんどない、というのが実情である。個人的にはGoogleのPageRankなどは比較的うまくまわっているシステムだと思っているのだけれど、それにしてもSEOなどという商売が成り立ってしまう程度のものであって、完璧でもなければ完璧に近いわけでもない。

僕が上の文章で「機械的に」と書いたのはもちろん理由があって、実は「機械的」でなければ、かなりの程度まで口コミ情報を信頼性の高いものに変えていくことができる。簡単に思いつくのはブックマークの利用で、例えば僕が「このラーメン評価は参考になる」と思ったエントリーだけをどんどんブックマークしていくのであれば、僕という個人のフィルターを通した「魔人ブウ*によるラーメン評価エントリー集」ができあがるわけで、非機械的な手法によって優良(とは限らないが、魔人ブウ*の主観としては優良)情報の集約が可能になる。もちろん、僕はそんなことをやる気はさらさらないのだけれど、技術的には可能だし、もしある程度の熱意を以ってやるのであれば、それなりのアクセスも稼げるはずだ。


これを書いたとき、「ブックマークを通じた方法で優良情報を非機械的に集めてくる事例」をぱっと思いつかなかったのだけれど、ブックマークではなく、RSSリーダーを使い、かなり部分まで機械的に集めてくる事例があったので紹介しておく。僕自身、「草稿」の注意書きをなくすときには以下のサイトについて言及しておこうと思う。

勝手に将棋アンテナ

このサイトは将棋の情報をはてなアンテナ(厳密に言えばRSSリーダーではないのだが、ほぼ同様の機能を持っているし、普通の人にアンテナとRSSリーダーの違いを説明するのは結構面倒くさいので、さくっとスルー)を利用して集め、それを外部に提供している。管理人のもずさんが個人の目で判断し、「このサイトの情報は巡回する価値がある」と感じたサイトを登録する形になっていて、将棋愛好家でネットをやる人の利用率はかなり高いようだ。僕が発信しているコンテンツだと将棋SNSの僕の日記と、このブログの将棋カテゴリの記事の両方を登録していただいている。僕は今、将棋ねたは極力将棋SNSの日記に書くことにしているのだが、外部のブログに言及したりする場合にはトラックバックする必要上、ブログに書くことにしている。その際はブログにも書いて、将棋SNSには「ブログに書きました」などと書いてしまうので、勝手に将棋アンテナさんにとっては記事が重複してしまい、結果的にノイズになってしまうのだが、まぁ、このくらいの不具合は仕方がないところだろう。何しろ、SNSの中の日記とか、ブログの中の1カテゴリなどを指定してアンテナに追加しているところが面白い。

ブックマークは記事単位でのスクリーニング、アンテナはサイト単位、あるいはサイトの1カテゴリ単位のスクリーニングなので、前者の方がより人為的な割合が高いと言えるが、両方とも人為的な判断を加えてスクリーニングしている点では同じである。  
Posted by buu2 at 23:59Comments(0)ネットウォッチ││編集

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2009年01月16日

クローリングしている暇があるなら論文を書け

c06b1893.jpg内容と、イラストのギャップが良い。

ライブドア、ソーシャルブックマークの研究データを無料で提供する「EDGE Datasets」

livedoorから研究用データを提供します

数年前は何やってもマイナスっぽかったライブドアが、最近は失点はしないライブドアになって、徐々にプラス評価なことをやるようになってきたと思う。とおだてておいて、何が言いたいかというと、カテゴリを増やして欲しいんです(笑)。このブログ、カテゴリが多すぎて、もう増やせないんです。もっと増やしたいのに。あと50あったら楽なのになぁ。  

浅間山から煙

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この間、鹿沢に行ったときも思ったんだけれど、最近の浅間山ってこんなに活発に煙を噴いてるんですね。火山活動、活発化してるんですね。ここのところおとなしくしているけれど、そろそろどーーんと行くかも知れませんね。  
Posted by buu2 at 10:47Comments(0)TrackBack(0)日記││編集

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2009年01月15日

MITとNASA(書きかけ、書きかけ)

今日はビジネスの話があって、理研に行ってきた。まぁ、その内容についてはここにはまだ書けないのだけれど、そのあとせっかく理研まで来たので、旧知の方々と新年会ということになった。

そこでの話題は文字通りいろいろあったのだけれど、ほとんどがここには書けない内容。相変わらず理研も色々あるらしい。第三者として聞いている分には面白いのだけれど、当事者としては大変だろうなぁ、などと思いながら聞いていた。

で、タイトルの意味なんだけれど、日本人がMITとアメリカ航空宇宙局って、どっちが偉いかなぁ、って考えたとき、すぐに答えが出るかな?ということ。唐突だけれど。最終的にはNASAかな?予算規模が全然違うから。しかし、NASAの誰かがノーベル賞を取ったという話は聞かないし、どうなんだろう。難しい。って、それが本題ではない。じゃぁ、日本ではどうなのか、と。

東大と理研でどっちが偉いのかなぁっていう話になったら、現状では東大になってしまう。これは研究者でも、一般の人でも、それほど意見がぶれないと思う。色々な考え方、尺度はあると思うのだけれど、東大と京大で迷うほどに東大と理研では悩まず、「東大でしょ」ということになると思う(きちんと調べたわけじゃないけれど)。

たとえばタンパクの横山さんは僕がいたころから「理研専任になる」と言っていたし、理研の事務方も「はやく専任になってください」と言っていたのだけれど、いつまで経っても東大の籍を抜いたという話は聞こえてこない。なぜかって、やはり理研の主任研究員(今はこういう肩書きじゃないのかも知れないけれど)よりも東大教授のほうが社会的に通りが良いし、人材確保とかでもメリットがあるんだと思う。お金の面で言えば研究費にしても給与にしても理研のほうが格段に良いと思うのだけれど、それ以外のところではどうしたって東大の方が上ということだろう。それで、横山さんが東大の籍を抜かないことの良し悪しを言いたいのではない。横山さんの行動は至極もっともであって、何が言いたいのかといえば日本で一番の研究機関であるはずの理研が東大の下という評価で良いのか、ということである。

今の日本において、東大を知らない人はほとんどいないけれど、理研を知らない人は山ほどいるわけで、じゃぁ、なぜそういうことになっているのか、ということになる。それは広報が下手で「狭報」になっているということ、すなわちアピールが下手ということが大きいと思う。いや、それもこれも含めて、やはり理研という組織はトップの能力が低いのではないか。ここで言う「能力」とは、「日本で一番の研究機関」として組織を運営していく能力である。

理研の今のトップは言わずと知れたノーベル賞科学者の野依さんだが、彼は科学者としては一流であっても経営者としては三流と考えて間違いがない。これは当たり前の話で、経営をやったことがないのに、文科省が「ノーベル賞だからどうでしょう」と連れてきたに過ぎないのだから、そもそも経営能力を野依さんに求めるほうがどうかしている。普通の会社であれば「最高科学顧問でお願いします」となるところ、「最高経営責任者でお願いします」なのだから、先行きが暗い。いや、もちろん科学者でありつつも経営者としての才覚がある人間もゼロではないと思う。じゃあ、野依さんがそういった人なのか、ということになるわけだが・・・・。

ここで、組織のトップに必要な役割は何なのか、ということになるわけだが、主観で言えば、その役割はひとつに組織の経営にあたっての理念を示すこと。次に、その理念に沿った運営が実際になされているかをチェックすること。なされていないなら、当然是正する必要がある。そして最後に、その経営方針によって思ったような結果が導かれなかったときに責任を取ることである。野依理研からは、この一番大事な「理念」が見えてこない。理念は何か判断に迷ったときに立ち返るべき基本なのだが、それが明確ではない場合、意思決定のベースがわからなくなってくる。そういった状態では、部下は「理事長はいったい何を求めているんだろう」と疑心暗鬼になってしまい、結果として意思決定にも時間がかかってしまうし、出てきた結果もその場その場で右に行ったり左に行ったり、理屈がないのでその場の気分で決まってしまう。この状態が好ましくないのは当たり前だ。

無責任な立場から理研がこうなったら良いのに、と思うことを書いてみる。

研究者、事務方は基本的にすべて2年程度の任期制にする。再任回数は決めない。これによって最高の機関らしい、本当のプロだけが集まってくる環境を整備する。その一方で給与水準は一般よりも大幅にアップし、さらに事務方も含め能力主義を徹底する。能力の評価は現場で第一次評価を実施したあとは第三者機関に丸投げし、内部の人間関係や温情などを一切排除して客観的に実施する。そうした中でルーチンな作業が発生してくる場合には、それらを担当する職員をパーマネントで雇用することも考えるが、その場合の給与は一般水準よりも低く抑える。有期雇用は高給、無期雇用は低給与という、本来あるべき姿のお手本を見せるのである。ただ、これをやると今いる事務方などの猛反発を食らうことになるから、既得権者には手をつけない。今後についてのみ適用する。

今、理研は野依さんがトップだが、MITの利根川さんもそれなりにプレゼンスを主張しつつあり、二人のノーベル賞科学者がどのあたりに落としどころを見つけるのかというのはなかなか興味深い。

まぁ、何しろこれから数ヶ月は理研の人事関係からは目が離しづらい。

どうでも良いんだけれどね。


  
Posted by buu2 at 22:50Comments(0)社長││編集

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壁の穴

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壁の穴っていうと、僕にとってはいつまで経っても渋谷のハンズの向かいの、ちょっと一段上がったところにある隠れ家的なお店が「壁の穴」なんだけれど、その後すっかりメジャーになって、そしてそのあとでちょこっと失速して今に至る、みたいなハングリータイガー@保土ヶ谷バイパス的なお店。高校生のときとかはまだパスタって今ほど普通に食べるものじゃなかったので(ミートソースとナポリタンは普通にあって、ナポリタンはお子様ランチに必ずついてきたけれど)、「いいお店を知っているよ」と言ってデートに出かけるにはうってつけで、それでいてフォークとスプーンの使い方が良くわからず墓穴を掘る、みたいな危険と隣り合わせの店だった。

何が悪い、というよりも、五右衛門とか、もっと大規模に展開しているパスタチェーンが幅を利かせてしまったってことなのかな。まぁ、壁の穴も全国に15軒ぐらいはあるんだろうけれど。いや、壁の穴グループという形で色々な業態を提案しているから、押されているというよりも適度にバランスをとってやっている、ということか。ま、「渋谷に行けばいつでも、それほど混雑せずに懐かしのお店で食べることができる」わけだから、悪くはない。

サラダ食べて、パスタ食べて、ワイン一本あけて帰ってきたわけだけれど、何が良いって、閉店が早いので、帰りが遅くならないのが良い。話に夢中になっているとついつい長居しちゃって、帰りの湘南新宿がなくなっちゃったりするから(笑)。

味のほうは、無難に美味しかったかな。最近はラーメンの麺と一緒で、この手のお店のパスタのレベルも凄くアップしたから、「これは凄い!」と感じることはほとんどないわけで、店の雰囲気もすっかりオープンになってしまい、ちょっと良いファミレス、みたいな。

評価は☆2つ。  

中村屋

78e45e99.jpgたまにはスタバ以外で何か飲もう、ということになって、中村屋の一階でアイスロイヤルミルクティ。

いや、紅茶のことは良くわからないので、特に書くこともない。ただ飲んでみた、というだけ。これで650円はちょっと高い気もするけれど、ま、別にいっか、という感じ。  

じげん

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新宿から神楽坂へ移動するため、高田馬場で乗り換え。「そういえばこのあたりはラーメン屋がいっぱいあるよな」と思い、昼ごはんでなんとなく入ってみた。以下、評価。

名称:じげん
種類:東京西部
場所:高田馬場
評価:9/AAB
2009.1.15
コメント:注文したのは濃厚ラーメン。

麺は中位の太さの扁平タイプ。きちんと腰があって、スープの絡みも良好。茹で具合がなかなか良くて、良い感じである。隣の人のつけ麺を見てみたら麺はまったく違うものを使っていたので、つけ麺の麺の評価は不明。

スープはとんこつベースのしょうゆ味。濃厚タイプというだけあって本当に濃厚だが、ずっしりくるというほどではない。食べ始めはあまり気にならなかったが、スープの温度が低くなってくるにつれて骨による苦味が顔を出し始めた。このあたりは濃厚タイプだと仕方のないところかも。

チャーシューは形が崩れてしまうくらいまで煮込んだ煮豚。こちらもなかなか美味しい。今日は食べた部位がいまいちだったようだが、場所によってはA評価になりそう。味がやや濃いけれど、スープが濃厚タイプならちょうど良いと思う。

良くまとまったラーメンで、何も情報なしで飛び込んだにしては大当たり。唯一の難点は「またこれか」と思ってしまうとんこつ魚介だということ。さすがに最近はブームも下火だけれど、目新しさがない。この手のラーメンにまだ飽きていない人には結構お勧め。  

NODA・MAP 第14回公演 パイパー

b6719e1b.jpg野田地図の「パイパー」を観て来た。

野田地図というと最近はどうしても番外公演の小さいところの芝居を評価したくなるのだけれど、大きな箱における前作(新作という意味で)の「ロープ」が非常に良い出来だったので、どうしても期待してしまう。そういうわけで年度末かつ冬季の忙しい時期にも関わらず、3公演分のチケットを確保してあるのだけれど、その一回目の観劇。

結論から言うと、「ロープ」とはやや異なる視点からの感想ではあるものの、良い舞台だった。いや、「良い舞台」の一言で片付けて良いものなのか。凄い舞台だったと思う。

野田秀樹氏がシスカンパニーを離脱して最初の舞台ということで、演劇好きならどうしたって注目する舞台である。何が変わるんだろう、何が違うんだろう、というところにどうしてもフォーカスされてしまうところがあると思うし、僕自身、「キル」で「野田さん、劇団を解散してまでやりたかったのは、本当にこれですか?」とまで書いてしまったので、当然注目していた。野田さんの最大の特長は「出演者の良いところを極限まで引き出すことができる」というところ。この才能はほかに類を見ないと思う。しかし、その才能は再演ではどうしても発揮しにくい。それは、出演者を前提として作品を作り上げていくからだと思う。演じる人が変わってしまうとどうしてもその輝きは落ちてしまう。夜長姫は毬谷友子さんがやらなくてはだめで、農業少女で深津絵里さんがどんなに好演していたとしても、やはりフィットしないのである。だから、野田作品の新作は何をおいても観ておく必要があると思っている。

では、今日の舞台はどうだったのか。最大の見所は芝居のクライマックス。「あぁ、野田さんはこのシーンをやりたかったんだな」と思わされた。そのシーンのできは本当に素晴らしい。ロープを観たときに宮沢りえさんが実況する戦争シーンに打ちのめされたのだが、今回のシーンでは言葉の洪水の中で涙が出てきた。単純化され、かつ美しい舞台で二人のヒロインの口から出てくる絶望的な単語の数々。絶妙なふたりのタイミング、しかも一本調子ではなく緩急をつけた台詞回し、ところどころに配置された反復によるアクセント。宮沢りえさんが舞台で素晴らしい輝きを放つことは「ロープ」で観て知っていたのだけれど、いまひとつ良い印象がなかった松たか子さんも宮沢りえさんに負けず劣らず見事な演技で、「競演」という言葉がこれほどフィットする二人も滅多にいないと思った。このシーンだけで十分にチケット代の価値がある。というか、それまでのすべての時間はこのシーンへの誘導のためだけにあったのかも知れない。他にも、4歳の子供、食堂のおばちゃんと30代半ばの女性をしゃべりだけで演じ分けてみせたり、技巧のオンパレード。遠くから見るとわからないかも知れないが、松さんの表情の変化の見事さにも感心した。

物語の舞台は未来の火星。地球から移民してきた人々の1000年を語っていく。そこでベースになるのが幸せの度合いを示す数値。火星にいる人類がどの程度幸せなのか、その数値が常に表示される。その数字の上がり下がりに応じて物語が進んでいくが、実はその数値は「パイパー」という人工物によって制御されている。物語前半ではその数値は上昇し、後半では下降する。そうやって制御された「退廃」の中で、人は何を思って生きていくのか、というのを描いている。最後に提示されるのはロープでも提示されたものだが、ロープ同様、その大きさは限りなく小さい。そして、それすらも近い将来断たれてしまうことが暗示されている。それでも、それなしには生きていけない人という存在を描いていたんだと思う。

他にも、「生きている他を殺して食べること」と「死んでしまった同胞を食べること」を対比して、重い選択を迫ってみたりするあたりにストーリー上のアクセントがある。ともすると主題がどこにあるのかわかりにくくなり、何が言いたいのか良くわからなくなるのだけれど、そのあたりは「観る方で勝手に考えてちょうだい」といういつもの奴なんだと思う。

役者さんたちはどれもこれも芸達者で、ほとんど難点が見つからない。主演の女優二人はもちろん、橋爪功さん、大倉孝二さんなど、「いつものメンバー」たちがそれぞれに十分な存在感を見せていた。そんな中、今回の舞台で「あれれ?」と思ったのは二人。一人目はサトエリ。ちょっと演技力という意味ではどうなのかな、と思わないでもない。しかし、今回の芝居でサトエリに要求されたのは演技力ではなく、おっぱいの存在感である。そして、それはいかんなく発揮されていた。さすがは女好きの野田さんである。こと女性に関する限り彼の人選は間違いがなく、おかげで演技とか、歩き方とか、舌滑とか、そんなことはとりあえずどうでも良くなってしまった。「うわー、その衣装でそんなに動いたら、ポロリと行っちゃったりするんじゃないの?」と心配になってしまうと同時に、あるわけないのに「ポロリと行かないかな」と期待してしまう。完全に意識を持っていかれてしまった時点で、「やられた」ということだろう。そしてもう一人の「あれれ?」は野田さん本人である。動き自体は最初から抑えられた本になっているのだけれど、何がいただけないって、声である。もともと野田さんの声はそれほど通るものではなく、聞き取りにくいことは間違いがない。しかし、そこまでわかっていても、「あれれ?」と思ってしまうくらいの調子の悪さだった。おそらく風邪をひくとか、何らかのトラブルを抱えていたんだと思う。骨折したわけじゃないから代役を立てるほどではないにしても、やはりあれだけの調子だと「大丈夫かなぁ」と思ってしまう。もうちょっとコンディションが良ければ、もっと良かったのにと思う。

ストーリー、役者も良かったけれど、衣装や舞台芸術も相変わらず見事。パイパーの表現も素晴らしい(こちらは演出も含め)。

そうそう、毎回お楽しみの小道具。紙だったり、センスだったり、対象物が何になるのかは毎回注目されるところだけれど、今回はおはじき。なかなか面白い提案だったのだが、今回はいつもほどの存在感はなかった。ストーリー上では重要な役割を果たしているものの、その応用が少なかったと思う。ここについてはちょっと残念だった気もする。

あと一回は確実に観るので、今回はこのくらいにしておく。何しろ一回観ただけでは見落としもあるだろうし、当然のことながらすべてを語るのは無理だ。でも、評価は☆3つ。演劇が好きな人はもちろん、ちょっと興味がある、ぐらいの人でも十分に楽しめると思うし、演劇の良さも満喫できると思う(と言いつつ、だめな人にはだめなんだと思うけれど)。ただ、台詞が聞きにくいところとかは間違いなくあるので、事前に戯曲を読んで勉強しておくほうが良いと思う。「新潮」に掲載されている。

ところで、話を追いきれなかったみたいなんだけれど、ダイモスの食べ物はどこから出てきたの?  
Posted by buu2 at 01:30Comments(2)TrackBack(0)演劇││編集

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2009年01月14日

子供の思考には真理が含まれていて面白い

僕が応援している数少ない(笑)将棋棋士のひとり、渡辺竜王のブログから。

まず面白かったのがこちらの記事。

ようやく。


竜王が息子の柊君に将棋を教えているときの一こま。柊君は与えられた詰め将棋の問題に苦労しているようなのですが、竜王が気がついたのは、「単純化されていれば解けるのに、ほとんど似たような問題でも選択肢が増えて複雑化していると解くのが難しくなる」ということ。この記事においては対象は柊君という子供なわけですが、これは人間が直面する問題についてほぼ全般的に言えること。解決する方策として考えられるものが多ければ多いほど、検討は難しくなる。だからこそ、ものごとはなるべく簡単に、なるべく単純化して考えなくてはならないのだけれど、実は問題を解決することそのものよりも、物事を単純化することが難しい。

僕が人に「人に上手に説明できません。どうしたら良いでしょうか」と質問されるときに答えるのは、大体次のようなことだ。

「難しいことを難しく伝えるのはほとんどの大学教授がやっていることです。数学が好きで大学に入ったのに、イプシロンデルタで挫折するのを何人も見てきました。簡単なことを簡単に伝える。これは本当は簡単なはずですが、実際は難しかったりする場面もあります。そのまま伝えれば良いのに、自分の持っている下手な知識などを追加してしまったりするので、かえってわかりにくくなったりします。簡単なことを難しく伝える。これは政治家が良くやる奴ですが、一番筋悪です。ただ、故意にこれをやる人がいるのは困ったものです。そして、一番大事なのが難しいことを簡単に伝えること。そのコツは、まず初心者の視点を常に持つこと。知識が増えてくると知らず知らずのうちに初心者の視点は失われてきますから、常に初心者の人がどう考えるのかという情報を仕入れておく必要があります。何かの資料をプレゼンするなら、まず身内の初心者に見せてみるというのが良いでしょう。そして、その意見を聞いてみて、初心者の視点を持つことができたら、次はなるべく単純化することです。文字が一杯のパワーポイントはダメ。一行、二行で済むならそれがベストです。余計な寄り道をせず、ストレートに目的地に誘導してください。ただし、比喩を使うのは寄り道ではありません。適切な比喩は思考を助けます。初心者でもわかりやすい例を使って説明してあげてください。その比喩はパワーポイントに書いても良いのですが、「頭の中」でイメージを膨らませる意味で、口頭で使うだけのほうが効果があるような気がします。頭を使わないと、すぐに忘れてしまいますし、画像の方が頭に残るので、比喩の画像ばかりが頭に残って、「結局なんだっけ?」ということになりかねません。比喩はあとで復習するときに頭の中で使う必要があるので、実体化させないほうが良いと思っています」

#先日、ウェブサイトとSNSの違いを説明したときは、「ウェブサイトはピッチング練習。ピッチャーがいて、とにかく球を投げ続けている。観客がいるかどうかもわからないから、やっていてつまらない。SNSはキャッチボール。グラウンドに皆を連れ出して、それぞれの場所でキャッチボールをしている。その中にグループができれば試合をやることもあるし、凄いピッチャーがいればそのピッチングを皆で見ることもある」みたいな比喩を使った。

別に普通のことなんだけれど、実例が目の前にないと理解しにくかったりする。上で紹介した渡辺竜王の柊君の例などは、「人間は単純化しないと考えがまとまりにくくなる」という好例だと思う。

さて、渡辺竜王のブログには柊君の後日談が載っている。

ここ数日。

今度は竜王、柊君に「駒の大切さの違い」を説明しようとして、困っているらしい。確かに「得」を説明するのは難しいかもしれない。そこで登場するのが「比喩」である。

「駒には美味しさがあるんだよ。金はチョコレート。歩はピーマン。ピーマンよりもチョコレートのほうが良いでしょ?だから、金と歩、両方もらえるときは金をもらった方が嬉しいんだよ」

ぐらいに、子供の視点に立って説明したらどうかと思う。  
Posted by buu2 at 08:45Comments(4)ブログウォッチ││編集

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2009年01月13日

今朝は寒い タイトルのみ

2d12f7cd.jpgいや、だから、タイトルのみです。今日の朝焼け。いや、焼けてないか。  
Posted by buu2 at 06:35Comments(0)TrackBack(0)日記││編集

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2009年01月12日

ワールド・オブ・ライズ

ブラッド・ダイヤモンドで好演を見せたデカプリオだが、本作もなかなか。作風も非常に似ている印象を受ける。

米国CIAのスパイが中東を舞台にテロ組織と戦う、という内容だが、同じスパイ映画でも007とは随分と異なり、見ていてとにかく痛い。いてて、いてて、という感じのシーンの連続なので、このあたりは好き嫌いが分かれそう。

米国から指示を出すボス、現地で動くスパイ、そして現地で協力する人々、というのが主な登場人物で、基本的にはボスとスパイの動きを追っていくことになる。ボスはボスで家庭と仕事の両立に苦労しているわけだが、とにかくみんな家族との折り合いをどうつけるかで苦労しているのが涙ぐましい。そんな共通の背景を持ちつつも、事務方と現地のギャップを明確に描き、また米国と中東のやり方の違いも明確に描いているあたりが皮肉満載。

「こんなやり方で良いの?」という問題提起をきちんと盛り込んでいるあたりがなかなか良い。

ラッセル・クロウはこの役のために逆ダイエットをさせられたらしいが、現場を離れたわかってない上司を好演していて、全体がしまったと思う。

ちょっとストーリーが複雑なので、集中力に欠けた状態で見ていると何がなんだかわからなくなってしまうかも知れない。なかなかの秀作で、評価は☆2つ。  
Posted by buu2 at 22:46Comments(0)TrackBack(0)映画2008││編集

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2009年01月11日

映画2008総まとめ(暫定版)

まだ宿題にしてある映画が数本ある(例えばウォーリーとか、レッドクリフとか)ので、暫定版です。恐らくあと2、3本観て確定版になります。こうしてみると、結構な数(56本)を映画館で観てますね。ラーメンの新規開拓より多いかも(笑)。評価別の本数を数えてみると(括弧内は邦画の数)

☆☆☆ 8(2)
☆☆★ 8(1)
☆☆ 11(4)
☆★ 12(4)
☆ 11(6)
★ 3(2)
なし 6(4)

となっていて、分布的にもそれほど偏りがなく、良い感じで評価できているという印象。ということで、暫定版ですが各賞は下記の通りです(あとで変更したらゴメンナサイ。今日、時間があったので書いておきたかったのです)。


まにあなシネマ最優秀洋画
イースタン・プロミス(EASTERN PROMISES)
アイアンマンのお気楽極楽っぷりと甲乙つけがたい状況だったものの、DVDを買ってでもまた見てみたいと思うのはこちらだった。


まにあなシネマ最優秀邦画
デトロイト・メタル・シティ
洋画ではお気楽極楽っぷりを落としてしまったが、こちらの突き抜けっぷりは見事。スカイクロラもアニメとしての完成度は非常に高かったと思うのだが、どちらかを選ばなくてはならないとなると、やはり松山ケンイチという人間の存在感が大きい。


まにあなシネマ優秀賞ノミネート作品
イースタン・プロミス(EASTERN PROMISES)
つぐない
ボーダータウン 報道されない殺人者
アイアンマン
WALL・E/ウォーリー
デトロイト・メタル・シティ
スカイ・クロラ


まにあなきいちご賞(邦画のみ)
げげげの鬼太郎
銀色のシーズンとどちらがきいちご賞にふさわしいかは最後の最後まで悩んだ。悩んだ結果、わざわざ試写会で見せてもらったにも関わらず最悪の評価だった本作と、お金を払って観た結果最悪だと思った銀色とを鑑み、こちらを昨年度きいちご賞とした。


まにあなきいちご賞ノミネート作品(邦画のみ)
銀色のシーズン
L change the WorLd
映画クロサギ
ゲゲゲの鬼太郎


まにあなきいちご賞各賞
監督賞 三谷幸喜(ザ・マジックアワー)
主演男優賞 松本潤(隠し砦の三悪人)
主演女優賞 長澤まさみ(隠し砦の三悪人)
助演男優賞 南原清隆(L change the WorLd)
助演女優賞 高橋真悠(西の魔女が死んだ)

今年度最悪の演技だったのは間違いなく「L change the WorLd」の南原清隆。観た瞬間「今年はこれ以上酷い演技は絶対に現れない」と思ったが、思ったとおりだった。助演男優賞ではあるものの、全体の中で飛びぬけて酷かった。


評価一覧
イースタン・プロミス(EASTERN PROMISES) ☆☆☆
つぐない ☆☆☆
ボーダータウン 報道されない殺人者 ☆☆☆
宮廷画家ゴヤは見た ☆☆☆(2006年製作)
アイアンマン ☆☆☆
WALL・E/ウォーリー ☆☆☆
デトロイト・メタル・シティ ☆☆☆
スカイ・クロラ ☆☆☆
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド ☆☆★
クローバー・フィールド ☆☆★
THE BUCKET LIST(最高の人生の見つけ方) ☆☆★
ミスト ☆☆★
ブーリン家の姉妹 ☆☆★
ダークナイト ☆☆★
慰めの報酬 ☆☆★
百万円と苦虫女 ☆☆★
幻影師アイゼンハイム ☆☆
JUNO/ジュノ ☆☆
インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 ☆☆
ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 ☆☆
椿三十郎 ☆☆
東京少女 ☆☆
容疑者Xの献身 ☆☆
ゲット スマート ☆☆
おくりびと ☆☆
スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ ☆☆
ワールド・オブ・ライズ ☆☆
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 ☆★
シルク ☆★
チーム・バチスタの栄光 ☆★
隠し砦の三悪人 ☆★
ライラの冒険 ☆★
マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋 ☆★
マイ・ブルーベリー・ナイツ ☆★
バンテージ・ポイント ☆★
ノーカントリー ☆★
アフタースクール ☆★
ザ・マジックアワー ☆★
WANTED ☆★
東京少年 ☆(☆☆)←個人的な趣味でおまけした分
アイ・アム・レジェンド ☆
魍魎の匣 ☆
ブラックサイト ☆
チャーリー・ウィルソンズ・ウォー ☆
僕の彼女はサイボーグ ☆
地球が静止する日 ☆
ブタがいた教室 ☆
20世紀少年 ☆
幸せの1ページ ☆
崖の上のポニョ ☆
L change the WorLd ★
西の魔女が死んだ ★
イーグル・アイ ★
銀色のシーズン
映画クロサギ
大いなる陰謀
ハッピーフライト
ハムナプトラ3
ゲゲゲの鬼太郎


さぁ、みんな、今年も映画館で映画を観よう!!映画は映画館で観てこそ。  
Posted by buu2 at 13:20Comments(0)TrackBack(0)映画もろもろ││編集

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2009年01月10日

今シーズン第1戦のビデオ



ようやくビデオをアップロードできた。

何しろこれが今シーズン初ポール。練習ナシでいきなりのスラローム、しかもこの長さ(笑)。普通ありえないでしょ、これ。しかし、みんな普通に滑ってるんだよなぁ。凄い。そんだけ滑れちゃうなら練習いらないじゃん、とか思うけれど。

何にしても、腰がクルンクルン回っちゃっていてこれじゃぁ駄目って感じ(笑)もうちょっと、しっかり腰をブロックしないとなぁ。

それはそうと、二本目はビデオで見ると凄い寒そうだなぁ。  
Posted by buu2 at 19:46Comments(0)TrackBack(0)スキー││編集

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口コミ論(草稿)

僕自身こうしてブログをやっていて、ブログの中では時々お店や商品の紹介をやっている。自分でSNSを運用して、そこで口コミを集めることもある。また、近い将来、その延長線上にある評価システムを開発、発表する予定もあって、すでにプログラムを開発中でもある。このように自分で情報発信をして、自分で仕事として利用している一方で、こんなエントリーをあげていたりもする。

結局は個人に帰着するネット情報

↑(注意)古いエントリーなので、テクノラティの検索結果などは一部閲覧できなくなっています。

詳細に僕の発言を追っている人なら「お前の行動と発言は矛盾しているんじゃないか?」という意見も出てきそうである。僕の中では整合性はわりと取れているのだけれど、折角なので一度ここでまとめておこうかな、と思う。なぜなら、もう少し立つと僕のポジションは完全に「事業者」としてのものになって、これらの事象をより主観的に見るようになるからである。そのとき僕の意見がどう変わるかはわからないが、少しでも客観性が高いうちに考えておくほうがフェアなような気がする。正直なところ僕の中でも考えはまとまっていないので、以後の文章はかなり散文調になると思うのだけれど、その点ご容赦願いたい。何しろ今思っている考えを書いておいて、後々、これをベースにきちんとした「口コミ論」に仕上げてみたい。

そもそも、口コミというものが成立する背景には、「バイアスがかかった広告宣伝なんかよりも、自分が知っている、信用している人からの情報の方が信頼がおける」というものがある。口コミというのは「知人からの情報」というのが大前提で、知人からの情報だからこそ信頼できる、ということだったはずなのだけれど、インターネットの普及によって口コミの性質が変わってしまった。性質が変わったにも関わらず、その新しい「口コミ」を古い口コミと同じ言葉でくくっているために、それを使っている人間の感性がごまかされてしまっている気配がある。

端的に言ってしまえば、「どこの誰かもわからない人間がネット上で発信している情報などは古い定義における『口コミ』ではない」ということだ。

以前は口コミではなかったものがネットの普及によって口コミになってしまい、その性質が変わったにもかかわらずそれを称する言葉が相変わらず口コミであるために、今の口コミが古くから存在する口コミと同様に信頼がおけると勘違いしているわけだ。その流れを簡単にまとめると次のようになる。

1.口コミとは信頼のおける知人からの情報(→信頼度が高い)
2.ネットで個人が情報発信できるようになった
3.「個人が発信する情報」という点に着目して、これを広義の「口コミ」と定義した
4.口コミの性格は大きく変わり、結果として口コミの信頼性は低下した
5.口コミの質の変化に大衆は気づいておらず、引き続き信頼性は高いと勘違いしている

では、口コミは本当に役に立たないのかといえば、そんなことはない。「信頼のおける人物が発信している情報」だけを集めているのなら、それは間違いなく役に立つ。では、信頼がおける人間が発信する信頼のおける情報をどうやって集約するのか、ということになってくるわけだが、これを機械的に実施することはなかなか難しい。もちろんその解法が全くないわけではなく、実際に今ライブログで開発中のシステムはここにフォーカスしている。しかし、何しろ現時点ではまともに動いている評価システムがほとんどない、というのが実情である。個人的にはGoogleのPageRankなどは比較的うまくまわっているシステムだと思っているのだけれど、それにしてもSEOなどという商売が成り立ってしまう程度のものであって、完璧でもなければ完璧に近いわけでもない。

僕が上の文章で「機械的に」と書いたのはもちろん理由があって、実は「機械的」でなければ、かなりの程度まで口コミ情報を信頼性の高いものに変えていくことができる。簡単に思いつくのはブックマークの利用で、例えば僕が「このラーメン評価は参考になる」と思ったエントリーだけをどんどんブックマークしていくのであれば、僕という個人のフィルターを通した「魔人ブウ*によるラーメン評価エントリー集」ができあがるわけで、非機械的な手法によって優良(とは限らないが、魔人ブウ*の主観としては優良)情報の集約が可能になる。もちろん、僕はそんなことをやる気はさらさらないのだけれど、技術的には可能だし、もしある程度の熱意を以ってやるのであれば、それなりのアクセスも稼げるはずだ。

では、そういう口コミ情報を上手に利用してマーケティングに利用できるのだろうか。こちらに「クチコミマーケティング勉強会」なるもののブログがあるのだけれど、

口コミマーケティング勉強会

この「WOM勉強会の今後(転載)」という文章はなかなか面白い。僕などは「口コミマーケティング」なる名称を聞いただけで、「マーケティングに利用されている時点で口コミは口コミにあらず」などとすぐにはんこを押したくなるのだけれど、きちんと読んでみれば書いてあることはまっとうである。そして、その中で僕が一番注目したところは下記の部分。

ぱっと思うのは、ブログ+動画+イベント、みたいな組み合わせで、これからの企業コミュニケーションは作られていくのかなあと。
まだぼくも具体的なところまで詰め切れてないのですが、そういう活動を通じて本当に「ブランディング」をやっていかないといけないんじゃないかと思ってます。


我田引水だけれど、これこそ、今ライブログがあちらこちらの営業で喋っていることである。厳密に言えば、「ブログと画像とイベントを組み合わせましょう。将来的には画像は動画に変えていきましょう。そして、新しい形のブランディングをしましょう」ということで、動画ではないのだけれど、一方で動画の導入も検討中であり、基本的なところで大きく違っているわけではない。

こうしたブランディングの事例として僕が紹介してきているのは、横浜市の東戸塚にある「Blooom」という中古車屋さんである。この中古屋さんの最大の特色は扱っているのが日産のラシーンのみ、つまりラシーンの専門店であるということだ。

日産RASHEENラシーン専門店BLOOOMブルーム

このサイトは立ち上げからすでに数年経っているのだけれど、現在はGoogleで「ラシーン」と入れればWikipediaの次に表示されるまでになっている。「ラシーンのことならここに聞け」という状態が出来上がっていて、ネット内においては完全にブランディングに成功しているのである。このサイトのポイントは「車を買ったお客様の顔が見える」ということ。実際に買った人の、買った瞬間の顔が見えて、そして彼らの声が聞けるのである。また、ラシーンオーナーによるバーベキュー大会などのイベントも徐々に増やして行っている様子だ。車業界は今非常に厳しい環境にあるわけだが、こういう状況になってはじめて動き出してもなかなか効果はあげられない。長い時間をかけて、徐々に作ってきたコミュニティでなければ評価されないのである。もちろんBlooomも今は厳しい状況だとは思う。しかし、ブランディングで成功しているというアドバンテージは大きいはずで、傷は業界内では浅いはずだし、回復したときの立ち上がりも早いと確信している。当初はもっと口コミ色が前面に出ていたのだけれど、今は口コミも利用した一般サイトに成長し、さらに新しい展開を模索中である。この事例のような「企業と顧客のネットによるコミュニケーション」というのは、企業規模が大きくなるにしたがって困難になるわけだが、逆に小さな会社であればあるほどやりやすいし、効果も期待できる。

いつの間にか口コミに関する記述がブログを利用したブランディングへと変わってしまったのだけれど、上で紹介したBlooomのサイトの場合、中核になっているのがBlooom自体なので、厳密な意味では「バイアスのかかっていない情報」とは言いがたい。口コミ的性質を利用しつつブランディングしていった成功事例である。企業が主体となって口コミを利用していく形態としては、これが典型的なものになるだろう。

(注意:きちんと書いておきますが、Blooomを成功事例として紹介したのはもちろんライブログの顧客だからです。でも、成功してないのに成功と宣伝しているわけではありません。理想的な事例なので紹介しています。「うちの会社でもネットを使ったブランディングをしたい」という人は遠慮なくご連絡ください)

では、「純粋な」口コミマーケティングって何よ、ということになるのだけれど、やはり広告する側、特に代理店などが旗を振って「口コミを利用しましょう」となった時点でその性格は本来の意味での口コミカラーを失ってしまうわけで、消費者が期待する意味での口コミマーケティングなどというものが本当に存在するのかすら疑問に思ってしまうのである。

そんなことを思っていたら、「なぎのねどこ」さんが「もう、昨日の広告かも」というエントリーで

クチコミマーケティング業界の健全な発展を目指して、「WOMマーケティング協議会設立準備会」発足

なんていうのを紹介していて、これについては口コミマーケティング勉強会をやっていた河野さんも「WOMマーケティング協議会」というエントリーで紹介しているわけだが、

そもそも、広告代理店が注目するような口コミというのは消費者にとってそれほど魅力的ではないし、もし口コミをきちんとマーケに利用しようと思うのであれば、そこで着目される口コミは商業主義となるべく独立している必要があるわけで、結果として「マーケに主体的に利用できるような口コミは存在しない」ということになってしまう。しかし、そんな状況にあっても口コミマーケティングが注目され、存在価値を議論される理由は何なのか。

つまるところ、消費者の製品に対する要求レベルというのはそれほど高くなくて、最近は商品そのものに「情報」を付加することによって満足を得ている節が強いんじゃないかと想像するのである。それは僕の領域であるラーメンで言えば「有名なあの人が常連らしい」とか、「テレビで紹介されていた」とか、「評論家のだれそれが勧めている」みたいな情報なわけで、そういった付加情報を得る仕組みとして、最近認識されている意味での口コミというものの役割がクローズアップされているのではないかと思うのである。だから、それほど信頼性の高くない、あるいはバイアスがかかっている口コミであっても、消費者はそれなりに満足してしまう。だからこその口コミマーケティングではないか、ということである。現状はこの程度の背景で口コミマーケティングが成立しているというのは間違いないだろう。作為的にネットの中に雰囲気を作ってしまうと、その口コミが新しい口コミを生成し、やがて全体の雰囲気が構築される。さて、「←今ココ」という状態だが、ではこの状況が続くのかといえば、決してそんなことはないと思う。色々な口コミ情報の裏がわかってくるにつれて、「口コミ情報はあまり信頼できない」という合意が形成されてくるはずだ。

結局消費者の意識は「その情報は本当なのか」という点に集約されてくるのだが、「これを書いてくれたら1000円払いますよ」みたいなサービス(「結局は個人に帰着するネット情報」で紹介している奴です)によって人工的に生み出された情報が役に立たないのは自明であって、では、そうじゃない情報をどうやって情報過多の状況においてスクリーニングするのですか、ということになるはずである。

こうした混沌とした状況というのはもちろんネットだけではなく、非常にわかりやすい例を挙げれば僕が去年の年末にこれでもかというくらいに叩いたマクドナルドネタがあるわけで、

最近のマクドナルドネタはここのカテゴリの12月分あたりをどうぞ

なぜ僕が去年あのねたをあそこまで叩いたかといえば、それはあの手を使ったマクドナルドに嫌悪感を持ったからではなく、ああいう手を使ってでも広告宣伝費を取ろうとした代理店側に嫌悪感を持ったからである。本当に良いものをみんなに使ってもらいたいと思って、そのための手段として広告を行うのは非常に当たり前のことだし、むしろ必要なことだと思うのだけれど、クォーターパウンダーの場合、食べてみて全然美味しくない(ただし僕の主観ですよ)わけで、それをあの手この手で売ろうとするそのやり方、それも有名人を使うならともかく、全くニュートラルに見えてしまうような一般人を使うという手法に対して生理的に嫌悪感を持ったのである。行列というわかりやすい事象をあたかも自然発生的に生じたように見せた、という点がどうにも気に入らない。もちろんそういう手法はビジネスとしてありだと思うし、それに騙されてしまうほうも騙されてしまうほうなのだけれど、広告のプロがそういう手法を提案したというところがどうも納得がいかない。それで、この事例は天下のマクドナルドがやったから、あちらこちらで大々的に批判されることになったわけだけれど、現時点での「口コミマーケティング」といわれる領域の広告手法は実際のところこのマクドナルドの手法となんら変わるところがないわけで、そのあたり、皆さんはちゃんとご理解していらっしゃいますか?と聞いてみたいところである。しかし、何にしても、人の心は弱いものだから、目の前に餌があればついつい心を動かされてしまう。

僕とかはアルファどころかベータにもガンマにもならないような弱小ブロガーで、世の中に対する影響力などもないし、このブログで「この本が良いですよ」などと推薦してもアフィリエイト収入はたかが知れている。たいした利益も生じないので、馬鹿正直に「この本はつまらない」などと色々な本、映画、演劇、グルメ情報などについてネガティブ情報を交えて書き散らしているわけだけれど、もしポジティブな情報を書くことによってアフィリエイト収入がばーんと上がるというのなら、小市民である僕などは平気で「この本お勧め!」「この本、役に立つ!」などと書いてしまいそうである。そうした人の心の弱いところを利用しているところがどうにも嫌な感じなのだ。放っておいてもそちらに流れていきそうになる(小遣いが稼げる方向)ところを、さらに商業的に誘導していくところが気持ち悪い。そして、その結果、ネット内にはわんさとバイアスのかかった情報があふれているわけだ。口コミ情報の価値をあげるためには、どうやって恣意的バイアスを削除していくのか、という課題を避けて通れない。

またラーメンの話を例にしてみる。調布と代々木にある「たけちゃんにぼしラーメン」というお店のマスターが「にぼしブログ」というブログで評論家批判を展開していて、これがなかなか面白いのだけれど、

にぼしブログ

お店をやっている側からすれば無責任に評価する評論家などは話もしなくない一方で、もし高く評価してくれるなら仲良くしたいわけで、「どうやって利用したら良いんだろう」という、頭痛の種のはずである。このブログでは、そういう微妙な立場からの意見をストレートに書いている。このブログは口コミとの付き合い方の難しさ、あるいは自らを「普通の口コミとは一味違いますぜ」と一段上に位置づけた「評論家」との付き合い方の難しさを提示した例なのだけれど、たけちゃんのマスターの主張を2行で説明すれば、「評論家などといっても、基本的には何らかのバイアスがかかっている。そんな情報を鵜呑みにしていてどうする」というものである。

正直に書くけれど、僕がラーメン評論家をしていたとき、僕は一切ラーメン店から便宜を図ってもらったことはなかった。だから、僕が書いたラーメン評論は全てニュートラルである。その後のことを考えても、ごく一部のお店で「今日はチャーシューの切れ端が余っちゃったから、どうぞ」などとお土産をもらうことはあるものの、ほとんど全ての店で何の便宜も図ってもらっていない。当時一緒にやっていた石神氏、大崎氏、北島氏、大村氏あたりがどうだったのかは良くわからないけれど、コレクタータイプの石神氏、大崎氏あたりは別に何もなかったんじゃないかな、と思う。しかし、今はどうなんだろう、ということになるとこちらもかなり疑問がある。半年ほど前に日本ラーメン協会の記事を書いたけれど、

こうした活動に踏み込んでいくと、ラーメン評論をニュートラルに展開するのは限りなく困難だと思う。ただ、評論ではなく応援団という立場ならありなのかな、とも思う。つまり、スポーツにおける松岡修造氏みたいな感じである。松岡氏は別に全てのアスリートを取り上げて応援しているわけではない。バリューのありそうなところを選んで応援しているわけだ。その背後には色々な関係者が絡んでいるはずで、テレビの画面で見ることができるだけのお気楽極楽で済んでいる話ではないと予想する。この松岡氏のように、関わりのある仲の良いラーメン店を応援する、ということなら「なるほど」という気がしてくる。ところが、応援団という立ち位置ではなく、「(一見フェアに見える)評論家」としての立ち位置から商業的バイアスのかかった情報を発信していると、たけちゃんのマスターのように感じる人もでてきちゃうだろうな、と思うのである。それで、理想的なのはこうした状況を全部ウォッチしておくことなのだけれど、そんなのは現在の情報過剰時代には無理、ということになる。お金はないけれど情報だけはおぼれるほどある、というのが今の日本なのだ。以前石神氏原作の漫画で「ラーメンを食ってるんじゃない。情報を食ってるんだ」という名言があったけれど、今はラーメンに限らず、多くの場面で消費者は情報を食っている。問題は、その食っている情報にさまざまなバイアスがかかっているということだ。

そもそものところとして、日本人は情報ソースとして新聞を過大評価している節があるのだけれど、もちろん新聞の立ち位置はニュートラルではない。たとえば先日、朝日新聞にムハマド・ユヌス氏へのインタビュー記事が掲載された。

彼については僕は下記のエントリーで言及しているのだけれど、

ブログでバイオ 第51回「オフ会に向けて

ユヌス氏というのは貧乏人にただただお金をばらまいて有名になった人ではない。彼のスタンスは誰も彼も助けるというものでもない。ところが、朝日新聞の記事を読んでいるとそんな印象を受けてしまう。別に朝日新聞が捏造しているわけではなく、そういう方向に、自分達が意図している方向に読者がミスリードされるような書き方をしているのである。朝日新聞が左よりなのは日本人なら誰でも知っていることなので、そういうバイアスがかかっていると思いながら読むのであれば記事としては問題ないのだけれど、ユヌス氏の活動がこれによって誤解されてしまうのであれば、それはユヌス氏にとって迷惑な話だし、彼の活動を支持している僕にとってもありがたい話ではない。大新聞であってもこの状況なのだから、個人のブログなどから思想的バイアスを削除することは至難の業であると言わざるを得ない。というか、そんなのは無理だ。

結局のところ、情報そのものの質を考えるならば、情報を発信している個人・組織のキャラクターをどう評価するのか、というフェイズが必要不可欠になる。日本の場合、そのキャラクター決定要因として主たるものが「有名人」だったり、「テレビ局」だったり、「新聞社」だったりするわけで、おかげで有名人ブログなどは情報的には全くたいしたものではないのに、アクセスを稼げたりする。しかし、いつまでもこうした状況が続く保証は何もない。

情報の質が変わりつつある中で、今はそれを取り巻く環境が混沌とした状態である。こうした中で明確な方向性を打ち出すのは困難だし、意味を成さないケースがほとんどだろう(折角打ち出しても、その基盤が軟弱だから、全部おじゃんになってしまう可能性が高い)。ただ、10年後に「あれが正しかった」と評価されるような方向性を現時点で打ち出すことに成功すれば、ほぼ間違いなく勝ち組となると思う。バイアスのかかりやすい、あるいは作為的にバイアスをかけやすい「個人が発信する情報」をどうやって「価値のある情報」に変換するのか。これから数年は非常にエキサイティングな時代になると思う。

うーーーーん、このネタだと本当なら本が一冊書けそうなくらいに言いたいことが山ほどあるのだけれど、それを思いつくままにだらだらと書いてきたらこんな散文になってしまった。とりあえずこの文章は草稿ということにしておいて、あとできちんと推敲しようと思う。  
Posted by buu2 at 13:26Comments(2)TrackBack(1)社長││編集

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2009年01月09日

燃費

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Posted by buu2 at 14:46Comments(0)TrackBack(0)モブログ││編集

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2009年01月08日

ここの環境は正直ヤバい

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八千穂高原にスキーに来たわけですが、ここ、すごいですね。

まず人が少ない。バーンは結構多彩。きちんと圧雪されていて、それでいてピステンで踏み潰したゴツゴツ感がない(雪がパウダーだから)。野辺山みたいな硬さがないので、ひざや腰に優しい。

それでもって、リフト代が3200円。割引券があれば2700円。さらに、日付の違うリフト券を5枚集めると一日無料。

野辺山よりも標高が200メートル上とのことなので、非常に寒いんですが、それを除けばマイナスポイントが見当たらない。

野辺山で練習していたときはどうしても緩斜面ばかりの練習になってしまい、大会に出るたびに急斜面でやられていたわけだけれど、ここは急斜面もちゃんとあって、でもバーンが広くて雪質が良いので圧迫感が全然ない。なんか、上達しそうな予感。

本州にもこんなスキー場があるんですねぇ。  
Posted by buu2 at 13:38Comments(4)TrackBack(0)スキー││編集

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個人の生活に踏み込むマスコミの悪意

松戸の3児死亡火災、母親は出火当時「実はパチンコ中」

直射日光が当たる車の中に子供を放置した結果熱射病で死んだ、というのならともかく、外出してパチンコをやっていたぐらいでわざわざ記事にするあたり、新聞屋の底意地の悪さを感じる。
  
Posted by buu2 at 00:52Comments(0)ニュース││編集

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2009年01月07日

相談に対する返信(抜粋)

年末からネットを利用してある人の相談に乗っているのだけれど、こちらから書いていることは別に内々に話すことでもないので、一般化できる部分についてオープンにしておく。以下、自分が書いたメールから抜粋。ご参考まで。

#もちろん全文ではないですよ。個別具体的な部分も原文にはありますが、それらは全部削除してあります。


経営である以上「どうやって会社を運営していくのか」の部分が必要不可欠です。つまりは日銭を稼ぐ部分です。ベンチャーとして経営するなら日銭を稼ぐ部分と夢を語る部分の両輪が必要ですし、中小企業としてやっていくのなら日銭を稼ぐ部分が大部分となるわけですが、何しろ食べていかなくてはならないので、「どうやってコツコツと稼いで行くのか」が非常に重要になってきます。それと、会社の経営には「理念」が必要です。これは判断に迷ったときに立ち返る基本で、これがない会社は迷走して、危機に陥ったときにあっという間につぶれてしまいます。

会社の経営はギャンブルではありません。

中小企業の場合、まず重要なのは営業力です。きちんとしたビジネスプランがあった上で、求められてくるのがコレです。そして、大抵の起業家がつまずくのもコレです。ビジネスプランまでは極端な話誰でも作れるのですが、営業力は誰でもあるわけではありません。ここをクリアできるかどうかも考えてみてください。

僕は大手コンサル(三菱総研)出身ですが、コンサル会社の何が大変って、1に営業、2に人件費がかかるということです。また、2は、裏を返せば人件費でしか儲からないということです。もうちょっと噛み砕いて言うと、日本人で、人件費ベースで一番稼いでいるのがイチロー、松井です。ところが、こうやって能力と時間を切り売りしている人に対して、ものを大量生産して販売している人で、彼ら以上に儲けている人はたくさんいます。つまり、コンサルというのは爆発的に儲かるものではない、ということです。僕の場合、コンサル料は一時間2万円ですが、これで年間2000時間働いても、4000万円にしかなりません。わりと低いところに限界があるわけで、伸びしろの少ない商売と言えます。

ボランティア精神というのが日本では尊重されますが、それをやっていると責任の所在が不明確になりますし、また、「稼いで生活していく」という部分が見えてこなくなります。

起業に一番重要なのは「理念」です。これは何か迷ったときに立ち戻るべき基本になります。これがない会社はまず間違いなく失敗します。

「理念」は理想とか、夢に非常に近いものになってきます。ですから、ビジネスプランを考えるときは、まずここを考えるのが良いと思います。

「売れる」のと「良い」のは異なります。この点、ビジネスをやったことがない人はなかなか理解が出来ないのですが、良いものを出せば売れるというものではありません。そして、これをきちんと認識していないと、「良いものを作っているのになぜ売れないのだ」と行き詰ります。また、世の中というのはなかなか簡単には動きません。なので、「良いから売れるはず」とは考えないようにしてください。

食べていくためには稼がなくてはならないし、稼ぐということはキレイごとでは無理です。どちらかというと泥臭い作業ばかりになります。

ある程度考えがまとまったら、さっさと動いてしまっても良いかも知れません。思考実験だけしていても物事は進みませんから。ただ、闇雲に突っ込んで行ってもがけから落っこちるだけなので、計画は必要です。また、必要に応じて支援者、協力者も探しておく必要があります。
  
Posted by buu2 at 20:27Comments(0)TrackBack(0)社長││編集

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