2014年09月30日

小指の思い出

東京芸術劇場プレイハウスで上演されている「小指の思い出」の初日を観てきた。

多少の無理を承知で、演劇を料理にたとえてみる。

戯曲は料理に使う素材である。
演出家は料理人だ。
役者は調理に使う道具に該当する。
音楽や照明が各種調味料で、大道具、小道具が食器である。

今回観た「小指の思い出」は、野田秀樹が20代後半に書いた戯曲である。野田秀樹は、劇作家として超一流であると同時に、演出家としても超一流というのが僕の見解だが、演出家としての最大の特徴は、個性的な役者の魅力をきちんと引き出す、ということだと思う。演出家であると同時に原作者でもあるので、演出上の必要があれば原作を変更していくこともあるのだろう。役者を想定した戯曲を作る、いわゆる『アテガキ』の原作者としては三谷幸喜が有名だが、野田秀樹の戯曲もそういったカラーがあると思う。つまり、自分が持っている色々な道具を想定しつつ、原材料を揃え、どういった料理をつくり上げるかを考えていくのが野田流の劇作だと思う。手持ちの役者を前提にしつつ、最終的な料理をイメージして、野菜や肉や魚を揃えていくのだ。

そうやって出来上がった料理を完璧に再現しようと思えば、素材だけでなく、同じ道具や調味料、食器が必要になってくる。ところが、20年以上も時間が経ってしまうと、それらを揃えることは至難の業である。今回の上演では、道具はもちろん、調味料までが一新された。同じものは、素材だけである。その結果、当たり前ではあるのだが、似ても似つかない料理が出来上がった。

野田流の料理は、道具の良さが最大限に引き出されているものだ。さまざまな鍋、さまざまな包丁を適材適所に使い、素晴らしい料理を作り上げていく。一方で、今回の藤田貴大の演出は、調味料や食器に趣向を凝らしたものだった。

野田流の料理のもうひとつの特徴は、「素材が何なのか良くわからないのだけれど、とにかく調理の腕が素晴らしく、ひと通り食べてみると「すげぇうまかった」という感想しか出てこない」というものだ。一方で、藤田流の料理は、そういった勢いがほとんど感じられない。ただ、ところどころに良い食器が使われていて、素材はともかく、調味料の使い方が上手だなぁ、という感想になった。動の野田、静の藤田とも表現できると思う。

もともとの素材を揃えたのが野田秀樹なので、出来上がった料理の質を比べようとすれば、藤田貴大は圧倒的に不利である。さらに、すでに野田秀樹の絶品料理を実際に食べている客も少なくないはずだ。かくいう僕も、実際に食べて衝撃を受けた人間の一人である。そうした、過去の、しかも恐らくは長い時間によって美化された経験を持つ客に応対するのは非常に難しい作業だっただろう。だから、今回の作品については様々な点で、藤田寄りの立ち位置にいる必要があるはずだ。そうしたあれやこれやを考慮した上で、この作品はどうだったのか。

「良くわからない芝居だった」

が正直なところである。

素晴らしい調理道具を使わずに出来上がった料理は、良くわからない素材を、良くわからない道具で調理し、今風の調味料で味付けして、洗練された皿に飾り付けられて提供されたものだった。

さて、最後に、比喩から離れてストレートに書いてみる。やはり、マイクを使ったのは失敗だろう。きちんとした発声法からでていない声は、客に伝わらない。脚本を知っている人間が聞いても何を言っているのか理解できないのだから、初見ならさっぱり理解不能だと思う。音楽、映像といった「らしさ」に合わせるためにはマイクは必須だったのかも知れないが、だとすれば、この脚本を選んだことが失敗だったと思う。

僕は、遊眠社時代の野田芝居の真髄は「汗」であり、「声」であったと思う。この二つが、現代的な演出によって失われた。残ったのは、形骸だけだった。  

Posted by buu2 at 23:13Comments(9)TrackBack(0)演劇││編集

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白樺山荘

池袋東武スパイスのラーメン諸国漫遊記に新しく登場したのは白樺山荘だった。以前、札幌駅前のラーメン共和国で食べた時の評価はこちら。

白樺山荘
http://buu.blog.jp/archives/50276627.html

味噌で失敗していたので、今回は醤油を試してみた。以下、評価。




名称:白樺山荘
種類:北海道
場所:池袋
注文:醤油
評価:2/ACC
2014.9.29.
コメント:麺は中くらいの太さの札幌ゴム麺。きちんと調理されていてなかなかの良品。

スープは豚骨ベースで背脂が浮いている、醤油ラーメンだけで分類すれば東京とんこつと言っても良いようなスープ。脂のせいもあるが、とにかく味がない。以前、味噌を食べた時は味噌に完全に負けているスープだったのだが、醤油か塩なら、と前向きに考えた。しかし、実際に醤油を食べてみて、単に味のないスープであると判明した。味噌を入れれば味噌だけ、醤油を入れれば醤油だけの味が目立つ。

チャーシューは北海道と同じくあまり美味しくない煮豚なので、トッピングはお金の無駄である。

開店から一週間程度の夜ご飯時に食べに行ったのだが、ガラガラ。この内容では今後も苦戦が予想される。

店名 白樺山荘
TEL 03-3981-6662
住所 東京都豊島区西池袋1-1-25 東武百貨店池袋店 レストラン街スパイス 12F
営業時間 11:00〜22:00
定休日 東武百貨店の休日に準ずる  

J:COMってうんこ会社だよなぁ、と思った件

マンションにオーナーがケーブルテレビを入れているらしいJ:COMという会社に、プロバイダー契約について問い合わせたかったので、26日にフリーダイヤルに電話を入れた。♪チャンチャラチャラチャーチャーチャーのおなじみの音楽で散々待たされた挙句、やっとオペレーターに通じたと思ったら、今度は「確認します」のオンパレード。電話応対者は外注のカスタマーセンターにいるオペレーターで、僕から話を聞いて、それをJ:COMに伝えているのだろう。営業案件なんだから、さっさとJ:COM本体に繋げろよ、と思っていると、「担当者が不在なので、27日に折り返し電話をする」だそうで。僕は翌日、仕事で終日不在だったので、携帯の番号を伝えておいた。

翌日、いつまで待ってもかかってこない。夜に帰宅すると留守電に「携帯電話にかけたところ使用されていないとのことだったので、ご自宅に連絡させていただいた。またあとで連絡する」との内容。つかえねーなー、と思いつつ「あとで」を信じて29日まで待ったのだが、音沙汰なし。この会社の「あとで」は一ヶ月後か、あるいは一年後かも知れない。歩合制で働いていない社員は、自分の給料に直結しない仕事は一所懸命やらないものだ。

仕方なしに再度フリーダイヤルに電話すると、外注のオペレーターが調べて、「2度、お電話させていただいたようです」というので、何番にかけたのか聞くと、6900とすべきところ、9600とかけていたとのこと。アホか。お前のところの伝達ミスじゃないか。カスセンを外注すれば、本来なら「客←→J:COM」で済むはずの伝達ミスリスクが「客←→外注カスセン←→J:COM」と倍増する。このあたりのリスクマネージメントができない会社は、外注なんかするべきではないのである。

そもそも、通話は録音されているので、それを聞けばすぐに確認できるはずなのだ。その程度の知恵も回らないとは。僕がこの会社のコンサルをやっていたら、即刻指摘して改善を勧めるところである。

とはいえ、沖縄あたりにある外注のカスセンで頑張っている電話応対者にあたっても仕方ないので、じゃぁ、さっさと対応してくれと言うと、例によってまたJ:COMと相談しているようで、待ち時間が長い。やっと繋がったと思ったら、「確認にもう少し時間がかかるので、もう少々お待ちください」とのこと。どうやら◯◯分以上待たせた時は、一度電話に出て謝罪するように、とのマニュアルが整備されているらしい。ご苦労様なことである。二度目に通話が再開されると、またもや「担当者が不在なので、本日中に連絡する」とのこと。お前らの会社、いい加減な対応のくせに大繁盛だな、と感心した。 <イマココ  
Posted by buu2 at 10:25Comments(0)TrackBack(0)日記││編集

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2014年09月29日

第一章 レンジャー(Buon appetito!)8900

山道ではない。獣道ですらない。道がない。それだけではない。斜度が40度を超えている。40度といってもピンと来ないかも知れないが、実際の斜面に立てばほとんど崖のように見える。いや、見えるというのは正確ではない。多少は目が慣れたとはいえ、懐中電灯の明かり以外は、半分よりも若干欠けた月のあかりがあるだけなのだ。実際には、顔のすぐ前に斜面があることを、土の臭いで感じているに過ぎない。頻繁に顔に触れる植物は、葉なのか、枝なのかもわからない。とにかく何かが顔にあたる。そして、おそらくそれは植物の何かなのだろう。

そんな険しい道を、いや、道ではない、険しい崖を、大きな荷物を背負って登っている。毎日50回の腕立て伏せと、100回の腹筋・背筋のトレーニングの成果もあって、多少なりとも体力には自信がある私だが、頻繁に訪れる難所で山下教官の太い腕が私を引き上げてくれなければ、とてもではないが目的地には到達できないだろう。私は山岳部ではないし、趣味で登山を楽しむこともない。山に登るのはロープウェイやゴンドラ、リフトで十分だ。以前パラグライダーをやったことがあるが、パラグライダーも登るのは自動車である。高い場所からの良い眺めは、楽をして到達してこそ満喫できるというものだ。苦しい思いをしてこそ、などと考えるのは単にマゾヒズムである、というのが私の持論である。

「ここを登ってしまえばあとは平地ですから、頑張ってください」と山下教官が言う。確かに平地には違いないが、多分道などはないのだ。なぜなら、今、ここに道がないからである。アプローチの道がないところに、突然道が現れるわけがない。どうせ道がないなら、植物が少ない分、斜面の方が楽なんじゃないかと思ったりする。それにしても、良くもまぁこんな場所を見つけてくるものだ。この国にもこんな未開の地があったことに驚かされるが、そんな場所を見つけてきたことにはもっと驚かされる。この国の防衛隊はよっぽど暇なんだろう。

私の国には「防衛隊」と呼ばれる軍隊がある。過去の歴史のせいで、私の国は軍隊を持つことが名目的に許されていない。他国から見れば紛うことなき軍隊だし、国民から見ても軍隊なのだが、「防衛軍」とか「陸軍」などと呼ぶと脳味噌がお花畑の一部の国民が騒ぎ出す。そこで、看板だけ「防衛隊」としているのだ。確かに、機動隊、警察隊、少年隊と、漢字二文字に「隊」がつくものは軍隊ではない雰囲気がある。しかし、漢字を知らない国の人々には、「軍」と「隊」のニュアンスの違いなど何の意味もない。脳味噌がお花畑の人々にはそれがわからないらしい。

時々、足元のさらに下の方から石が転がり落ちていく音が聞こえる。普通なら落石に配慮しなくてはならないのだろう。後続部隊の頭に落石がぶつかれば、私の仕事が増えるだけだ。しかし、こんな時間に、こんなところを登る馬鹿は多分、山下教官と私だけだ。他の誰かの喋り声はもちろんのこと、呼吸音すらも耳には入らない。耳に入るのは自分の途切れがちな呼吸音と、虫のさえずりと、風に揺らぐ草木が触れ合う音だけである。

山下教官はレンジャー部隊の指導教官30年のベテランで、もうとっくに事務方になっていても不思議ではない年齢なのだが、息があがっている気配が全くない。さすがである。黙々と斜面を登っていて、足音すらも聞こえてこない。先祖は忍者に違いない。

これがハイキングなら、息の吐き方を変えたらどうかな、とか、水が飲みたいな、とか、疲れない姿勢はどんなだろう、などと考えるところだが、実際にこういう場面に直面すると、なぜか明日の夕食のおかずのことなどが気になる。私は蕪の味噌汁が好きだ。なぜなら、蕪を買うと、もれなく葉っぱと丸い根(厳密に言えば、この部分は発胚軸と呼ばれる部位である)と両方がついてくるので、一つで二度美味しいからである。油揚げと、もうひとつは何にしよう、などと考える必要がないのが良い。ダシは、昆布とカツオの合わせだしである。カツオはもちろん鰹節を削るところから始める。出汁の素などを使う人間は料理の何たるかを理解していない。

本当に苦しい場面に置かれ、しかも逃げ出すことができない場合、人間は少しでも現実とかけ離れたことを考えるのかも知れない。とはいえ、廃校を利用して設置された医療・救護部隊のベースでは、まともな料理は食べることができない。生きた鶏や蛇を与えられるレンジャー試験の受験者よりはずっとまともなものを食べてはいるが、国防省そばの鉄板焼き店のような豪勢な食べ物は夢のまた夢である。

ふと、私の腕を引っ張りあげる山下教官の力がぐっと強くなって、私の体が軽くなった。同時に「さぁ、山登りはここまでです」と山下教官が言った。山下教官の頭のなかには、このあたりの地形が全部入っているらしい。この場所が実際の戦場になることは百万年経ってもないだろうから、彼の頭の中の、このあたりの地形を記憶している部分は、未来永劫、この試験でしか役に立たない。とはいえ、少なくとも私にとっては宝の地図である。

やれやれ。やっと登り終わったのか。しかし、私の目に入る景色は相変わらずほぼ真っ暗闇で、今までと何の変化もない。ただ、立ち止まってみると、さっきまで感じられなかった風が感じられる。生暖かい空気に乗って、草と土の香りが運ばれてくる。

「ほんとに、こんなところまで出てきていただいて申し訳ありません」山下教官が、身分では何階級も下の私に丁寧な言葉づかいで話しかけてくる。

「例年、誰かしらがこういうところで怪我をするのですが、これまではなんとかなっていたんです。今回も本当なら中島一尉に出てきていただく必要はなかったのですが、上がちゃんと医者を呼べとうるさいのです」と、私に語りかける。これだけの山登りの直後でも全く息が乱れていない。さすがである。この話を聞いたのは6度目ぐらいかも知れないが、それでも気休めになるからありがたい。

去年まで、このレンジャー最終試験には医師が帯同していなかった。衛生班は存在していたが、医師は不在だったのだ。ところが、去年の試験で重傷者が出てしまった。真っ暗な山を、・・・山道ではない、山である。真っ暗な山を、明かりもなしに歩き続けるのだ。いくら訓練を積んだ精鋭であっても、ときどき崖から転げ落ちる。実際、この試験中には、これまでも怪我人がごろごろ出ていたらしい。そして、去年の試験の際、大腿骨を骨折するという大怪我が発生してしまった。怪我をした隊員は試験に不合格となり、国防隊を辞めた。そして、そのときの経緯を彼のブログに書いてしまったのである。厳密にはこれは守秘義務違反のような気もするのだが、そんな検討が為される前にこれを野党の議員が嗅ぎつけ、国会で「防衛隊の訓練で重傷者が出たことが隠蔽されている。適切な人員配置が為されてないのではないか」と追求した。

おかげで今年から医師が帯同することになったのだ。いい迷惑である、とは口が裂けても言えない。

通常、こういう体力勝負の場面では、医師でも体力自慢の人間が配置されるのだが、今年は中東で起きた紛争にほとんどの防衛隊が派兵されていて、国内に残っている医師は青瓢箪、すなわち私だけだったのである。

山下教官の語りかけに、私も6度目の返答をする。「だ・・大丈夫です。・・・・私も・・・・合気道で鍛えていますから」と、平静を装って答えたが、実際はもう目の前が真っ白になりかけていた。合気道部に所属していたのは本当である。なぜなら、私が卒業した自衛医大は学生全員が体育会系のクラブに所属しなくてはならなかったのだ。野球もサッカーもやったことがない私は、初心者ばかりが集まる合気道部に所属した。もちろん、合気道部の練習に山登りはない。

「ここからは平地です。あと20分ぐらいです」

山下教官が事務的な語り口で言う。ははぁ、あと30分ぐらいだな、と思いつつ、腕時計のライトのスイッチを入れると、針は3時過ぎを指していた。こんな時間に戦闘ゴッコをやるのは勝手だが、医者に迷惑をかけないようなやり方ができないものだろうか。

「あ、あの明かりです。あそこまで頑張ってください」山下教官の声が遠いところから聞こえてくる。

多少呼吸が落ち着いてきた私は、今は長い帰り道のことを思って絶望しようとしていたところだった。山下教官は「あそこ」と言ったけれど、それがどこなのかもさっぱりわからない。山下教官は暗視スコープを使っているわけではないので、抜群に夜目が効くに違いない。あなたはコウモリか?と思ったけれど、とりあえずは
「あ、あそこですか。もうすぐですね」と適当にあわせておく。もちろん「あそこ」がどこなのかは皆目見当もつかない。ふと、コウモリは夜目が効くのではなく、あれは超音波の類で、イルカの位置把握に近いのだったっけ?などという考えが頭をかすめる。

山下教官は「もうすぐ雨になりそうなので急ぎましょう」と、今度はアマガエルのようなことを言う。こういう訓練の指導を何年も続けていると、色々と特殊能力が身につくのだろう。これなら定年後も気象庁あたりで雇ってもらえそうだ。

「雨は嫌ですね。ちょっとペースをあげます」と応えてはみたものの、実際は今以上に急ぐことなど全く無理な話である。帰り道にずぶ濡れになることが確定した。

結局、「あそこ」までは35分かかった。私としては健闘したと思う。そこには別の教官がペンライトを持って待っていてくれた。

「草間教官、待たせたな」と山下教官が声をかけると、現地で待っていた草間教官が「お待ちしておりました」と応える。
「怪我人はどこだ」
「はっ、この崖の下に3名、集めております」
「落ちたのか?」
「一名が行方不明になったのですが、先ほど、崖下に落ちているのを発見しました。他にも怪我人がいたのですが、崖から落ちた隊員を引き上げるのが難しいため、軽傷の隊員を崖下に下ろして待機させております」
「わかった。ご苦労だったな」
この程度のことをなぜ無線でやり取りしないのか、不思議だったのだが、敵国に傍受されないよう、極力無線機器は使わないのだそうだ。敵国がどこにいるのかはわからないが、この細部に至るまでのこだわりには恐れ入る。

私は「この崖を降りたら、降りっぱなしってことはないよな。登らなくちゃならないんだろうな」などと考えていたのだが、実際には「この崖」がどの崖なのかも見えていなかった。こいつらはなぜこの暗闇で「この崖」が見えるのだろう?私にとって今いるところは、子供の頃に行った真っ暗闇のお化け屋敷と同じなのだが。

と、突然山下教官が私に声をかけた。
「中島一尉、この崖を降りることができますか?」
「うんうん、無理」と言ったらどうなるのかはちょっと興味があったのだが、この質問への答えはさすがに一択である。
「大丈夫です。問題ありません」

草間と呼ばれた教官がペンライトで照らすと、下草が生えている斜面が見えた。しかし、草が多すぎて、ほんの1メートル先ぐらいまでしか見えない。斜面になっていることはわかるのだが、どのくらいの斜度なのかもわからない。良くもまぁ、こんなところに落ちてしまった隊員を見つけたものだな、と感心したのだが、草間教官が草むらに向かって「今から降りて行くぞ」と声をかけると、それほど遠くないところから「レンジャー」という、一人ではない声が聞こえてきた。

このレンジャー部隊の試験の最中、受験している隊員たちはどんんな場面でも「レンジャー」としか発言することを許されていない。主旨としては口答えを許さない、ということらしいのだが、なぜか口答え以外のことも、何も喋ってはいけない。ご飯を食べるときも「レンジャー」(いただきます)、トイレで用をたしている時にノックされても「レンジャー」(はいってます)、くしゃみをするときも「レッンジャー」(はっくしょん)である。理不尽だし、意味不明だし、これが何の役に立つのかも私にはさっぱりわからないのだが、そういうルールなので仕方がない。考えてみれば犬はワンワンだけで、猿はキャッキャッだけで、ショッカーはイーイーだけで意思疎通ができているので、国防隊の精鋭ともなればレンジャーだけで意思疎通ができるのもそれほど驚くべきことではないのだろう。

降りたら登らなくてはならないという当たり前の事実に憂鬱になりながら、草むらに足を伸ばす。斜度がわからないので、足で地面の気配を探しているのだが、感触がない。これはかなり斜度がありそうだ、と考えていると、体が宙に浮いた。ヤバイ、と思った瞬間、私の体は山下教官の分厚い胸に飛び込んでいた。どうせ転がり落ちるだろう、とわかっていたようだ。さすがは超ベテランである。頼りになる。

「気をつけて下さい。中島一尉まで怪我をされては洒落になりませんので」と言われ、一瞬返事に詰まったのだが、はっと思い出して「レンジャー」と答えた。山下教官の返事はなかったが、なるほど、発言が一種類しかないというのも便利な場面があるのだな、と感心した。

斜面は、私が思っていたよりもずっと急だった。とはいえ、命綱を使わなくてはならないほどの斜度でもなく、崖自体はそれほど高くなく、10メートルほどだった。しかし、日頃から崖を降りる訓練をしていない私にとっては、ここを降りるだけでもかなりの難題である。気分としては、歩いて降りているというよりは飛び降りている感じが近い。しかも、先は真っ暗闇である。やっとの思いで崖を降りると、その先は2畳ほどの広さの平らな空間になっていた。ペンライトで照らすと、刈ったばかりの草が無造作に積み上げられている。そこが元から広場だったのではなく、急ごしらえのものだとわかった。レンジャーの訓練を受けるような隊員たちにとってはこのくらいは朝飯前なのだろう。何しろ、彼らは食料も、水も、何もない手ぶらの状態で何百キロもの距離を走破するのである。

広場には、3人の隊員がいた。一人は横になっており、残りの二人は私たちを直立して敬礼しながら迎えた。こんな私でも、ただ自衛医大を出た医者というだけで彼らよりも階級が上なのだ。

私のあとからやってきた草間教官が私に声をかける。
「こいつが崖から落ちて、足を痛めているようなんです」
草間隊員が、横になっている隊員の足をペンライトで照らす。迷彩色のズボンが土で汚れているのはわかるのだが、私も神様ではないのでこれだけでは何もわからない。
「えーーーと、どこか痛いところはありますか?」と、いつも病院で聞くように質問してみたら、横になっている隊員は「レンジャー・・・・」と、苦しそうに答えた。

「どこか、痛いところはありますか?」ともう一度、今度は声を大きくして聞いてみた。すると、倒れている隊員は、今度は「レンジャー・・・」と言いながら自分の右足を指差した。なるほど、右足が痛いのか。確かに「レンジャー」だけでも意思疎通は可能なようだ。

「この崖から落ちたんですよね?」と、次の質問をしたところ、怪我人殿が答えようとする前に草間教官が「こいつ、自分でも良くわからないみたいなんです。この真っ暗闇でしょう?多分足を踏み外して崖から落ちたんだと思うんですよ。隊員が消えてしまって探したところ、この崖の下から声が聞こえてきて、降りて調べたらここに倒れていたんです」と教えてくれた。

横で、件の重傷隊員が「そうそう」という感じで頷いている。こんなやりとりでまともな診察ができる自信はなかったのだが、ルールだから仕方がない。簡単にまとめれば、崖から落ちて足が痛いらしい。

「ここじゃ、処置にも限界があります。怪我の状態もわかりませんから、設備のある病院まで戻って、まずレントゲンを撮りましょう」と普通に言うと、草間教官が「いや、それはダメなんです。病院に行って、検査して、万一骨折していることがわかったりすると、試験に不合格になるんです。この試験は一生に一度しか受けることができないので、途中で病院にいくわけにはいきません」と答えた。ええっ?いや、でも骨折していたら、試験どころではないのでは?と思う間もなく、草間教官は倒れている隊員に、厳しい口調で短く語りかけた。
「お前も嫌だろ?」
言われた隊員は弱々しく、
「レンジャー・・・・」
と答えた。

防衛隊恐るべし。レンジャー恐るべし。これでは訓練に医者が帯同している意味がない。捻挫だろうが、骨折だろうが、一切関係なのである。いや、意味はあるのだろう。要すれば、反防衛隊の政治家の追求に対して「やるべきことはやっている」と反論できれば良いのである。私は、私自身が、怪我を診断したり、適切な処置をするためにいるのではないということを瞬時に理解した。

「わかりました。じゃぁ、ちょっと立って歩いてみてください」というと、崖から落ちた隊員は「レレレンジャーーー」(多分、イタタタタ)と言いながら立ち上がり、びっこを引きながら数歩歩いてみせた。私が何か言おうとすると、それを制するように草間教官が言った。
「なんだ、普通に歩けるじゃないか。大げさな奴だな。ちょっと跳ねてみろ」

件の隊員は顔をしかめながら、ぴょんぴょん飛び上がってみせた。私の勘では彼は95%ぐらいの確率で脛骨を骨折している。普通なら絶対に安静にすべき場面なのだが、人間、やればできるものである。

それにしても、誰もがこんな芸当をこなすなら、世の中には脚が不自由な人はいないと思う。しかし、上官は好き勝手に発言できて、一方で部下は「レンジャー」としか言えないので、最初から結論は決まっているのである。私が口を挟むところは全くないので、「じゃぁ、大丈夫だと思います」と言っておいた。すると、草間教官は安心したような表情を見せた・・・・ような気がしたけれど、暗闇なので実際は良くわからなかった。そんな気がしたのは、私にも特殊な能力が身に付きつつあるせいだったのかも知れない。

「じゃぁ、次はこいつをお願いします」と、草間教官は次の隊員をペンライトで照らした。え???崖から落ちた隊員はもう良いの?せめて添え木ぐらいは、と思ったのだが、草間教官の態度には迷いがない。草間教官の筋肉ばかりの脳味噌の中においては、隊員Aのことはもう「既決」のフォルダに収納されてしまったようだ。

「こいつも足を引きずっているんですが・・・」と、次の隊員Bの様子を私に伝える。私が「ちょっと歩いてみて下さい」と言うと、言われた隊員Bはびっこを引いて歩いてみせた。具合が悪いのは脚ではなく、足先のようである。本当なら本人に症状を聞きたいところなのだが、どうせ返事は「レンジャー」に決まっている。

隊員Bに、「ちょっと靴と靴下を脱いでみて下さい」と言うと、隊員Bは無言で靴と靴下を脱いだ。靴下は血で汚れていた。私のペンライトで照らしてみると、なるほど、重傷の靴ずれである。それにしても、なぜ私たちまでペンライトを使う必要があるのだろう。このあたりのこだわりも私には理解ができない。

「あ、これは靴ずれですね。あと、親指の爪も割れちゃってます」
「消毒すれば大丈夫ですか?」
「うーーーん、歩かない方が良いと思いますが・・・」
「有事の際にはそんなことは言ってられませんから。大丈夫だよなっ?」
「レンジャー・・・・」

どうやらこいつも大丈夫らしい。今が有事とも思えないのだが、彼らの設定が有事なら仕方がない。有事といえば、頼りになる山下教官の姿が見えない。どうやら山下教官は個人的に有事なのかもしれない。これが伊勢丹なら「突き当りに行ってきます」と隠語で語るところだが、防衛隊は黙って消えるのがルールのようだ。いや、良く考えてみれば、デパートは周囲に客がいるから隠語が必要なのだ。防衛隊の周囲には味方しかいないのだから、隠語を使うのはもちろん、「ちょっとトイレ」と言う必要すらないのかも知れない。誰かの姿が見えなくなったとしても、敵のスパイに拉致された可能性は、今日の昼食で落合シェフが直々にパスタを茹でてくれるくらいに小さいのである。

ペンライトで照らした限りでは、靴ずれはかなり痛そうに見える。それに、私もせっかくこんな山奥までやってきたのだ。何もせずに帰るのでは医者としてのプライドが傷つく。応急処置だけでも、と思い、靴ずれを消毒してガーゼで保護してやった。割れた爪は特殊なカバーで覆ってから、包帯で数回巻いておいた。この程度の対応なら衛生班でも十分に可能だろう、と思わないでもなかったが、防衛隊にとっては医師の資格を持っている人間が処置することが大事なんだろう。

「次はこいつなんですが、何か、唇が腫れてるんです」
懐中電灯の明かりで口元を照らすと、確かに通常の3倍くらい唇が腫れている。ふと、頭のなかに「通常の3倍のスピードで・・・」というフレーズが浮かんで、口角が上がってしまった。と、何も言わないうちに草間教官が説明してくれた。

「多分、何か変なものを食ったんですよ」
教官を長くやっていると、何もかもお見通しなのだろう。

訓練の最中は食料が与えられず、野草や野生動物を食べることになる。そのとき、漆など、触ると皮膚炎を起こすようなものを食べてしまったというのが真相のようだ。今でもすでに唇が腫れているが、多分明日になればもっと酷くなる。腫れているのが口だから良かったが、これが目の周りだったらさすがに試験どころではなくなるところだっただろう。とりあえず、ステロイドの内服薬と軟膏を3日分渡した。

草間教官が「これで大丈夫ですよね?」と聞いてきたのだが、私も小一時間で学習していたので、もちろん「レンジャー」(大丈夫でしょう)と言っておいた。「ダメです」と言ったところで、対応は同じなのだから、お互いのためである。

その時、有事で消えていた山下教官が戻ってきた。「終わりましたか?」と聞くので、「はい。3人とも大丈夫だと思います」と答えておいた。「それは良かった」と答える山下教官の声はこころなしかスッキリした感じである。

草間教官が「よし、訓練に戻るぞ」と声をかけると、3人は直立して「レンジャーー」と答えた。どうするのだろう、と思ってみていると、3人はそれぞれに斜面を登りだした。3人のうち2人は普通ならちょっと歩くのも辛いんじゃないか、と思うくらいの状態だったのだが、精鋭部隊だから問題ない。

3人が暗闇に姿を消すと、山下教官が私に「足元が悪い中ご足労頂きありがとうございました。では、ベースに戻りましょう」と言った。やれやれ、またこの真っ暗闇を戻るのか、と思ったのだが、その頃にはもう東の空が明るくなってきていた。空は曇りである。雨が降り出す前にベースまで戻りたい、と思った瞬間、頬にポツリと冷たい感触があった。あぁ、こんなことなら、イラクに行っておけば、と思ったのだが後の祭りである。

結局、私がベースに戻ったのは朝食時間も終了した朝の8時だった。自室、−−と言っても、廃校になる前は2年3組の教室だった場所だが−−広すぎる個室に戻ると、綺麗なシーツに取り替えられたベッドが私を待っていてくれた。シーツの交換は部下の松本3曹がやっておいてくれる。本当は自分でやらなければならないのだが、私はそういう作業が面倒くさくて仕方がない。だから、起きたら起きっぱなしで放置しておく。私のベッドのシーツが乱れていると、怒られるのは松本3曹である。私がこの部屋にやってきた次の日、朝食から戻ってくると、ちょうど松本3曹が「松本っ!なぜ中島一尉のシーツが乱れたママなのかっ!!」と怒鳴られているところだった。以後、私が朝食を食べている間に、私のベッドをきれいに整えるのが、松本3曹の日課に組み込まれた。

私はびしょびしょの制服を脱ぎ捨てると、そのまま布団に入った。その日、私は落合シェフが蕪の味噌汁を作ってくれる夢を見た。彼は笑顔で私に語りかけた。

「レンジャー!!!」(Buon appetito!)  
Posted by buu2 at 15:30Comments(0)小説││編集

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ポンデュガール

万画廊でやっていた「中村公之 個展 -torso-」を見た帰りに、ポン・デュ・ガールに行ってみた。運良く席があったので、ワインで乾杯。料理も美味しかった。

画廊の真向かいなので、絵を見た帰りに重宝しそう。


































店名 ポンデュガール (Pont du Gard)
TEL 03-3564-0081
住所 東京都中央区銀座1-27-7
営業時間 [月〜金]17:30〜25:00 [土・日・祝]16:00〜23:00
定休日 無休  

2014年09月28日

正明(再評価)

志木の正明にもう一度行ってみた。この店の表看板は鰤ラーメンだが、詰めの甘い一品だったのでかなりがっかりした。

正明
http://buu.blog.jp/archives/51448693.html

とはいえ、店主の商売に対する姿勢は決して悪いものではなかったので、裏看板とも言うべき鶏ラーメンを食べに行ってみた。結論から言えば、鶏の方がずっとまともなラーメンだった。なぜ鰤ラーメンなどを出しているのか、皆目見当がつかないくらいである。以下、評価。




名称:正明
種類:独自
場所:志木
注文:鰤塩らーめん
評価:6/ABC
2014.9.26.
コメント:麺は細めのストレート。どこの製麺所なのかは不明だが、小麦の良さが伝わってくる。

スープは濃厚な鶏ベースの塩味で、白湯と清湯の中間ぐらいの面白いもの。鶏の味よりも生姜の味が前面にでていて、鶏、塩、生姜という組み合わせはちょっと珍しい。ただ、この方向なら塩より醤油のほうが美味しいと思う。

チャーシューは味の薄く、表面を焼いた煮豚。肉の質はなかなか良いのだが、もう一工夫欲しいところ。

近いうちに鶏、醤油の組み合わせで食べてみる予定。

店名 めんや 正明
TEL 048-487-3000
住所 埼玉県志木市本町5-23-28 本町カトレア 1F
営業時間 11:30〜14:30 18:00〜商品売切次第終了
定休日 水曜  

2014年09月27日

今日の九州一食堂@池袋

遠くから見たところ暗かったので、「うわ、とうとう店じまいしちゃったのか?」と思ったのだけれど、近づいてみたら全く反対で、ほぼ満席の大盛況であった。外観は非常に入りづらい雰囲気の店だが、入ってしまえば池袋屈指の大衆居酒屋である。肉も美味しいが、魚も美味しい。人気では魚金に遠く及ばないのだが、実はこちらの店の方が味が良い。別に高いわけでもないので、魚金に並ぶくらいなら、こちらの方がおすすめである。

















  

2014年09月26日

UNIQRO作、吉祥寺Luckyすごろく

1.LINEのユニクロさんから、「オンラインや吉祥寺店で限定クーポンが当たるLuckyすごろく開催中」とのお知らせ

2.オンラインストアへアクセス

3.「吉祥寺Luckyすごろく」のバナーを発見、クリック

4.FacebookかTwitterと連携せよ、との指示、いやいやながらFacebookと連携、ただし、投稿先は自分のみに設定

5.すごろく開始すると、「吉祥寺店をマイストア登録せよ」との指示

6.ユニクロアプリでアクセスしたところ、「最新版にアップデートせよ」との指示

7.iTunesでアプリを更新

8.アプリを起動したところ、iPadではマイストア登録不可能。死ね。

9.Facebookで「糞イベントである」とシェア、ユニクロから感謝される

10.ゲーム再開

11.サイコロを振れる限界に到達し、「残り回数が0になりました」とのこと

12.iPod touchのユニクロアプリで吉祥寺店をマイストア登録

13.キーワードをゲット

14.ブログでキーワードをバラしちゃおうと思ったのだが、念のため利用規約を読むと「本キャンペーンの運営を妨げる行為」が禁止されていたので、念のため断念

15.iPadに戻って、キーワードを入力

16.何も変化なし    <イマココ


この作業全体がすごろくである。  

2014年09月25日

『とんかつ名店絨毯爆撃』好評御礼エッセイ 揚げ方によるとんかつの違い

おかげさまで、『とんかつ名店絨毯爆撃』はこれまで出版したラーメン本よりも格段に売れ続けていて嬉しい限りである。本の質としてはラーメン本も決して低くはないつもりだが、巷に類書が溢れているラーメンガイドに比較して、優良店に絞ったとんかつガイド本がほとんど存在していなかったことが、とんかつ名店絨毯爆撃の好評につながっているのだと思う。

さて、同書の好評に感謝の意を込めて、「とんかつの揚げ方」についての見解をまとめてみようと思う。

とんかつの揚げ方は主として次の3種類である。

1.高温で短時間に揚げる
2.低温でじっくり揚げる
3.低温で揚げたあと、高温で仕上げる

1のメリットは、油のキレが良くなること、衣の香ばしさが強調されること、肉の中心部がレアになることなどである。
2のメリットは、中心部までしっかり加熱することによって、肉の旨味を引き出すことである。
3のメリットは、2の良いところと1の良いところを融合できることで、しっかり熱が通っていながら、油のキレが良く、衣の香ばしさも楽しめる点である。




実際には他の揚げ方もあって、3の類似手法として、油槽の油を少なめにして、肉を投入することによって温度を下げ、徐々に加熱して温度を上昇させている職人芸の店や、最初に高温で揚げて衣と肉の表面を固めて肉の旨味を閉じ込めておいて、後に低温でじっくり揚げる、といった店である。ただ、これらの店は決して多くはない。
全ての手法にメリットとデメリットがあって、とんかつ屋さんはそれぞれに何を重視するかを考え、揚げ方を決めている。それが、店の個性を決める重要な要素となっている。




個人的な見解では、どんなに良い豚肉であっても、生や半生の状態では旨味を引き出すことができないと考えていて、ただただ生肉の食感を楽しみたいという人以外には、1の店はあまりおすすめできない。この方向の代表は蒲田の「丸一」「鈴文」「檍(あおき)」など、林SPF豚を使った店だが、食べログなどを見るとこれらの店はかなり評価が高く、現代人には一定の評価を得ているようである。私は全く評価しない店ではあるが、もしかしたら好みに合うかも知れないので、一度は食べておいても良いだろう。それで「美味しい」と感じたのであれば、蒲田周辺に類似の店が数軒あるので、それらの店を食べ比べてみるのも良いかもしれない。




2の店は老舗有名店に多く、調理に時間がかかるので、待ち時間が長くなるし、行列店も少なくない。お客としてはちょっとハードルが高くなるのだが、多少待ち時間があっても、美味しいとんかつを食べたいという人に向いている。金額的にも、1の店よりも高額となるケースがほとんどである。このカテゴリに分類される店としては、「丸五」「成蔵」が挙げられる。




3の店は、比較的新しい店に多いのだが、良いところ取りなので、「あげづき」や「すぎ田」など、名店と言うにふさわしい店が散見される。油槽を二つ用意することからも明らかなように、調理に対するこだわりも生半可ではないので、素材にもこだわっている。おかげで、金額も1や2の店よりも高くなるだが、「多少値が張ってもとにかく美味しいとんかつを食べたい」という人にはぴったりだろう。

  

2014年09月24日

幻六(再訪)

今年の1月オープンの店だが、これが3回めの訪問である。過去の感想はこちら。

幻六
http://buu.blog.jp/archives/51424117.html

幻六(再訪)
http://buu.blog.jp/archives/51441716.html




名称:幻六
種類:東京
場所:朝霞台
注文:えびそば
評価:9/AAB
2014.9.23.
コメント:過去二回は普通の醤油を食べたのだが、今回はえびそばを試してみた。エビ風味のラーメンは今となってはそれほど珍しくもないが、以前、ラ博でのコンテストに登場した時は「面白いなぁ」と感じたものである。エビはかなり風味が強い素材なので、ベースのスープがしっかりしていないとエビばかりが目立つものになってしまうのだが、この店のスープは土台がきちんとしているので、なかなか良いバランスに仕上がっている。むしろ、普通の醤油の方が味が足りなく感じてしまうので、限定15食などといわず、こちらをメインにしたほうが良いと思う。

前回、駄目の烙印を押した自家製麺も、今回はなかなかの出来だった。過去の訪問の中では一番質が高かったと思う。コシがしっかりしているし、スープの絡みも問題がなかった。この麺であれば、どこに出しても恥ずかしくない。

チャーシューははやりの低温処理タイプの煮豚。味付けがほとんどなくて素材におんぶにだっこ、という感じのチャーシューだが、こちらも過去の訪問に比較すると随分と質が向上していた。

限定15食のメニューなのが残念。ちなみにレギュラーの醤油ラーメンも一口食べてみたのだが、こちらで評価すると6/ABBである。

店名 中華そば 幻六
電話番号 不明
住所 埼玉県朝霞市東弁財1-3-9
営業時間 11:00〜15:00/17:00〜スープ切れまで
定休日 不定
  

2014年09月23日

舞妓はレディ

突然歌い出したり、踊り出したりする、ミュージカルというよりはむしろインド映画みたいな作品。最初はちょっと面食らうのだが、慣れてくればどうということもない。最初に面食らうといえば花街のセットがいかにもセットという感じで質感が低く、実際に京都でロケをやっている場面との差が気になるのだが、これも慣れてしまえばどうということもない。故意に質感を落として、昔の「オズの魔法使い」的な作り話感を出したのかも知れない。そうだとすれば、それは成功していると思う。

田舎から出てきて舞妓を目指す女の子の成長譚で、途中で挫折があって、それを乗り越えていくといういつものお決まりの展開ではあるものの、そこそこ良く書けている脚本と、三谷幸喜ばりの「実力俳優のちょい役無駄遣い」の連発によって、長い時間を飽きさせない。というか、スタートはちょっともたつく感じなのだが、中盤以降徐々にペースが上がってきて、最後にはかなり良い印象を持って終わる。

主演の上白石萌音は歌が上手で踊りにもキレがある。ちょっと荒削りだが、それが逆に映画にはまっていた。京都祇園で老舗料亭の家に生まれ育った田畑智子もぴったりのはまり役。この二人を映画の中心に設置した時点で、成功はかなりのところまで決まっていたような気がする。他にも数名の京都出身の役者を起用して、リアルな感じになっている。「これで、主役以外の歌がもうちょっと上手だったらなぁ」と思ってしまうのだけが残念なところ。というか、全編ミュージカル調にせず、ラストだけ歌と踊りではだめだったんだろうか?

何の説明もなく京都の名所がぽつりぽつりと出てくる。銀閣寺や知恩院あたりは日本人ならすぐに気がつくところだが、平安神宮の泰平閣みたいに普通に観光していると「えー、他はタダなのにここは有料なの?」とスルーしてしまうような場所まで出てくるので侮れない。



手放しで絶賛、というほどではないけれど、なかなか楽しめた。京都に詳しければさらに楽しめるだろう。あと、タイトルからも明らかなように「マイ・フェア・レディ」のパロディ映画なので、事前にそちらも観ておくと良いかもしれない。評価は☆2つ。

  
Posted by buu2 at 11:41Comments(0)TrackBack(0)映画2014││編集

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2014年09月22日

ハーゲンダッツ キャラメルクラッシュ

季節限定ではないようだけど、こんなのあったっけ?と思いながら購入。




あーーー、苦いや。これは好みではない。  

ハーゲンダッツ クリスピーサンド スイートポテト

先日食べた和栗がかなりいけていたので、こちらも食べてみた。




あ、これも美味しい。ただ、小さい。昔のクリスピーサンドはもうふたまわりぐらい大きかったと思うのだけれど、気のせい???味で評価すれば☆2つ半。まとめ買いする予定。  

2014年09月21日

ほうれん草のカッテージチーズカレー

カルディで見つけて全く期待せずに購入。




わずかではあるものの苦味が感じられるのと、辛さが不足しているのが気になる。チーズは看板になるほどの美味しさではない。リピートはない感じ。評価は☆半分。  

2014年09月20日

また見かけた日の出テレビのとほほな政治家

さっき、Facebook(馬鹿発見器)を見ていたら、日の出テレビの自民党横浜市議会議員が安部総理について言及した際に「安倍総理の講演をお聞きしました」「総理から直接お聞きをすると良く理解出来ます」と謙譲語を使っていたので、

「自民党の人って、身内について外部に発信する時も謙譲語を使うんですか?それとも、単に日本語を大事にしていないだけでしょうか?」


と書いたら、訂正するどころか、「日本国の総理大臣に対して敬語を使うことは当然だと思います。」と書いてきた(笑)。なんだそりゃ。僕は自民党が野党だった頃から日の出テレビの会議に出席しているけれど、野田佳彦さんが総理大臣だった頃、彼に対して敬語を使っていることを一度も聞いた覚えがない。百歩譲って総理大臣に敬語を使うのがあたりまえだとしても、それは一般人の話。社員が社長について外部に言及する際、敬語を使わないのと同様、自民党員が自民党の総裁に敬語を使うのはおかしい。

政治家って、偉くなるとすぐにふんぞり返って、間違いを認めるとか、訂正するとか、しなくなるよね。今のところ、日の出テレビ界隈でちゃんと謝罪して訂正したのは、山際大志郎さんただひとり。日本にとって救いなのは、日の出テレビのメンバーの中では山際さんが一番出世しているということ。

国家を大事にする、国旗を大事にする、と並列で、日本語を大事にすることも大切で、政治家のような立場の人間が「ら抜き」を使ったり、敬語をまともに使えないのをみると、「こいつは最低限の資質を持ち合わせていない」と思ってしまう。  
Posted by buu2 at 12:31Comments(0)選挙関連││編集

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こんな辺境のブログにせっせとスパムコメントを送りつけるのって

本当に、タトウィーンの砂漠に水をまいているようなものだと思うのだけれど、どこから来るんだろうねえ。最近は一日に50とか、100とか来たりするので、普通のコメントに気が付かなかったりするよ。でも、洋書のKindle本を出版していたりするので、英語コメント全面禁止とかにもできないし、まめにIPを変えてくるので、いちいちNG登録するわけにもいかないんだよね。

spam
  

2014年09月19日

Kindle Cloud Reader

アマゾンジャパンがようやく電子書籍ブラウザービューアー「Kindle Cloud Reader」の提供を開始した。

.comでは読むことができるのに、co.jpではどうして駄目なのよ、と思っていたのだけれど、やっとこさである。


Kindle Cloud Reader
http://www.amazon.co.jp/cloudreader

やったーと思ってアクセスしてみたら、ほとんどの本が、読むことができない。うちの会社で出版している本も、ほとんど読むことができない。そんな中、これだけは読むことができた。



自分の会社で出している本でも、読めるものと読めないものがあるのは恥ずかしいので、きちんと原因を究明して、今は読めない他の本もアップデートしないと。

追記:今、読めないのは和書だからのようです。上記のRamen Guideは洋書だから読めるようです。これじゃぁ、まだもうちょっとガマンしないとですね。ということで、英語の勉強だと思ってRamen Guideをお楽しみください(^^  
Posted by buu2 at 20:04Comments(0)TrackBack(0)Amazon││編集

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2014年09月18日

ラーメンK(再訪)

以前の評価はこんな感じ。

ラーメンK
http://buu.blog.jp/archives/51436573.html

少しは味が落ち着いたかな、と思って食べに行ってみた。注文したのは醤油ラーメン。




結論から言えば、がっかりの部類。とにかく味がない。動物系のこってりタイプで、店は鶏白湯と言っているのだが、ほとんど豚なんじゃないかと思うほどに味がない。豚骨の場合、どんなに煮てもこってりするだけで味が出てこないのが普通だが、鶏はきちんと味が出てくるというのが僕の経験則。ところが、この店のスープからはほとんど鶏の旨味が感じられない。醤油の味も、ベースのスープがこってりしていて脂がたっぷりなので、ほとんど死んでしまっている。おかげで、レンゲでスープを飲んでみても、脂の味しかしてこない。これはがっかりだ。麺はちゃんとコシがある良品なのだが、スープとのコンビネーションは実現していない。チャーシューはまぁまぁ。普通に評価すると、3/ACBといったところ。この味だと、ちょっと厳しいんじゃないかなぁ。  

ねつくなる?(週刊少年マガジン「ダイヤのA]から)

「ねつくなりすぎるなよ」って、随分と斬新な日本語だけど、わざとかなぁ、と思ったのですが、




すぐ次のページでちゃんと「あつくなるな」と、ちゃんとした日本語を使っていたので、単なる誤植とバレてしまったわけです。

出典:週刊少年マガジン10月1日号 ダイヤのA 158ページ、159ページ

  
Posted by buu2 at 01:27Comments(0)TrackBack(0)誤植││編集

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おまた

池袋で飲むとき、利用頻度が一番高いのがこのお店。置いてあるお酒の種類が良いし、料理も美味しい。いつも混んでいてなかなか入れないのだけが弱点。

今日は運良く入ることができた。




















  

2014年09月17日

劇場版 零〜ゼロ〜

試写会で鑑賞。

ホラーということだったけれど、全く怖くないし、ハラハラ・ドキドキすることもないし、驚く場面もほとんどないし、もちろん考えさせられることもなければ泣けたりもしない。冒頭から音楽がもろ「サスペリア」調なので、それっぽい展開かと思ったら全然そんなことはない。というか、サスペリアの10%ほども面白くない。

一応、多重構造の謎解きになっているけれど、その謎に興味が出るような作りになっていないので、登場人物に「まだひっかかることがある」といった主旨のことを言われても「そう?俺は気にならないけど」という感じになってしまう。

ストーリーはしょうもないし、演出はグダグダだし、脚本は稚拙で「なんじゃこりゃー」レベルだが、「その立場の人がその状況でそんな発言するわけねぇだろ」とか、「引きこもっていようが何しようが、怪しいならまず部屋に踏み込めよ」とか、「イタコって、『ちょうど、いました』みたいにそうそう都合よくいないだろ、普通。俺なんかまだ一度も現物を見たことがないぞ」とか、「いくら女性の足だって、ビッコの男と同じスピードで歩くってないだろ」とか、「その建物、何で今まで誰も気づかなかったんだよ」とか、「何でそこで放置するかなぁ」とか、「お前、さっきまで溺れてたのに、今は足が水底についてるのか?」とか、「ミチはなんでそこに行ったんだよ」とか、「おいおい、カメラを貸してくれた男の子はどこに消えたのよ?」とか、3分に一回ぐらいのペースで突っ込みたくなるほどに突っ込みどころ満載なので、その目的で観るならかなり楽しめると思う。

柘榴坂の仇討ちのように、突っ込みどころすらない駄目映画に比較すればまだマシだけど、基本クソ映画なので、単純に面白い映画を観たい人には全く勧められない。TSUTAYAでレンタルするのも無駄だろう。

評価は☆零。あ、そういう意味のタイトルだったのか!  
Posted by buu2 at 23:30Comments(0)TrackBack(0)映画2014││編集

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2014年09月16日

包丁研ぎ




愛用の包丁の切れ味が落ちたので、ちょっと研いでみた。大根を切ったらスーーーーーっとシルクのように(?)切れたので満足。

包丁は研いで使う、かつお節は削って使う、米は土鍋で炊く、料理ではこの3つが重要というのが持論である。  
Posted by buu2 at 14:02Comments(4)TrackBack(0)料理││編集

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2014年09月15日

クルンテープ・ミッドナイト

バーン・キラオに行ったら満席で入店できず、さて、どうしようと思っていたらすぐ近所にタイ料理屋さんがあったので入ってみた。ここ、池袋のパルコ店に行ったことがあると思う。

飛び込みで入った割にはまとも。プーパッポンカリーはイマイチだったけれど、他のメニューはどれもなかなか美味しかった。

店が狭くて、隣の席のタバコの煙が流れてくるのがちょっとイヤーンな感じだった。













店名 クルンテープ ミッドナイト
TEL 03-5357-7099
住所 東京都新宿区新宿2-12-9 大倉ビル 1F
営業時間 [月〜木] 11:30〜15:00 17:00〜翌2:00 [金・土・日] 11:30〜15:00 17:00〜翌5:00
定休日 年中無休  

2014年09月14日

アバウト・タイム

abouttime


試写会で鑑賞。

映画の世界では定番のひとつとも言えるタイムスリップもの。この手の映画で一番ポイントになるのは「過去へタイムスリップをしたあとの現在の世界の変化」に関する設定で、それに失敗した事例は最近だと「オール・ユー・ニード・イズ・キル」など、枚挙に暇がない。とはいえ、バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズなど、映画として見事に成功するケースも珍しくないので、多くの人がやりたがるのだろう。

結論から言ってしまうと、この映画は成功している部類。ストーリーの上ではタイムスリップにかなりの比重があるものの、その設定自体は無難で、あまり手を広げていない。大抵、タイムスリップができるようになると天下国家を語りたくなるのが世の常だが、この映画には「世界を大きく変えてしまえ」といった野望を持つ登場人物は不在で、むしろ小さな幸せのためにタイムスリップを繰り返す。おかげで、ストーリー上の大きな破綻がなく物語は進んでいく。嫌な登場人物がほとんどいないのも特徴的で、変人ではあるけれど、善人ばかりの家庭を暖かい視点で描いている。脚本のできも良く、会話のテンポが良い。

結末は非常にありきたりだが、そこに至るまでのエピソードにはユーモアがふんだんに盛り込まれていて飽きさせない。

評価は☆2つ半。カップルがデートに観るのにぴったりな感じの作品である。  
Posted by buu2 at 16:01Comments(0)TrackBack(0)映画2014││編集

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2014年09月13日

平田牧場 匠

有名店の多くに良質の豚肉を提供している平田牧場だが、その直営店の中でも比較的上の方(もしかしたら一番上?)に位置づけられている様子の「匠」に行ってみた。




ランチタイムだったからか、13時過ぎと少し時間が遅かったからか、メニューの中で一番高いのは金華豚棒ヒレかつ膳2,800円だったので、これを注文した。




まず、ソースを利用する際にご利用ください、とゴマが提供された。ソースを使う可能性は低かったのだが、折角なのでゴマをすりながら待つこと、10分以上は待ったと思う。恐らく、比較的低い温度の油でじっくりと揚げているのだろう。ようやくテーブルにやってきたとんかつは、「こんなにレアですよ」と主張したいのだろう、真ん中の肉だけがわざわざ正面に向くようにひっくり返されていた。




こういう演出は味以外のところに目が行ってしまう人間にしか役に立たないわけで、ちょっと客をバカにした感じである。同時に、このひっくり返ったかつをぱっと見て、肉と衣の一体感がないことがわかる。「うーーーむ」と思いつつも、こういうタイプは全て駄目、ということではないので、衣が剥がれ落ちないように注意しながら食べてみた。




火の通りを制限していることもあって肉はジューシーである。また、下処理がきちんとできている様子で、噛みきれないといったことはない。ただ、旨味自体はそれほどでもなく、素のままで食べるにはちょっと厳しい感じである。では、と思って少量の塩を使ってみたのだが、それでも塩が前面に出てしまう。仕方なしに今度は予定外に辛口の方のソースを少量使ってみたのだが、このソースも肉の味を引き立てるものになっていなかった。むしろソースの味ばかりが目立つ。

衣はかなり厚めで味が濃く、肉よりもむしろ衣が主張している感じである。また、油の温度が低いからなのか、油のキレが悪いのが気になる。

ご飯は炊いてから時間が経っているのか、微妙に臭みがある。味噌汁はダシが取りきれておらず、化学調味料でも入れたくなるような一品である。漬物も「これはキューリのキューちゃん?」という感じで魅力的ではない。










全体的に作りこみが甘いとんかつ定食で、あれだけ上質の豚肉を生産しているのに、どうしてこんな料理しか提供できないのだろう、と不思議に思う。

なお、同行者が生姜焼きを注文したので少し食べさせてもらったのだが、こちらは味付けが非常に濃い上に豚肉の筋が残っていて、神田の定食屋あたりでももっと良いものを食べさせてくれるところがあるんじゃないかと感じた。




「化学調味料(アミノ酸等)などの添加物をできる限り使用しない安心、安全のメニュー」などと言っておきながら、「コラーゲン入り」などというトンチンカンなラベルが貼ってあるドレッシングを置いていたり、どうも頭の悪さが目につくのも残念な感じである。バカな客ばかりが集まるのでそれにあわせてバカなラベルを貼っているのだろうか?




折角都内の一等地でとんかつ店を展開するのなら、もうちょっとまともなコンサルをつけたらどうだろう。今のままでは、中身の無い人間ばかりが集まるしょうもない店になってしまうだろう。ただ、お昼時を少々外しても店外に客待ちがある様子なので、味にこだわりのないお金持ちには良いのかも知れない。

評価は☆1つ半。

拙著「とんかつ名店絨毯爆撃」では、宿題の店のひとつとして平田牧場の直営店を挙げておいたのだが、掲載する必要はないと判断した。

店名 平田牧場 匠
TEL・予約 03-6804-3729
住所 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア ガーデンテラス3F
営業時間 [月〜金]11:00〜24:00(L.O.23:00) [土・日]11:00〜23:00(L.O.22:00)
定休日 無休

   

2014年09月12日

柘榴坂の仇討ち

試写会で鑑賞。

桜田門外の変において井伊直弼を守ることができなかった武士が、主君の敵を討つべく13年間に渡って追い続け、とうとうその相手に巡りあったのだが・・・という内容。

これといって凄いストーリーがあるわけではないので、単調にならないように時系列をいじくっている。本当は凄い理由があるのかも知れないのだが、特別な効果は感じられなかった。

中井貴一や中村吉右衛門はなかなかの演技だったのだが、何しろ酷いのが広末涼子である。この子は予告編を観るだけでも大根役者であることが伝わってしまう稀有な女優だが、その広末涼子がずっと出ているので、さすがにだんだん腹が立ってくる。一所懸命演技をしようとしている努力だけは見て取れるのだが、何しろ才能がないので厳しい。

絵作りも、雪や椿の花の表現が不自然で、滑稽にすら感じる有り様。

そもそもストーリーが全然大したことないので、2時間の映画に仕上げようというのが無理難題である。加えておおよそ時代劇にはそぐわない役者を使ってしまったために、あらばかりが目立つ作品になってしまった。これで色々と突っ込みどころがあるならまだ楽しめるのだが、それもない。一体、何が見どころなんだろう?とりあえず、一年後にレンタルして自宅鑑賞すれば十分だろう。

評価は☆半分。  
Posted by buu2 at 01:54Comments(0)TrackBack(0)映画2014││編集

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2014年09月11日

割引制度徹底攻略ガイド その2 神戸屋の割引

もっと頻繁に更新するつもりだったのに、約10ヶ月放置した挙句の「その2」である。

「その1」で取り上げたのはユニクロだったのだが、その中で唯一定価で買っても良いと述べたのが錦織圭モデルの商品である。先日の全米オープンにおける錦織選手の活躍によって、ほぼ売り切れの状態のようだ。

<錦織決勝進出>ウエアもラケットも売り切れ状態
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140907-00000050-mai-soci

「その1」を読んでいた人なら、売り切れになってしまって臍を噛むといったことにはなっていないと思う。もちろん、私も購入済みなので、売り切れも大歓迎である。さて、そんなお役立ち情報満載の本連載、第二回は神戸屋である。

神戸屋はパンの製造・販売をメインにしたフード・サービス業者で、売上に占める菓子パンの率は50%を超えている。同社が鉄道会社と連携して駅構内に展開しているフレッシュベーカリー神戸屋は全国で57軒に及ぶ。

フレッシュベーカリー神戸屋の割引で最も目につくのが、ユニクロでも実施されていた在庫処分型の割引である。要は、売れ残ってしまいそうな日持ちしない商品を閉店までに捌き切ってしまおう、というものだ。神戸屋の割引で面白いのは、時間によって割引率が10%>20%>30%>40%と、徐々にアップしていくことで、閉店時間が近くなればなるほど、割引率は大きくなる。当然のことながら、私にとってのフレッシュベーカリー神戸屋は、22:00頃に40%引きで買うのが当たり前で、平時に定価で買うなどありえない店となった。

さて、このフレッシュベーカリー神戸屋の割引だが、最近になって大きな変化があった。閉店間際になっても、割引率が20%までしか上がらないのである。その方針転換が何に起因するのかは不明だし、私が使っている店だけなのか、全国的な方針なのかも明らかではないのだが、少なくとも私がいつも利用している店舗では、これから数ヶ月の間、店と消費者の間で我慢比べが続くことになるだろう。

通常、在庫処分型の割引は、消費者も半ば定常的な割引と認識するので、消費者が一度それに慣れてしまうと、店舗側からの消費者の再教育は非常に難しい。「あの店は閉店間際になると必ず4割引になる」と認識されてしまったら、その割引率を低く抑えたとたんに、消費者は離れていってしまう。実際、消費者の一人(年収1000万円以上の医師)に話を聞いてみたところ、「神戸屋のパンは普通に買うと高すぎる。40%オフじゃないなら絶対に買わない」とのことだった。おかげで、現在のフレッシュベーカリー神戸屋は、閉店間際になっても商品が山積みになっていて、店はガラガラである。




この我慢比べがいつまで続くのかは、方針変更の理由によるのだが、それがわからない以上、消費者としては20%という数字にそっぽを向き続けるしかない。本来、方針変更が本気なら、フレッシュベーカリー神戸屋はきちんと「これまで最大40%だった閉店間際の割引を、これこれしかじかの理由によって20%へと変更しました」という内容のリリースを出すべきなのだ。

#もちろん、リリースを出しても、客が戻るとは限らない。

今後、フレッシュベーカリー神戸屋が閉店間際の割引に対して取りうるプランは次の3つである。

1.割引率を元に戻す
2.売れ残りが発生しないように、生産量の適正化に向けて努力する
3.「売れ残り上等」で現状を維持する

どの行動に出るのかは現時点では予想がつかないのだが、これまで閉店間際の40%割引を愛用していた方は、「フレッシュベーカリー神戸屋のパンが大好き!唯一無二のパンで、他の店のを買うなんて考えられない!」ということでもない限り、20%割引のパンは買うべきではない。もともと、必要のない割引なら実施するはずがないので、何か大きな変革でもない限り、一度投入して恒常化した割引を変更する理由がない。「ちょっと売上が伸びない。割引が大きすぎるのではないか」といった、単なる思いつきによる方針転換である可能性もあるので、当面は様子を見たほうが良い。経営者の思いつきなら、しばらく我慢すればまた復活するはずである。

ちなみに神戸屋は在庫処分型の割引の他にリピーター誘発型のポイントカードサービスを実施している。こちらの有効期限はきちんと確認した方が良い。ただ、スタンプを集めても実質約5〜7%の割引(3000円以上購入して150円、6000円以上購入して350円、9000円以上購入して600円の段階的割引)なので、これまで40%割引で買っていたパンを20%割引で購入するのは損である。

関連エントリー
割引制度徹底攻略ガイド その1 ユニクロの割引
http://buu.blog.jp/archives/51418739.html  
Posted by buu2 at 12:00Comments(4)TrackBack(0)割引制度││編集

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特別超短編小説「ドリアン」

戦闘は熾烈を極めていた。鬱蒼と茂った木々の中からは、いつ敵が現れるかわからない。一週間前からは毒ガス攻撃も始まった。最後に味方の姿を見かけたのは5日も前だ。食料もそこをついた。このままでは、あと二日ももつまい。加えて、時々身動きも取れないような土砂降りに見舞われる。雨のたびに体は重くなり、数時間もじっとしていなくてはならない。島一曹の状況は絶望的といって良かった。

そろそろ夕方である。とにかく、食べ物が欲しい。ふんだんにあったはずの食料が、今は全く見当たらない。何かないか、と血眼になっていると、妙な臭いがする。決して良い匂いではない。むしろ、二度と嗅ぎたくないような悪臭である。しかし、同時に食料の気配もする。糞臭ともいうべき悪臭の発生源に向かって近づいていくと、そこには確かに食料があった。見た目はごちそうなのだが、悪臭を発生させているのもそれなのである。しかし、四の五の言っている場合ではない。このままでは餓死してしまう。島一曹は鼻をつまんで臭いを我慢しながら、その食料に飛びついた。うまいっ!島一曹は臭いのことなどすっかり忘れて、たっぷりと汁を吸った。

島一曹が子供の頃、ここは天国のような場所だった。それが、わずか二週間足らずの間に地獄と化した。この地獄を、敵は代々木公園と呼んでいるようだ。  

2014年09月10日

LUCY/ルーシー

lucy


予告編を観た段階から「これは期待が持てる」と感じていた。もちろん、迷作という観点からである。名作も良いのだが、迷作も観たい。しかも、とびっきりの奴を、である。そういう映画は邦画に多いのだけれど、洋画でもときどき変なのがでてくるので侮れない。

冒頭から、チータに襲われる草食動物の映像が挿入されるというベタな演出にびっくりさせられる。他にも、ネズミ捕りやら、動物の交尾やら、挙句は真っ黒な背景に「20%」とか表示されちゃったりして、リュック・ベッソンって、こういう演出をする人だったっけ?と過去作を思い返してしまう。加えて、本作は突っ込みどころが演出面だけにとどまらないところが素晴らしい。比較的短い映画にも関わらず「3分に一度は突っ込みどころ!」という迷作に仕上がっている。

生物は脳の10%しか活用できていない、というところまでは良いのだけれど、その活用の程度がアップしていくと、どんどんとんでもないことになっていく。そのエスカレートの具合が常軌を逸していて凄すぎる。なんというか、それはご自分の目で確かめてください、としか言いようがないのだが、迷作ファンにしかおすすめはできない。逆に、トンデモ映画を観たい向きには格好の餌だと思う。僕の場合は、予告編で感じた気配そのものだったので満足できた。途中で眠くなったけれど。

最近はトランスフォーマーを筆頭に中国マネーに寄っかかる映画が増えているけれど、この映画は韓国だった。最近は韓国でも映画の興行成績がアップしてきているのだろうか?

あと、日頃から高く評価している松浦美奈さんの字幕だったのだが、本来「着られる」とすべきところで「着れる」とら抜きを使った箇所があって非常に残念だった。

そんなこんなで、驚きに溢れた珍作だった。多分、ラズベリー賞でも高く評価してもらえるのではないだろうか。評価は☆ゼロ(笑)。  
Posted by buu2 at 14:27Comments(0)TrackBack(0)映画2014││編集

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2014年09月09日

火のようにさみしい姉がいて

hinoyoni


シアターコクーンで「火のようにさみしい姉がいて」を観てきた。初演1978年の清水邦夫作の戯曲を、蜷川幸雄が演出し、段田安則、大竹しのぶ、宮沢りえという、野田秀樹さんと関わりの深い役者たちが演じている。

冒頭から、大きな箱らしい素晴らしいセットで「さすがだなぁ」と思わされる。まず、大掛かりで、それでいて緻密な舞台装置の作りに驚いた。美術も非常に良い。シアターコクーンの舞台はいつ観てもちょっと割高な感じがするのだけれど、このくらいしっかり作りこまれていればなるほどなぁ、と思わされる。

ストーリーは、お互いに相手がちょっと精神的に参っていると考えている中年の夫婦がリフレッシュの目的で夫の田舎に帰るのだが、生まれ育った街の入り口で立ち寄った床屋で奇妙なことが次々と起こる、というもの。夫はオセロを演じている役者という設定で、時々オセロのセリフが混じってきて劇中劇のように展開する。ほとんど全てが床屋の中で展開し、場面転換は少なめの会話劇である。ややシリアスな内容だが、あちこちにブラックユーモアが仕込まれていて、ワンテンポ遅れての笑いを誘う。ラストに近づくに連れて一層陰鬱になっていくのだが、そのあたりが70〜80年代の作品の味なのかも知れない。当たり前だが、新しいというよりは、懐かしい感じがする。僕は親の田舎が能代なので、あぁ、日本海側のちょっと寂れた田舎町ってこんな感じだったよね、と感じた。

メインキャストの3人はさすがの演技で、セリフがない場面でも存在感を発揮していた。その中でも今回特に光っていたのは宮沢りえさんで、良い意味で、見事に中年を演じていた。演劇における彼女の代表作は、後にも先にも、同じシアターコクーンで上演された「ロープ」だと思っているのだけれど、演技はそれに劣らない良いものだったと思う。役者には「今しかやれない役」というのがあると思うのだが、今の彼女にぴったりな役だったと思う。段田さん、大竹さんはいつもの安定した芝居だった。彼らは、いつも、期待どおりの演技を見せてくれる。

大竹さんの動きと効果音がちょっとずれていたのだけは気になったが、多分まだ3回めの上演だからだろう。まだ東京だけでも25回も残っているので、これから熟成していくと思う。まだチケットあるのかな?と思ってチケットぴあを見てみたら、東京公演は当然のように全公演予定枚数終了だった(笑)。でも、大丈夫。当日券もあるみたいだし、大阪公演はまだまだ残っているので、どうしても予約して観たいという人はぜひ大阪でどうぞ。

Bunkamura シアターコクーン
2014年9月6日 (土) 〜2014年9月30日 (火)

シアターBRAVA!
2014年10月5日(日)〜10月13日(月・祝)

#帰りに、宮沢りえさんを含めた野田地図ご一行と一緒になったことのある飲み屋に行ってみたら、跡形もなくなっていた(笑)。

関連エントリー:野田地図「ロープ」  
Posted by buu2 at 13:47Comments(0)TrackBack(0)演劇││編集

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2014年09月08日

友喜




名称:友喜
種類:横浜
場所:渋谷
注文:のり玉ラーメン
評価:6/ABB
2014.9.8.
コメント:どんなラーメンかと思ったら普通に横浜ラーメンだった。

スープは豚骨鶏ガラブレンドの醤油味。乳化具合が適度で、横浜ラーメンとしては上質な部類。ただ、デフォルトでも味がかなり濃い。とはいえ、マイナスポイントはこれだけ。味薄め指定で注文していたらスープの評価はAだったかも知れない。

麺は太めの平たい縮れ麺で、加水率が高め。麺硬めで注文したところ、もちもちしていて、コシがあって、非常に良いあんばいだった。

チャーシューは外側をさっと炙った感じの煮豚。低温処理系で味は薄めだが、スープの味が濃いのでそこそこ美味しく食べることができた。

地元で散々食べた味なのでわざわざ食べたいとは思わないが、かなり出来が良い。とんこつ魚介と並んで「またか」という味なので行列店になりそうな感じはしないのだが、意外と優良店が少ない渋谷においてはかなり上位にランクされると思う。

店名 友喜 (ユウキ)
TEL 03-6416-4744
住所 東京都渋谷区道玄坂2-18-7 Villa PRUDERI 1F
営業時間 [月〜木]11:30〜15:00、17:00〜24:00 [金〜土]11:30〜15:00、21:00〜翌1:00、3:00〜7:00 [日]11:30〜15:00
定休日 無休  

2014年09月07日

気持ちはわかるが、女ビッチはマズイだろ(笑)(誤植)

usopen


出典:日刊スポーツ「錦織勝った!日本人初決勝!/詳細」
http://www.nikkansports.com/sports/news/f-sp-tp0-20140907-1362852.html  
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2014年09月06日

無垢ツヴァイテ

ラ博の「無垢」を食べてきた。以下、評価。




名称:無垢
種類:横浜
場所:新横浜
注文:無垢ツヴァイテラーメン
評価:3/BCA
2014.9.5.
コメント:スープは豚骨鶏ガラブレンドの濃厚タイプ。分類するなら横浜家系のスープに近い。最近良く見かけるのだが、スープの温度が高すぎるためにダシの味が死んでいる。スープの温度は高ければ良いというものではないのだが、そのあたりが理解できていないようだ。また、妙に酸味が強く、食べ始めて一口目は魚のダシが強いのかと思ったのだが、食べ進めたらザワークラウトが入っていた。これではスープが台無しである。餃子は酢とラー油だけで食べるくらいに酢の味は好きだが、このスープには全く合わない。もちろんこういう味が好きな人もいるだろうが、最初から酸っぱいのでは残念すぎる。

麺はやや太めのほぼストレート。コシは十分だが、不思議な食感で、パスタとも、うどんとも違う。では、それが美味しいかと言うと、そんなこともない。慣れていないこともあるだろうが、ラーメンの麺としてはそれほど良い質とは言えない。麺の表面に水の膜が形成されにくいようで、スープの絡みも今ひとつである。

チャーシューは煮豚というよりはベーコンかハム、ソーセージのようなもの。味が濃いスープにはあっている。他にサイコロのような、コリコリの脂が入っていたのだが、太りやすい日本人にはちょっと向かない感じである。

全体として、大分ドイツ人向けにアレンジされていて、日本人が食べるとちょっと珍妙な感じである。現地に駐在中の日本人が時々食べるなら悪くないと思うが、観光でドイツに行った日本人が食べるのはもったいない感じである。

入場料310円プラスラーメン代1,200円で、トータルで1,500円以上である。仕事でラーメンを食べている人以外には勧められない。




店名 無垢 ツヴァイテ
TEL 045-471-0503
住所 神奈川県横浜市港北区新横浜2-14-21 新横浜ラーメン博物館 B2F
営業時間 [月〜金]11:00〜22:00 [土・日・祝]10:00 or 10:30 or 11:00〜22:00 or 22:30 or 23:00
定休日 無休  

2014年09月05日

ルパン三世

黒木メイサ出演ということで、「SPACE BATTLESHIP ヤマト」並に突っ込みどころ満載を期待しての鑑賞。

「SPACE BATTLESHIP ヤマト」のレビューはこちら
http://buu.blog.jp/archives/51099705.html

「俺って、アニメの登場人物に似ているでしょ?」という押し付けが画面からビシバシ伝わってくる絵作りである。それは、あたかもコスプレショウを観ているようだ。でも、いまいち似ていない。いや、見た目は似ているのかも知れないのだが、アニメで構築されているルパンらしさ、次元らしさ、不二子らしさ・・・といったものが感じられない。表面だけを似せている感じなのだ。これは全て演出の問題で、監督の力量不足だろう。

監督の演出は洋画っぽく音楽で引っ張っていく手法だったのだが、肝心の音楽もタイト過ぎて、「軽妙にしてコミカル、かつ洒落た感じ」がない。これは制作が日本テレビではなく、TBSだったからという大人の事情からかも知れないのだが、独自の世界観を築くというのなら、中途半端にアニメ版を意識しなければ良いのに、と思った。あと、子供の鑑賞を意識したのかも知れないが、外人に日本人がアフレコしていて、明らかな外人が流暢な日本語を喋っているのも違和感バリバリだった。

ただ、監督だけを責めるのは可哀想かも知れない。お金がない感が半端無くて、警察が大挙してやってきたのかと思ったのに、全景を見たら戦国自衛隊ですか?というぐらいに妙にこじんまりとした感じで拍子抜けしたり、あちこちで日本映画らしいショボイ絵作りになっていた。香港でロケをやったりして(つい最近公開された「GODZILLA ゴジラ」のように)中国市場にゴマをすっているのだから、もうちょっとお金を集めたら良かったのに、と思う。これはプロデューサーの力量不足だろう。

プロデューサーも駄目なら、脚本家も駄目で、特に銭形と不二子、銭形とルパンの関係性がグラグラしっぱなし。他にも、設定で首を傾げたくなるものがいくつもあった。ルパンが妙な泥棒協同組合に所属しているとか。五ェ門が斬鉄剣をふるっているのに車もヘリも真っ二つにならないとか。ルパンたちがあっさり人を殺しちゃうとか。変な仲間がいるとか。

通路をレーザーで封鎖しているのは過去にも「エントラップメント」か何かで観た気がするのだが、素でレーザーが可視化されているのは意味不明だった。

一番のポイントだった不二子の巨乳は、黒木メイサの胸に色々と細工をして頑張っていたようだが、それでも決定的にボリューム不足。もっと現実離れした、例えば叶美香さんぐらいのボリューム感が欲しかった。

観終わった時の感想は「意外と、突っ込みどころがなかった」というもの。もっと突っ込めないと、普通につまらない映画である。こんな映画を観たかったんじゃない。評価は☆半分。  
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2014年09月04日

バルフィ! 人生に唄えば

barfi


聾唖者の主人公が二人の女性の間で揺れ動く、という感じのストーリーだが、片や結婚をすぐに控えている美女、片や自閉症の少女、という対比がなかなか面白い。

脚本もそこそこに凝っていて、色々と時系列をいじっている。しかし、長い上映時間と、主人公が聾唖者のためセリフがかなり少ないという点を考えると、両刃の剣だった気がする。冒頭から関連性の良くわからないエピソードが続いていくおかげで、退屈してしまうのだ。

最後まで我慢していれば、ラストの30分ほどで「あぁ、なるほどね」ということになるのだが、それまでがとにかく長い。もうちょっと素直なストーリー展開にすれば、時間も短くなって、飽きさせない内容になったと思うのだが。

ただ、その捻った脚本が全然駄目だったわけではなく、おかげでラストはスッキリする。眠気対策さえきちんとしていれば、なかなか楽しめるはずだ。

それにしても、インドの美人は日本人が見ても美人である。

評価は☆2つ。  
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プロミスト・ランド

promisedland


マット・デーモン主演の小品。米国の田舎でシェールガス開発のために土地の権利を買いあさっている大企業の営業マンと、その会社の乱開発によって土地を奪われた環境保護派の男性との闘いを描いているのだが・・・・どちらが正しいとも言い切れない状態でいくつかのエピソードを積み重ね、時間ばかりが進んでいく。このままでちゃんと風呂敷がたたまれるのだろうか、と不安になった頃になって物語が大きく動き出し、あっという間に収束する。そのやり方はなかなか見事で、脚本の技術には感心するのだが、同時に「ちょっと、予定調和っぽいよね」という印象も受けてしまう。

何か凄い感動があるわけでもなく、環境に対する考え方が大きく変わるわけでもなく、ごくごく当たり前の内容なので、別に見なくても良かったかな、と思ってしまった。役者の演技も、可もなく不可もなく、という感じ。すげぇつまらないわけでもないのだが、映画館でお金を払って観るほどのこともない感じ。レンタルで十分だと思う。

評価は☆1つ。  
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2014年09月03日

Chateau Imperial Tokaj Aszu 3 Puttonyos, 2004, Hungary

ハンガリーのトカイワインを買ってきた。3プットニョスなので、トカイアスーの中では甘さは控えめな部類(プットニョスは3〜6ぐらいまであって、大きいほうがたくさんの貴腐ブドウを加えてある)。若干の苦味が残るものの、チーズとの相性は良かった。




チーズはクラリン。塩気のないマヨネーズみたいな、いかにもカロリーが高そうなチーズである(笑)。食べ過ぎるとぶくぶく太りそうで大変危険な気配がある。


  

年間600杯のラーメンを食べ続けたラーメン評論家はなぜ胆管がんに倒れたのか

◯コップの中の嵐
ラーメンオタクの間で、ちょっとした嵐が起きている。簡単にいえば、ラーメンは体に悪いか、そうでないか。発端は先月末に亡くなった北島秀一さんが友達に語ったとされる言葉である。曰く、『これで僕が死んだら、北島はラーメンのせいで死んだと言われてしまうだろうけれど、僕の病気とラーメンはまったく関係無いということを、僕が死んだ後に必ず伝えて欲しい。』とのこと。この内容について、北島さんに近い人たちはラーメン愛の象徴として美談のようにとりあげているのだが、一方で、北島さんと古くから付き合いのあった人の一人は、「病気と食生活の関係を認めた上で愛を貫いたのなら潔いし、自らを食生活の乱れに対する警鐘とするならそれはそれで有益なのに、そうでないことが残念でならない」と嘆いている。

僕のスタンスは後者とほぼ同じである。先に肝臓の疾患で亡くなった武内伸さんもラーメンの食べ過ぎ(と、酒の飲み過ぎ、要は食生活の乱れ)で体を悪くしたと思っているし、今回の北島さんも、ラーメンの食べ過ぎが原因で胆管がんになってしまったと考えている。

◯胆管がんと肥満の相関
胆管がんと肥満、脂肪摂取の相関についてはいくつかの科学的データが存在する。例えば、やや古いものだと「癌の臨床」に発表された「胆管・胆のうがんと食生活との関連」(癌の臨床2003; 49: 665-670.)という論文があり、新しいものだと「胆石症、肥満指数と胆道がんとの関連について」がある。

胆石症、肥満指数と胆道がんとの関連について
(独)国立がん研究センターがん予防・検診研究センター
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/311.html
論文:Risk factors of biliary tract cancer in a large-scale population-based cohort study in Japan (JPHC study); with special focus on cholelithiasis, body mass index, and their effect modification.
概要(一部):肝外胆管がんでは、肥満指数の高いグループ(BMIが27以上)でリスクが高くなる(1.8倍)という関連が見られた。胆石の既往の影響は特に見られなかったことから、肥満はそれだけで肝外胆管がんのリスクとなることがわかった。


どちらの論文も、肥満や脂肪の摂取量と胆道がんの相関を述べた内容で、要すれば「脂肪の取り過ぎは胆道がんリスクを大きく上昇させると予想される」というものである。

◯胆管がんの発症年齢
もうひとつ興味深いデータがあって、それは胆管がんの発症年齢である。国立がん研究センターのがん情報サービスによれば、もともと発症例の少ない胆管がんではあるものの、50歳程度の比較的若い男性では、胆管がんの発症はかなり珍しい。

年齢階級別がん罹患部位内訳(2008年)
http://ganjoho.jp/data/professional/statistics/backnumber/2013/fig05.pdf

そのせいもあってか、今回の件を東大医学部に勤務する医者に話したところ、「珍しいねぇ」というのが第一声だった。

◯胆管がんの予後
全てのがんの中において、胆管がんは膵がんと並んで予後の悪いがんとして知られており、5年相対生存率では膵がんの次に予後が悪い。症状が出にくいこともあって発見時には患部が拡大していることが多く、異常が見つかって診断がついた時には、ほとんどが手遅れである。

客観的なデータから言えることは、1.高脂肪食の継続や、肥満は胆道がんの発症リスクを1.8倍にアップさせる、2.50歳前後の一般人における胆管がんの発症は稀である、3.胆管がんになった場合、5年生存率は20%程度、の3つである。

北島さんが胆管がんになった理由はラーメンの食べ過ぎだったのか、そうではなかったのかは確かめようがないのだが、数字的には関連があっても何の不思議もないし、もし北島さんがやっていたような、年間600杯というラーメンの過剰摂取を真似るなら、同じような最後を迎える覚悟が必要だ。北島さんがラーメンの食べ歩きを始めたのが大学生だとすると、年齢はほぼ20歳。享年51歳。平均的な寿命が75歳だとすれば、あと55年生きられたところ、約30年しか生きることができなかった計算で、余命を4割以上も削ってしまったことになる。

◯何が北島さんを殺したのか
北島さんの胆道がんが何に起因するか。これを正確に突き止める方法はない。しかし、食生活の乱れと胆道がんの相関は明らかになっていて、しかも、北島さんは長いこと、一年間に常人では到底及ぶことのできない数のラーメンを食べ、体重は(恐らく)3桁に届く巨漢だった人である。疫学的調査で「胆道がんの死亡率が平常人に比較して1.8倍」と証明されたクラスターの中でも、トップクラスに異常な食生活だったはずだ。これをもって、「北島さんの胆道がんはラーメンの食べ過ぎによる可能性が高い」と判断するのは妥当なところだろう。

僕たちは、生き残っている者の責任として、同じ世代や、あとに続く世代に対して、きちんと「ラーメンの食べ過ぎは体を壊す原因になり得る」ということを伝えていく必要があると思う。それは、武内伸さんがその活動のラスト近くで、雑誌上で書いた「ラーメンは完全食と言ってきたけれど、それは間違い。やはりバランスの良い食事が大切」という主旨の発言にも通じるところがある。

僕は経済産業省時代、トクホの調査に関連して世界各国の「健康的な食生活」に関する調査を行ったことがあるが、僕が知るかぎり、世界中の保健担当機関の見解は一致していて、それは「多種多様な食品からなるバランスの良い食生活」、すなわち必要にして充分なエネルギーと各種栄養素が摂取できて、健康的な体重を維持できる食生活である。以下に主要国のサイトへのリンクを提示しておく。

農水省「食事バランスガイド」
http://www.maff.go.jp/j/balance_guide/kakudaizu.html

米国USDA「Steps to a Healthier You!」
http://www.choosemyplate.gov/food-groups/downloads/resource/MyPyramidBrochurebyIFIC.pdf

カナダ保健省「Canada's Food Guide」
http://www.hc-sc.gc.ca/fn-an/food-guide-aliment/index-eng.php

英国NHS「The eatwell plate」
http://www.nhs.uk/Livewell/Goodfood/Documents/Eatwellplate.pdf

ラーメンが好きなのは勝手だし、いくら食べようとその人の自由である。しかし、事実として、ラーメンを食べ過ぎれば肝硬変、腎疾患、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞、胆管がん、痛風といった、決して軽くない疾病の原因となりかねないことを認識しておくことが必要である。もちろん、ラーメン“だけ”が悪いのではなく、肥満、塩分の過剰摂取、高血圧などを招くような食品に偏った食生活が悪いのだが。

北島さんの言葉を借りるなら、「北島は“ラーメン”のせいで死んだと言われてしまうだろうけれど、そうではない。北島は“ラーメンの食べ過ぎ”のせいで死んだ可能性がある」ということになる。

あくまでも、「可能性」ではある。でも、僕は個人的にその可能性はかなり高いと思っているし、他の人に同じ轍を踏んで欲しくない。少なくとも、「早死したくない」と考えているラーメンオタクは、北島さんの食生活と胆管がんの関連性から目を逸らすことなく直視し、北島さんの死をきっかけとして自らの食生活を今一度見直すべきだと思う。

追記:
9月5日に新横浜でお別れ会があるとのことで、なんとか顔を出すことができた。斎場には懐かしい写真が数枚。ちょっと痩せたように見えた大崎さんに挨拶をして、ラ博に行ってラーメンを一杯。考えてみれば、「ラーメン四天王」の結成打ち合わせを最初にやったのは、このラ博で行われたラーメン王決勝戦の控室でだった。あのときは、他に武内さん、大村さんがいたのは間違いないのだけれど、大崎さんもいたんだったっけ?もう20年も前のことだなぁ。

◯関連記事
ラーメンと健康(1997.9.21.の記事を再掲)
http://buu.blog.jp/archives/51433914.html

ラーメン応援団長の訃報
http://buu.blog.jp/archives/51451701.html  
Posted by buu2 at 18:16Comments(0)グルメ−ラーメン││編集

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おはなでランチ

朝霞台の「おはな」でランチ。カレーうどんのセット。













両サイドのお店がガラガラなのに、ここだけはいつも満席なんだよねぇ。  

2014年09月02日

ラーメン応援団長の訃報

北島秀一さん(通称『しう』さん、51歳)が亡くなった。佐野実さん(享年63歳)に続いて、今年二人目のラーメン関係者の訃報である。

しうさんとは1995年ごろにラーメンMLで知り合って、そのあと東京一週間での「ラーメン四天王」の連載を一緒にやったりした仲だったのだが、その頃から今に至るまでで、石神さんとあわせて僕が認めている数少ない「味のわかるラーメン評論家」だった。

しうさんと僕の大きな相違点は、ラーメンに対する愛情で、僕は駄目な店は駄目とはっきり言ってしまうのだが、彼は良い店だけを評価し続けた。以前、彼と飲んでいた時に、「ラーメンの写真を撮ろうとしたら、『著作権があるんだから、写真は撮らないでくれ』と言われてしまった」という話をしたときに、「どこですか、そのけしからん店は!!」と激怒したのだけれど、店の名前を教えると、「あーーーーー」と言ったきりもごもごしていたことがある。勢いで店の名前を尋ねてしまったけれど、いざ固有名詞が出てきてしまうとそこを真正面から否定することができなくなってしまう、そんな人柄だった。

そういう、「ラーメン愛」という視点からしうさんと僕は随分と遠くにいたので、しうさんとしては僕と一緒にいることはあまり居心地が良くなかったのだろう。サシで飲むようなことはなかったし、大勢で飲んでいても「ブウさん(僕のこと)がなぜ私のことをそんなに高く評価するのか、良くわからない」と良く言っていたものだ。

何の事はない、ラーメン評論家には味のわかる奴と、わからない奴がいて、そんな中でしうさんは、味がわかってはいるけれど、まずい店をまずいとは言わず、ただ黙っているだけだとわかっていたから、高く評価していただけのことである。少なくとも、まずい店を「うまい」と言ってしまう人ではなかった。

しうさんが最初に健康を害したのはワールドカップの頃だっただろうか?白血病で入院したときに、僕の父が急性骨髄性白血病で死んでいたことに触れつつ、何度か連絡を取った。大丈夫かなぁ、と心配していたのだが、無事難病から生還した。新横浜にサッカーを観に行った際、ラーメン博物館の人に頼んで呼び出してもらい、ラ博の前で5分ほど話をした。その時は大したことを喋っていないのだけれど、GカップがAカップになるぐらいに体が小さくなったしうさんは、不健康というよりはむしろ画期的に健康的で、一緒にいた嫁さんと「しうさんって、痩せたら凄くカッコ良かったんだねぇ」と笑った。

ところが、しうさんの体調が良くなると、それに反比例するようにしうさんの体型は再び不健康化し、気が付くと大分元に戻ってしまっていた。ありゃりゃ、と思いつつ、まぁ、あれがしうさんのありのままなんだろうな、と思っていた。

その後も、ときどきブログのコメント欄を通じて意見交換することはあった。例えばこれなんかは、そこそこ注目を集めたやりとりだった。

ラーメンビジネスの一側面に関する会話ver.2
http://buu.blog.jp/archives/26503756.html

武内伸さん(享年48歳)が亡くなった2008年には非公開で連絡を取ったのだが、しうさんは、「武内さんの健康とラーメンについて結びつけて論じるのはやめてくれ」と言っていた。僕はもちろん武内さんが健康を害したのはラーメンの食べ過ぎ(と、酒の飲み過ぎのコンボ)だと思っていたし、知り合いのラーメン愛好家の医者も同じ意見だったけれど、武内さんを追悼するブログエントリーでは、そのことに触れることはなかった。

ラーメン研究家の訃報
http://buu.blog.jp/archives/50696943.html

その後、しばらく連絡を取らずにいたのだが、次に連絡をとったのはしうさんがふたたび体調を崩したと聞いたときで、一昨年だっただろうか。白血病が再発したのかと思ったら、今度は内臓疾患とのこと。次々と大病をする人だなぁ、と思っていた。

最後に会ったのは、去年3月に開催された石神さんの出版活動十五周年記念パーティだった。その時のことはこちらに書いておいたが、

石神秀幸氏出版活動十五周年記念パーティ
http://buu.blog.jp/archives/51388659.html

しうさんは「私は独り身なので、このままくたばってもどうってことないですよ。ブウさんは嫁さんがいるんだから、体だけは大事にしないと」と、いつもの斜めに構えた顔で、人の体の心配ばかりをしていた。今回の病気は白血病とはまったく無関係の胆管がんとのことで、奥の方のソファーに座って、次から次へと挨拶にやってくるラーメンオタクたちと楽しそうに、でも、しんどそうに話をしていた。胆管がんは症状が出にくいので、どうしても予後不良になる病気である。そのあたりはしうさん自身も十分に知っていた様子で、残された時間をしうさんなりに有効活用してきたのだろう。最後に会ってから約1年半後の訃報だった。  

このサイトで2014年夏(6〜8月)に売れたものランキング ベスト5

1位 とんかつ名店絨毯爆撃: 美味いとんかつが食べたければ2,000円以上用意しろ!!
満を持しての発売ということもあって、この夏一番売れました。どうもありがとうございます。とんかつはラーメンに比較すると店の新陳代謝が不活発なので、今後5年間ぐらいは問題なく使えると思います。また、すでに第3版ですが、一年に一度程度改訂し、最新情報を発信していきたいと思います。まだお買い上げになっていない方は、この機会にぜひどうぞm(_ _)m。


2位 ビジュアル版 調理以前の料理の常識
相変わらずの売れ行き好調っぷりですが、このエントリーからのお買い上げと思われます。

クックパッドがなぜ料理上達の障害になるのか
http://buu.blog.jp/archives/51428706.html
料理が上達したい人はたくさんいるんですねぇ。この本はマジでおすすめ。僕も二冊持ってます(笑)。


3位 「こつ」の科学―調理の疑問に答える
「調理以前の料理の常識」とあわせて読むと、さらに効率的に料理が上達する本です。


4位 遺伝子組み換え食品との付き合いかた −GMOの普及と今後のありかたは?−
相変わらず地味に売れています。科学者の間でも意見がわかれる低線量被曝と異なり、科学者はほぼ全員が否定しない遺伝子組み換え食品、その理由がわかる本です。


5位 Ramen Guide Yamanote JR Line
英語なのでターゲットは日本に観光でやってきた外人や留学生。そこにどうやってリーチさせるかが大きな課題なんですが、とりあえずちょぼちょぼ売れているようです。お近くに英語ネイティブな人がいる方は、ぜひご推薦ください。もちろん、amazon.co.jpだけでなく、amazon.comでも販売しております。
  
Posted by buu2 at 09:11Comments(0)TrackBack(0)Amazon││編集

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2014年09月01日

魚金池袋

安い飲み屋は一杯あるけれど、味が伴う店はあまりない。そんな中にあってそこそこいけているのが魚金である。そりゃぁ、ちゃんとした海鮮に比較したら味は落ちるけれど、コスパを考えるとびっくりするほど良い店だと思う。ただ、この店の弱点は、行列が絶えないこと。長い時間の行列に耐えることはなかなか難しい。あと、池袋店の場合、5分ぐらい歩いた先にもう一軒の優良居酒屋「九州一食堂」があるので、ついついそちらに行ってしまう。

だが、今日のように、夕方から土砂降りになったときは魚金のチャンスである。案の定、店の前には行列がなく、ちょうど食べ終わった客が数組あったみたいである。ということで、ふらっと入店。

























店名 魚金 池袋店
TEL 03-3986-2738
住所 東京都豊島区西池袋1-35-8
営業時間 [月〜金] 17:00〜23:30(L.O.22:50)  [土] 16:30〜23:30(L.O.22:50) [日・祝] 16:30〜23:00(L.O.22:30)
定休日 無休  

オークションのコツ

オークションは、安く買って、高く売りたいもの。ガンコンにおいて、主に高く売るためのコツを書いておく。

1.市場調査をすべし
必要な調査は、売れ残り状況と、入札状況。どのくらいの価格だと売れ残り(価格A)、どのくらいの価格だと入札があるのか(価格B)を調べる。当然ながら、A>Bとなるが、SR機体だとここにちょっとした差が生じる。


2.適正価格を推測する
売れ残った機体も、値頃感があれば徐々に売れていく。たとえばあるときの入札状況が

ザク 20,000DP 即時落札可
ザク 15,000DP 入札1 残り1時間
ザク 1,500DP 入札10 残り1時間

となっていたとき、適正価格は15,000と20,000の間と考えてしまいがちだが、実は「高く売る」ための立場からはそうではない。20,000以上でも、売れるときは売れるのである。ガンコンのオークションでSRなどの高価格機体を売るときは、たくさんの入札を目指すのではなく、即時落札してもらうことを目指すべきである。「売れ残っていたけれど、即時落札になってから入札してもらった」というのが一番得なのだ。

なぜこうなるかといえば、ガンコンのオークションの特徴による。それは2つあって、1つには一発入札制で、値段が釣り上がらないことである。間違って低価格で落札されてしまう可能性があるから、出品時の価格は高いほうが良い。たとえば緊急メンテなどがあったりすると目も当てられない。もう1つには、出品料が無料だからで、不落札なら、落札されるまで何度も出品すれば良いのである。あまりにも不相応に高い価格にしてしまうとスルーされるだけだが、ちょっと高いくらいなら問題ない。


3.スキルは良いものを付属しておくと良い
スキルをつけるのは、失敗することもあって面倒なので、実際のコスト以上に価値が上がって見える。良いスキルは付けておいた方が良い。


4.トレンドを追う
価格は結構上下する。普通にしていれば、たとえばアクションで定常的に配給されるSRシャアザクなどは、価格が徐々にダウンしていく。ところが、シーズン2からシーズン3への移行において、アクションの仕様が変更になって、これまではレベル6鉱山殲滅で狙い撃ちできたシャアザクが、狙い撃ちできなくなった。結果としてシャアザクの入手ハードルは高くなっており、価格が上昇する要因になると考えられる。こうした、仕様変更にともなうトレンドはきちんと把握しておく必要がある。


こんな方針でいたら、普通に出品していると80,000程度で落札されてしまうSRシャアザクを250,000で売ることに成功した。一番駄目なのは、必要以上に安い設定で売りに出すことである。別に売れなくても死なないし、不落札に終わったら何度も繰り返し出品していれば良いのだ。Cメビウス覚醒など、2,000で常時出品していれば、少しずつではあるけれど、確実に売れていく(ただし、2014/10現在)。  

青機体HR

◯Zガンダム

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基本的に売却

高演算機体(SRグフ(ランバ・ラル専用、SRエールストライクガンダム、SRアレックス、SRデュエルガンダムなど)を所持している場合、覚醒させてスキル移植する手もある。  
Posted by buu2 at 13:08Comments(0)TrackBack(0)青機体││編集

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緑機体SR

◯ザクII(シャア専用)

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利用方法1:回避盾として
スキルは機動力強化【自身】II、機動力強化【自身】II+
後衛候補はHRガンダム、Rジムなど演算力の高いもの推奨
パイロットにSRシャア推奨、ない場合は覚醒させたRシャアやSRアムロなど
目標機動力は600以上

利用方法2:調査中  
Posted by buu2 at 11:44Comments(0)TrackBack(0)緑機体││編集

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「とんかつ名店絨毯爆撃: 美味いとんかつが食べたければ2,000円以上用意しろ!!」発売中!

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絞りに絞った名店が29軒。「特撰」の12軒は押しも押されもせぬ名店たち。そして、とんかつ文化を支え続けてきた「老舗」7軒。さらにはとんかつの今を感じさせてくれる高級とんかつ店を10軒。この一冊で、ほぼ100%、日本のとんかつの名店を知ることができます。

この本のために食べた主なとんかつ屋のラインナップは下記のとおりです。

かつぜん(銀座)、梅林(銀座)、あんず(銀座)、かつ銀(銀座)、万平(淡路町)、勝漫(淡路町)、やまいち(淡路町)、ポンチ軒(小川町)、丸山吉平(新御徒町)、すぎ田(蔵前)、丸五(秋葉原)、とん八亭(上野)、とんかつ武蔵野(上野)、ぽん多本家(御徒町)、蓬莱屋(御徒町)、かつ吉(水道橋)、清水屋(池袋)、とん太(高田馬場)、成蔵(高田馬場)、あげづき(神楽坂)、かつ味(新大久保)、王ろじ(新宿)、さき亭(新宿)、キムカツ(恵比寿)、ぽん太(恵比寿)、とんき(目黒)、椿(成城学園前)、福よし(表参道)、まい泉(表参道)、豚組食堂(六本木)、豚組(西麻布)、むさしや(浜松町)、とんかつ燕楽(新橋)、とんかつ河(新橋)、檍(蒲田)、丸一(蒲田)、鈴文(蒲田)、とんかつ燕楽(池上)、福長(都立大)、かつ玄(羽田空港)、勝烈庵(横浜等)、恵亭(横浜)、かつくら(新横浜)、馬酔木(横浜)、豚食健美 優膳(茂原)、いち川(朝霞)、かつ膳(川越)、力(甲府)、美味小家(甲府)、とんかつ山本(京都)、福幸亭(軽井沢)、献立家 弥栄(軽井沢)、マンジェ(大阪府八尾市)

この中から、さらに厳選したので、名だたる有名店からさらに半分近くを削ぎ落した形です。

本格とんかつに絞って一冊にまとめたガイド本は史上初かも知れません。Kindle本を読むことができる方は、是非お買い上げくださいm(_ _)m

#本の性質上、ほとんどが東京の店になっています。あしからず、ご了承ください。
#本エントリーは当面ブログのトップに掲載されます。最新記事はひとつ下になります。

<重要なお知らせ>
2014年6月16日、第三版に改訂しました。それ以前の版をお持ちの方は、下記のリンクから直接Amazonにオーダーしていただければ幸いです。ご面倒をおかけして恐縮ですm(_ _)m

#Amazonには読者の皆様へ告知メールの送信をお願いしたのですが、この程度のアップデートではそういう対応はできないそうです。

Amazonカスタマーサービス
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/contact-us?

以下、Amazonからのメール内容を転載しておきます。

1. https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/contact-us の「1. お問い合わせの種類を選択してください」において、「Kindle」を選択します。

2. ご使用しているデバイスを選択します。

3. 「2. お問い合わせの種類を選択してください」の「お問い合わせ内容」で「Kindle本」を選択します。

4. 「詳細内容」において修正版ダウンロードの項目がございませんので、一番近いと思われる「購入したコンテンツをダウンロードできない」を選択します。

5.「3. お問い合わせ方法を選択してください」でご希望のお問い合わせ方法をクリックし、お問い合わせを開始します。
最新版コンテンツをダウンロード希望との旨をカスタマーサービスにお伝えください。

お問い合わせのためにご選択いただく項目が実際の内容と異なっていたとしても、弊社カスタマーサービスにおいて、内容から判断し、正しい部門にて対応させていただきますので、ご安心ください。
  
Posted by buu2 at 11:27Comments(0)TrackBack(0)読書││編集

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回避盾

◯イージスガンダムによる回避盾
スキルは機動力強化【自身】II、機動力強化【自身】II+
後衛候補はHRガンダム、Rジムなど演算力の高いもの推奨、後衛のスキルは機動力支援【周囲】I+(UCザクIIを覚醒)など
イージスに乗せるパイロットはSRシャア、SRアムロ、Rシャア覚醒など
目標機動力は600以上

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◯ザクII(シャア専用)による回避盾
基本はイージスと全く同じ。  
Posted by buu2 at 09:32Comments(0)TrackBack(0)機能ユニット││編集

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紫機体HR

◯デュエルガンダム
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基本的に売却
  
Posted by buu2 at 09:14Comments(0)TrackBack(0)紫機体││編集

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水機体HR

◯ストライクガンダム
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基本的に売却
強化攻撃【機動力】I はスキル習得に利用可能  
Posted by buu2 at 08:50Comments(0)TrackBack(0)水機体││編集

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