24日マチネ上演で、静かなところで一人吹き出して大倉孝二にいじられた俺がきました。
NODA・MAP 『華氏マイナス320°』見たけど、途中でやまゆりという単語があって今回のテーマが明確化された。また何か過去の事件なり事故なりを扱っているのだろうという予想はあったものの、そのテーマが「出生前診断」とか「障害者差別」とか、いつもより広範にわたる取り扱いだったので、わかりづらかった。
見終わって最初に感じたのは、耳が聴こえない人をストレートに扱っているのに、耳が聴こえない人を想定した演出になっていなかったこと。健常者のための作品になっていて、これは批判の対象になりかねない。
二つ目は広瀬すずの身体能力の高さ。ラスト近く、スローモーションで腹筋だけでゆっくり起き上がるのがすごかった。昔の遊眠社の役者は体育会系だったのでそれほど驚かないけれど、令和の時代の女優があれをやれば驚くに決まってる。あとラストでの全く身動きしないのもすごかった。声はまだもう一歩だと思うけれど、年齢を感じさせない堂々たる演技だった。野田秀樹は過去に松たか子、黒木華、蒼井優、深津絵里、長澤まさみといった錚々たる女優を起用してきているが、広瀬すずもその一人になるだろう。
三つ目は、怒鳴る演出が多かったこと。力づくで押し伏せるような演出が多すぎてちょっと疲れてしまった。松たか子だとピアニッシモの演技が上手いのだが、今回はそういう役者が足りなかったのかもしれない。大きい箱での上演だと後方まで声を届かせるために怒鳴りの多い演出になりがちだが、これまでの野田地図作品はそういう演出が見受けられることはなかった。今回はちょっと多い印象を受けた。
それはそうと、野田地図はWOWOWと連携していて、Blu-rayなどでの販売がない。早く販売して欲しい。
あ、冒頭の大倉にいじられたという一節は嘘です。