ミリオンダラー・ベイビー
理由はわからないのだが、なぜか邦題は「ミリオン・ダラー・ベイビー」ではなく「ミリオンダラー・ベイビー」となっている。おかしくない?これで、「ミリオンダラー」がワンワードだと勘違いする受験生が出てきたらワーナーはどう責任を取るんだろう。という誤植ネタは置いておいて、感想。
スポコン映画かと思ったらさにあらず、すげえ重い話。可哀想な二人は最後まで可哀想なまま終了。与えられた環境の中で精一杯頑張って、ささやかな満足があればそれで良し、ってことですかね?ちょっと一億総中流の日本人には解りにくいかも。カラッカラに乾いてる映画だった。さすがイーストウッド。
ネタバレ感想は追記に。
前半の1時間30分はただのボクシング映画。貧乏でボクシング選手としてはちょっと年増の女性・マギーが老トレーナー・フランキーに惚れ込み、トレーニングを受け、タイトルマッチを戦うまでになるというもの。ここまででも結構面白いのだが、この映画の主題はそんなところにはなかった。
タイトルマッチの最中に、マギーは頚椎を損傷し、全身麻痺となってしまう。どんどんやつれていき、家族からもそっぽを向かれ、マギーには信頼できる人間がフランキーだけとなる。そして、衰弱したマギーは「これ以上生きているのは私を殺すことだ。今ここで生命維持装置をはずしてくれ」と頼み続ける。もう、ここから先はボクシングは一切関係なく、尊厳死を巡るドラマとなる。
マギーは家族を愛しているが、家族は自分達が生きていくので精一杯。マギーのことなど考えている余裕はない。フランキーはフランキーで、やはり家族から捨てられて寂しい残りの人生をボクシング一筋で生きざるを得ない。そんな不遇な二人がボクシングを通じての師弟愛に生きるのだが。二人は最終的にその短い師弟関係とマギーの活躍を思い出としてスクリーンから消えていく。
社会からはみ出して、家族からも疎まれ、人生はボクシングだけっていう二人の短く燃えた一瞬と、その結末を描いているわけで、こうやってまとめちゃうと「あしたのジョー」みたいなんだけど、うーーーーーーん、なんか、可哀想だなぁ。本物のレモンを使ったケーキを食べて、フランキーは何を思ったんだろう。西部戦線異状なしとか、Uボートとか、こういう感じの映画って時々あるけど、なんというか、とにかく重い映画でした。評価は☆3つ。「面白いっ!」じゃなくて、「うーーーーーーーん・・・・・」っていう☆3つ。
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クリント・イーストウッド
ヒラリー・スワンク
モーガン・フリーマン出演のヒューマン。
公開日:5月28日
☆ストーリー☆
「自分を守れ」が信条の老トレーナー・フランキーは、
23年来の付き合いとなる雑用係のスクラップと、
昔ながらのジム、ヒット・ピット
【ミリオンダラー・ベイビー】【ココアのお部屋】at 2005年06月16日 22:55
こんばんは。
重い重い映画でしたね。
観るまでは、サクセスもので明るいのかと思ってたら・・・。
さすがに、イーストウッドだけにそう簡単ではなかったです。
でも、ズッシリ重いけどいい映画でした。
あ。。。
実は・・・
SW、土曜日観ちゃうんですよ。
恐れ多くて自分とこに書けないんですけどね。当たったとか(^-^;
げーーーーーーーー!良いなぁ。
cocoaさんのところは来週の土曜日まで巡回リストから外すことにします(^^;
(^-^;ありゃりゃ
すんません、当たるとは思ってなくってビックリでした。
目が点でしたよ。
感想は、先々行が終わるまでは載せないと思いますよー(笑)
>感想は、先々行が終わるまでは載せないと思いますよー(笑)
じゃぁ、やっぱり巡回しておこうかな・・・・
こんなに重厚な映画は他に知りません。最後の30分の急展開が薄っぺらいという人もいますが、僕は頭が単純なので泣きこそはしませんでしたが、深い味わいを感じてしまいました。(特にイーストウッドの演技に笠智衆のような渋さを感じてしまいました)毎日こういうヘビーなものを見るのは疲れますが、どちらかと言えば軽いものがもてはやされる昨今、たまには、こういう骨太なものを見たいです。
ラストが薄っぺらいという意見は僕はまだ見たことがないのですが、それはちょっと的外れに感じます。ラストの前の描写が冗長というならわからないではないですが。この映画の主題は多分後半ですから。
私の周りで見に行った人々の中で薄っぺらい、安直だという人がおりまして…
インターネットでは、例えば、http://abc1008.com/acid/cinemaliner/050528.html でも、少々薄っぺらいと書かれています。(これは、全体としては好意的なコメントではありますが)
地味なので、観る人を選ぶ映画ですね。自殺幇助しようか悩むイーストウッドが牧師に相談するシーンを見て、遠藤周作の小説(沈黙?)を思い出してしまいました。
まぁ、観る人を選ぶといっても、観始めたらもう辞められないわけですが(^^; 途中で出て行くわけにも行かないですし。
ただまぁ、「スポーツ映画じゃないよ」というのは知っておいた方が良いかも知れませんね(^^
ただまぁ、こういっては何ですが、こういう映画なら映画館じゃなくてDVDでも良かったかな、と思わないでもないでもないでもない・・・・・みたいな(^^;