ローレライ
ローレライ スタンダード・エディション
ローレライを観た。
小説版とは色々と異なる点が多いので、小説の映画化というよりは同じような設定の別の作品と思ったほうが良いと思う。
さて、それにしてもこの作品は唐突なことが多い。やはり映画ってこういうものなのかな。2時間ぐらいの短時間で色々なことを伝えるのは無理なんだろうか。たとえば、パウラと折笠が唐突に仲良しになってしまう。どうという会話もなく、「俺の生まれた町においでよ」となる。すぐに折笠がN式に乗り込むことになるし。浅倉とその仲間達の結束も描写不十分だし、反乱の理由も良くわからない。肝心の浅倉はあっさり死んじゃう。パウラの能力は説明不足で、長崎に原爆が落ちたときの苦しみ方などは非常に唐突。清永はただのうっかり者だし。大体、清永にしても折笠にしても、ものを簡単に落としすぎ。潜航中にエンジンをまわすことの是非も全然説明されない。
特撮がちゃちいのはテレビの画面で観たからってこともあるかなぁ。潜水艦に乗り込んで長い間風呂にも入っていないパウラの髪がさらさらなのが謎。最後の戦闘に臨む場面では艦内が妙に整然としているのもなんか変な感じ。もうちょっと傷だらけだったんじゃないの(^^;?要は緊迫感がなくてリアリティがない。
ローレライシステムは映像化されてわかりやすくなった。1945年にこんなの作れねぇよ、っていうのはあるけど。たとえパウラと同じ能力を持った人間がいたとしても、あのインターフェイスは作れないでしょ。歌声はすごくきれいだったけど、あれは口パク?
映画の一番最後に出てきた記念写真は戦闘前に逃げていった兵士が持っていったライカの中にあったんだよね?
うーーーーーーーーん、話自体は凄く映像向きだと思うんだけど、やっぱ2時間じゃ消化できないでしょ。おかげで精神面で最も重要な役割を果たすはずのフリッツがいなくなっちゃったし。連続ドラマでやれば良かったのに。
パウラの香椎由宇は可愛かったけどね。
評価は☆1つ。原作読んでから映画を観る人は結構物足りなく感じると思う。
この記事へのトラックバックURL
『ローレライ』です。
ちょっと期待しすぎちゃいました。
潜水艦ものの映画はUボートを始め結構ハマっていたので......
やっぱり邦画はお金の掛け方に限界があるからなんでしょうか、やはり映像に
ちょっと無理がある様に感じました。
ストーリーというかローレライシステ...
ローレライ【前向きに進みたい!!うつな自分】at 2005年08月24日 13:01
「ローレライ」(2005) 日本監督:樋口真嗣 製作:亀山千広 プロデューサー:臼井裕詞 市川南 甘木モリオ 製作総指揮:島谷能成 関一由 千草宗一郎大月俊倫協力プロデューサー:山田健一原作:福井晴敏 『終戦のローレライ』(講談社刊) 脚本:鈴木智撮....
★「ローレライ」、嗚呼、記憶を消したいぞ!★【★☆カゴメのシネマ洞☆★】at 2005年08月29日 16:59
原作とはだいぶ違うものの,見応えがあって最後まで楽しい冒険活劇反戦映画!
ローレライ【Akira's VOICE】at 2005年09月03日 11:09
原作とはだいぶ違うものの,見応えがあって最後まで楽しい冒険活劇反戦映画!
ローレライ【Akira's VOICE】at 2005年09月03日 11:10
役所広司、妻夫木聡出演「ローレライ」をレンタル。
ザッツ・アニメチック!
ローレライってそんなシステムかい!(汗
あの世界に女の子って、ちと無理があるよーな。
伊507のデザインは、かっちょ良かです。ローレライ スタンダード・エディション
もぐれ!「ローレライ」【絵描人デイズ】at 2005年12月21日 15:46
トラックバックありがとうございました。
こちらからもトラックバックエコーさせて頂きました。
原作は読んでいないのですが、やっぱり物足りなさを感じました。
お金のかけかたなのか、なんなのかって理由付けはなんでもいいんだけど
リアルさがどうも感じられませんでした。
こんにちは。
リアルさという点では、映像から全然戦争の悲惨さが伝わってこないことが一因かなぁと思います。潜水艦の中は整然としているし、登場人物たちはみんなビシッと決めているし、木崎(でしたっけ?柳葉がやってた役)が死ぬシーンですら、電池室からは切迫感が伝わってきません。格好よく見せるためなのか、硫化ガスが充満している部屋に裸眼で入っていったりします。
もうちょっと終戦間際の矢尽き刀折れ感が欲しかったと思います。まぁ、それをやっちゃうと凄く陰惨な映像になってしまうわけで、それを回避したかったのかもしれませんが。
Uボートとかとは全然違う映像でした。
TBが重なってしまいました・・m(_ _)m
原作ファンからすると正直,微妙ではありますが,
映画制作の熱意が伝わったのでかなり気に入りました。
うーーーーん、僕は「あーあ、こんな酷い映画作っちゃって」と思いましたが、まぁ原作者も満足しているようなので余計な口出しをしても仕方ないな、とも思いました。
こんな映画を作って満足しているクリエイターばかりでは、日本では未来永劫まともな戦争映画はつくれないだろうな、というのが正直なところです。
ローレライシステムの映像化とパウラの可愛さに☆をひとつあげただけで、あとは何もないダメ映画だと思いました。