2005年08月29日

朝まで生テレビほぼ完全議事録2

さて、パート2です。
18c4378c.jpg田原:朝日新聞の世論調査だが、小泉さんが解散して刺客をどんどん出しているにもかかわらず、これは比例区だが、自民党は支持率が高く民主党は低い。なんで民主党が低いのか。それから平野さん、亀井さんや綿貫さんが小泉ダメだーと言っているのは郵政がどうのこうのじゃなくて、小泉さんの政治手法が許せないと、そういうことでしょ?
平野:その前提だが、ギリシャローマから始まって、国が滅びるときには必ず似非改革勢力が跋扈して、政権をとってつぶしていく。日本がそういう流れになってきていると思う。
田原:金子さん、そうだと思う?
金子:そうだと思いますよ。改革という言葉が踊っているが、実際にはポピュリズム、大衆迎合で、30兆円の公約は破る、北朝鮮を訪問してもダメ、全部改革というパフォーマンスだ。
平野:なぜ小泉改革がポピュリズムかというと、構造改革ということは文明論的にいうと価値観の変更がないとダメ。歴史観の変更がないとダメ。小泉さんの場合、どういう国を作ろうとするのか、一切ない。今情報化社会だが、依然として自由価格工業社会の価値観で経済学者も政治家も自民党から共産党まで新しい情報化社会の価値観を作ろうとしていない。改革というのはその価値観の変更があって初めてできる。それがない限り、みな偽物だと思う。
田原:今情報化社会になった。ところがそれが全く選挙に利用されない。これをどう思う?
山本:それは随分変わってきた。今度の選挙は色んなメディアを活用して・・・
田原:公示後は一切ダメだよ?
山本:インターネットはこれから色々法整備していかなくてはならない。選挙の考え方は古いところが残っている。平野さんが改革とは新しい価値観を作っていくことだといったのはおっしゃるとおりだと思う。そういう意味では、新しい価値観を作ってきたと思う。それは官から民への流れを作るという・・・・今までは親方日の丸で、景気が悪くなってきたら国が公共事業を出してくれれば良いと思っていた。ところが今はそういう状況ではなくなった。自分達で知恵を出さなくちゃいけないというマインドセットにかなり意識改革したのは小泉さんだ。それから今度の選挙は刺客とか色々マスコミが言っているが、国民はそれを支持している。古い政治の価値観を壊すチャンスだし、だんだんみんな変わってきていると思う。
金子:規制緩和とか民営化はインフレ時代にやってきたこと。そういう政策を今やっているというのは復古的な感じがする。それから一つ一つの政策も30兆円の公約、北朝鮮訪問、イラク派兵、道路公団民営化、靖国参拝と全部パフォーマンスやっちゃぁ投げ捨てている。たとえば今回は靖国問題はやらないとかいってるけど、これだけ中国関係を滅茶苦茶にしておいて争点にしないというのはいい加減にしてくれという感じ。やりたい放題破壊はするんだが、後始末をせずにウケを狙っている。
山本:官から民への流れは古いというが、じゃぁ金子さんはどうすれば良いと思っているのか。小さな政府を作って800兆円という借金を返していかなくてはならない。どうすれば良いのか。
金子:小さな政府といいながら巨大政府を作ったのは小泉さんだ。
山本:さっき松原さんが言ったとおり、そのまま放っておけばもっと大きくなっていた。
金子:馬鹿なことを言うな。ブッシュと同じだ。もう一つは持続可能性だ。少子化がどんどん進んでフリーターばっかりになったら、結婚なんかできない。子供が増えるわけないじゃないですか。
福島:そうですよ・・・・
金子:年金は放置したまま・・・
田原:金子さん、あなたはちゃんと学問をやってきているのに、こういう場になると乱暴になる。少子化が進んだのは小泉さんのせいじゃないよ。
金子:それはそうだが、このところの急激な下落、若い層が200万だが、派遣を加えれば5、600万がフリーターになってしまう。こういう人たちは子供を産めない・・・・
田原:フリーターやニートが増えている原因が小泉政治にあるということか?
大門:竹中さんははっきりと、労働市場の構造改革をやっていると、つまり労働法制を色々変えて、派遣法も変えて、非正規雇用をどんどん増やす、そういう政策を自分でやってると、それは小泉構造改革が作ったんです。
松原:非正規雇用が増えている、労働市場が流動化しているのは事実。雇用が回復しているけどその中身が非正規とか短期なのは事実。だけど、これだけ社会と産業の変化が激しい時代に、一つの会社に入って定年まで勤めるのが40年・・・
大門:それならヨーロッパのように賃金の格差をなくしなさいよ。
松原:そういう話をしているんじゃない。
田原:正社員とアルバイトの格差をなくせと・・・
福島:均等待遇・・・
金子:均等待遇の前に、年金一元化が凄く大事なのは、片方は国民年金、片方は厚生年金、企業の負担が大きいから・・・
田原:ちょっとまって、年金の話はあとにやろうと思ったんだけど、末延さん、どう思う?
末延:小泉さんは各論をやってくるが、タイミングが良いから拍手喝さいする。でも、改革の先のイメージがわかない。パッケージが見えない。そこが問題だと思っている。
田原:参議院で否決されて衆議院を解散というのはわからないよね。それから解散して、反対した議員は全部非公認と、追放、これも良くわからない。要するに否決しているのは参議院なのに参議院には何もせず、衆議院をやるのはおかしい。刺客を出したのは良いけど、そのおかげで地方が大混乱している。こういう大混乱を招いているのが良いのか、悪いのか。
勝谷:情がないとか、刺客を送り込むのが変だとか手法が変だとか、それは違う。これは日本がやっと憲法に保障されている民主主義になったということ。国会議員は全体に奉仕するもので、地域代表ではない。これは正しい。だけど、自民党は地域利権を全部辞められるのか。中途半端なことをやっているから国民は信用しない。もし小泉さんが今の民族浄化路線を徹底的にやるなら、やれば良いと思う。それは貫けるのか?
田原:ちょっと話が違っちゃった。荒っぽいことをやりながらも国民は小泉さんを支持している。これはなんだ。
山本:中央と地方が大混乱しているというが、これは前向きにとらえるべき。今まで曖昧模糊でやってきた自民党が本当の正当に生まれかわるための生みの苦しみ。
田原:国民の支持率が高いのは、90年以後低迷していて変わらない。荒っぽい小泉さんが変えるんじゃないかと思っている。蓮舫さん、反論してみて。
蓮舫:4年4ヶ月前にでてきたとき「私は変えるんだ」と、わかりやすいキャッチフレーズだった。でもやってみたらビジョンが見えない。看板ばかり。
大門:支持率は改革に対する幻想だと思う。小泉さんは改革をやったと思う。だから若い人が就職で困っている。改革は進んでいるが、それが良くないと言っている。あとはサプライズとイベントであがってきている。注目したいのは、小泉さんの不支持率が高いこと。これは・・・
田原:大門さん、わかるけど、選挙のときに高ければ勝つじゃないか。選挙に弱い共産党じゃ困るだろう。
大門:着実に増えているということ。
福島:はい、はい、はい、はい
遠山:さっきから強権的な手法だとか言っているが、イギリス式の議院内閣制が成熟してきているんだ。
田原:全然違うじゃないか。
平野:今度の選挙は、昭和17年の選挙と一緒。対立軸を単純化して、有名人を使って、マスメディアを悪用して、東条がやった選挙そのものですよ。
福島:はい、はい、はい、はい、平野さんがおっしゃったのは私はその通りだと思っていて、権力へ権力へとなびいていくばっかり。そしていろんな人に話を聞くと「小泉さん頑張ってる」って聞くんです。でも、その改革の中身をもっと言わなくちゃならない。構造改革の元で所得の格差が過去最高になった、5軒に1軒は貯蓄がない・・・
田原:あのね、こんなことを言うのは面倒くさいんだけど、要するに、90年になってから、なんで日本の借金は多くなったの?
福島:・・・・・・・・・・・・・・・
田原:小泉さんのときじゃないよ。それはバブルがはじけて、高度成長が終って、3つのものが過剰になった。人と、借金と、設備なんだよ。これを減らさなくちゃいけない。それを福島さんたちは減らすな、減らすなと言ってる。
福島:違います。
田原:あなた達があんまり減らすなっていうからしゃっきんばかり溜まってる。
福島:例えば税制と社会保障はとっても重要。でも例えば1986年、所得税の最高税率は70%、それが1999年には37%、所得税の最高税率は半分になってる。法人税は下がった。それを元に戻すだけで2.3兆円お金が浮く。つまり、大金持ちにとってはよくなったけど、二極分化になって・・・
荻原:自民党のホームページには自民党は大増税には断固反対すると書いてある。どうして政府税調が・・・
田原:ちょっと待って。説明しなくちゃならない。政府税調が、サラリーマンの控除を
荻原:控除を取るということは言葉を変えれば大増税。
田原:だから、いきなり大増税って言ったんじゃわかんないの。
宮崎:各種控除を取るっていうのは民主党の根本的な政策ですよね?
田原:民主党が出すといってる子供手当ての財源は何?
蓮舫:配偶者控除・・・
田原:ほら、控除を取って、あまったお金を
遠山:児童手当は公明党はずっとやってきた。自民党、民主党、公明党の一致点だが、今のプライマリーバランスを黒字化するという点については与野党を超えて、共産社民はわからないけれども一致している。方法の部分で税制をどういじるか、控除をどういじるか、という議論をしていて、実際には小さな政府で効率よく予算を・・・
田原:民主党は大きな政府を求めるのか、小さな政府を求めるのか、どっち?
蓮舫:小さな政府です。
田原:自民党と同じじゃん。
大門:言葉の遊びはやめましょう。小さな政府とは税金を安くして、社会保障とか国のやるべきことをやりませんという・・・
山本:違いますよ。
荻原:ちょっとさっきの税金の質問が飛んでいっちゃったんですけど・・・
田原:ちょっと待って。大門さん、最初の言葉は良いんだけど、そのあとがおかしくなっちゃう。小さな政府は、民間でできることはなるべく民間でやろういうもの。例えば補助金をやめるとか・・・
荻原:ちょっとすいません、さっきの質問をしたいんですけれども、自民党は、小泉さんは、税調の言うとおり増税するのか、実質増税ですよ、控除を取るというのは、それをやるのか、それともホームページに書いてあるようにそれに絶対反対するのか、どっちなんですか?
山本:絶対反対するとかじゃなくて、まず政府税調から出てきた案というのは諮問機関から出てきた一つのオプションであって、これは自民党は全く議論していません。最初からサラリーマン狙い撃ちみたいな、大増税みたいな、最初から税を上げる、上げると言ったら、行政改革できないですよ。
荻原:じゃぁ税調はなんのためにあるんですか?
田原:こんなばかばかしい議論していてもしょうがない。勝谷さん・・・
勝谷:ばかばかしくて聞いてられない。これを読めば良いんだよ、これを。(自民党のマニュフェストを叩いて)自民党が玉虫色のことを言ってんだよ。「新しい時代にふさわしい税体系を構築する」って何もいってないのと同じだね、これ。「消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する」。あの、ちょうど今日ぐらいに子供達が夏休みが終わりかけて、慌てて色々なところから引き写して書いてますよ。宿題を、項目だけ。全くこれそう。これだけいえば民主党の方がはるかに優秀。
松原:増税に関しては・・・
田原:これはね、やっぱ山本さん、ダメだよ。マニュフェストというからには数字を出さなくちゃ。数字を出さないなら公約なんだよ。
山本:自民党のマニュフェストだって年金、数字出してますよ。プライマリーバランス2010年も出してます。

この記事へのトラックバックURL

この記事へのコメント
>勝谷:ばかばかしくて聞いてられない。これを読めば良いんだよ、これを。(自民党のマニュフェストを叩いて)「新しい時代にふさわしい新しい生態系を構築する」って・・・

勝谷さんはそう言ったんですか?
「新しい税体系を構築する」ではなくて??
Posted by まーどんな at 2005年08月29日 23:21
ほい、誤植です。1ポイント。

この議事録は全然見直してないので、ちゃんと探せば結構あると思います。バーゲンセールか?どっかで「っ」が抜けているのもあったなぁ。でも、眠いからそのままにしちゃった(^^;
Posted by buu* at 2005年08月30日 15:43