このエントリーで書かれているのはごくごく簡単にまとめると
今週の週刊文春の記事は佐藤ゆかり氏の不倫についてトップで扱っているが、この内容は酷い。これは公職選挙法148条に抵触していると思う。こんな記事が黙認されるのであれば、ブログによる選挙活動も認められるべき。というもの。
要は、あんな酷いものがオッケーならこっちも認めてよ、というものだけど、筋としては「あんな酷いものは許せん」で終るべきで、その酷いものが容認されることを前提として要望を出すのはちょっと我田引水の気配がする。
しかし、じゃぁこのエントリーが意味がないかというと決してそんなことはなく、ブログが選挙活動に利用されるときに発生するリスクを提示している点で面白い。つまり、今週刊文春がやっているような行為をブロガーが自らやる可能性があるということである。この点について、木村氏はすでに独自のガイドラインを提示している。
公職選挙法に抵触しないブログ活用のために
このようにガイドラインは提示しているのだが、その中身はこれまたごくごく簡単にまとめると
一部のブログは公職選挙法148条で言及されている新聞紙、雑誌に類するものであるからそれらと同様の言論の自由が保障されるべきというもの。
それで、木村さんがこのガイドラインに沿って書くことは勿論構わないと思うのだが、じゃぁ誰でも良いのか、というとやはりそこには問題が潜んでいると思う。それは誰もが木村さんと同じような立場で文章を書いているわけではないということである。
最も危惧されるのは、匿名で書き逃げする人間が発生すること。これは今のままでももちろん可能性があるわけだけど、すでに定常的にアクセスを得ているブログがやれば影響が大きい。相手が木村氏のような有名人なら違法行為として訴えることも可能だが、匿名のブロガーが同時多発的にこれをやったら選挙が滅茶苦茶になってしまう可能性がある。また、新聞や雑誌の場合は同時に広域で発刊されるので、当事者と第三者がほぼ同時にその内容に触れることができるが、ネット情報はバケツリレー的に徐々に広がる性質があるので、当事者がその情報に触れたときにはすでに回収不能になっている可能性もあるし、またすぐに気づいて削除の仮処分を命令したとしても、匿名サーバーにその情報がアップされてしまっている可能性もある。こうしたリスクに対してどうやって選挙の公平性を担保するのか、それはそれで熟考する必要があるだろう。
以上は内容面についてのリスクであるが、システム面でも検討しなくてはならない部分が多々存在する。それはブログの有する掲示板機能(コメント機能)をどうやって扱うか、またトラックバック機能をどうやって扱うか、などである。ホリエモンは現在ブログの更新を停止しているが、コメント機能やトラックバック機能は解放されたままである。つまりはこうした機能を使えばホリエモンのブログを通じて第三者がホリエモン支援も、あるいは選挙妨害も可能ということである。コメントはIPを抜くことは可能だが、プロキシをかまされてしまえば正確に追跡できない可能性もある。ライブドアのブログはコメントを認証式にすることが可能だが、これは全てのブログにデフォルトで付随している機能ではない。
と、今の「木村氏の立場」であれば多くの人が支持する行動であっても、それが万人に対して適用されるべきではないというのが僕の考えで、内容、システムに関してはさらに議論を深化させていく必要があると思う。折角だからこの手の情報はどこか一箇所にデータベース化されて蓄積したらどうかと思うのだが、どうなんですかね?