
年末はとにかく忙しいわけで、キャラメルボックスが公演中なのは知っていたんだけど、「今回はちょっと無理かなー」と思っていた次第。
でも、今日の夜、奇跡的に時間ができた(正確にはこれから仕事しなくちゃならないんだけど)ので、試しに「ハーフプライス予約」っていうのを使ってみた。これは公演間近の一週間前ぐらいからやるみたいなんだけど、余っている席を半額で売っちゃうというもの。今回の公演は5000円なので、2500円で観れちゃう。超お得。でも、座席はどうしても後ろの方になっちゃう。でもでも、どうせ頑張って予約してなければ座席は後ろの方だったり二階だったりするわけで、それならちょっとぐらい席が悪くても半額なんだから良いじゃん、という感じ。ということで、朝、ネットで予約。あとは開演1時間前に劇場の前で購入すれば良い。それで、18:40ぐらいに劇場に行ってチケットをゲット。20列。うーーーむ。後ろだ。これだと二階席より距離があるかも。でも、半額だからやむなし。ということで、半額になった分でラーメンでも食べるか、と近所の未食のラーメン屋で一杯食べて、再び戻ってきた。
ということで芝居の感想はネタバレなので追記に書きます。
(写真:岸圭子)
#劇団から写真をもらっちゃいましたので、どでかく掲載しておきます(^^(12月11日追記)
今回の作品は梶尾真治さんの「クロノス・ジョウンターの伝説」という小説が原作。正直、この劇団の原作ものってどうなのかなーと思っていたので、ちょっと不安。というのは、半年ぐらい前にやった同じ原作ものの「スキップ」がこの劇団としてはかなりイマイチな出来だったから。なんでかなー、と考えると、やっぱ、役者さんたちにちゃんと個性があるから、それをうまく原作に当てはめることができないんだと思う。芝居の作者が役者を意識してキャラクターを作っていくというか、うーーーん、登場人物ありきじゃなくて、役者ありきなんじゃないかな、と。これは野田秀樹氏の舞台とかではもっと顕著だと思うんだけど。キャラメルボックスの場合ダブルキャストとかを良くやるので、オートクチュール感はやや薄いんだろうけど、それでもやっぱり、という感じ。そんなこんなでちょっと(かなり)不安だったわけだけど、結論から言うと今日の作品は違和感は全然なかった。
ストーリーはいつものように(?)タイムスリップもの。事故で死んでしまった知人を助けようと何度も過去へタイムスリップする主人公。しかし、相手が鈍いのか、何なのか、なかなか歴史が変わらない。タイムスリップしていられる時間は限られていて、一定時間が経過すると未来に戻ってしまう。このマシン「クロノス」の設定がドラマを作っていくという構成なのだが、ま、そこら辺は舞台で確認してもらうのが良さそう。
今回の芝居は主人公役の菅野良一さんが八面六臂の大活躍。命と人生をかけて子供の頃からのあこがれの女性を救おうとするのだが、この役を好演。ただ、「そこまでやるならもっと早い段階で(つまり、事故が起きる前に)何とかしておけよ」と思わないでもない。どこかでパチンとスイッチが入っちゃったのかな?
何はともあれ肩肘張らず楽しめた。この劇団で一番のひいきにしている大内氏が今回はお休みというのがちょっと残念だったけど、その代わりに實川氏のナースコスプレを観ることができた(笑)。あぁ、でも西川氏と前田氏はちょっと良さを出し切れない役だったかなぁ。
あと、今回思ったのは「やっぱり頑張ってチケットをちゃんと確保しておかなくちゃダメだ」ってこと。レーシックをやっていない僕の視力では眼鏡をかけてもちょっと20列は厳しい。せめて10列ぐらいでみないとなぁ。大きい箱でやる演劇の難しさってあるよね。どうしたって、後ろのほうになっちゃうと表情が見えない。二回目、三回目だったら全体を見渡して楽しめる後方というのもありだと思うんだけど、やっぱ、演劇は役者の表情とか、汗とか、そういうのを楽しむものだと思う。なぁんて書くと製作総指揮の加藤さんからは「そんなことはないぞ!うちの演劇は全ての座席の人にちゃんと満足を届けているはず」とクレームをつけられちゃいそうなんだけど(^^; なんというのかな、やっぱ、初見の場合は近ければ近いほど楽しめるんじゃないかな、と。どうしても舞台を第三者的に観察しちゃうんですよね、後ろの方だと。一応20列で観た評価は☆2つ。
ま、来年はハーフタイムシアターでこのクロノスの続編というか、3連作の残り2作をやるようなので、観ておいたほうが良いのは間違いなし。平日ならチケットもあるみたい。多分、ハーフプライス予約もあるんじゃないかな??
ところで、今回の舞台は後半割と静かな場面が多かったんだけど、客席の鼻をすする音が凄く多くて結構気になった。風邪が流行っているのかなぁ?
そうそう、原作のサイン本も売ってます。神戸で500冊、東京で1000冊らしい。いや、これってさ、本を書いたことがない人はわからないかもしれないけれど、1500冊って結構な冊数なんですよ。この本、2005年7月に初版が出ているんだけど、今日買った本を見てみたらまだ増刷りがかかってない。1000円で売っている単行本と言うことは初版は5000〜10000部ぐらいだと思うんだけど、ここで1500冊売れちゃったというのは作者はともかく(初版の印税はどんなに売れなくても作者に支払われます)出版社にとってはありがたい話。確かに舞台を観ると原作を読みたくなるので、上手にシナジー効果を生み出したって感じ。
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