2006年02月20日

夜会

fd31fc86.jpg今回から場所を青山劇場へ移しての夜会。第一回から欠かさず見続けていたんだけど、前回、前々回をパスってしまったので今回はかなり久しぶり。

夜会、最初は持ち歌を色々と並べ替えて物語を構成するというものだったけど、徐々にオリジナル曲が増えてきて、あるところから全曲オリジナルになった。で、僕は個人的には全曲オリジナルじゃないほうが好きだった。なぜかって、歌で語られてしまうと聞き取れない部分が多く、ストーリーを把握しきれなくなるから。

最近は夜会で歌った歌をオリジナルアルバムに収録するようになり、最新作では全曲夜会から、というものまで出している。こうなるとオリジナルアルバムというより夜会のサントラ。それで、今回の夜会は前にやった夜会の再演で、しかもそのサントラアルバムが発売済み、というもの。ということで、ストーリーも歌詞も非常にわかりやすい状態になっていた。

で、その夜会を見ての感想ですが、思ったのは「やや物足りないが、内容はかなりわかりやすい」というもの。僕は夜会で難解なストーリーを展開されるよりも、ある程度わかりやすいもので、同時に中島みゆきの歌を堪能できるものの方が良いな、と思っていたので、僕にとっては比較的好印象でした。ただ、ストーリーにイマイチ深みがないので、「これで2万円はちょっと高いよなぁ」というのも正直なところ。適正価格は1万円ぐらいだと思います。

ちなみに一緒に行った女性は「劇としての深みがない」と、かなり食べたりない様子でした。言われてみればそうかなぁ、と思いつつ渋谷から電車に乗ったんですが、帰りの電車の中で夜会の袋を持ったおばあさんをみて納得しました。紅白以降、様々な層のお客さんを相手にして公演をうつことになり、わかりやすい演出を目指したんでしょう。中島みゆきの歌を聞きたい、という人にとってはそれなりに満足感のある舞台だったと思います。お年寄りから若者まで誰でも楽しめる夜会、ということなのかな、と。

チケットの値段が高くなってお金持ちなら誰でも入手できるようになったわけで、あぁ、なるほど、という感じでした。ターゲットが貧乏な学生から、それなりにお金を持っている大人に変わったんだな、と。まぁ、夜会って、元々そういうコンセプトだったしね。「この内容で2万円はいかにも高い」わけですが、でもまぁ、満席になっているんだから興行としても成功しているわけですね。

ただ、どうなんでしょうね。夜会にしても、野田地図にしても、青天井でどんどん価格が上がってきたわけですが、今年は両公演とも色々と告知を打っています。さすがに高くしすぎたという感じかも知れません。