2006年06月01日

ナイロビの蜂(THE CONSTANT GARDENER)

6bb2db04.jpg昨日で税金の手続きが終わってちょっとした開放感。ということで、今日は映画の日だから「ナイロビの蜂」を観て来た。例によって予備知識皆無で観て来たわけですが、以下、ネタばれ感想です。
いや、この映画、ダヴィンチ・コードなんかより百万倍ぐらい面白いんじゃないですか?ダヴィンチ・コードの方が興行収入良いんですか?何か、間違ってない(^^;?まぁ、そんな状態だからみんな広告費をバンバンかけちゃうのかもね。内容がイマイチでも広告費さえかけちゃえばそれなりにヒットしちゃう、ってことだもんなぁ。って、主観ですが。それにしても、この間DVDで見たWALK THE LINEにしても、この作品にしても、あっという間に上映が縮小されてしまうっていうのはどういうことよ、と思う。テレビで広告を流せば客が入るっていうのは、「あるある」とかでいい加減な「やせる」とか「体に良い」とかの情報を流すと翌日スーパーで売り切れ続出っていうのとそっくり。ま、良いや。

映画の底流は南北問題。その上に製薬業界にまつわる政治問題と夫婦の愛情を描く、みたいな映画。ケニアって中学校のときの英語の教科書か何かで見たっきりで、どんな国なのかさっぱり知らなかったので「あぁ、こんなところなのか」と勉強になった。

で、まぁそれはそれで良いんだけど、僕とかはバイオベンチャーの育成とかにそれなりに深く関わっているので、創薬における問題点も割と身近に見ている。「この薬の治験は日本では無理だね。中国、東南アジア、南アフリカあたりでやるしかない」なんていう話がノンフィクションで行き交っているわけで、まずバイオベンチャーで働いている人間は映画のストーリー云々の前にこの映画を観ておいた方が良いと思う。映画の内容は全然人事じゃない。

で、その上で映画ですけど、なんかケニアの貧乏っぷりとかそれなりに伝わるし(本当は画面上よりもっと貧乏なんだろうけど)、細かく時間を入れ替える演劇的な構成もなかなか効果的だったと思う。テッサ役のレイチェル・ワイズもハムナプトラなんかに出ているより(いや、1はまぁまぁだったけどね)こういう映画に出ているほうがずっと存在感がある。

ラスト、ちょっと悲しい結末だったけど、まぁ仕方なし。評価は☆2つ半。

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