2006年06月04日

嫌われ松子の一生

7e148901.jpg面白い、という情報を複数のソースから仕入れたのでちょっと観てきました。結論から書くと、僕のスィートスポットにははまりませんでした。

以下、追記にネタばれ感想。
嫌われ松子さんの波乱万丈の一生を複数の人間の独白形式、一部は同じ事象を別の人格から描写するという、小説的な手法で演出したもの。

で、映画全体のトーンは最近日本の映画で多用されつつある(のかな?それとも僕が見ている奴がたまたま?)、漫画的なもの。下妻物語で感心させられ(って、監督は同じ人)、有頂天ホテルでバランスよく消化されたこの手法、もしかして日本映画の典型的なスタイルになっていくんですかね?ま、それならそれで良いんですが、個人的にはそれほど好きではない。

漫画的というのは、少女マンガのコマの周りにお花が配置されちゃうとか、口元から歯の「きらり」がこぼれるとか、まぁそんなところなわけですが。

どうもピンとこないのはまずストーリーになかなか共感できなかったというのがあるし、主演の中谷美紀があんまり好きじゃないというのもあるかも。原作を読んでないから原作に忠実なのかどうかも良くわからないんだけど、実際の俳優がその俳優の役で出てくるところとかもどうなのかなぁ。有頂天ホテルでもそうだったけど、ミュージシャンとかを役者として利用しているのもピンと来ない。悪ふざけ、内輪ウケみたいなものを細かく配置しているのも正直微妙。まぁ、笑っちゃうんだけど。

ばかばかしさの中に人間の寂しさを描いたりして、まぁエンターテイメントとしては十分に成立していると思うけど、個人的には好きじゃないので、評価は☆1つ。

この記事へのトラックバックURL

この記事へのコメント
話に共感できるできないは、さほどの共感はなかったのですが、
画面から目が離れるほどの反発もなく、
ただただ、キレイな作為ある画面作りに関心しきりの映画でした。
作り手の意匠が一秒一秒に叩き込まれているという濃さが好き。

なんちゃって感があるので、見やすい。
真実を描き出そうというよりも、キレイな嘘がつければな、という意図で
作られた映画のような気がしました。

この映画は俺が作るべきだったと嫉妬。
まあ、俺は映画を作っていないのですが。
Posted by ボス村松 at 2006年09月11日 03:25