面白い、という情報を複数のソースから仕入れたのでちょっと観てきました。結論から書くと、僕のスィートスポットにははまりませんでした。
以下、追記にネタばれ感想。
嫌われ松子さんの波乱万丈の一生を複数の人間の独白形式、一部は同じ事象を別の人格から描写するという、小説的な手法で演出したもの。
で、映画全体のトーンは最近日本の映画で多用されつつある(のかな?それとも僕が見ている奴がたまたま?)、漫画的なもの。
下妻物語で感心させられ(って、監督は同じ人)、
有頂天ホテルでバランスよく消化されたこの手法、もしかして日本映画の典型的なスタイルになっていくんですかね?ま、それならそれで良いんですが、個人的にはそれほど好きではない。
漫画的というのは、少女マンガのコマの周りにお花が配置されちゃうとか、口元から歯の「きらり」がこぼれるとか、まぁそんなところなわけですが。
どうもピンとこないのはまずストーリーになかなか共感できなかったというのがあるし、主演の中谷美紀があんまり好きじゃないというのもあるかも。原作を読んでないから原作に忠実なのかどうかも良くわからないんだけど、実際の俳優がその俳優の役で出てくるところとかもどうなのかなぁ。有頂天ホテルでもそうだったけど、ミュージシャンとかを役者として利用しているのもピンと来ない。悪ふざけ、内輪ウケみたいなものを細かく配置しているのも正直微妙。まぁ、笑っちゃうんだけど。
ばかばかしさの中に人間の寂しさを描いたりして、まぁエンターテイメントとしては十分に成立していると思うけど、個人的には好きじゃないので、評価は☆1つ。