大分県 懇親会を2カ月自粛 酒気帯び運転職員逮捕受け 再発防止策を発表
大分県職員が道路交通法違反(酒気帯び運転など)容疑で逮捕された問題で、同県は4日、全部局で懇親会を2カ月間自粛し、綱紀粛正や服務規律の順守を全職員に再度徹底するなどの再発防止策を発表した。また、職員が飲酒運転した場合の処分基準を独自につくる方針を明らかにした。
同県はこれまで処分基準を設けておらず、人事院の指針や他県の事例を参考に個別に対処してきた。だが、ほかの自治体で厳罰化の動きが強まっていることに加え、今回の問題を深刻に受け止め、処分基準の検討に着手した。会見した二日市具正総務部長は「飲酒運転を撲滅するため、より厳正な基準にしたい」と述べた。また、逮捕された職員が所属する土木建築部では、先月末、課長補佐が無免許で代行運転を手伝ったとして懲戒処分を受けたばかり。交通法令の違反事案が続いたことから、同部の全職員に交通法規順守の誓約書を提出させることにした。
=2006/09/05付 西日本新聞朝刊=
こんなの、即クビで十分。ほかの自治体がどうとか、人事院の指針がどうとかの問題じゃないし、事故を起こしたか起こしていないかという問題でもない。飲酒運転が発覚した時点で即クビが相応。
そもそも、飲酒運転には情状酌量の余地なんて何もない。僕は免許を取ってからすでに20年近いけど、当然飲酒運転も酒気帯び運転もやったことがない。当たり前じゃん、やる必要がないんだから。車を運転する可能性があるときにわざわざ酒を飲む必要なんてない。喉が渇くならジュースを飲めば良いだけの話。「どうしてもお酒を飲まなくちゃいけない」という状況というのはちょっと想像不可能(僕の場合古いタイプの体育会にいたので、当時は「どうしてもお酒を飲まなくちゃいけない」という状況があったのだけれど、さすがに今はそんなことないでしょ)。ということは、どうしても飲まなくちゃいけないんじゃなくて、「どうしても飲みたい」だけのこと。要は欲求に負けているだけのことでしょ。
頭の中で
(事故を起こす可能性×そのときに発生するデメリット)<飲みたいという欲求
という不等式を作って、「じゃぁ飲んじゃえ」って飲んでるだけ。でも、「それはそれで個人の勝手」ということにはならないよね、この話は。だって、その結果ひき殺されちゃったらたまったもんじゃない。とすると、
(事故を起こす可能性×そのときに発生するデメリット)>飲みたいという欲求
となるような社会的状況を作らなくちゃならない。
デメリットには「他人にかける迷惑」と、「自分に発生する障害(車が壊れるとか、自分が怪我をするとか)」と、「罰則」があるわけだけど、僕にとっては「誰かに迷惑をかける可能性がある」というだけでそのデメリットは限りなく大きいわけで、だから飲酒運転なんて間違ってもやらないけど、想像力がない人にとってはそうでもないのかもしれない。こういう人にとっては「自分に起きる障害」というのもきっと小さいものだと思うので、最終的には罰則を強化するしかないですよね。
僕は子供の頃、中学の先生に「動いている自動車にぶつかれば誰でも大怪我をする。自動車を運転するということは、日本刀を振り回して走っているのと同じことだ。だから、当然慎重にならなければならない。君達も大人になって車を運転するようになったら十分に注意しなさい」と言われた。全くそのとおりだと思う。
今でも、特に法事などで「最初の一杯だけ良いじゃないですか」とか、言われることがあるのだけど、そういうセリフを聞くと「この人は相当頭が悪いなぁ」と思う。事故ったときにその人が代わりに刑務所に入るわけでもないし、誰かをひき殺してしまったときにその人の人生を償うわけでもない。無責任に「一杯だけでも」って、そこまでして日本人はみんなと一緒でいたい、一緒でいてあげたい、一緒に仲間に入れてあげたいと思うのかなぁと不思議でならない。
そんな、他人の人生をてんびんにかけてまで酒を飲みたいなんて思ったことないものなぁ。
でね、飲酒運転に対する刑事罰は当然として、社会的な処罰だって必要。僕が知る限り、ちゃんとした会社はどこも飲酒運転で人身事故を起こせば即クビ。ということで、公務員だって飲酒運転で人身事故を起こせば即クビが相応だし、社会にお手本を示すという意味では事故を起こさなくても、酒を飲んで車を運転したことが発覚した時点でクビでしょ。
「都会と田舎は交通事情が違うんだよ」
という声もあるかもしれないけど、都会でも田舎でも、人の命の重さは一緒だし、酒を飲みたいという欲求だってそんなには変わらないよね。そんなに飲みたいなら、自分の全人生を賭けて飲んでくれ、と。一生を棒に振る覚悟で飲んでくれ、と。そう思うわけです。
ひかれて死んじゃう人は選択の余地なしに、一方的に人生を終了させられちゃうんだから。
ということで、大分県の二日市具正総務部長が「飲酒運転を撲滅するため、より厳正な基準にしたい」というスタンスからどういう方針を打ち出すのか、ちょっと注目しておきたい。岐阜県とか、夕張市とか、頭の悪い話を色々見てきているので、たまには良い話を聞かせてちょうだい、という感じ。