ここでちょっと話が変わりますが、ライブログでは、「これは誰かの役に立つかもしれない」と思った情報はコンテンツとして公開していくのがひとつの方針です。例えば、今ここでこうやって書いている記事も、その一つです。いきなり書籍化してしまうという手ももちろんありますし、一昔前まではそれが定跡だったはずです。しかし、こうやって先に情報を出してしまう手もあるはずです。もしこうした記事によってブログのアクセスが増えるなら、そこで初めて書籍化しても構わないわけです。「一度ウェブで公開している情報をわざわざ書籍として購入する奴がいるのか」という考え方もあるでしょう。しかし、こうして公開することによってまた違った見方のコメントがあったり、トラックバックがあったりするかも知れません。また、情報を発信していることがそのまま書籍の広報になる可能性もあります。このようにブログという形態で情報を発信した場合、その情報の価値は必ずしも下がるわけではなく、逆にアップする可能性があります。
また、ライブログはいわゆる1円起業制度で会社をつくったのですが、司法書士の手を一切借りず、すべて自分で手続きしました。その手順を「1円起業支援ブログ」としてまとめて、会社のサイトからリンクを貼っています(今は商法が改正されたので手続きは変更されています)。
なぜ公開しているのかと言えば話は簡単で、ライブログは会社設立をサポートする会社ではないので、こうした情報を囲い込んでいてもまったく役に立たないからです。それよりは、多少の手間はかかったとしても、会社設立で利用した様々な情報をブログを通じて公開してしまい、誰かの役に立ててもらったほうが良いのではないかと考えたわけです。そして、仮に僕達が作った「1円企業支援ブログ」を利用して設立された会社が100社でき、その中の一社でも当社の顧客になったとすれば、こんなに嬉しいことはありません。そこまでを期待しているわけではもちろんありませんし、また実際この制度自体が法律改正で変わってしまったので、今となってはあまり利用価値はなくなってしまいました。しかし、これはあくまでも結果論です。
また、こうしたブログを作ることによって、「ブログというフォーマットは日記としてだけではなく、こういう情報発信にも使えるんですよ」というメッセージを発信することにもなるのです。
以前のような「情報を囲い込む」時代から「情報を発信する」時代に世の中はシフトしつつあります。そして、これこそがWEB2.0といわれるものの本質だと思います。