開放タイプのSNSについて書いたので、ついでに閉鎖タイプならではのSNSのアイデアについても記述しておきたいと思います。今、私が考えているのは年少者や高齢者のための、安全なネット空間としてのSNSです。今のネットは詐欺などの犯罪や誹謗中傷などの悪意があちらこちらに存在します。普通にメールアドレスを持っている方であれば、毎日相当量のスパムメールが送られてきているはずです。こうした状況は、ネットの利用になれていない人達にとっては決して好ましくありません。
完全会員制のSNSの中であれば、こうした悪意をほぼ完全に排除することができます。例えば、学校のSNSなどはどうでしょうか。登録は学校の生徒だけ、紹介等は一切不可能、というルールにすれば、その中でやり取りされるメールの中にスパムメールが紛れ込んでくる可能性はほとんどありません。登録されているのは学生だけですから、何か問題が起きてもすぐに対処することができます。
SNSの中は限定された閉鎖空間ですが、その閉鎖性を最大限利用するわけです。ネット初心者のためのSNSは、いわば自動車教習所のようなものです。予備知識なしにいきなり悪意に満ちたネット空間に飛び込むのではなく、きちんとネットの利用方法や危険性などを実地で学び、その後に普通のネット空間に入っていくことができるのです。こうした利用法は、小さいところでは学校単位での利用が考えられますし、大きいところでは社会全体で「中学生限定SNS」などを設置することも可能だと思います。そこに大人がどうやって関わっていくのか、という点については議論が必要でしょうが、有効性は間違いがないと思います。
この教習所タイプのSNSは中学生、高校生といった年少者だけではなく、ネットをほとんど使ったことのない高齢者にも提供が可能です。もしこうしたシステムの設置に興味がある方がいれば、是非ご連絡いただければと思います。