2007年05月15日

ヤフオクが米国から撤退するニュースを読んで思うこと(メモ書き)

かつてはネットオークションの専門家として本まで書いた僕だけど、最近はあまり使う頻度が高くなくて、特に海外オークションの実情というものはきちんとウォッチしていなかった。というか、イーベイだけ使っていれば十分なので、あっちのヤフオクがどういう状況なのかなんてどうでも良かったのだけれど、「へぇ、そうなんだ」というニュースがこれ(ちょい古くてごめん)。

Yahoo!、北米/英国のオークションサービス終了へ

僕が「ネットオークション徹底攻略ガイド Yahoo!オークション、eBay Japan対応」を出版したのは2000年6月。著者紹介には「ネットオークションでの通算取引件数約200回。現在は、月平均10回程度の取引をこなしている。本家eBay.comでは落札中心、Yahoo!オークションでは出品中心に出没。オークションサイトの立ち上げに協力したこともある。ネットオークションでの主な取り扱いアイテムはピンズやテディベア。本業はシンクタンクの研究員だが、ラーメン食べ歩きのホームページを運営し、インターネットを利用して様々な活動を行っている。」と書いてある。へぇー、そうだったんだ。ってか、これがたった7年前の話ですか。そのあと、紆余曲折ですね(^^;

で、話を本題に戻すけれども、ネットオークション展開を日本で最初に大規模にやることを検討したのは多分イーベイなんだと思う。実際に始めたのはヤフーなんだけど。

僕がイーベイを使い始めたのは1998年の長野オリンピックの頃。この頃は「いよいよ日本にもピンズのブームが来る!」というときだったんだけど、日本はまだ「ピンズ?何それ。野球帽につけるバッジのこと?」みたいな状況。それで、ピンズを手に入れるためには海外のネットオークションを利用するのが一番簡単な方法だったんですね。で、僕はと言えばレアモノを海外からネットオークションで仕入れて、それを長野あたりで交換に使う、というやり方でかなりの数のピンズコレクションを作り上げた。

#全くメンテしていない「魔人ブウ*のピンズコレクション」はこちら

考えてみればこのサイトをオープンするにあたって、画像データ中心のサイトになってしまうので「どこかに無料のサービスがないかな」と探し当てたのが当時のライブドア(ほりえもんに買収される前)で、そこがオンザエッジに買収されてブログサービスを始めたというのが、今ここでライブドアを使っている理由だったりするような。

って、また話がそれたけれども、とにかく、日本ではまだネットオークションが一般的ではないときに僕はピンズやらテディベアやらを落札して、小遣い稼ぎもしていたのだけれど、その時の最大手がイーベイ。当時のビジネスサイズでイーベイとヤフーは2対1ぐらいだったんじゃないかと思うのだけれど、その時からすでにイーベイ優位は動かないという状態だった。

で、そのネットオークションの巨人、イーベイが日本でサービスを開始したのが2000年の2月28日。それに先んじること約半年、ヤフーがヤフオクを始めたのが1999年9月28日。日本ではこの半年が大きな差となって今の状況(ヤフオクの実質一人勝ち)が形成されたんだけど、実はイーベイはサービス開始のかなり前から(多分ヤフーより先に)検討を始めていたと思う。当時のイーベイジャパンの責任者だった大橋さんとは何度かディスカッションをさせていただいたんだけれど、先に検討を始めたイーベイがなぜヤフーに先を越されてしまったのかと言うと、イーベイの人たちは「いかにしてインターネットの中のオークションに日本人を取り込むか」ということに腐心していたのに対し、ヤフーは「どうせ日本人はボーダレスにはなりきれない島国。独自のシステムを構築してあげた方が良い」と考えたから。ボーダレスの中に日本を取り込むことは非常に難しくて、そこに時間がかかっている間にヤフーが始めてしまった。日本人は非常に保守的な民族だから、一度使い始めてしまうとなかなかそこから離れられないんですね。あと、マインド的にヤフー万歳って感じで洗脳されている節もある。グーグルのサービスが凄い便利であっても、また会社の成績で言えばヤフーよりもグーグルの方がずっと上だとしても、やはりヤフーを使い続ける人がそこそこの数いたりすることからも簡単に想像ができるのだけれど、何かヤフーが大好きなんですよね。今でもサーチエンジンの利用率ではグーグルと同じ程度か、ちょっと落ちるぐらい。僕個人で言えばサーチエンジンとしてヤフーを使うことってまずないのだけれど、世の中ではまだまだヤフーを使う人がいるみたい。

#ちなみに僕のブログへのサーチエンジンからのアクセス数はこんな感じ。
1 Google 45.9% 3,667
2 Yahoo!JAPAN 42.5% 3,396
3 BIGLOBE 4.1% 330
4 Goo 1.9% 153
5 MSN 1.3% 109
6 @nifty 0.9% 76
7 Excite 0.9% 76
8 OCN 0.7% 61
9 infoseek 0.7% 56
10 dion 0.3% 31
11 livedoor 0.2% 20

これはブログの世界でも言えることで、ヤフーのブログサービスって「重い」「使い難い」「カスタマイズし難い」と、駄目サービスの三本柱が揃い踏みのサービス(ちなみに駄目サービス御三家はヤフー、ソネット、ドリコム)にも関わらず、なぜか利用者数はいつも上位にランクされているんです。

ま、こんな感じで日本人はヤフーが大好きなので、ネットオークションも一度使い始めたらすっかりヤフオクのとりこ。欧米での評判が悪かろうが、途中で利用料金が高くなろうが、「ヤフオク様が言っているのだから従わなくちゃ」ということで言いなりなわけです。

サービス投入当初は「イーベイの方が面白いのにね」と思っていたのだけれど、シェアがダントツになってしまえばその状況をひっくり返すのは非常に困難なわけで、過去、現在の延長上にヤフオクの将来も存在しているんだと思う。ヤフーの利益が不十分になればヤフオクの利用料金をアップすることによって簡単に補填できるわけで、この部分だけ見てもヤフーは良い会社なわけだけど、本当に日本ではうまくやっていると思う。

個人的には、こうやってヤフオクに一極集中してしまうには、ヤフーという会社は信頼に足らないと思うのだけれど、ま、日本社会の選択だからそれは良いとして、そうやってネットオークションの世界において、日本では馬鹿勝ちしているヤフーが米国、英国では完敗しているというのがなかなか面白い。

ボーダレス社会においての勝ち組がイーベイ、グーグル、村社会においての勝ち組がヤフー、ミクシィって感じですか?日本市場の閉鎖性、特殊性というのはこれからもまだまだ継続していくんでしょうね。

(ちょっと前にも似たような記事をエントリーしたと思うけど、ま、いっか(^^;)

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