この映画、11と12を観てないときっと全然わけわかんないと思う。11はそれなりに面白かったけれど、12は楽屋受けみたいな映画だったので、観てない人も多そう。で、観てないと、楽しめないと思う。そういう意味では、12は13のための先行投資だったのかもしれない。一作捨て駒というのはどうかと思うけれど、ほとんど全部捨て駒のハリポタに比べれば良心的ともいえる。
で、13だけれど、11のような犯罪映画に戻っている点は評価できる。あと、ジュリア・ロバーツやゼタ=ジョーンズを出演させなかったことによって、映画自体は締まった気がする。でも、華やかさという点ではちょっと見劣りがする。このあたりのバランスのとり方は難しいところだけれど、そういったバランスを上手に取っている007シリーズと比べてしまうと「うーーーむ」という感じ。あと、007やダイ・ハードの荒唐無稽さはある程度許せてしまうのだけれど、オーシャンズで「そりゃないだろ」みたいなのがちと引っかかるのはなぜだろう。やっぱ、「どうやって盗むのか」を楽しみにしているところにとんでもない技が出てきてしまうと、「それがありなら何でもあり」みたいに思っちゃうのかも知れない。
ブラピとクルーニーは相変わらず格好良くてデイモンは前作からちょっとだけ成長していた。アル・パチーノはもうちょっとワルでも良かったと思うのだけれど。ゴッドファーザーのマイケル・コルレオーネの印象が強いので、もっと冷静沈着な悪役を期待してしまった。
でもまぁ、それなりに楽しめた。☆2つ。