アイ・アム・レジェンド
椿三十郎は「予想以上でも予想以下でもない映画」だったけれど、こちらは予想と全然違う映画だった。あまりにも違うので、念のため追記に書きます。
最初のうちは普通の映画だったんですよ。なんで夜が怖いのかなー、暗闇が怖いのかなーと思っていたら、えーーー、これ、ゾンビ映画だったの(笑)?
そうとわかっていたら絶対観に来なかったと思うんだけど、やられたなー。これは広告宣伝の勝利ですね。だって、予告編にゾンビなんて全く出てこなかったんじゃない?
復活の日みたいな、サバイバルものだと思ったらさにあらず。
それで、内容なんですけどね、まぁ普通のゾンビ映画。ただ、ゾンビはなぜか凄い俊敏。そうした設定の中で非常に単純なストーリーが展開されるわけですが、突っ込みどころも満載。
たかが組換えウイルスで、たった3年で人類が絶滅するか?
寒いことによって感染が避けられるなら、シベリアとか、アルプスとか、色々大丈夫なところはあるだろ?
水道、どうなってんのよ?
紫外線に弱いって、なんで?それに紫外線って反射効率が高いから、日陰だって結構あるよ。
ゾンビから血清を作ろうとしていたけど、自分が免疫持ってるんじゃないの?
「待ち合わせの場所にいた」って、そんなことしてどうして無事なんだ(笑)
ラストの主人公の行動には必然性がなくない?
アイ・アム・レジェンドじゃなくて、ユー・アー・レジェンドじゃない?
細かい演出(朝食のシーンで子供がナイフを手にするところとか)は楽しめたけれど、全体としては凡庸。過去と現在を織り交ぜる手法も演劇では使い古されたもので、映画でもそれほど珍しくない。
と、いうことで、ストーリ面でも、脚本面でも、ディテールでも、なんだかなぁ、と思う。ただ、特撮はまぁまぁだったかな?
ということで、評価は☆1つ。
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